2017年ゴールデンウィーク期間中の「スーパーとかち」~控えめの5両編成や6両編成で運行
繁忙期輸送 - 2017年05月24日 (水)
引き続きゴールデンウィーク期間中の定期特急列車のレポートです。今回は札幌~帯広間の「スーパーとかち」を取り上げます。
3月のダイヤ改正では、一部列車で時刻修正が実施された程度です。ですが、ダイヤ改正を機に札幌運転所(札サウ)にほぼ一括で配置されていたキハ261系1000番台のうち、半数にあたる27両が函館運輸所(函ハコ)に転出されました。転出された車両は主に2015年度から増備された5次車以降の車両が該当(一部3次車・4次車含む)しています。
これにより、キハ261系1000番台はダイヤ改正を機に「スーパーとかち」と「スーパー北斗」の運用が完全に分かれ、今回紹介する「スーパーとかち」は札幌運転所に残留した車両で運用に入っていると思われます。主に残留した車両というのは、2011年までに増備された1次車~4次車(一部5次車含む)となっています。「スーパーとかち」と「スーパー北斗」で同一車両を使用しているものの、前者と後者では製造年数に開きがあり、仮に置き換え時期に差しかかった際はどのような対応がされるのか注目です。
話題が逸れてしまいましたが、ゴールデンウィーク期間中の「スーパーとかち」は最大が6両編成だったと思います。

まずは5月3日に上野幌駅で撮影した特急「スーパーとかち1号」です。1両増結の6両編成でした。

次に、5月4日に新札幌駅で撮影した特急「スーパーとかち1号」です。繁忙期輸送期間中でしたが、中には所定の5両編成で運行された列車もありました。

3枚目の写真は5月5日に上野幌駅で撮影した特急「スーパーとかち1号」です。こちらも6両編成で運行されました。
写真では見づらいですが、オール新色の6両編成でした。ゴールデンウィーク期間中は「スーパーとかち」でオール新色編成が確認されました。

最後に、5月5日に琴似駅で撮影した特急「スーパーとかち5号」の回送列車です。運用が正しければ、1枚目の写真と同じ6両編成が充当されているはずです。
かつては7両編成や8両編成を確認することができましたが、「スーパーおおぞら」とともに台風被害による運休の影響は大きく、繁忙期輸送期間中においても、増結は最小限に抑えられている傾向があるかもしれません。
また、札幌運転所から函館運輸所に半数の車両を転出したことで増結用中間車が少なくなっていると思われ、増結すること自体が難しくなっている状況ではないかと思われます。
詳細なデータがまもなく公表されると思いますが、「スーパー北斗」で「キハ260-1309」が確認されたので当該車両から「キハ260-1323」までの15両が転出した車両で、「キハ260-1301」から「キハ260-1308」の計8両が札幌運転所に残留したと思われます。前後のユニットが2016年度増備車を含めて札幌と函館で5つずつ配置されているとすると、転出車両分の27両が一致すると思います。
こう考えると、新幹線開業効果で利用客が見込める「スーパー北斗」向けに車両を集中的に配置しており、「スーパーとかち」では少なくとも1日に3両使い、「キハ260-1308」は外妻部分が損傷して使用することができず、結果的に増結用中間車は4両しか残らないことになります。さらにその中から、予備の編成を組成することができる状態にしているとすると、最終的には2~3両程度しか残らないのではないでしょうか。
参考記事:外妻部分が損傷した「キハ260-1308」が苗穂運転所裏手に留置(2017年4月10日更新)
これでは期間中に所定の編成で運行される列車があっても不思議ではありませんよね。
どちらかというと、利用客が見込めないから増結を実施していないわけではなく、そもそも増結用車両が多く在籍していないため、実施することができないという後者の考え方が正しいと思います。
北海道新幹線の開業で函館地区の観光客数の伸びが著しいようなニュースもラジオで耳にしました。こうしてみていると、昨今のJR北海道はやはり利用客が見込める列車・方面に積極的に増結したり、臨時列車を走らせたりしています。利益が見込める部分・箇所に集中投資することは民間企業であれば当たり前の話であり、JR北海道もそれが顕著にあらわれていると思います。
一方で、存続そのものが危うい路線を走行する列車や利用が伸びない傾向にある列車については繁忙期輸送期間中の増結を抑えながら現状を維持している傾向があります。「スーパーとかち」の場合は、速達型の「スーパーおおぞら」に利用客が流れる傾向があり、以前から決して利用が多い列車ではありません。昨年の台風被害の影響や減速運転による所要時間増などの影響も出ており、利用客は年々減少しているのかもしれません。
そうしたこれら将来的なビジョンを想定した結果が今回の車両の転属にも反映されていると予測でき、そろそろ列車そのものが予断を許さない状況になってくるかもしれません。
少なくとも、今年度末までは今回のような寂しい繁忙期輸送が続くと思われ、「スーパーとかち」としてデビューした車両が今やメインが「スーパー北斗」になりつつある状況に少し残念に思います。
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3月のダイヤ改正では、一部列車で時刻修正が実施された程度です。ですが、ダイヤ改正を機に札幌運転所(札サウ)にほぼ一括で配置されていたキハ261系1000番台のうち、半数にあたる27両が函館運輸所(函ハコ)に転出されました。転出された車両は主に2015年度から増備された5次車以降の車両が該当(一部3次車・4次車含む)しています。
これにより、キハ261系1000番台はダイヤ改正を機に「スーパーとかち」と「スーパー北斗」の運用が完全に分かれ、今回紹介する「スーパーとかち」は札幌運転所に残留した車両で運用に入っていると思われます。主に残留した車両というのは、2011年までに増備された1次車~4次車(一部5次車含む)となっています。「スーパーとかち」と「スーパー北斗」で同一車両を使用しているものの、前者と後者では製造年数に開きがあり、仮に置き換え時期に差しかかった際はどのような対応がされるのか注目です。
話題が逸れてしまいましたが、ゴールデンウィーク期間中の「スーパーとかち」は最大が6両編成だったと思います。

まずは5月3日に上野幌駅で撮影した特急「スーパーとかち1号」です。1両増結の6両編成でした。

次に、5月4日に新札幌駅で撮影した特急「スーパーとかち1号」です。繁忙期輸送期間中でしたが、中には所定の5両編成で運行された列車もありました。

3枚目の写真は5月5日に上野幌駅で撮影した特急「スーパーとかち1号」です。こちらも6両編成で運行されました。
写真では見づらいですが、オール新色の6両編成でした。ゴールデンウィーク期間中は「スーパーとかち」でオール新色編成が確認されました。

最後に、5月5日に琴似駅で撮影した特急「スーパーとかち5号」の回送列車です。運用が正しければ、1枚目の写真と同じ6両編成が充当されているはずです。
かつては7両編成や8両編成を確認することができましたが、「スーパーおおぞら」とともに台風被害による運休の影響は大きく、繁忙期輸送期間中においても、増結は最小限に抑えられている傾向があるかもしれません。
また、札幌運転所から函館運輸所に半数の車両を転出したことで増結用中間車が少なくなっていると思われ、増結すること自体が難しくなっている状況ではないかと思われます。
詳細なデータがまもなく公表されると思いますが、「スーパー北斗」で「キハ260-1309」が確認されたので当該車両から「キハ260-1323」までの15両が転出した車両で、「キハ260-1301」から「キハ260-1308」の計8両が札幌運転所に残留したと思われます。前後のユニットが2016年度増備車を含めて札幌と函館で5つずつ配置されているとすると、転出車両分の27両が一致すると思います。
こう考えると、新幹線開業効果で利用客が見込める「スーパー北斗」向けに車両を集中的に配置しており、「スーパーとかち」では少なくとも1日に3両使い、「キハ260-1308」は外妻部分が損傷して使用することができず、結果的に増結用中間車は4両しか残らないことになります。さらにその中から、予備の編成を組成することができる状態にしているとすると、最終的には2~3両程度しか残らないのではないでしょうか。
参考記事:外妻部分が損傷した「キハ260-1308」が苗穂運転所裏手に留置(2017年4月10日更新)
これでは期間中に所定の編成で運行される列車があっても不思議ではありませんよね。
どちらかというと、利用客が見込めないから増結を実施していないわけではなく、そもそも増結用車両が多く在籍していないため、実施することができないという後者の考え方が正しいと思います。
北海道新幹線の開業で函館地区の観光客数の伸びが著しいようなニュースもラジオで耳にしました。こうしてみていると、昨今のJR北海道はやはり利用客が見込める列車・方面に積極的に増結したり、臨時列車を走らせたりしています。利益が見込める部分・箇所に集中投資することは民間企業であれば当たり前の話であり、JR北海道もそれが顕著にあらわれていると思います。
一方で、存続そのものが危うい路線を走行する列車や利用が伸びない傾向にある列車については繁忙期輸送期間中の増結を抑えながら現状を維持している傾向があります。「スーパーとかち」の場合は、速達型の「スーパーおおぞら」に利用客が流れる傾向があり、以前から決して利用が多い列車ではありません。昨年の台風被害の影響や減速運転による所要時間増などの影響も出ており、利用客は年々減少しているのかもしれません。
そうしたこれら将来的なビジョンを想定した結果が今回の車両の転属にも反映されていると予測でき、そろそろ列車そのものが予断を許さない状況になってくるかもしれません。
少なくとも、今年度末までは今回のような寂しい繁忙期輸送が続くと思われ、「スーパーとかち」としてデビューした車両が今やメインが「スーパー北斗」になりつつある状況に少し残念に思います。
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