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快速「ニセコライナー」の小樽駅切り離しの全容~小樽駅構内に留置されるキハ201系とともに

今回は1年を通じてあまり取り上げる機会が少ない快速「ニセコライナー」について取り上げます。

快速「ニセコライナー」は、札幌~倶知安・蘭越を結ぶ列車です。小樽~倶知安・蘭越間は普通列車として運行します。

基本的に、函館本線の山線を走行する列車は札幌側は小樽駅で発着となります。快速「ニセコライナー」は唯一札幌駅発着で山線へ直通する列車です。1往復しか設定されておらず、キハ201系気動車が充当されます。

今回取り上げる内容は、倶知安へ向かう際の上りの快速「ニセコライナー」の小樽駅での様子を紹介したいと思います。



札幌駅からの快速「ニセコライナー」が小樽駅2番線に18時30分ごろ到着しました。下り列車は3両編成ですが、上り列車は小樽駅まで6両編成で運行します。これが日本の気動車における最強編成です。





小樽駅では9分間停車します。その間に、後部3両が切り離しとなり、倶知安へは先頭の3両のみが向かいます。右側が引き続き倶知安方面へ、左側が小樽駅で切り離された編成です。切り離し作業は5分程度で終わります。



3954Dとして倶知安へ向かう先頭の3両編成です。





18時38分、定刻で小樽駅を発車していきました。



3分後には後部3両も発車し・・・





一旦引き上げ線へ回送されます。





引き上げ線へ行ってから4分後には再び小樽駅構内の留置線に姿を現し、この場所で一旦待機となります。

後部に連結されていた3両はこの後、1960D(小樽駅21時36分発)で倶知安へ向かいます。そして倶知安に滞泊し、翌日の早朝に札幌に戻ってくる運用が組まれています。


キハ201系は、高頻度運転を実施する函館本線の札幌~小樽間の輸送改善を目的に、倶知安方面(山線)からの直通列車の混雑緩和・所要時間短縮を目的に投入された車両です。高性能ゆえ、1両あたり約4億円(3両編成で約12億円)の製造費用がかかり、3両編成×4本の計12両で製造が終了しています。

同時期に製造された731系との共通点が多く、日本全国で唯一電車(731系)と気動車(キハ201系)の動力協調運転が実施されていることもポイントです。そのため、731系と同等の性能を有し、電化区間においても、電車と同等のダイヤで走行することが可能です。現在も日中の時間帯で区間快速「いしかりライナー」に充当されるなど、架線下を電車に交じって運行しています。

従来の気動車から大幅に性能が引き上げられたことで所要時間短縮や3ドア化による利便性向上が図られていますが、逆にワンマン運転に対応していないなどの欠点を持ち、キハ40形気動車やキハ150形気動車をメインに使用する山線区間でも車掌が乗務しなければなりません。置き換え計画もまだ予定されていないことから、この問題は解消されることなく、日々使い続けていくことでしょう。


今回の内容はある意味とても貴重な内容だと思います。というと、18時30分以降も明るい時間帯に確認・撮影しなければなりませんでした。そうなると、日没時間が遅い6月あたりに撮影しなければ、このように記事を作成することができないわけです。冬期はもちろん、これから日没の時間帯が早くなるので、小樽駅で明るい中での撮影は難しくなっていくことでしょう。

毎日見られる光景ですが、こうして写真で記録するには今時期しかないですね。











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コメント
6502: by りん on 2017/06/22 at 03:28:14

なんだか高性能車なのに、とても勿体無い使い方をしている気がしてしまいますね。
不足する特急車への転用などは難しいのでしょうか。

本筋とは少しずれてしまいますが、ニセコライナーの切り離し作業が安定的に数分程度でおこなえるのであれば、快速エアポートの一部列車の9両編成化、かつ南千歳での切り離し+3両は苫小牧方面へ流す、という方法も取りやすく思えるのですがきっと何か難しさがあるんでしょうね。

6503: by シニアパートナー on 2017/06/22 at 16:37:06 (コメント編集)

「鉄道ジャーナル8月号」で北海道特集が組まれており、札幌都市圏の通勤事情について記事があります。その中でキハ201系の運用も紹介されています。(タイムリーですね)

札幌都市圏の非電化区間が解消(学園都市線電化)した現在、キハ201系は気動車でありながら電車と同様の運用をしなければ活躍の場がない状況にあると思います。

鉄道愛好家の一人としては、架線下DCの状態を多少不満に思いつつも、高性能の利点を発揮して、「電車運用」に徹してもらいたいと思っています。

6504: by 管理人 on 2017/06/23 at 00:59:32

>>「りん」さん、コメントありがとうございます。

製造コストに見合った使い方がされていないのが現状です。ロングシート車なので特急転用などは無理です。

増解結作業は作業員の方が必要になります。人員削減を実施しているJR北海道では、作業員確保も困難ではないでしょうか。

また、早朝や深夜は普通列車の運用もあるため、ホームを延長するなどの増設工事を快速停車駅以外にも実施しなければならず、結果的に費用の負担が大きくなってしまいますね。

6505: by 管理人 on 2017/06/23 at 01:03:40

>>「シニアパートナー」さん、コメントありがとうございます。

鉄道ジャーナルは後日確認してみますね。

登場時からだと、学園都市線も一部電化されてしまい、気動車として本領発揮する場が狭くなってしまいました。製造数も少なく、予備車両を確保しなければならない体制としている昨今では、さらに充当列車が減ってしまっています。

電車に引けをとらない性能が魅力的な車両なので、電車に交じって函館本線などで引き続き活躍を期待したいと思います。

6506: by 南の虎 on 2017/06/24 at 16:52:13

いっそのこと、特急転用はありじゃないでしょうか。
安定しないキハ261系0番台の代わりに「宗谷」「サロベツ」運用に回す。編成も4両もいらず、3両で十分でしょう。
ついでに「大雪」にも使用。
3編成を普段の運用に使い、1編成は予備もしくは増結に。

キハ261系0番台は1000番台に改造し共通運用可能にする。

6507: by 管理人 on 2017/06/26 at 00:26:24

>>「南の虎」さん、コメントありがとうございます。

いただいたコメントのように上手く話が進めば、車両繰りの大変楽になると思いますよ。特急転用に際し、ロングシートのままでは対応できないので、最低でも転換クロスシートへ、デッキ部分も仕切が必要になってくるでしょう。

活躍の幅が狭まっている昨今の状況を踏まえると、元々特急用として製造していた方がよかったかもしれませんね。

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