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ありがとう、ニセコエクスプレス!29年の歴史に幕

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2017/11/05  Hatena Twitter
11月4日(土)のラストランを最後に、キハ183系5000番台ニセコエクスプレスの29年の歴史に幕を下ろしました。

最後は札幌・倶知安~蘭越間の運転で、札幌~倶知安間を特急列車として、倶知安~蘭越間を快速列車として紅葉が見ごろの山線を駆け巡ったことでしょう。悪天候や車両不具合などが原因の運休はなく、有終の美を飾りましたね。





改めて、ニセコエクスプレスについて紹介したいと思います。

ニセコエクスプレスは1988年12月に団体・臨時列車用として新千歳空港からニセコ方面へアクセスする列車として北海道で4番目のジョイフルトレインとして誕生しました。

それまでのアルファコンチネンタルエクスプレス、フラノエクスプレス、トマムサホロエクスプレスが既存の車両の一部を活用した改造車だったのに対し、JR北海道の苗穂工場で新製された完全自社製造車両です。「おおぞら」や「北斗」など、道内各地で活躍していた特急気動車と同様、形式はキハ183系とし、新たに5000番台を名乗りました。

全国的にも、ジョイフルトレインの車両は従来の余剰車両を活用した改造車が大半を占めましたが、車両を一から新製するという当時では珍しい導入例です。その後、クリスタルエクスプレス トマム&サホロやノースレインボーエクスプレスもJR北海道が自社製造しました。

他のリゾート気動車がハイデッカー構造をメインとしているのに対し、ニセコ方面という山岳路線の使用を想定し、床面はフラットな構造とされました。そのため、床面の嵩上げはJR東海のキハ85系と同程度の200mmにとどめられました。引退した編成を含むその他5編成を含め、完全にフラットな構造を採用した編成はニセコエクスプレスのみでした。アルファコンチネンタルエクスプレスは先頭車の先頭部分がハイデッカー構造になっていましたね。

床面はフラットな構造でありながら、一般車両よりも床が嵩上げされている分、客室窓が低く感じられ、その分、北海道の雄大な車窓を堪能することができました。 JR東海の「(ワイドビュー)ひだ」と同じような感じだと思います。

床が嵩上げされていますが、屋根がその分高いため、室内空間は犠牲にされることなく、そのまま広い空間が維持されていました。

ニセコ方面を中心に団体臨時列車や各種臨時列車で全道各地を走行しましたが、時代とともに団体需要や多客臨需要が少なくなり、多客臨の運行休止とともに稼働する機会を減らしていきました。ニセコエクスプレスを主に使用していた「ニセコスキーエクスプレス」や「フラノラベンダーエクスプレス」(1往復減便)、「フラノ紅葉エクスプレス」も設定されなくなり、1年で本線上を走行する姿も数回程度にまで落ち込んでいました。

特に近年では、3両編成という短い編成が観光シーズン中の需要に対応することができず、過去に「フラノラベンダーエクスプレス」でキハ183系一般車が代走したという例もありました。昨年から今年にかけては、1編成あたりの定員数が多いキハ183系旭山動物園号が使用されたり、今月12日まで運行された特急「ニセコ号」もキハ183系一般車が使用されるなど、もはや活躍できる場が完全に断たれた状態でした。

登場から30年弱となり、老朽化も否めません。ですが報道によると、部品がなくなり、修理が困難になったというのが直接の理由のようです。冷房機器が特殊構造ゆえ、他の車両と共用することができない特殊な部品を使用するようで、この調達が困難になり、修理そのものができない事態に陥ったというのが流れです。このきっかけとなった事象というのが、昨夏に運行された際に発生した「キハ183-5002」の冷房機器の故障ではないでしょうか。

昨年の8月下旬から9月上旬にかけて同車によって特急「ニセコ号」が設定された際、初日に旭川方先頭車である「キハ183-5002」で冷房機器が故障した影響により、キハ183系一般車で代走となりました。

結局、台風で運休に追い込まれたり、修繕に時間を要することなどを理由に、初日しかニセコエクスプレスで運行されない事態になりました。そこから極端にニセコエクスプレスの臨時列車としての使用は極端に減っています。

今年3月に団体臨時列車として一度使用されていますが、冷房設備が不要な時期であり、修繕がされないまま使用された可能性があります。ラストランが実施された10月下旬から11月上旬は冷房設備が不要になる時期であり、年度末に実施されるダイヤ改正の調整を含め、10月下旬から11月上旬に設定せざるを得なかった様子が伺えます。

多額の費用をかけてまで新品に交換したり、修繕するといったことは昨今の稼働状況や車齢を考えるととても現実的ではないと判断したJR北海道の答えが「引退」だったと思います。

北海道という極寒地で29年間活躍してきたわけですが、車齢の割には、それに見合う走行距離には達していないと思われます。特に近年は所属先の苗穂運転所(札ナホ)で遊休状態となっており、年間数回程度まで稼働する機会が減っていました。引退した直接の理由が老朽化ではなく、一部搭載機器の故障で修繕が困難になるという、鉄道車両としてはあまりない流れでの引退ではないでしょうか。

加えて、昨今ようやく観光に力を入れ、遊休状態のリゾート気動車を有効活用したモニターツアーや、その後の展開が期待されていた最中での引退となり、もう少し早く気づいていれば、もっとニセコエクスプレスを有効活用できていたかもしれません。ちょうどこれからという時期にも関わらず、非常に残念です。





昨日、最終日のラストランを終えたニセコエクスプレスは、5日午前の時点で苗穂運転所の裏手に留置されていました。裏手といっても、裏側から確認できる位置よりも敷地内側に置かれており、一般人からその姿が見えない人目につきにくい位置に置かれていました。

ラストランを終え、譲渡の計画もなく、残るは苗穂工場での廃車・解体です。それがいつになるか不明ですが、鉄道技術館の一般開放の際を利用して本当の最後を見物できたらと思っています。

後日、晩年の姿とともに、もう一度紹介したいと思います。











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