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解体危機のキハ183系スラントノーズ車をクラウドファンディングで保存へ

2018年の鉄道関連記事1発目です。



無許可で宣伝します。

これまで特に大きく宣伝されていなかったと思いますが、キハ183系スラントノーズ車をクラウドファンディングによって保存する取り組みが実施されているようです。題して『北海道・鉄道史の誇り。往年の「特急おおぞら」を国鉄色で未来へ』です。主催は北海道鉄道観光資源研究会です。

まずここで、「クラウドファンディング」について紹介したいと思います。

Readyforの紹介文をほぼそのまま使いますが、クラウドファンディング(CrowdFunding)とは、群衆(Crowd)と 資金調達(Funding)という言葉を組み合わせた造語で、「災害被害にあった施設を復旧したい」や、今回のような「思い出ある鉄道車両を残したい」など、様々な理由でお金を必要としている人に対し、 共感した人が一口1,000円程度からインターネットを通じて出資し支援をする、こうしたインターネット上で多数の人から資金を募る仕組みを言います。

また、途上国支援や被災地支援なども多く実行されています。プロジェクトを立ち上げる実行者自身も個人、団体、企業、自治体など様々あるようです。

主催する北海道鉄道観光資源研究会は、3年前に同様に全車が解体危機にあった711系を長年活躍した岩見沢で保存しようと、今回と同様のクラウドファンディングによって資金を集め、見事711系の車両を2両保存することに成功しました。同研究会の代表者が変わっていなければ永山茂さんです。

永山さんといえば、先日紹介した釧網本線世界遺産登録推進会議の会長を務め、昨今ホットな話題でもある北海道観光列車モニターツアーを主催する日本旅行北海道の責任者でもあります。

今回は永山さんは第一人者ではありませんが、必ずや成功してくれるでしょう。永山さん本人は日本旅行北海道の方でツアーのスケジュール調整などで多忙を極めていることでしょう。




キハ183系0番台は老朽・劣化が激しいとの理由で今年度末をもって一般車14両、旭山動物園号5両の計19両が全て廃車となります。前者は、キハ261系1000番台を増備し、「スーパー北斗」に追加投入をすることで「北斗」で活躍していた車両を0番台を使用している「オホーツク」・「大雪」に転用します。

後者は、昨今の経営難の理由で後継車の製造を断念し、そのまま廃車となります。

スラントノーズタイプの先頭車は残存数が5両であり、この中から、目標到達金額に合わせて先頭車を1両または2両を保存します。

展示場所は2019年春にオープン予定の「道の駅あびら(仮称)」で、蒸気機関車の「D51 320」号機とスラントノーズ車を並べて展示します。目標到達金額によっては、安平町鉄道資料館(旧追分機関区)にさらにもう1両展示します。

今回のクラウドファンディングは、本日1月1日(月)から開始され、3月30日(金)で終了となります。目標金額は610万円です。これが1両分になり、安平町鉄道資料館にも1両保存するには、第2目標金額である1,100万円になります。

支援金額は主に、車両の購入費用、塗装費用、安平町への移設設置の費用にそれぞれ充てられます。

支援金額負担分に塗装費用が含まれていますが、冒頭の画像の通り、キハ183系デビュー当時の「クリーム4号」と「赤2号」のツートンカラーのいわゆる国鉄色が再現される予定です。資金難や人手不足の影響からか、JRがラストに実施できない分、代わりに車両を保存して再現されるようです。

クラウドファンディングは、出資というイメージが強いですが、見方を変えれば出資した分のリターン(見返り品)があります。それを購入するという意味も含んでいます。今回のリターン商品はスラントノーズ車の保存に合わせ、キハ183系関連の品が数多く用意されています。

目標達成金額が以前の711系などのときよりも高いため、支援の設定金額もそれに応じて高く設定されています。一番安いので5,000円から始まり、10,000円、30,000円、50,000円、100,000円、300,000円、500,000円、1,000,000円となっています。

ここで1点だけ指摘したいのが、子どもが支援するには若干設定金額が高額である点です。目標達成金額が高額なことも理解できますが、例えば、1月1日でちょうどお年玉がもらえる時期から実施するのであれば、子ども向けに1,000円や3,000円など、お年玉でも十分支援が可能な支援金額も設定してもらいたかったところです。

応募フォームは以下のリンクへアクセスしてください。


参考URL:『北海道・鉄道史の誇り。往年の「特急おおぞら」を国鉄色で未来へ』プロジェクト







保存車両は安平(あびら)町になりますが、そもそも特急「おおぞら」の停車駅などで安平駅に停車したことはありません。そもそも走行ルートを経由しない室蘭本線の駅になります。

ですが、2006年に追分町が早来(はやきた)町と新設合併し、新たな安平町が発足しました。追分駅の住所も現在は、北海道勇払郡安平町追分中央となり、安平町の中にかつて特急「おおぞら」の停車駅であった追分駅が含まれています。

一見、特急「おおぞら」と安平町は何も関連性がないと思われがちですが、後の市町村合併によって安平町と関連性をもつようになりました。追分駅は室蘭本線と石勝線が交差する地点にあり、古くから鉄道の町として栄えました。

同駅は現在も後継となる「スーパーおおぞら」が下り3本、上り2本が停車し、「スーパーとかち」については5往復全列車が停車します。1979年にキハ183系の試作車が特急「おおぞら」で運用を開始した際は、石勝線が開業していませんでしたが、1981年10月の石勝線開業と同時に量産車が同列車での使用を開始しました。なので、追分という鉄道で栄えた町という点を含めると、追分(安平)にとってキハ183系はこれまでの鉄道史を支えてきた重要な車両ということは言うまでもありません。

スラントノーズ車を残すプロジェクトは元旦に知り、それまで大々的な告知がなかったと思います。北海道では引退した車両を保存するという取り組みは非常に難しいという現状があります。

今回もそうですが、まず車両を受け入れてくれる候補地を見つけることに大変苦慮したようです。北海道は本州のように鉄道博物館のような専用の保存施設がないため、JR側で保存する動きがなく、今回のような民間から保存の動きが立ち上がらなければ車両はそのまま解体されてしまいます。

11月にラストランを実施したニセコエクスプレスも保存の動きが立ち上がっていないので、おそらくこのまま解体されることでしょう。

仮に資金が集まったとしても、一年を通じて厳しい環境下の北海道で外で保存していくにはそれを維持していく費用もかかります。

例えば、車体を綺麗に維持していくためには、定期的な手入れ・メンテナンスが必要です。その中で、一年を通じて気候条件が厳しい北海道では、寒暖の差や割れた塗装の隙間に入り込んだ細かい雪が水となり、それが凍結して塗装面が破損及び劣化に至るようです。

今回の場合、車両の購入費用、塗装費用、安平町への移設設置の費用しか記載されておらず、その後のメンテナンス費用を考えるともう少し資金を上乗せするしかないです。前回は目標達成金額の上乗せ分をメンテナンス費用に充てたので、今回も目標達成金額の上乗せ分はメンテナンス費用として活用するのかもしれませんね。

支援総額は2018年1月1日15時20分現在、450,000円です。まず目標である610万円の7%を達成したことになります。大々的に告知がされなかったとはいえ、順調なスタートを切っているのではないでしょうか。

たとえ、目標達成金額に達しなかったとしてもこうした活動は実施することそのものに意味があります。最初からやらないで諦めるのではなく、少しでも可能性があるとすればやった方が後々悔いが残りません。キハ183系は北海道のみならず、全国にもファンがいるはずですから、ほぼ間違いなく達成できると信じています。

興味のある方は関連ページを参照してくださいね。












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コメント
7266: by あ on 2018/01/02 at 09:23:57 (コメント編集)

早速投資しました

7267:保存車両考 by すぱいく on 2018/01/02 at 11:12:07 (コメント編集)

私もこういった保存車両を見に行くのが好きですので興味深い話ではありますね。
保存車両といえばやはり日本各地にSLが数多く残っているのですが、その保存状況はまちまちで、野ざらしで経年によりボロボロと化しているものも少ないないです。

その中でも安平町のSLの保存状況はかなり丁寧なものだそうですから、キハ183の保存を委ねるにはベストに近い先と言えるでしょうね。

単純に製造数が少ないのもあると思いますが、SLと違ってディーゼル特急の保存例ってほとんどないに等しいんですよね。
正直に言って、結構にマニアックな話ではあると思います(笑)
SLはまだ家族連れでも行ける対象ですが、ディーゼル特急、しかも国鉄型塗色となると、もうこれは、マニア向け、大人向けかと。
国鉄を知らない世代も既に多い訳ですから

個人的には面白い話ですが、マニア向けであって、子供や家族とかを含んだ広い層向けではないかな、と思います。
ま、711系の過去例があるなら、とは思いますが。
どちらかというと、まだ、旭山動物園塗色で残した方が子供は喜ぶかもしれませんね

7268: by 管理人 on 2018/01/04 at 21:31:49

>>「あ」さん、コメントありがとうございます。

行動が早いですね!それは決して無駄にはなりませんよ。

7269: by 管理人 on 2018/01/04 at 21:35:37

>>「すぱいく」さん、コメントありがとうございます。

ディーゼル特急を保存するというのも、保存施設がない北海道ならではの動きだと思います。

道の駅の一画に1両は保存される予定です。マニアックな車両であれ、家族連れで行きやすい環境ではあります。塗装を変更しなくても運転席を開放するとか、そうした面白さがあると外装はあまり関係なく、大人から子供まで楽しめると思いますよ。

7270: by まさみち on 2018/01/05 at 12:57:24

僕もささやかながら出資しました。

7271: by 管理人 on 2018/01/05 at 21:47:06

>>「まさみち」さん、コメントありがとうございます。

皆さん行動が早いですね。

開始5日目で早くも目標金額の1/3にだいたい到達するので、1両は間違いなく保存されると思います。2両は・・・現時点では厳しいかもしれませんね。

7272: by 龍 on 2018/01/06 at 00:01:08 (コメント編集)

車両保存に関して、追分には苦い経験があります。それは1976年に追分機関区の扇形機関庫で発生した火災です。当時機関庫には、引退して保存先への移送を待つ蒸気機関車が保管されていたのですが、火災で停電したため転車台が動かせず、古い建物で火の回りが早かったことも災いして、その大半が全焼してしまいました。

当時の写真には、焼けて真っ赤に錆びてしまったSLの無惨な姿が確認できます。この火災では、SLの後継として新製配置されたばかりのディーゼル機関車(DD51形・DE10形)も被災し、中には新製から半年で廃車となってしまった機関車もありました。現在、安平町鉄道資料館に保存されている機関車は、火災当時は保存対象外でありながら運良く焼失を免れた車両です。

7274: by 管理人 on 2018/01/06 at 21:52:07

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

有名な火災事故ですよね。新製配置されたDD51も1年も経たずに被災した不運な出来事でした。簡単に調べると、Wikipediaでは蒸気機関車、ディーゼル機関車合わせて13機が被災したとされています。

当時の残った機関車とともに、キハ183系も末永く保存してもらいたいものです。

7429: by 快速ぬさまい on 2018/01/30 at 17:13:18 (コメント編集)

きちんとした形で保存してくれるのなら100万くらい出してもいいと思って調べてみたら……
野ざらし雨ざらし雪ざらし・・・らしくてがっかり。
オープンから5~6年で解体ですかね。

7436: by 管理人 on 2018/01/31 at 00:48:16

>>「快速ぬさまい」さん、コメントありがとうございます。

屋根もなく、屋外で保存されるような流れだったと思います。車体が劣化してくれば、順次メンテナンスを実施し、綺麗な状態を維持していくのではないでしょうか。

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