特急「ライラック」に使用する789系0番台に優先スペースを新たに設置
785・789系 - 2018年01月17日 (水)
年明けから特急「ライラック」の運休が多く、789系1000番台による「臨時特急」が頻繁に確認されています。1編成が苗穂工場に入場しており、車両故障の理由も考えられますが、加えて、789系0番台は小規模な変更が実施されており、これも代走を余儀なくされる原因の1つかもしれません。
特急「ライラック」に使用する789系0番台に優先スペースを新たに設置しています。

先日、苗穂工場敷地内にある鉄道技術館一般開放の際、1月の重点実施目標が記載された掲示物に「789系0代・優先スペースの設置」とありました。
789系1000番台は自由席に車イスで利用可能なスペースが設置されていますが、同区間を運行する789系0番台の自由席には車イスのまま利用できるスペースがない状況であり、サービスの共通化が求められていました。そこで、自由席の一部座席を撤去し、優先スペースが新たに設置されています。
対象車両はクハ789-200代ということで、特急「ライラック」の札幌方先頭車です。
実際に確認してきました。

写真は、1月13日に札幌駅で撮影した特急「ライラック26号」の回送列車です。


5号車側に目を向けると、一部座席が撤去され、新たに優先スペースが設けられていました。チケットフォルダーやテーブルは撤去され、新たに手すりが設けられていました。写真を拡大するとわかりますが、撤去した際の痕跡も確認することができます。


画像を拡大することができますが、JR北海道のホームページの列車ガイドを確認すると、6号車の1番C席と1番D席の記載がなくなっており、優先スペースとして新たに記載されています。画像は1月16日時点のもので、未施行車がまだ存在するからか、フリースペースが設けられない場合もあるようです。
今のところ、13日の特急「ライラック26号」に充当されていた「クハ789-206」(ASAHIKAWAラッピング車)と「クハ789-203」(SOYAラッピング車)は設置されていることを確認しました。
「クハ789-205」を含めた6両は苗穂工場に入場中のはずで、こちらは入場中に優先スペースの設置が実施されることでしょう。

掲示物に789系1000番台の記載もあったので、特急「カムイ」の編成表の画像も掲載しておきます。「カムイ」・「ライラック」ともに指定席で優先スペースは設けられていますが、後者は自由席に優先スペースはありませんでした。
「カムイ」の場合、同じく札幌方先頭車に優先スペースがあります。しかしこちらは、片側1人掛けずつのシート配置で、「ライラック」とは異なっています。後者は元々2人掛けのシート配置で無理やり優先スペースを設ける必要があったので、座席そのものを撤去せざるを得なかった状況が伺えます。
「カムイ」で使用する789系1000番台は、2016年3月まで新千歳空港駅に乗り入れていました。札幌~旭川間をL特急「スーパーカムイ」、札幌~新千歳空港間を快速「エアポート」として運行していました。営業運転開始当初から快速運転を想定したサービスが必要となり、5号車の1人掛けの座席は、快速「エアポート」として運行する際は優先席としていました。
その後、輸送体系の変更に伴い、789系0番台を道央圏に転用しましたが、編成・サービスが異なるようになってしまいました。従来は785系と789系1000番台で形式こそ異なるものの、後者は前者に極力合わせた室内構成・サービスとすることで完全に車両を共通化していました。
789系0番台の転用によってこれができなくなったことで、従来より札幌~旭川間で活躍していた789系1000番台に仕様を極力合わせるために、789系0番台は地道な変更や改造が順次施行されています。

話題は逸れますが、昨年4月あたりから確認されている号車表示の追加もそれに当てはまります。当初はドア増設の予兆かと思いましたが、結局は「カムイ」で使用する789系1000番台と比べて号車表示が少ない状況であったことから、わかりやすくするために追加しただけのものでした。このように、今回の優先スペースの設置を含め、「カムイ」と「ライラック」で極力サービスを統一する動きが見られます。
両列車の所要時間は一部を除いて同一ながら、編成やサービスが異なります。これはこの先10年程度は解消することはないと思いますが、双方ともに利便性の高い列車としてこれらの変更や改造を通じて今後の活躍も期待したいと思います。
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特急「ライラック」に使用する789系0番台に優先スペースを新たに設置しています。

先日、苗穂工場敷地内にある鉄道技術館一般開放の際、1月の重点実施目標が記載された掲示物に「789系0代・優先スペースの設置」とありました。
789系1000番台は自由席に車イスで利用可能なスペースが設置されていますが、同区間を運行する789系0番台の自由席には車イスのまま利用できるスペースがない状況であり、サービスの共通化が求められていました。そこで、自由席の一部座席を撤去し、優先スペースが新たに設置されています。
対象車両はクハ789-200代ということで、特急「ライラック」の札幌方先頭車です。
実際に確認してきました。

写真は、1月13日に札幌駅で撮影した特急「ライラック26号」の回送列車です。


5号車側に目を向けると、一部座席が撤去され、新たに優先スペースが設けられていました。チケットフォルダーやテーブルは撤去され、新たに手すりが設けられていました。写真を拡大するとわかりますが、撤去した際の痕跡も確認することができます。


画像を拡大することができますが、JR北海道のホームページの列車ガイドを確認すると、6号車の1番C席と1番D席の記載がなくなっており、優先スペースとして新たに記載されています。画像は1月16日時点のもので、未施行車がまだ存在するからか、フリースペースが設けられない場合もあるようです。
今のところ、13日の特急「ライラック26号」に充当されていた「クハ789-206」(ASAHIKAWAラッピング車)と「クハ789-203」(SOYAラッピング車)は設置されていることを確認しました。
「クハ789-205」を含めた6両は苗穂工場に入場中のはずで、こちらは入場中に優先スペースの設置が実施されることでしょう。

掲示物に789系1000番台の記載もあったので、特急「カムイ」の編成表の画像も掲載しておきます。「カムイ」・「ライラック」ともに指定席で優先スペースは設けられていますが、後者は自由席に優先スペースはありませんでした。
「カムイ」の場合、同じく札幌方先頭車に優先スペースがあります。しかしこちらは、片側1人掛けずつのシート配置で、「ライラック」とは異なっています。後者は元々2人掛けのシート配置で無理やり優先スペースを設ける必要があったので、座席そのものを撤去せざるを得なかった状況が伺えます。
「カムイ」で使用する789系1000番台は、2016年3月まで新千歳空港駅に乗り入れていました。札幌~旭川間をL特急「スーパーカムイ」、札幌~新千歳空港間を快速「エアポート」として運行していました。営業運転開始当初から快速運転を想定したサービスが必要となり、5号車の1人掛けの座席は、快速「エアポート」として運行する際は優先席としていました。
その後、輸送体系の変更に伴い、789系0番台を道央圏に転用しましたが、編成・サービスが異なるようになってしまいました。従来は785系と789系1000番台で形式こそ異なるものの、後者は前者に極力合わせた室内構成・サービスとすることで完全に車両を共通化していました。
789系0番台の転用によってこれができなくなったことで、従来より札幌~旭川間で活躍していた789系1000番台に仕様を極力合わせるために、789系0番台は地道な変更や改造が順次施行されています。

話題は逸れますが、昨年4月あたりから確認されている号車表示の追加もそれに当てはまります。当初はドア増設の予兆かと思いましたが、結局は「カムイ」で使用する789系1000番台と比べて号車表示が少ない状況であったことから、わかりやすくするために追加しただけのものでした。このように、今回の優先スペースの設置を含め、「カムイ」と「ライラック」で極力サービスを統一する動きが見られます。
両列車の所要時間は一部を除いて同一ながら、編成やサービスが異なります。これはこの先10年程度は解消することはないと思いますが、双方ともに利便性の高い列車としてこれらの変更や改造を通じて今後の活躍も期待したいと思います。
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