「キハ183-406」に「スーパーとかち」のヘッドマークの組み合わせ
キハ183系 - 2018年01月29日 (月)
先週か先々週だったと思いますが、苗穂駅から苗穂運転所(札ナホ)を見渡した際、マイナーチェンジ版のキハ183系の先頭車としては、唯一のとかち色の外装をまとっている「キハ183-406」が「スーパーとかち」のヘッドマークを掲出していたので撮影しました。


今回は「キハ183-406」で「とかち」や「スーパーとかち」のヘッドマークとともに、充当されていた当時のことも少し紹介したいと思います。
日本全国でどの車両も該当すると思いますが、鉄道車両の行先表示器やヘッドマークが幕式タイプの場合、日常では使われないものも含まれており、苗穂運転所のキハ183系においても、今では使われていない列車のヘッドマークが掲出されたまま入換作業等を実施していることが稀にあります。
今回確認したのもその一環だと思われますが、キハ261系1000番台の5次車でしか見られなくなった幕式タイプの「スーパーとかち」のヘッドマークを確認することができました。
確認した際の第一印象としては、ヘッドマークの小ささが目につきます。それもそのはず、キハ183系による「スーパーとかち」は今となっては希少なスラントノーズ車がメインに充当され、出力増強化改造などで一時的に500番台が運用に入った際も、まだアクリル板のヘッドマークを貫通扉部分に取り付けていたタイプのもので、サイズは現在のよりも大きいものでした。
正式にいつからヘッドマークを固定式のものから幕式(ロール式)タイプに変更されたのか不明ですが、現在の幕式に交換後は従来の固定式よりもヘッドマークのサイズが小さくなっています。
マイナーチェンジとともに一部車両が高出力化された中で、0番台よりもヘッドマーク機器のグレードが落とされたり、車体の板厚が0番台よりも薄くなっている情報も教えていただき、随所にコストダウンがみられます。国鉄時代末期に製造されている車両であり、同時期に登場した車両の中には、廃車発生品を使用した車両もあるので、投入した当初がいかに厳しい財政状況だったか伺えます。
今回はもと500番台車に「スーパーとかち」のヘッドマークを組み合わせた車両を紹介しているわけですが、キハ183系による「スーパーとかち」が現役の頃、このパターンも編成変更などが実施されない限り、常時確認できなかったと思われます。元々は1997年に「スーパーおおぞら」の投入によって余剰となったキハ183系を新たに「とかち」に回したことから始まり、当初は「北斗」や「おおぞら」と同じHET色でしたが、後にとかち色へ外装の変更が行われます。札幌~帯広間で同じく使用されていましたが、「スーパーとかち」ではなく、「とかち」の使用がメインでした。
今ではこの組み合わせで使用されることはないので貴重なワンシーンですが、キハ183系による「スーパーとかち」が現役の頃も決して見慣れたシーンではなかったはずです。特に、幕式のヘッドマークは現役の頃はほとんど見られなかったと思われ、今回撮影できた写真はある意味で貴重なワンシーンだと思います。
撮影後、同車は「オホーツク」・「大雪」に増結用車両として一度運用に入っており、もしかしたら次回以降確認する際は見られなくなっているかもしれませんね。
ここからは「とかち」としてメインに充当されていた当時のことを少し紹介します。
管理者も「キハ183-406」のような外装の車両を最初に確認したのが絵本でした。絵本などでは子ども向けに納得いくように製作するため、スーパーがつかない列車については、「たくさんの駅にとまる」などの説明文をつけ加えていましたね。
ですが、実際に時刻表というものを目にするようになってからそのようなことはありませんでした。
当時はまだとかち系統の列車も停車駅が固定されていませんでした。2往復が設定された中で、1998年のダイヤがとてつもなく凄いものでした。「とかち」が「スーパーとかち」を所要時間の面で上回っていたのです。
例えば、特急「とかち1号」は現在と同じ停車駅で所要時間が2時間40分、特急「とかち6号」は芽室駅、十勝清水駅、新夕張駅、追分駅が通過となり、所要時間も現在の「スーパーとかち」よりも速い2時間36分で走破していました。芽室駅、十勝清水駅の特急停車が早朝と夕方以降に絞られていた時期です。
この頃の最速の「スーパーとかち」が、特急「スーパーとかち11号」の2時間46分でした。キハ283系による「スーパーおおぞら」がデビューした直後であり、石勝線特急としては、「リゾート=スーパー」から「速い=スーパー」への転換期でした。「スーパーとかち」よりも「とかち」の方が速いという逆転現象が一時的に発生していた時期です。
そのような運行実績が過去があり、今回紹介している塗装の頃の「とかち」は凄い印象があります。管理者は今でも先頭部分が確認できるアングルで留置されていれば、ついつい写真を撮影してしまいます。
キハ183系で110km/h対応車が混在した時代でも停車駅を少なくしたり、ダイヤを上手く設定すれば、キハ183系でも速達性は十分通用することを改めて感じさせられます。現在の「スーパーとかち」もこうした措置を再度実施し、速達化を図ってほしいものです。
現在、マイナーチェンジ版の先頭車でとかち色の外装をまとうのは「キハ183-406」だけになりました。近年は赤い外装をまとっていたお座敷車もHET色へ塗装変更されており、外装色の集約化によって、同車においても今後の動向が注目されます。
サービス電源を確保するための発電機を搭載しない先頭車両ということで、先頭に立って活躍する場は苗穂運転所⇔札幌運転所間の車輪研削のためのフライス回送のみとなっており、ほぼ中間車然として使用されています。外装色の関係で1両のみしか存在しない貴重な車両であり、今回のように先頭部分が見られる機会もあまりありません。実際に確認できた際は記録しておきたいところです。
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今回は「キハ183-406」で「とかち」や「スーパーとかち」のヘッドマークとともに、充当されていた当時のことも少し紹介したいと思います。
日本全国でどの車両も該当すると思いますが、鉄道車両の行先表示器やヘッドマークが幕式タイプの場合、日常では使われないものも含まれており、苗穂運転所のキハ183系においても、今では使われていない列車のヘッドマークが掲出されたまま入換作業等を実施していることが稀にあります。
今回確認したのもその一環だと思われますが、キハ261系1000番台の5次車でしか見られなくなった幕式タイプの「スーパーとかち」のヘッドマークを確認することができました。
確認した際の第一印象としては、ヘッドマークの小ささが目につきます。それもそのはず、キハ183系による「スーパーとかち」は今となっては希少なスラントノーズ車がメインに充当され、出力増強化改造などで一時的に500番台が運用に入った際も、まだアクリル板のヘッドマークを貫通扉部分に取り付けていたタイプのもので、サイズは現在のよりも大きいものでした。
正式にいつからヘッドマークを固定式のものから幕式(ロール式)タイプに変更されたのか不明ですが、現在の幕式に交換後は従来の固定式よりもヘッドマークのサイズが小さくなっています。
マイナーチェンジとともに一部車両が高出力化された中で、0番台よりもヘッドマーク機器のグレードが落とされたり、車体の板厚が0番台よりも薄くなっている情報も教えていただき、随所にコストダウンがみられます。国鉄時代末期に製造されている車両であり、同時期に登場した車両の中には、廃車発生品を使用した車両もあるので、投入した当初がいかに厳しい財政状況だったか伺えます。
今回はもと500番台車に「スーパーとかち」のヘッドマークを組み合わせた車両を紹介しているわけですが、キハ183系による「スーパーとかち」が現役の頃、このパターンも編成変更などが実施されない限り、常時確認できなかったと思われます。元々は1997年に「スーパーおおぞら」の投入によって余剰となったキハ183系を新たに「とかち」に回したことから始まり、当初は「北斗」や「おおぞら」と同じHET色でしたが、後にとかち色へ外装の変更が行われます。札幌~帯広間で同じく使用されていましたが、「スーパーとかち」ではなく、「とかち」の使用がメインでした。
今ではこの組み合わせで使用されることはないので貴重なワンシーンですが、キハ183系による「スーパーとかち」が現役の頃も決して見慣れたシーンではなかったはずです。特に、幕式のヘッドマークは現役の頃はほとんど見られなかったと思われ、今回撮影できた写真はある意味で貴重なワンシーンだと思います。
撮影後、同車は「オホーツク」・「大雪」に増結用車両として一度運用に入っており、もしかしたら次回以降確認する際は見られなくなっているかもしれませんね。
ここからは「とかち」としてメインに充当されていた当時のことを少し紹介します。
管理者も「キハ183-406」のような外装の車両を最初に確認したのが絵本でした。絵本などでは子ども向けに納得いくように製作するため、スーパーがつかない列車については、「たくさんの駅にとまる」などの説明文をつけ加えていましたね。
ですが、実際に時刻表というものを目にするようになってからそのようなことはありませんでした。
当時はまだとかち系統の列車も停車駅が固定されていませんでした。2往復が設定された中で、1998年のダイヤがとてつもなく凄いものでした。「とかち」が「スーパーとかち」を所要時間の面で上回っていたのです。
例えば、特急「とかち1号」は現在と同じ停車駅で所要時間が2時間40分、特急「とかち6号」は芽室駅、十勝清水駅、新夕張駅、追分駅が通過となり、所要時間も現在の「スーパーとかち」よりも速い2時間36分で走破していました。芽室駅、十勝清水駅の特急停車が早朝と夕方以降に絞られていた時期です。
この頃の最速の「スーパーとかち」が、特急「スーパーとかち11号」の2時間46分でした。キハ283系による「スーパーおおぞら」がデビューした直後であり、石勝線特急としては、「リゾート=スーパー」から「速い=スーパー」への転換期でした。「スーパーとかち」よりも「とかち」の方が速いという逆転現象が一時的に発生していた時期です。
そのような運行実績が過去があり、今回紹介している塗装の頃の「とかち」は凄い印象があります。管理者は今でも先頭部分が確認できるアングルで留置されていれば、ついつい写真を撮影してしまいます。
キハ183系で110km/h対応車が混在した時代でも停車駅を少なくしたり、ダイヤを上手く設定すれば、キハ183系でも速達性は十分通用することを改めて感じさせられます。現在の「スーパーとかち」もこうした措置を再度実施し、速達化を図ってほしいものです。
現在、マイナーチェンジ版の先頭車でとかち色の外装をまとうのは「キハ183-406」だけになりました。近年は赤い外装をまとっていたお座敷車もHET色へ塗装変更されており、外装色の集約化によって、同車においても今後の動向が注目されます。
サービス電源を確保するための発電機を搭載しない先頭車両ということで、先頭に立って活躍する場は苗穂運転所⇔札幌運転所間の車輪研削のためのフライス回送のみとなっており、ほぼ中間車然として使用されています。外装色の関係で1両のみしか存在しない貴重な車両であり、今回のように先頭部分が見られる機会もあまりありません。実際に確認できた際は記録しておきたいところです。
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