H100形気動車(DECMOデクモ)が札幌に到着!
気動車 - 2018年02月13日 (火)
JR北海道から昨年7月12日付のプレスリリースより、新型一般気動車の試作車について詳細が公表されました。資料によると、試作車(量産先行車)2両が2018年2月に落成する予定としており、遂に2月13日に札幌市内の苗穂へ到着しました。
到着した車両の形式名はH100形気動車で愛称名は「DECMO」です。込められた意味は、「Diesel Electric Car with MOtors」の略です。モーターで走行する電気式ディーゼルカーであることを表現しています。ディーゼルエンジンの動力で発電した電力によりモーターで走行します。
様子を確認することができたので紹介します。

甲種輸送時は沿線やその駅は人でごった返している可能性を視野に入れ、時間帯を外してダメもとで行きましたが、案の定、苗穂工場の1番線で待機している姿を確認することができました。
1枚目の写真は苗穂駅5・6番線ホームから撮影したものです。現在の撮影環境下においては絶好のポジションに停車しているということで移動しました。

歩道から撮影したものを極限までトリミング加工していますが、車体には「DECMO」の表記があります。

グリーンの帯とともに、「H100」の表記も確認できます。このあたりはまだ試作車(量産先行車)なので、量産車についてどのような対応がされるのか注目です。


管理者もこれまで何度も撮影場所として使っていた苗穂の跨線橋ですが、苗穂駅移転とともに現在リニューアルされている最中です。この関係で現在の自由通路から苗穂工場全景を見渡せることはできませんが、今回停車していた位置ぐらいであれば、短編成の車両であればその様子を確認することができます。
床の高さを従来のキハ40形気動車よりも9cm低くした115cmということで、実車を間近で確認してみると、確かにその様子が見受けられました。車体の寸法について詳しく調べていませんが、既存の北海道で活躍する一般型気動車キハ54形500番台やキハ150形から比べると、大柄な印象がありました。車体の幅が拡大されているのかもしれません。
今回確認したH100形気動車は、JR東日本初の電気式気動車GV-E400系をベースに、北海道での使用を前提とした極寒対策を実施した車両になります。エクステリアは733系などといった北海道で活躍するほかの車両似たデザインとはならず、基本仕様を合わせたGV-E400系に似たエクステリアとなります。
配色は、新しさ・北海道らしさを表現し、シャープでエッジ感のある先頭形状とします。キハ261系1000番台と同様、車両全面には警戒色として黒と黄の前面配色を採用し、車体側面はグリーンとホワイトのラインで自然との調和を表現しています。
インテリアは、北海道の自然を表現したブルーやグリーンを中心としたデザインとされ、事前資料によるイメージでは仕切なども設けられていることから、外からの冷気を少しでもシャットアウトするような構造とし、このあたりは733系のノウハウはフィードバックされていると思われます。実車を確認すると、半自動扉機能も有していると思われます。
耐寒・耐雪構造を強化している影響から、自重は43.0tでGV-E400系から増えているようです。この自重は北海道の他の気動車で例えるなら、キハ281系の量産車の先頭車(登場時)とほぼ同じです。時代の流れとともに、踏切事故対策などの安全対策を強化しなければならず、自重が増えることは仕方ありませんが、それにしても重たいですね。
同じ北海道で活躍するキハ150形0番台(例:富良野線用など)は、過去の雑誌のデータから自重33.4tと出ており、単純に両者を比較した場合、自重がおよそ10t増えています。自重の増加は先日紹介した1tあたりの出力換算にも大きく影響し、10t程度も異なれば、数値の差は明確に出てくるでしょう。
おそらく、モーターの出力から馬力換算を行い、そこから以前と同じような計算をすれば、1tあたりの出力換算ができるでしょう。自重が増えているという点で、キハ150形気動車よりも走行性能は劣ると現段階ではみています。
過去にコメントにて教えていただきましたが、1両あたりの製造費用がおよそ2億円からということで意外と高額な点についても注目です。今回の甲種輸送分で単純に4億円になりますが、製造費用を考えると、既存のキハ40形気動車の在籍数分を投入することは考えにくく、仕様を共通化することでこれまでの線区別の使用方法から脱却する方策がとられるでしょう。これにより、全体の車両数を抑制することができ、不採算路線の見直しなどを含め、製造数はある程度抑制されると思われます。
今後の予定では、走行試験を通じて二冬期の検証を行ったうえで、2019年度以降の量産車製作を予定しています。これにより、長らく北海道のローカル線で活躍してきたキハ40形気動車が順次置き換えられます。車齢と過酷な条件で酷使してきた状況から判断すると、もはや維持していくのは限界の領域です。同車については、車体や各種機器・部品の老朽化が進んでいます。既に一部の部品が生産中止となっており、保守作業に時間がかかり、メンテナンスに苦慮している状況にあります。
まずは冬期における試験走行次第ですが、極寒な地域でも安定した輸送が実施できる気動車であってほしいと思います。
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到着した車両の形式名はH100形気動車で愛称名は「DECMO」です。込められた意味は、「Diesel Electric Car with MOtors」の略です。モーターで走行する電気式ディーゼルカーであることを表現しています。ディーゼルエンジンの動力で発電した電力によりモーターで走行します。
様子を確認することができたので紹介します。

甲種輸送時は沿線やその駅は人でごった返している可能性を視野に入れ、時間帯を外してダメもとで行きましたが、案の定、苗穂工場の1番線で待機している姿を確認することができました。
1枚目の写真は苗穂駅5・6番線ホームから撮影したものです。現在の撮影環境下においては絶好のポジションに停車しているということで移動しました。

歩道から撮影したものを極限までトリミング加工していますが、車体には「DECMO」の表記があります。

グリーンの帯とともに、「H100」の表記も確認できます。このあたりはまだ試作車(量産先行車)なので、量産車についてどのような対応がされるのか注目です。


管理者もこれまで何度も撮影場所として使っていた苗穂の跨線橋ですが、苗穂駅移転とともに現在リニューアルされている最中です。この関係で現在の自由通路から苗穂工場全景を見渡せることはできませんが、今回停車していた位置ぐらいであれば、短編成の車両であればその様子を確認することができます。
床の高さを従来のキハ40形気動車よりも9cm低くした115cmということで、実車を間近で確認してみると、確かにその様子が見受けられました。車体の寸法について詳しく調べていませんが、既存の北海道で活躍する一般型気動車キハ54形500番台やキハ150形から比べると、大柄な印象がありました。車体の幅が拡大されているのかもしれません。
今回確認したH100形気動車は、JR東日本初の電気式気動車GV-E400系をベースに、北海道での使用を前提とした極寒対策を実施した車両になります。エクステリアは733系などといった北海道で活躍するほかの車両似たデザインとはならず、基本仕様を合わせたGV-E400系に似たエクステリアとなります。
配色は、新しさ・北海道らしさを表現し、シャープでエッジ感のある先頭形状とします。キハ261系1000番台と同様、車両全面には警戒色として黒と黄の前面配色を採用し、車体側面はグリーンとホワイトのラインで自然との調和を表現しています。
インテリアは、北海道の自然を表現したブルーやグリーンを中心としたデザインとされ、事前資料によるイメージでは仕切なども設けられていることから、外からの冷気を少しでもシャットアウトするような構造とし、このあたりは733系のノウハウはフィードバックされていると思われます。実車を確認すると、半自動扉機能も有していると思われます。
耐寒・耐雪構造を強化している影響から、自重は43.0tでGV-E400系から増えているようです。この自重は北海道の他の気動車で例えるなら、キハ281系の量産車の先頭車(登場時)とほぼ同じです。時代の流れとともに、踏切事故対策などの安全対策を強化しなければならず、自重が増えることは仕方ありませんが、それにしても重たいですね。
同じ北海道で活躍するキハ150形0番台(例:富良野線用など)は、過去の雑誌のデータから自重33.4tと出ており、単純に両者を比較した場合、自重がおよそ10t増えています。自重の増加は先日紹介した1tあたりの出力換算にも大きく影響し、10t程度も異なれば、数値の差は明確に出てくるでしょう。
おそらく、モーターの出力から馬力換算を行い、そこから以前と同じような計算をすれば、1tあたりの出力換算ができるでしょう。自重が増えているという点で、キハ150形気動車よりも走行性能は劣ると現段階ではみています。
過去にコメントにて教えていただきましたが、1両あたりの製造費用がおよそ2億円からということで意外と高額な点についても注目です。今回の甲種輸送分で単純に4億円になりますが、製造費用を考えると、既存のキハ40形気動車の在籍数分を投入することは考えにくく、仕様を共通化することでこれまでの線区別の使用方法から脱却する方策がとられるでしょう。これにより、全体の車両数を抑制することができ、不採算路線の見直しなどを含め、製造数はある程度抑制されると思われます。
今後の予定では、走行試験を通じて二冬期の検証を行ったうえで、2019年度以降の量産車製作を予定しています。これにより、長らく北海道のローカル線で活躍してきたキハ40形気動車が順次置き換えられます。車齢と過酷な条件で酷使してきた状況から判断すると、もはや維持していくのは限界の領域です。同車については、車体や各種機器・部品の老朽化が進んでいます。既に一部の部品が生産中止となっており、保守作業に時間がかかり、メンテナンスに苦慮している状況にあります。
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