キハ40形気動車を地域の特色に合わせて4両を改造
気動車 - 2018年02月15日 (木)
2月15日付のJR北海道のプレスリリースより、地域と連携して沿線地域の活性化に取り組むため、キハ40形気動車4両の内外装を改造します。


改造される4両は「北海道の恵み」という愛称を設け、それぞれ異なる4種類の車両が用意されます。
改造される4両は道央、道南、道東、道北の各エリアで1両ずつ使用され、各エリアをイメージした外装に加え、車内に木目材料が使用されます。
営業運転開始は今年の3月下旬以降ということでダイヤ改正後に営業運転に入る形になります。ちなみに2018年は期間限定で「北海道150年ロゴ」入りの特別なヘッドマークシールを掲げて運行します。充当列車は日頃の普通列車や快速列車となりますが、臨時列車としての使用や、改造車を使用した沿線企画が予定されており、沿線地域活性化のために活躍することでしょう。
各運行エリアと使用される車両は以下のとおりです。
【道央エリア】
苫小牧運転所(札トマ)に所属する「キハ40-1780」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は7月ごろで営業運転区間は、室蘭本線(長万部~苫小牧~岩見沢)、石勝線(千歳~夕張)、日高本線(苫小牧~鵡川)、函館本線(岩見沢~滝川)です。外装は北海道ゆかりの草花や動物たちが表現されます。
【道南エリア】
函館運輸所(函ハコ)に所属する「キハ40-1809」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は6月ごろで営業運転区間は、函館本線(長万部~函館)です。外装は函館の海中や港に生息する生物が表現されます。
【道東エリア】
釧路運輸車両所(釧クシ)に所属する「キハ40-1779」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は4月ごろで営業運転区間は、根室本線(新得~釧路)です。外装は釧路湿原の動植物と十勝の実りが表現されます。
【道北エリア】
旭川運転所(旭アサ)に所属する「キハ40-1720」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は3月ごろで営業運転区間は、宗谷本線(旭川~音威子府)、石北本線(旭川~網走)、根室本線(滝川~富良野~東鹿越)、函館本線(旭川~滝川)、富良野線(旭川~富良野)、釧網本線(網走~緑)です。外装は幻想的な流氷や雄大な道北の自然を表現されます。
発表された内容は上記のとおりです。今回のプレスリリースによって、各運転所や運輸所、運輸車両所に所属するキハ40形気動車の運用エリアを把握することができました。そういった意味では、今回発表された資料はとても貴重なものです。
中には、
・富良野線にもキハ40形気動車の定期運用がある
・釧路湿原の動植物が外装で再現される割には、「キハ40-1779」は釧網本線に乗り入れない
・留萌本線への入線なし
色々と発見することができました。もしかしたら、普段キハ40形気動車が乗り入れることのない路線にも乗り入れるのかもしれませんね。
1両あたりの改造費用はおよそ850万円です。管理者としては、同じように外装がカラフルなキハ183系旭山動物園号が今年度で引退するので、同じようなカラフルで明るい車両が登場することには嬉しいですが、これは賛否両論出ることでしょう。
ベースとなるキハ40形気動車はいずれも1981年の1月に製作されており、今年の1月で車齢37年に達しました。たとえ、延命化を図ったとはいえ、厳冬期の北海道で長きにわたって酷使されてきた状況から、現在からさらに長期間にわたって使用するには厳しいということは言うまでもありません。2月13日には老朽化した同車を置き換えるべく、H100形の試作車(量産先行車)が苗穂へ到着しています。
そのような中で、沿線地域の活性化と称し、内外装を中心にこの先も長期的な活躍を見込めない老朽化した車両に1両あたり850万円を投資することは、運行する沿線の少子高齢化、それに伴う利用者減の状況からして、もはやギャンブルといっても過言ではないでしょう。今回の4両への投資で3,400万円が改造費用として捻出されることになります。
この値段は、たとえキハ261系、H100形といった車両1両あたりの製造費用には満たない金額ですが、経営難を理由にJR北海道はこれまで限られた経営資源の中で事業の「選択と集中」を進めてきました。ありとあらゆるサービス・列車の見直し、削減・不採算路線の見直しについて努めてきました。
全ては北海道の鉄路を残すために実施されたさまざまな施策・措置ですが、そのような中で削られた資金がこうした形で使われることになります。
こうした地域活性化策が挙げられる度に、自治体への不信感・違和感を感じます。おそらく、裏では路線を簡単に廃止できない何かがあるでしょう。それをぜひとも知りたいです。色々な方から話を聞いていると、自治体さまさまのような構造があるようです。
後日機会があれば紹介したいと思いますが、結局道内の不採算路線について、廃止が妥当という結論はなく、どんなに利用の低い路線であってもバス転換を視野に入れた検討・協議を進めるという見解にとどまりました。JR北海道が単独で維持することが困難として道内の10路線13区間を挙げましたが、1年以上時間を要してこのような結論しか出ないということは、もう北海道の鉄道に未来がないということになります。
未来が見えるのは、それら路線を仮に残したとして、路線を維持するための費用を誰が負担するのか?
上下分離方式しかほぼ残されていないことになりますが、どのような見解となっていくか注目です。
話題は逸れてしまいましたが、おそらく今回のキハ40形気動車の改造について賛否両論出ることでしょう。ぜひとも閲覧者の方々の意見も聞きたいので、コメントの程、よろしくお願い致します。

※写真はイメージです
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改造される4両は「北海道の恵み」という愛称を設け、それぞれ異なる4種類の車両が用意されます。
改造される4両は道央、道南、道東、道北の各エリアで1両ずつ使用され、各エリアをイメージした外装に加え、車内に木目材料が使用されます。
営業運転開始は今年の3月下旬以降ということでダイヤ改正後に営業運転に入る形になります。ちなみに2018年は期間限定で「北海道150年ロゴ」入りの特別なヘッドマークシールを掲げて運行します。充当列車は日頃の普通列車や快速列車となりますが、臨時列車としての使用や、改造車を使用した沿線企画が予定されており、沿線地域活性化のために活躍することでしょう。
各運行エリアと使用される車両は以下のとおりです。
【道央エリア】
苫小牧運転所(札トマ)に所属する「キハ40-1780」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は7月ごろで営業運転区間は、室蘭本線(長万部~苫小牧~岩見沢)、石勝線(千歳~夕張)、日高本線(苫小牧~鵡川)、函館本線(岩見沢~滝川)です。外装は北海道ゆかりの草花や動物たちが表現されます。
【道南エリア】
函館運輸所(函ハコ)に所属する「キハ40-1809」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は6月ごろで営業運転区間は、函館本線(長万部~函館)です。外装は函館の海中や港に生息する生物が表現されます。
【道東エリア】
釧路運輸車両所(釧クシ)に所属する「キハ40-1779」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は4月ごろで営業運転区間は、根室本線(新得~釧路)です。外装は釧路湿原の動植物と十勝の実りが表現されます。
【道北エリア】
旭川運転所(旭アサ)に所属する「キハ40-1720」を種車とします。1981年1月に製作された車両です。運行開始は3月ごろで営業運転区間は、宗谷本線(旭川~音威子府)、石北本線(旭川~網走)、根室本線(滝川~富良野~東鹿越)、函館本線(旭川~滝川)、富良野線(旭川~富良野)、釧網本線(網走~緑)です。外装は幻想的な流氷や雄大な道北の自然を表現されます。
発表された内容は上記のとおりです。今回のプレスリリースによって、各運転所や運輸所、運輸車両所に所属するキハ40形気動車の運用エリアを把握することができました。そういった意味では、今回発表された資料はとても貴重なものです。
中には、
・富良野線にもキハ40形気動車の定期運用がある
・釧路湿原の動植物が外装で再現される割には、「キハ40-1779」は釧網本線に乗り入れない
・留萌本線への入線なし
色々と発見することができました。もしかしたら、普段キハ40形気動車が乗り入れることのない路線にも乗り入れるのかもしれませんね。
1両あたりの改造費用はおよそ850万円です。管理者としては、同じように外装がカラフルなキハ183系旭山動物園号が今年度で引退するので、同じようなカラフルで明るい車両が登場することには嬉しいですが、これは賛否両論出ることでしょう。
ベースとなるキハ40形気動車はいずれも1981年の1月に製作されており、今年の1月で車齢37年に達しました。たとえ、延命化を図ったとはいえ、厳冬期の北海道で長きにわたって酷使されてきた状況から、現在からさらに長期間にわたって使用するには厳しいということは言うまでもありません。2月13日には老朽化した同車を置き換えるべく、H100形の試作車(量産先行車)が苗穂へ到着しています。
そのような中で、沿線地域の活性化と称し、内外装を中心にこの先も長期的な活躍を見込めない老朽化した車両に1両あたり850万円を投資することは、運行する沿線の少子高齢化、それに伴う利用者減の状況からして、もはやギャンブルといっても過言ではないでしょう。今回の4両への投資で3,400万円が改造費用として捻出されることになります。
この値段は、たとえキハ261系、H100形といった車両1両あたりの製造費用には満たない金額ですが、経営難を理由にJR北海道はこれまで限られた経営資源の中で事業の「選択と集中」を進めてきました。ありとあらゆるサービス・列車の見直し、削減・不採算路線の見直しについて努めてきました。
全ては北海道の鉄路を残すために実施されたさまざまな施策・措置ですが、そのような中で削られた資金がこうした形で使われることになります。
こうした地域活性化策が挙げられる度に、自治体への不信感・違和感を感じます。おそらく、裏では路線を簡単に廃止できない何かがあるでしょう。それをぜひとも知りたいです。色々な方から話を聞いていると、自治体さまさまのような構造があるようです。
後日機会があれば紹介したいと思いますが、結局道内の不採算路線について、廃止が妥当という結論はなく、どんなに利用の低い路線であってもバス転換を視野に入れた検討・協議を進めるという見解にとどまりました。JR北海道が単独で維持することが困難として道内の10路線13区間を挙げましたが、1年以上時間を要してこのような結論しか出ないということは、もう北海道の鉄道に未来がないということになります。
未来が見えるのは、それら路線を仮に残したとして、路線を維持するための費用を誰が負担するのか?
上下分離方式しかほぼ残されていないことになりますが、どのような見解となっていくか注目です。
話題は逸れてしまいましたが、おそらく今回のキハ40形気動車の改造について賛否両論出ることでしょう。ぜひとも閲覧者の方々の意見も聞きたいので、コメントの程、よろしくお願い致します。

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