キハ285系解体から1年
キハ285系 - 2018年03月02日 (金)
北海道にはキハ285系という試作段階の気動車が3両ありました。
キハ285系は、複合車体傾斜システムが採用され、キハ283系をも上回る8°(制御付き自然振り子式6°+空気ばねによる車体傾斜2°)の傾斜角を実現させるものです。また、先日本州から甲種輸送されたH100形などとは異なり、JR北海道が開発したMAハイブリッド駆動システムを採用しています。これは、既存の気動車の動力にインバータ、モータ、バッテリーによる動力を組み合わせたものです。
過去の報道によると、北海道新幹線開業後2年程度を目途に札幌~函館間の特急列車として運行を予定していました。実現していれば、まさに今年3月のダイヤ改正あたりから一足先に札幌~函館間に投入され、新型「スーパー北斗」として営業運転を開始していたことでしょう。
当初、札幌~函館間を2時間40分程度で結ぶ計画でした。減速運転以前はキハ281系充当列車で最速3時間ジャストだったので、それよりも20分の時間短縮を果たす計画がされていました。
北海道の在来線特急における将来の高速化を担うべく投入された次世代気動車ですが、車両トラブルや相次ぐ不祥事が背景となり、安全投資が最優先となり、開発が中止されました。
その後、検測車としての転用を視野に入れていたところでしたが、キハ285系を改造して転用する場合、従来の車両よりも構造が複雑なため、車両の改造には多額の費用がかかる見込みとなり、検測車としての活用も断念し、2015年3月31日付で廃車となりました。北海道にやってきて2014年10月31日付で札幌運転所(札サウ)に新製配置されましたが、車籍があった期間は5ヶ月間と非常に短いものでした。
廃車後はしばらく苗穂工場の敷地内に放置されましたが、昨年の3月から解体が開始され、現車は既にありません。



写真は全て3月1日に撮影しています。ちょうど1年前ですね。車両の隣には解体業者のトラックや重機もあります。
函館方の先頭車である「キハ285-901」について、客室の窓ガラスが取り外され、車体の中心に既に切れ目が入れられていました。解体と同時に発生した廃材も確認され、同車から着々と解体作業が進んでいました。報道によると、解体を目にしながら、開発に携わった関係者が悔し涙を流していたそうですよ。
現在は経営がひっ迫し、窮地に追い込まれているJR北海道ですが、ここ数年でJR北海道を離れていった技術者を含め、他社には絶対ないこうした革新的な技術力がある会社だということを閲覧する皆さんも覚えておいてください。JR北海道は凄い会社です。
解体が終了する時期に終了間近の様子を踏まえて、内容を少し変えてもう一度記載したいと思います。
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キハ285系は、複合車体傾斜システムが採用され、キハ283系をも上回る8°(制御付き自然振り子式6°+空気ばねによる車体傾斜2°)の傾斜角を実現させるものです。また、先日本州から甲種輸送されたH100形などとは異なり、JR北海道が開発したMAハイブリッド駆動システムを採用しています。これは、既存の気動車の動力にインバータ、モータ、バッテリーによる動力を組み合わせたものです。
過去の報道によると、北海道新幹線開業後2年程度を目途に札幌~函館間の特急列車として運行を予定していました。実現していれば、まさに今年3月のダイヤ改正あたりから一足先に札幌~函館間に投入され、新型「スーパー北斗」として営業運転を開始していたことでしょう。
当初、札幌~函館間を2時間40分程度で結ぶ計画でした。減速運転以前はキハ281系充当列車で最速3時間ジャストだったので、それよりも20分の時間短縮を果たす計画がされていました。
北海道の在来線特急における将来の高速化を担うべく投入された次世代気動車ですが、車両トラブルや相次ぐ不祥事が背景となり、安全投資が最優先となり、開発が中止されました。
その後、検測車としての転用を視野に入れていたところでしたが、キハ285系を改造して転用する場合、従来の車両よりも構造が複雑なため、車両の改造には多額の費用がかかる見込みとなり、検測車としての活用も断念し、2015年3月31日付で廃車となりました。北海道にやってきて2014年10月31日付で札幌運転所(札サウ)に新製配置されましたが、車籍があった期間は5ヶ月間と非常に短いものでした。
廃車後はしばらく苗穂工場の敷地内に放置されましたが、昨年の3月から解体が開始され、現車は既にありません。



写真は全て3月1日に撮影しています。ちょうど1年前ですね。車両の隣には解体業者のトラックや重機もあります。
函館方の先頭車である「キハ285-901」について、客室の窓ガラスが取り外され、車体の中心に既に切れ目が入れられていました。解体と同時に発生した廃材も確認され、同車から着々と解体作業が進んでいました。報道によると、解体を目にしながら、開発に携わった関係者が悔し涙を流していたそうですよ。
現在は経営がひっ迫し、窮地に追い込まれているJR北海道ですが、ここ数年でJR北海道を離れていった技術者を含め、他社には絶対ないこうした革新的な技術力がある会社だということを閲覧する皆さんも覚えておいてください。JR北海道は凄い会社です。
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