6月まで活躍するキロハ182形0番台
キハ183系 - 2018年03月28日 (水)
キハ183系のうち、登場時から活躍していた0番台は今年度をもって営業運転を終了する予定ですが、その中でキロハ182形0番台については、新年度以降も6月まで引き続き活躍します。ちなみにこれは、キハ183系の記念入場券発売のプレスリリースにも少し記載されていますね。


キロハ182形0番台とは、写真のグリーン席と普通席の合造車両です。「北斗」などで使用されていたキロ182形500番台やキロ182形7500番台とは異なり、平屋タイプのグリーン車になります。使用する車両は札幌・旭川~網走を結ぶ「オホーツク」・「大雪」です。
キロハ182形0番台は、グリーン車利用の低い「オホーツク」向けに従来のキロ182形0番台から車販準備室部分を普通席(2×2人掛×4列の計16席へ改造し、普通車の増結抑制を図るために登場しました。1996年8月から10月にかけて5両が改造され、5両ともいまだ現役車両です。
昨年3月のダイヤ改正から車両の老朽化を理由に「オホーツク」4往復のうち、2往復を旭川駅発着とし、名称を新たに「大雪」としました。新たに旭川駅発着となった2往復については、同駅の同一ホームで「ライラック」との接続が図られています。

「ライラック」との接続を図るため、座席の位置を極力同列車に揃える意味もあり、ダイヤ改正以降、一部のキハ183系で方向転換を実施しています。この方向転換の準備や車両の転配による転用準備のため、ダイヤ改正以降も一時的にキロハ182形0番台が残る形になったと予想しています。
まさか一部車両で方向転換が実施されるとは思いもしませんでした。ですが、逆に方向転換を実施しなければ、運行上で何らかのアクシデントが発生するリスキーな状況になることは言うまでもありません。これは前回の記事で掲載したように、インバウンド需要の増加や日頃の一部の利用客のマナー、及びその対策が少なからず影響を与えているものと推測しています。
過去の余剰車を活用していれば、年度明けまで老朽化したキロハ182形0番台を活用せざるを得ない状況にはならなかったことでしょう。2009年9月をもってキハ183系による「とかち」が運行を終了し、キハ261系1000番台に置き換えられました。一部の先頭車は「オホーツク」の遠軽方先頭車として、また、波動用として出力適正化改造を実施し、400番台に改番されたグループも登場しました。完全に余剰となったキロ182形500番台は廃車となり、その後解体されました。
網走・稚内方面の特急列車の一部が旭川駅発着になった理由について、車両の老朽化のために使用する車両を少なくせざるを得ませんでした。旭川駅発着の特急列車が登場する晩年は、特に先頭車とグリーン車の不足が顕著にみられ、モノクラス編成での代走や先頭車をお座敷車両や旭山動物園号車両を連結して乗り越えていた時期もありました。400番台への改番やそれに伴う転配を実施せず、キロ182形500番台も活用していれば車両不足という状況は現状よりも改善されていたことでしょう。
如何にして、当時の対応が将来性を見越したものではなく、収益の悪化を嫌った余剰車両の削減、道北方面の特急列車の輸送改善及び再編が後回しとされていた状況が伺えます。結果的に自分で自分の首を絞めた形となり、昨今まで車両繰りに苦慮する状況になりました。
過去の余剰車を上手く活用していれば、ダイヤ改正以降も老朽化した車両を引きずる必要はなかったと推測しています。特に北海道のような将来的に大きく輸送の改善を実施しなければならない環境下で鉄道輸送を継続していかなければならないとすれば、他の地域以上に車両の新製計画、転配などについて真剣に検討する必要があります。これを過去に実施していなかった例が、今回のキロハ182形0番台の新年度以降の活用です。

一方、ダイヤ改正以降は特に音沙汰がない「キロ182-9」もキロハ182形0番台と同様に6月まで活躍するのか気になるところです。
キロ182形0番台はキハ183系の登場当時から活躍するオリジナルのグリーン車です。廃車やキロハ182形0番台への改造が進み、現在は「キロ182-9」のみが改番されずに使用されています。晩年は苗穂運転所(札ナホ)へ在籍し、キロハ182形0番台の予備車両や代走列車のグリーン車として営業運転に入りました。2017年3月のダイヤ改正より、網走方面の特急列車の一部運行区間縮小によって営業運転に入る機会はさらに減り、専ら予備車両や代走車両用として重宝されています。
ダイヤ改正前に一時的に集中して運用に入っていましたが、それ以降は所属する苗穂運転所(札ナホ)構内でもみかけません。今後の動向が注目されます。


キロハ182形0番台が6月まで活躍することにより、これら現行の編成も6月までは見られることになるでしょう。
管理者としては、過去の記事で何度も記載しているとおり、現行の「オホーツク」・「大雪」の所定の編成は平屋型グリーン車であること、加えて先頭車両も両方向ともほぼ同じ形状の車両で揃えられており、編成全体がまとまっていてキハ183系の編成の中でここ数年で1番好きです。これでオールHET色であれば尚更よいです。
これがハイデッカーグリーン車になってしまうと、編成の真ん中の一部が突起してしまい、編成美は崩れるのではないでしょうか。高運転台のスラントノーズ車やハイデッカーグリーン車の投入前だからこそ実現している編成です。
今では普段の光景として難なく記録することができますが、数ヶ月後には見られなくなるでしょう。特にキロハ182形0番台の活躍が6月までということが発表されており、それ以降は現行の編成も確認することができなくなると判断した方がよいです。
それまでに記録しておいた方が無難ですね。
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キロハ182形0番台とは、写真のグリーン席と普通席の合造車両です。「北斗」などで使用されていたキロ182形500番台やキロ182形7500番台とは異なり、平屋タイプのグリーン車になります。使用する車両は札幌・旭川~網走を結ぶ「オホーツク」・「大雪」です。
キロハ182形0番台は、グリーン車利用の低い「オホーツク」向けに従来のキロ182形0番台から車販準備室部分を普通席(2×2人掛×4列の計16席へ改造し、普通車の増結抑制を図るために登場しました。1996年8月から10月にかけて5両が改造され、5両ともいまだ現役車両です。
昨年3月のダイヤ改正から車両の老朽化を理由に「オホーツク」4往復のうち、2往復を旭川駅発着とし、名称を新たに「大雪」としました。新たに旭川駅発着となった2往復については、同駅の同一ホームで「ライラック」との接続が図られています。

「ライラック」との接続を図るため、座席の位置を極力同列車に揃える意味もあり、ダイヤ改正以降、一部のキハ183系で方向転換を実施しています。この方向転換の準備や車両の転配による転用準備のため、ダイヤ改正以降も一時的にキロハ182形0番台が残る形になったと予想しています。
まさか一部車両で方向転換が実施されるとは思いもしませんでした。ですが、逆に方向転換を実施しなければ、運行上で何らかのアクシデントが発生するリスキーな状況になることは言うまでもありません。これは前回の記事で掲載したように、インバウンド需要の増加や日頃の一部の利用客のマナー、及びその対策が少なからず影響を与えているものと推測しています。
過去の余剰車を活用していれば、年度明けまで老朽化したキロハ182形0番台を活用せざるを得ない状況にはならなかったことでしょう。2009年9月をもってキハ183系による「とかち」が運行を終了し、キハ261系1000番台に置き換えられました。一部の先頭車は「オホーツク」の遠軽方先頭車として、また、波動用として出力適正化改造を実施し、400番台に改番されたグループも登場しました。完全に余剰となったキロ182形500番台は廃車となり、その後解体されました。
網走・稚内方面の特急列車の一部が旭川駅発着になった理由について、車両の老朽化のために使用する車両を少なくせざるを得ませんでした。旭川駅発着の特急列車が登場する晩年は、特に先頭車とグリーン車の不足が顕著にみられ、モノクラス編成での代走や先頭車をお座敷車両や旭山動物園号車両を連結して乗り越えていた時期もありました。400番台への改番やそれに伴う転配を実施せず、キロ182形500番台も活用していれば車両不足という状況は現状よりも改善されていたことでしょう。
如何にして、当時の対応が将来性を見越したものではなく、収益の悪化を嫌った余剰車両の削減、道北方面の特急列車の輸送改善及び再編が後回しとされていた状況が伺えます。結果的に自分で自分の首を絞めた形となり、昨今まで車両繰りに苦慮する状況になりました。
過去の余剰車を上手く活用していれば、ダイヤ改正以降も老朽化した車両を引きずる必要はなかったと推測しています。特に北海道のような将来的に大きく輸送の改善を実施しなければならない環境下で鉄道輸送を継続していかなければならないとすれば、他の地域以上に車両の新製計画、転配などについて真剣に検討する必要があります。これを過去に実施していなかった例が、今回のキロハ182形0番台の新年度以降の活用です。

一方、ダイヤ改正以降は特に音沙汰がない「キロ182-9」もキロハ182形0番台と同様に6月まで活躍するのか気になるところです。
キロ182形0番台はキハ183系の登場当時から活躍するオリジナルのグリーン車です。廃車やキロハ182形0番台への改造が進み、現在は「キロ182-9」のみが改番されずに使用されています。晩年は苗穂運転所(札ナホ)へ在籍し、キロハ182形0番台の予備車両や代走列車のグリーン車として営業運転に入りました。2017年3月のダイヤ改正より、網走方面の特急列車の一部運行区間縮小によって営業運転に入る機会はさらに減り、専ら予備車両や代走車両用として重宝されています。
ダイヤ改正前に一時的に集中して運用に入っていましたが、それ以降は所属する苗穂運転所(札ナホ)構内でもみかけません。今後の動向が注目されます。


キロハ182形0番台が6月まで活躍することにより、これら現行の編成も6月までは見られることになるでしょう。
管理者としては、過去の記事で何度も記載しているとおり、現行の「オホーツク」・「大雪」の所定の編成は平屋型グリーン車であること、加えて先頭車両も両方向ともほぼ同じ形状の車両で揃えられており、編成全体がまとまっていてキハ183系の編成の中でここ数年で1番好きです。これでオールHET色であれば尚更よいです。
これがハイデッカーグリーン車になってしまうと、編成の真ん中の一部が突起してしまい、編成美は崩れるのではないでしょうか。高運転台のスラントノーズ車やハイデッカーグリーン車の投入前だからこそ実現している編成です。
今では普段の光景として難なく記録することができますが、数ヶ月後には見られなくなるでしょう。特にキロハ182形0番台の活躍が6月までということが発表されており、それ以降は現行の編成も確認することができなくなると判断した方がよいです。
それまでに記録しておいた方が無難ですね。
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