fc2ブログ

プロフィール

管理人

Author:管理人
北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

<公式Facebook>


<公式Twitter>


<公式Instagram>

Amazon.co.jp(鉄道雑誌その他)

RSS

もと「スーパー白鳥」用789系0番台増結ユニットが苗穂工場に入場

2016年3月の北海道新幹線開業直前まで函館~新青森間で活躍したもと「スーパー白鳥」用の増結用車両が8月4日に苗穂工場に入場しました。







写真は8月5日に撮影しています。よくよく見ると、パンタグラフが取り外されていますね。

789系0番台は、2016年3月まで函館~新青森間で「スーパー白鳥」として活躍していました。6両編成×6本と増結用の2両編成×2本の計40両が函館運輸所(函ハコ)に在籍していました。今回苗穂工場への入場が確認されたのは後者の2両編成×2本で、「スーパー白鳥」として営業運転を終了した後、長らく五稜郭車両所構内に留置されていました。

前者は「スーパー白鳥」の営業運転撤退後、苗穂工場で道央圏転用改造改造が順次実施され、翌年3月のダイヤ改正で札幌~旭川間の特急「ライラック」として785系による「スーパーカムイ」を置き換える形で営業運転に復帰しています。

長らく営業運転に就かず、動向が注目されていた789系0番台の増結ユニットですが、今年の8月4日についに苗穂工場へ入場しました。

2018年4月の時点では、まだ函館運輸所に在籍しており、用途がなくなった車両にも関わらず、車籍が抹消されていないことから、今後何らかの形で活用していく可能性が考えられます。本当に不要な車両であれば、2016年度末までに車籍が抹消され、車両も解体されるというのが筋ではないでしょうか。

ちなみに、2010年12月から「スーパー白鳥」の増結用車両として再度営業運転を開始した785系NE-303編成については、北海道新幹線開業とともにお役御免となり、札幌圏に再び復帰することはありませんでした。このように、用途がない車両であれば既に廃車されているはずです。

では、どのような展開が今後考えられるでしょうか。

以下の2点をあげます。


・特急「ライラック」の増結用車両

一番現実的な活用方法が札幌~旭川間で活躍する特急「ライラック」の増結用車両としての使用です。

2017年3月ダイヤ改正より、札幌~旭川間の特急列車の輸送体系が大きく変わりました。それまで電車特急は「スーパーカムイ」の一本から「カムイ」と「ライラック」の二本体制となりました。二本体制となった理由は、編成内容が大きく異なると同時に、後者は新たに網走・稚内方面の特急列車の一部が旭川駅発着になったことによる接続列車としての役割も担うようになりました。これにより、電車特急は1往復増発の24往復となりましたが、網走・稚内方面の特急列車の運行区間縮小によって気動車特急は4往復が減便されているので、実質3往復の減便となりました。

その中で、一部の時間帯の列車については、1時間間隔の運転にも関わらず、網走・稚内方面の輸送も引き受けなければならない時間帯の列車もあり、輸送力低下が見られます。特に、特急「ライラック13号」と特急「ライラック15号」は1時間間隔の運転でいずれの列車も旭川駅で特急「大雪1号」や特急「サロベツ1号」と接続を図るため、繁忙期輸送時は6両編成での運転に対応しきれない状況です。昨年度の年末年始輸送期間中や今年度のお盆期間中はこの間に臨時「カムイ63号」を設定し、旭川駅までの各駅に対し、混雑緩和を図りました。

比較的新しい車両で統一された札幌~旭川間の電車特急ですが、気動車特急の運行区間縮小によって基本編成のみでは対応しきれない時間帯があることは事実であり、指定席や自由席を増結することで臨時列車の増発を抑制することが可能ではないでしょうか。

使用列車を特急「ライラック」とすることで、転用改造も6両編成と同様に最小限に抑えることができます。

しかし、例えば網走・稚内方面の特急列車に接続する「ライラック」に対して増結ユニットを連結した8両編成での運行とすると、増結ユニットの車両繰りが2編成だけでは難しくなります。また、臨時の「カムイ」を増発させるような時間帯を走る特急「ライラック13号」や特急「ライラック15号」といった列車だけに限定してしまうと、必ずしも車両を有効活用しているとは言い難いです。「ライラック」の増結用としての使用は一番現実的ですが、十分な車両数が確保されない状況になるため、このあたりの対応が難しくなります。



・解体されていない「モハ784-501」と組み合わせ、新たに5両編成をつくる







2002年まで増結用車両として使用していた関係から、5両編成×2本が残る785系ですが、登場から30年弱が経過し、老朽化とそれに伴う置き換えが現実的な時期に差しかかってきました。

1990年の登場時から基本編成を組んでいた5両編成×5本は既に廃車・解体されてしまいましたが、そのうち、NE-1編成で使用されていた「モハ784-501」が解体を免れ、後にブルーシートの覆われたまま苗穂工場敷地内に留置されています。

実は、ブルーシートに覆われる前に緑色のガムテープのようなものが車体側面に貼られていたようで、このテープに「生かし車両 解体禁止」と書かれていたようです。今後何らかの使用目的があると思われ、もしや当時五稜郭車両所に留置されていた789系0番台の増結ユニットとともに編成を組んで5両編成とし、「カムイ」や「すずらん」で使用されると予想していましたが、「モハ784-501」は2017年4月30日付で廃車となりました。車籍が抹消されたにも関わらず、生かし車両として解体されずに残しておく理由は一体何でしょうか。現役で活躍するモハ785形500番台の部品取りぐらいでしか活用できないと思います。

管理者が知りたいのは、SLなどを除いて一度車籍が抹消された一般車両が車籍を復帰させて再び営業列車として運行させたことが北海道のみならず、全国的にそうした事例が過去にもあるのかということです。これが仮にあれば、車籍を復帰させる兆しが少しでも見えるかもしれません。

残る785系を置き換えて5両編成を組んで使用すると、増結用車両としての役割とするよりも車両を有効活用することができますが、車籍が抹消された車両と組み合わせることは過去にそうした事例がない限り現実的ではありません。


活用するにあたり課題はそれぞれありますが、少なくとも部品取り用として活用することは可能であり、近々解体される可能性は低いのではないでしょうか。

いずれにしても、「スーパー白鳥」として役割を終えてから廃車・解体されることはなかったので、何らかの形で活用していくのではないでしょうか。事業計画にも明確な活用方法が記されていなかったので、今後の動向が注目されます。










↓ブログランキングにご協力お願いします↓


にほんブログ村


人気ブログランキング

鉄道コム
関連記事
トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント
7873:過去事例 by OHLINS・MAGIC on 2018/08/19 at 10:05:16 (コメント編集)

EF58ですが2例あります。
両方共に今は保存機ですが。

150号機:1985年03月に運用離脱後廃車になるも翌年車籍復活後2011年に廃車。
157号機:1985年に廃車になり清算事業団の備品(解体待ち)になるも1988年にJR東海が車籍復活。2008年に廃車。

あとスシ24は何両かは車籍復活してる車がいると思いますが
こちらは調査不足で分かりません。

という事で解体を免れたモハ784が復活しないとは限りません。

7874:車籍が復活した例 by あるぱか on 2018/08/19 at 11:11:08 (コメント編集)

はじめまして。

車籍を抹消した車両が車籍復帰して再び営業列車として走った例ですが、
JR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」がそうです。
キハ47形2両が2011年3月31日付で廃車されたものの、解体されずに残されており、2014年7月1日付で復籍しています。

7875: by ナナッシー on 2018/08/19 at 15:12:03

こんにちは
785系の置き換えのことを考えると5両化にしてカムイすずらん編成にした方が現実的では無いのでしょうか?
261系と同じ作りならいっその事気動車化にするとか…
このまま部品取り車として廃車にするのも非常に勿体無いと思います。
復帰するには大規模な改造工事が必要です。

7876: by モハ733-3102 on 2018/08/19 at 16:09:56

 特急ライラックの増結用として使用する可能性は低いと思います。
 基本編成の札幌圏転用改造の際、先頭車のジャンパ栓が封鎖されており、さらに貫通扉上にハシゴ掛けが新たに設置されたので、幌受けを取り付けられません。従って基本編成も再度改造を行わないと使えないはずです。
 ただ、札幌圏転用改造が行われたのは1年以上前なので、計画が変わった可能性もありますね。

7877: by 管理人 on 2018/08/19 at 21:54:16

>>「OHLINS・MAGIC」さん、コメントありがとうございます。

貴重な情報をありがとうございます。昔の話題は資料等があまりないこともあり、いただいたコメントを大変貴重且つ参考になります。

本州では事例があり、最近でもJR九州のD&S列車の1つ「或る列車」が四国で廃車になったキハ47形気動車を譲り受けて改造した事例もあります。鉄道会社間で車両をやりとりした特殊な例ですが、これも過去の事例の1つとして含めてもいいと思います。

ただし北海道では、そうした事例は蒸気機関車以外ほとんどないと思います。残っているuシート車は解体が禁止されているようなので、これら過去の事例のように見事に復帰することができるのか気になりますね。

7878: by 管理人 on 2018/08/19 at 22:00:12

>>「あるぱか」さん、コメントありがとうございます。

はじめまして。

いただいたコメントから、JR九州の「或る列車」のことを思い出しました。四国で廃車後、九州へ譲り受けて小倉工場で改造されて「或る列車」として見事に復帰しましたね。2011年の廃車分がこれに該当するのではないでしょうか。

しかしこれは鉄道会社間でのやりとりも含まれるため、正式に自社だけで車籍復帰した例だと「伊予灘ものがたり」が良き事例ですね。おそらく途中で方針転換が実施されたからこそ車籍復帰という異例の流れになったのではないでしょうか?

このあたりは北海道の鉄道の話題ではないので不明ですが、大変参考となる情報をありがとうございました。

7879: by 管理人 on 2018/08/19 at 22:03:02

>>「ナナッシー」さん、コメントありがとうございます。

車両を有効活用するうえで最良の方法は解体されていないuシート車を組み込んで5両編成とし、「すずらん」・「カムイ」で使用することです。ただし、「ライラック」に転用した6両編成のような比較的小規模な道央圏転用改造ではなく、大規模な改造を実施しなければ使用できないのではないでしょうか。

パンタグラフも取り外されており、今後がどのようになるか気になりますね。

7880: by 管理人 on 2018/08/19 at 22:11:27

>>「モハ733-3102」さん、コメントありがとうございます。

「ライラック」に使用される編成は非難はしごなどが設置されたことで単純に車両を増結することは現状では難しいです。ただし、臨時の「カムイ」を設定せざるを得ない状況が繁忙期輸送期間に見られるようになり、使用する789系1000番台も決して車両繰りに余裕があるわけではありません。札幌~旭川間は気動車特急が3往復も減便されているので、これをカバーする必要がある場合も想定されます。

仮に増結用車両として活用する場合、基本編成の非難はしご絡みの改造・変更は所属先の札幌運転所でも施行できると推測します。近年は計画が急に変更されたりする場合もあるので、増結用車両として活用する可能性はゼロとは言い切れないと思います。

いずれにしても、今後が気になる車両ですね。

7882: by はま on 2018/08/20 at 22:13:07 (コメント編集)

後ろ向きですが「部品取り」でしょうかね…
お盆時期の「ライラック13・15号」は立ち席も見られ、混雑していたのも確かですが、逆にいえば輸送力が明らかに不足するのはお盆と年末の特定日くらいであり、そのために増結編成を年がら年中維持するのは流石に非効率で、現在のように臨時「カムイ63号」を設定する方がベターと考えます。
一方のモハ784-501との5両編成についてですが、この場合「uシート」が真ん中の3号車に挟まることになると思うのですが、これでは「カムイ」「すずらん」と編成が揃わず、予備編成としては使いづらく、そのためにわざわざ車両改造等を行うのもどうなのかなという気がします。
というわけで、本命は「部品取り」となるのですが、それではつまらないので、ここはひとつ5両編成をこさえて「新・旭山動物園号」を妄想しておくことにします。

7885: by 管理人 on 2018/08/20 at 22:51:54

>>「はま」さん、コメントありがとうございます。

日頃から特急「ライラック」の13号と15号が特別に混雑しているわけではなく、臨時列車を出すほどの需要は繁忙期輸送期間中しかありません。しかしながら、無理にでも活用するためには増結用車両として稼働させるのが転用改造等が小規模で済むために一番ベストだと思います。この時間帯に限らず、例えば、「大雪」・「サロベツ」に接続する列車に重点的に増結ユニットを連結させて運行する手段もいいでしょう。

uシート車組み込みは785系の残存する2編成のように、一方の増結編成の間にuシート車を組み込めば定員数は異なるとしても編成は揃えられます。785系も登場から30年が経過し、置き換え車両として、且つ車両を有効活用するという方法ではこちらが一番ベストだと思います。

旭山動物園へのアクセス列車を記載しなかったのは、アクセス列車としての特別な装備が後に欠点として浮き彫りに出る可能性があるためで、専用改造するぐらいであれば、定期列車用の車両として活用した方が代走など(ライラックなど)にも対応しやすいのではないかと思います。ただし、臨時列車用とすればほぼ何ら制約がないため、転用する際の自由度は最も高いですね。

部品取りとなるのか、第二の人生が待っているのか、いずれにしても気になりますね。

7887:ご無沙汰しております・・・ by s-kamui on 2018/08/22 at 09:57:51

ライラックでは781系時代も4両編成を2つ併せた8両編成にしたり、中間車2両挿入した6両編成にするケースもありますから、利用が好調なライラックの増結用も理に叶うと考えます。

ただし、785系の置き換えも視野に入れなくてはならないので、モハ784の501、若しくはモハ785の50Xと併せてカムイ・すずらん用に改造する可能性も否定できなくなります。

7891: by 管理人 on 2018/08/22 at 23:44:45

>>「s-kamui」さん、コメントありがとうございます。

現実的な活用先及び、将来性を考えると、仰っている2択にほぼ絞られると思います。

最悪部品取りとして保管していくことになりますが、いずれにしても道央圏の789系をサポートしていくことになりそうです。

7897: by はこだてライナー on 2018/08/26 at 14:33:28

 2016年にスーパー白鳥が引退した際、増結用の785系NE-303編成が引退後、パンタグラフが取り外されそのまま廃車になっていることから、この増結ユニットも廃車・解体という事になってしまうのかもしれませんね。
ですが、この増結ユニットは、車齢がライラックに使用さえている基本ユニットより数年新しいので解体は勿体無いです。

7901: by 管理人 on 2018/08/27 at 22:18:33

>>「はこだてライナー」さん、コメントありがとうございます。

2両編成のままでは活用することができません。少なくとも何かと組み合わせて使用することが必須です。

最悪廃車という結末が待っているのかもしれませんが、記事中でも記載しているとおり、なぜ1年以上経過したここ最近まで少なくとも車籍を残しておいたのかが疑問です。

廃車にするとしても部品取りとして活用することはできるので、解体はまだまだ先になるかもしれませんね。高性能車両だけに勿体ないですね。

▼このエントリーにコメントを残す