「キハ282-2008」の行先表示器がフルカラーLEDタイプに交換
キハ283系 - 2018年09月18日 (火)
キハ283系の中間車で行先表示器が従来のLEDタイプのものから、フルカラーLEDタイプのものに交換された車両が出てきました。


表示の仕方は異なるものの、「スーパー北斗」で使用しているキハ281系や「宗谷」・「サロベツ」で使用しているキハ261系0番台(更新車)と類似した表示です。残念ながら、「スーパーおおぞら」出発時のみ確認できたタンチョウが飛翔するような表示は残念ながら見られなくなっています。


3枚目と4枚目の写真が従来タイプのものです。以前よりこのような不具合が確認されており、車齢20年を超えた車両も出てきました。いち早く行先表示器の更新が実施された「カムイ」や「すずらん」で使用される789系1000番台や、不具合がみられる「ライラック」で使用される789系0番台、同じ特急気動車で後に登場したキハ261系1000番台も初期車の不具合については新塗色化と同時に機器のブラッシュアップが実施され、不具合が改善されています。
このように、これら後発の特急車両が次々と更新されていくのに対し、キハ283系は登場時の従来タイプのまま更新が先送りされていました。
今回行先表示器のフルカラーLED化が確認された車両は「キハ282-2008」です。情報を探していると、9月14日の特急「スーパーおおぞら3号」から営業運転を開始しているのではないでしょうか。
キハ283系は定期列車は「スーパーおおぞら」のみで使用されます。週末などを中心に臨時「北斗84号」・臨時「北斗91号」の1往復にも充当されます。
キハ283系は札幌運転所(札サウ)に29両、と釧路運輸車両所(釧クシ)に25両がそれぞれ在籍しています。前者が偶数番の車両を、後者が奇数番の車両をそれぞれ受け持っています。今回の「キハ282-2008」は偶数番の車両で札幌運転所所属の車両で実施されました。
所属先によって3往復ずつ運用が分けられているため、今回行先表示器のフルカラーLED化が確認された「キハ282-2008」は、下りは3号・5号・11号、上りは2号・8号・10号で確認することができます。それ以外の3往復6本については釧路車で運行されるため、通常時は営業運転に入りません。
今回の更新はおそらく、従来の機器が生産中止によって入手困難となり、それを機に最新のフルカラーLEDタイプに更新されているものと予想しています。先に登場したキハ281系についても行先表示器が従来の幕式(ロール式)からフルカラーLEDタイプのものに交換されており、こちらは既に全車の施行を終えています。後から登場したキハ283系についても今回更新が確認されたことから、同様の理由の可能性が高そうです。
キハ283系の今後の動向についてははっきりしておらず、2015年に発表された「安全投資と修繕に関する5年間の計画について」では、2018年以降にキハ183系の全てとキハ281系、キハ283系の老朽取替に着手するとの記載がされています。さらに、同年末には、キハ261系1000番台のエクステリアデザインの変更が実施されて報道陣に公開。その際に今後10年程度かけてキハ183系・キハ281系・キハ283系・キハ261系の4車種ある特急気動車をキハ261系に一本化する計画があるとの報道がされました。
車種を統一する理由について、車種を絞ることで車両メンテナンス向上を図り、同時に全体の車両数を抑えることができ、コストを削減することがねらいです。
またさらに最新の情報では、キハ283系の一部を除いて、キハ261系が都市間輸送の中核を担うことになるようです。実質キハ261系の世代交代を意味していると思われ、今回のフルカラーLEDへの更新が車両の延命策ではなく、あくまで従来機器が入手困難によるやむを得ない措置と捉えた方が無難でしょう。
「一部を除いて」ということで、これが何を指し示すのかは現時点では不明ですが、札幌~函館間で臨時列車としても使用されていることから、一部車両は廃車にせず、波動輸送用として残す可能性も否定できません。今回取り上げている「キハ282-2008」は2001年に製造された最終増備車であり、最終的にに残存するうちの1両になるのかもしれませんね。
また、この「一部」について有力な情報といえば、2013年7月15日に特急「スーパーおおぞら3号」運行中に発生した配電盤から出火したトラブルで復帰した8両について、車両の使用を再開すると同時に、
「他の283系車両とあわせて、予備車両及び増結用車両として使用してまいります。」
と、使用再開に関するプレスリリースで記載されていました。
これ以降、実際に配電盤出火トラブルによって使用停止した8両が増結用及び予備車両として常日頃の稼働数が少ないとすれば、今回取り上げているように、波動輸送用として一定期間重宝されるのではないでしょうか。785系も然り、過去の使用方法や走行距離の違いによって一部車両を残しているので、キハ283系についても、当該8両が増結用及び予備車両として日頃稼働する機会が少ないのであれば、lこの「一部」に該当するのではないでしょうか。
札幌~釧路間を軸に使用してきたキハ283系の撤退は「スーパーおおぞら」の運行を大きく変えることになり、編成全体の出力が向上しているとはいえ、振り子式車両から非振り子式車両へ置き換えることになり、所要時間が増える可能性も否定できません。車体傾斜装置は使用停止しましたが、かつて札幌~釧路間を往復すらできない燃料の問題は解決できているのでしょうか。
いずれにしても課題は山積みで、これらを解決しない限り、キハ261系での置き換えはあまりにもリスクが大きすぎます。また、車種統一によるメリットも生かされないため、このあたりをどのようにクリアしていくのか注目です。
話題が逸れてしまいましたが、新しい機器に更新されたことで質感の向上が図られました。ヘッドマークについては不具合は確認されておらず、先に更新を終えたキハ281系も交換が実施されていないことから、従来のものを継続して使用していくのではないでしょうか。
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表示の仕方は異なるものの、「スーパー北斗」で使用しているキハ281系や「宗谷」・「サロベツ」で使用しているキハ261系0番台(更新車)と類似した表示です。残念ながら、「スーパーおおぞら」出発時のみ確認できたタンチョウが飛翔するような表示は残念ながら見られなくなっています。


3枚目と4枚目の写真が従来タイプのものです。以前よりこのような不具合が確認されており、車齢20年を超えた車両も出てきました。いち早く行先表示器の更新が実施された「カムイ」や「すずらん」で使用される789系1000番台や、不具合がみられる「ライラック」で使用される789系0番台、同じ特急気動車で後に登場したキハ261系1000番台も初期車の不具合については新塗色化と同時に機器のブラッシュアップが実施され、不具合が改善されています。
このように、これら後発の特急車両が次々と更新されていくのに対し、キハ283系は登場時の従来タイプのまま更新が先送りされていました。
今回行先表示器のフルカラーLED化が確認された車両は「キハ282-2008」です。情報を探していると、9月14日の特急「スーパーおおぞら3号」から営業運転を開始しているのではないでしょうか。
キハ283系は定期列車は「スーパーおおぞら」のみで使用されます。週末などを中心に臨時「北斗84号」・臨時「北斗91号」の1往復にも充当されます。
キハ283系は札幌運転所(札サウ)に29両、と釧路運輸車両所(釧クシ)に25両がそれぞれ在籍しています。前者が偶数番の車両を、後者が奇数番の車両をそれぞれ受け持っています。今回の「キハ282-2008」は偶数番の車両で札幌運転所所属の車両で実施されました。
所属先によって3往復ずつ運用が分けられているため、今回行先表示器のフルカラーLED化が確認された「キハ282-2008」は、下りは3号・5号・11号、上りは2号・8号・10号で確認することができます。それ以外の3往復6本については釧路車で運行されるため、通常時は営業運転に入りません。
今回の更新はおそらく、従来の機器が生産中止によって入手困難となり、それを機に最新のフルカラーLEDタイプに更新されているものと予想しています。先に登場したキハ281系についても行先表示器が従来の幕式(ロール式)からフルカラーLEDタイプのものに交換されており、こちらは既に全車の施行を終えています。後から登場したキハ283系についても今回更新が確認されたことから、同様の理由の可能性が高そうです。
キハ283系の今後の動向についてははっきりしておらず、2015年に発表された「安全投資と修繕に関する5年間の計画について」では、2018年以降にキハ183系の全てとキハ281系、キハ283系の老朽取替に着手するとの記載がされています。さらに、同年末には、キハ261系1000番台のエクステリアデザインの変更が実施されて報道陣に公開。その際に今後10年程度かけてキハ183系・キハ281系・キハ283系・キハ261系の4車種ある特急気動車をキハ261系に一本化する計画があるとの報道がされました。
車種を統一する理由について、車種を絞ることで車両メンテナンス向上を図り、同時に全体の車両数を抑えることができ、コストを削減することがねらいです。
またさらに最新の情報では、キハ283系の一部を除いて、キハ261系が都市間輸送の中核を担うことになるようです。実質キハ261系の世代交代を意味していると思われ、今回のフルカラーLEDへの更新が車両の延命策ではなく、あくまで従来機器が入手困難によるやむを得ない措置と捉えた方が無難でしょう。
「一部を除いて」ということで、これが何を指し示すのかは現時点では不明ですが、札幌~函館間で臨時列車としても使用されていることから、一部車両は廃車にせず、波動輸送用として残す可能性も否定できません。今回取り上げている「キハ282-2008」は2001年に製造された最終増備車であり、最終的にに残存するうちの1両になるのかもしれませんね。
また、この「一部」について有力な情報といえば、2013年7月15日に特急「スーパーおおぞら3号」運行中に発生した配電盤から出火したトラブルで復帰した8両について、車両の使用を再開すると同時に、
「他の283系車両とあわせて、予備車両及び増結用車両として使用してまいります。」
と、使用再開に関するプレスリリースで記載されていました。
これ以降、実際に配電盤出火トラブルによって使用停止した8両が増結用及び予備車両として常日頃の稼働数が少ないとすれば、今回取り上げているように、波動輸送用として一定期間重宝されるのではないでしょうか。785系も然り、過去の使用方法や走行距離の違いによって一部車両を残しているので、キハ283系についても、当該8両が増結用及び予備車両として日頃稼働する機会が少ないのであれば、lこの「一部」に該当するのではないでしょうか。
札幌~釧路間を軸に使用してきたキハ283系の撤退は「スーパーおおぞら」の運行を大きく変えることになり、編成全体の出力が向上しているとはいえ、振り子式車両から非振り子式車両へ置き換えることになり、所要時間が増える可能性も否定できません。車体傾斜装置は使用停止しましたが、かつて札幌~釧路間を往復すらできない燃料の問題は解決できているのでしょうか。
いずれにしても課題は山積みで、これらを解決しない限り、キハ261系での置き換えはあまりにもリスクが大きすぎます。また、車種統一によるメリットも生かされないため、このあたりをどのようにクリアしていくのか注目です。
話題が逸れてしまいましたが、新しい機器に更新されたことで質感の向上が図られました。ヘッドマークについては不具合は確認されておらず、先に更新を終えたキハ281系も交換が実施されていないことから、従来のものを継続して使用していくのではないでしょうか。
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