ついに「マヤ34-2008」が苗穂工場へ!札幌運転所で見られた新旧マヤ同士の並びも見納め
客車・貨車 - 2018年10月24日 (水)
10月18日だったと記憶していますが、北海道で長らく活躍した事業用客車「マヤ34-2008」が苗穂工場に入場しました。
後継となる「マヤ35-1」が昨年の5月から今年の3月まで車両性能の確認及び、検測装置のデータ検証などの各種試験が実施されていました。そして、4月10日から本格的に使用されています。
一方、それまで使用した「マヤ34-2008」については、鉄道ダイヤ情報2018年6月号によると、今年の6月で廃車となる記載がされていました。よって、このタイミングで苗穂工場に入場したということは、今後は解体という運命を辿るかもしれませんね。
雪が積もれば同工場敷地内での解体は原則として実施されません。解体スケジュールが押しているのであれば、来年の雪融け時期の前後に解体が実施されるでしょう。


マヤ34形は、1959年から1981年にかけて製造した軌道検測用の事業用客車です。そのうち、北海道で活躍した2008は、1978年に製造されたグループで、従来車から小変更が実施されています。電源機関用ラジエーターの大型化、片側の車体側面中央に扉の追加設置、側面窓配置の変更と妻面窓の小型化などが実施されています。
老朽化により、後継車「マヤ35-1」の投入によって40年にわたる活躍を終えました。
2013年のレール幅改ざんが発覚後、同車は一度軌道を検測するシステムを改修しています。理由は、レール幅改ざんの問題でJR北海道社内のルール通りに線路検査を行っていなかったことによるものです。これは過去に、「THE JRHokkaido No,314」の「未来へつなぐ61」に掲載されていました。
しつこいぐらい掲載しますが、一時、レール幅改ざん問題絡みで老朽化した軌道検測用車両を使用していることを理由に、JR北海道はマスコミから大きく批判されました。ですが、レール幅の改ざんと老朽化した車両での検測について、どこがイコールとなるのでしょうか。あくまで人手で故意に行ったレール幅の数値の改ざんであって、老朽化した検測車はここでは全く関係ありません。
結局、一度報道されたきり、同車に対する批判的な内容は消え、特にその後大きな影響はなかったことも記憶に新しいです。JR北海道を叩いて注目を浴びたいマスコミが知識がないままに取り上げた内容でした。
全国的にも評判の悪い北海道の
あれ
あれ
あれだよあれ、あの新聞社です。
そして、今年の雪融け時期あたりからだったと思いますが、4月から本格的に稼働し始めた「マヤ35-1」と並ぶシーンがほぼ毎日展開されたと思います。


新旧が並ぶシーンですら確認することが難しいと思っていましたが、まさか隣同士で並ぶシーンが札幌運転所(札サウ)構内で毎日展開されるとは思いもしませんでした。

注目すべきは、「マヤ35-1」は屋根上の機器は最小限に抑えられ、キハ283系のようにほぼフラットな構造であり、その分屋根が低いことが特徴です。
キハ283系では屋根上に機器をほぼなくすことで徹底的な低重心化が図られました。低重心のメリットは、一例として乗り心地が改善されます。
鉄道車両においては、技術力がほぼほぼ限界に達しており、高性能を求めた低重心化は昨今あまり耳にせず、代わりにバリアフリーの推進によって近郊形車両を中心に車両の低床・低重心化が進められています。北海道でも最新の733系がこれに該当します。
自動車では低重心化によってレース等の競技でその威力が発揮されます。レースのみならず、低重心化は近郊形車両と同じく、昨今ではレースとはジャンルの異なるミニバンも低床・低重心化が図られており、
ミニバン=背が高くて身体の不自由な方にとって乗降りしづらい車
というイメージが払しょくされています。逆に低重心化しすぎたことで販売不振へと陥った車種もあり、低床・低重心化は走行性能にとって利点はあるにせよ、低くしすぎるとユーザーから受け入れてもらえないという問題もあり、ミニバンに至っては、ある程度高さを維持しなければなりませんね。
自動車で日常生活で低重心の恩恵が受けられるのは高速走行時ぐらいです。例えばミニバンであれば、空気の抵抗を減らすことができ、高速走行時の安定性が高まります。同時に燃費の改善にも一役買います。
話題が逸れてしまいましたが、目的によって低床・低重心化はいいことだらけです。


周囲が暗くなってから撮影したこともありました。撮影日は9月上旬で、特急「ニセコ号」を撮影した帰りに稲穂駅に寄って撮影しました。
夜でも札幌運転所構内は明るいため、アングルによっては素晴らしい写真が撮影できると思います。管理者はセンスがないため、これぐらいが限界です。


そして最後の2枚が、9月30日に撮影したものです。新旧マヤに気を取られ、先日紹介した「ひまわり号」の通過時刻を間違えたうえに、あまり好ましくないアングルで撮影せざるを得ませんでした。
結果的に、「マヤ34-2008」が苗穂工場に入場したことから、今となっては最後に撮影できてよかったと思っている次第です。
今後は、本格的に使用を開始した後継車「マヤ35-1」が引き継ぎ、道内各路線で検測作業に従事することでしょう。
また、管理者は写真を撮影していないため、お伝えすることはできませんが、先日道南の五稜郭車両所で建築限界測定用試験車「オヤ31-32」が解体されました。
新しく投入した「マヤ35-1」には、構造物との距離を光波により連続かつ自動で測定が可能になっています。
従来、トンネルや駅ホームなどと車両の距離を人が定規を用いて測定したものを、新たにレーザーで計測する仕組みを導入し、高精度で効率的な検査が可能になります。おそらく、これまでの「オヤ31-32」の機能を有していることから、お役御免となって解体されたという流れでしょう。
「マヤ34-2008」とともに車齢が高く、使用していくためには、車両の整備等でお金がかかります。2両あったそれぞれの検測車を1両に集約することでコスト削減が図られており、今後はこうした無駄を北海道では徹底的に見直していくことでしょう。
このように、北海道では老朽化した車両を急ピッチで置き換えが進められています。また一つ、国鉄時代から活躍するユニークな車両が消えていきました。今後も引き続き一部を除いて老朽化した車両の置き換えが着々と進んでいきますね。
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後継となる「マヤ35-1」が昨年の5月から今年の3月まで車両性能の確認及び、検測装置のデータ検証などの各種試験が実施されていました。そして、4月10日から本格的に使用されています。
一方、それまで使用した「マヤ34-2008」については、鉄道ダイヤ情報2018年6月号によると、今年の6月で廃車となる記載がされていました。よって、このタイミングで苗穂工場に入場したということは、今後は解体という運命を辿るかもしれませんね。
雪が積もれば同工場敷地内での解体は原則として実施されません。解体スケジュールが押しているのであれば、来年の雪融け時期の前後に解体が実施されるでしょう。


マヤ34形は、1959年から1981年にかけて製造した軌道検測用の事業用客車です。そのうち、北海道で活躍した2008は、1978年に製造されたグループで、従来車から小変更が実施されています。電源機関用ラジエーターの大型化、片側の車体側面中央に扉の追加設置、側面窓配置の変更と妻面窓の小型化などが実施されています。
老朽化により、後継車「マヤ35-1」の投入によって40年にわたる活躍を終えました。
2013年のレール幅改ざんが発覚後、同車は一度軌道を検測するシステムを改修しています。理由は、レール幅改ざんの問題でJR北海道社内のルール通りに線路検査を行っていなかったことによるものです。これは過去に、「THE JRHokkaido No,314」の「未来へつなぐ61」に掲載されていました。
しつこいぐらい掲載しますが、一時、レール幅改ざん問題絡みで老朽化した軌道検測用車両を使用していることを理由に、JR北海道はマスコミから大きく批判されました。ですが、レール幅の改ざんと老朽化した車両での検測について、どこがイコールとなるのでしょうか。あくまで人手で故意に行ったレール幅の数値の改ざんであって、老朽化した検測車はここでは全く関係ありません。
結局、一度報道されたきり、同車に対する批判的な内容は消え、特にその後大きな影響はなかったことも記憶に新しいです。JR北海道を叩いて注目を浴びたいマスコミが知識がないままに取り上げた内容でした。
全国的にも評判の悪い北海道の
あれ
あれ
あれだよあれ、あの新聞社です。
そして、今年の雪融け時期あたりからだったと思いますが、4月から本格的に稼働し始めた「マヤ35-1」と並ぶシーンがほぼ毎日展開されたと思います。


新旧が並ぶシーンですら確認することが難しいと思っていましたが、まさか隣同士で並ぶシーンが札幌運転所(札サウ)構内で毎日展開されるとは思いもしませんでした。

注目すべきは、「マヤ35-1」は屋根上の機器は最小限に抑えられ、キハ283系のようにほぼフラットな構造であり、その分屋根が低いことが特徴です。
キハ283系では屋根上に機器をほぼなくすことで徹底的な低重心化が図られました。低重心のメリットは、一例として乗り心地が改善されます。
鉄道車両においては、技術力がほぼほぼ限界に達しており、高性能を求めた低重心化は昨今あまり耳にせず、代わりにバリアフリーの推進によって近郊形車両を中心に車両の低床・低重心化が進められています。北海道でも最新の733系がこれに該当します。
自動車では低重心化によってレース等の競技でその威力が発揮されます。レースのみならず、低重心化は近郊形車両と同じく、昨今ではレースとはジャンルの異なるミニバンも低床・低重心化が図られており、
ミニバン=背が高くて身体の不自由な方にとって乗降りしづらい車
というイメージが払しょくされています。逆に低重心化しすぎたことで販売不振へと陥った車種もあり、低床・低重心化は走行性能にとって利点はあるにせよ、低くしすぎるとユーザーから受け入れてもらえないという問題もあり、ミニバンに至っては、ある程度高さを維持しなければなりませんね。
自動車で日常生活で低重心の恩恵が受けられるのは高速走行時ぐらいです。例えばミニバンであれば、空気の抵抗を減らすことができ、高速走行時の安定性が高まります。同時に燃費の改善にも一役買います。
話題が逸れてしまいましたが、目的によって低床・低重心化はいいことだらけです。


周囲が暗くなってから撮影したこともありました。撮影日は9月上旬で、特急「ニセコ号」を撮影した帰りに稲穂駅に寄って撮影しました。
夜でも札幌運転所構内は明るいため、アングルによっては素晴らしい写真が撮影できると思います。管理者はセンスがないため、これぐらいが限界です。


そして最後の2枚が、9月30日に撮影したものです。新旧マヤに気を取られ、先日紹介した「ひまわり号」の通過時刻を間違えたうえに、あまり好ましくないアングルで撮影せざるを得ませんでした。
結果的に、「マヤ34-2008」が苗穂工場に入場したことから、今となっては最後に撮影できてよかったと思っている次第です。
今後は、本格的に使用を開始した後継車「マヤ35-1」が引き継ぎ、道内各路線で検測作業に従事することでしょう。
また、管理者は写真を撮影していないため、お伝えすることはできませんが、先日道南の五稜郭車両所で建築限界測定用試験車「オヤ31-32」が解体されました。
新しく投入した「マヤ35-1」には、構造物との距離を光波により連続かつ自動で測定が可能になっています。
従来、トンネルや駅ホームなどと車両の距離を人が定規を用いて測定したものを、新たにレーザーで計測する仕組みを導入し、高精度で効率的な検査が可能になります。おそらく、これまでの「オヤ31-32」の機能を有していることから、お役御免となって解体されたという流れでしょう。
「マヤ34-2008」とともに車齢が高く、使用していくためには、車両の整備等でお金がかかります。2両あったそれぞれの検測車を1両に集約することでコスト削減が図られており、今後はこうした無駄を北海道では徹底的に見直していくことでしょう。
このように、北海道では老朽化した車両を急ピッチで置き換えが進められています。また一つ、国鉄時代から活躍するユニークな車両が消えていきました。今後も引き続き一部を除いて老朽化した車両の置き換えが着々と進んでいきますね。
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