新札幌駅で信号機が倒れる~重大インシデントに認定へ
輸送障害 - 2018年11月12日 (月)
11月9日の午後0時40分ごろ、千歳線の新札幌駅構内において、下り線(札幌方面)の出発信号機がレール上に倒れる事故が発生しました。
同時刻に新札幌駅に入線する苫小牧へ向かう普通列車の運転士が線路上に出発信号機が倒れているのを発見し、JRの指令センターに状況を報告。同列車は信号機手前で停止しました。信号機は札幌方面に向かう下り線の線路をふさぐように倒れ、この影響で撤去作業などのため、約3時間にわたり千歳線で列車の運転ができなくなり、特急列車や快速列車など、合わせて111本が運休し、約3万人に影響が出ました。
9日は札幌市内は最大瞬間風速が20メートルを超え、北海道に上陸する際の台風や温帯低気圧と同等またはそれ以上の風が吹いていました。
倒れた信号機は、1980年に設置されました。現場は高架橋上で信号機は鋼製の支柱を含めて高さ約5メートル、重さ約220キロあり、新札幌駅ホームから札幌方面へ約150メートルの地点にあります。
支柱は本来、コンクリートの土台に8本のボルトで固定されていますが、その後の調査で全て抜けていたことが現時点でわかっています。ボルトは経年劣化でさびている部分が複数あったものの、破断されていませんでした。現時点で原因は不明としており、過去に6月11日と胆振東部地震発生の翌9月7日にそれぞれ点検が実施されていますが、異常は見つかりませんでした。
12日20時現在、JR北海道のホームページのニュースリリースで何ら公式発表されていないことから、引き続き原因は調査中と思われ、原因究明までしばらく時間がかかりそうですね。
国土交通省運輸安全委員会は、深刻な事故につながりかねない重大インシデントと認定し、翌10日に鉄道事故調査官2名を現地に送り、保守管理体制なども含め、調査を開始しました。


写真は11日の午前に撮影したものですが、倒れた信号機に代わり、新しいものに交換されています。

よくよく確認すると、倒れた信号機の支柱がまだ新しい信号機の足元に放置されており、原因が究明するまではしばらく放置されるのではないでしょうか。

このように、現在は完全に復旧し、信号が倒れる前のように、列車が頻繁に行き来しています。当該トラブルによる徐行運転等もありません。


新札幌駅の下り線(札幌方面)の出発信号機を別アングルから撮影してみました。
高架橋も年数が経過し、高架橋の側面も高さが高いわけではありません。今回の場合は下り線側に信号機が倒れたからまだしも、これが反対側に倒れていたら今回のような列車の運休だけでは済まなかったでしょう。
想像してみてください。
5メートルある重さ約220キロの物体が真上から落下してくる瞬間を。
人に当たった場合はケガだけでは済みません。命を落としかねないです。
下は駐車場になっていますが、必ずしも人の出入りがないとは限りません。風が強ければ、煽られて落下地点がより遠くなるかもしれません。駐車場の横は自動車などの車両は通行することができない歩道で、早朝や深夜のみならず、人の往来が比較的多いです。厚別警察署方面から新札幌の商業施設方面へショートカットすることができ、地元の人間は重宝する通路です。通学時間帯になれば、付近の道立札幌東商業高校に通う生徒も頻繁に行き来します。
今回は運がよかったとしか言えませんが、万が一これが線路ではなく、下に落下していた場合、人命に関わる重大な事故として、数日が経過した現在でも大きく取り上げられることでしょう。北海道の新聞社では、無能な記事を連日一面で大きく取り上げることでしょう。

ちなみにこちらは、新札幌駅の上り線(千歳方面)の出発信号機です。この信号機もホームからおよそ150メートルほど離れた位置にあります。
こちらは高架橋ではありません。万が一、信号機が手前の道路側に倒れてきた際にそれを抑え込むようなバリケードなどはなく、侵入防止のための老朽化した柵が道路際に設置されているだけです。こちらも信号機が道路側に倒れてきた際は非常に危険な状態になります。
今回の場合、一番問題なのが支柱がコンクリートの土台に固定されていなかったことです。なぜそれを固定するボルトが全て抜けていたのか?
さらに、その固定するボルトは発見できたのでしょうか?
まだまだ不明な点がたくさんあります。
固定するためのボルトが現場からなくなっているのであれば、単なる信号機が倒れた事故だけでは済まされません。
最後に確認してから2カ月もの間に、こうもボルトが抜けるものなのでしょうか。今年の夏にあったヘッドマークのすり替え事件といい、おかしな事象が続いています。
管理者もJRを利用し、札幌方面へ何度も足を運んでいます。固定するためのボルトが抜けていたのであれば、強風の影響のみならず、例えば列車通過時に信号機が車両側に倒れてくる可能性もゼロではありません。
もしかしたら、当ブログを今閲覧しているそこのあなたに何らかの影響が出ていたかもしれません。
考え方によっては、無差別で人や鉄道車両に危害を加えるという見方もでき、9日の強風がある意味で我々を救ってくれたのかもしれませんね。
人為的な可能性も視野に入れ、最終調査報告を待ちたいと思います。
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同時刻に新札幌駅に入線する苫小牧へ向かう普通列車の運転士が線路上に出発信号機が倒れているのを発見し、JRの指令センターに状況を報告。同列車は信号機手前で停止しました。信号機は札幌方面に向かう下り線の線路をふさぐように倒れ、この影響で撤去作業などのため、約3時間にわたり千歳線で列車の運転ができなくなり、特急列車や快速列車など、合わせて111本が運休し、約3万人に影響が出ました。
9日は札幌市内は最大瞬間風速が20メートルを超え、北海道に上陸する際の台風や温帯低気圧と同等またはそれ以上の風が吹いていました。
倒れた信号機は、1980年に設置されました。現場は高架橋上で信号機は鋼製の支柱を含めて高さ約5メートル、重さ約220キロあり、新札幌駅ホームから札幌方面へ約150メートルの地点にあります。
支柱は本来、コンクリートの土台に8本のボルトで固定されていますが、その後の調査で全て抜けていたことが現時点でわかっています。ボルトは経年劣化でさびている部分が複数あったものの、破断されていませんでした。現時点で原因は不明としており、過去に6月11日と胆振東部地震発生の翌9月7日にそれぞれ点検が実施されていますが、異常は見つかりませんでした。
12日20時現在、JR北海道のホームページのニュースリリースで何ら公式発表されていないことから、引き続き原因は調査中と思われ、原因究明までしばらく時間がかかりそうですね。
国土交通省運輸安全委員会は、深刻な事故につながりかねない重大インシデントと認定し、翌10日に鉄道事故調査官2名を現地に送り、保守管理体制なども含め、調査を開始しました。


写真は11日の午前に撮影したものですが、倒れた信号機に代わり、新しいものに交換されています。

よくよく確認すると、倒れた信号機の支柱がまだ新しい信号機の足元に放置されており、原因が究明するまではしばらく放置されるのではないでしょうか。

このように、現在は完全に復旧し、信号が倒れる前のように、列車が頻繁に行き来しています。当該トラブルによる徐行運転等もありません。


新札幌駅の下り線(札幌方面)の出発信号機を別アングルから撮影してみました。
高架橋も年数が経過し、高架橋の側面も高さが高いわけではありません。今回の場合は下り線側に信号機が倒れたからまだしも、これが反対側に倒れていたら今回のような列車の運休だけでは済まなかったでしょう。
想像してみてください。
5メートルある重さ約220キロの物体が真上から落下してくる瞬間を。
人に当たった場合はケガだけでは済みません。命を落としかねないです。
下は駐車場になっていますが、必ずしも人の出入りがないとは限りません。風が強ければ、煽られて落下地点がより遠くなるかもしれません。駐車場の横は自動車などの車両は通行することができない歩道で、早朝や深夜のみならず、人の往来が比較的多いです。厚別警察署方面から新札幌の商業施設方面へショートカットすることができ、地元の人間は重宝する通路です。通学時間帯になれば、付近の道立札幌東商業高校に通う生徒も頻繁に行き来します。
今回は運がよかったとしか言えませんが、万が一これが線路ではなく、下に落下していた場合、人命に関わる重大な事故として、数日が経過した現在でも大きく取り上げられることでしょう。北海道の新聞社では、無能な記事を連日一面で大きく取り上げることでしょう。

ちなみにこちらは、新札幌駅の上り線(千歳方面)の出発信号機です。この信号機もホームからおよそ150メートルほど離れた位置にあります。
こちらは高架橋ではありません。万が一、信号機が手前の道路側に倒れてきた際にそれを抑え込むようなバリケードなどはなく、侵入防止のための老朽化した柵が道路際に設置されているだけです。こちらも信号機が道路側に倒れてきた際は非常に危険な状態になります。
今回の場合、一番問題なのが支柱がコンクリートの土台に固定されていなかったことです。なぜそれを固定するボルトが全て抜けていたのか?
さらに、その固定するボルトは発見できたのでしょうか?
まだまだ不明な点がたくさんあります。
固定するためのボルトが現場からなくなっているのであれば、単なる信号機が倒れた事故だけでは済まされません。
最後に確認してから2カ月もの間に、こうもボルトが抜けるものなのでしょうか。今年の夏にあったヘッドマークのすり替え事件といい、おかしな事象が続いています。
管理者もJRを利用し、札幌方面へ何度も足を運んでいます。固定するためのボルトが抜けていたのであれば、強風の影響のみならず、例えば列車通過時に信号機が車両側に倒れてくる可能性もゼロではありません。
もしかしたら、当ブログを今閲覧しているそこのあなたに何らかの影響が出ていたかもしれません。
考え方によっては、無差別で人や鉄道車両に危害を加えるという見方もでき、9日の強風がある意味で我々を救ってくれたのかもしれませんね。
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