2018年度も厳冬期到来
その他あれこれ - 2018年12月10日 (月)
一度11月下旬に雪が降り積もったのもつかの間、12月に入ると積雪が確認されなくなり、12月らしくない12月に入った道央圏ですが、ようやく気温も日中も氷点下になり、積雪も確認されて今年度も長い長~い厳冬期がやってきました。


雪が降り積もったら、やはりこうした雪煙を巻き上げて走行する特急列車の走行シーンは圧巻です。今回は789系0番台による「ライラック」を撮影してみました。
他の特急列車の写真も掲載したかったところですが、時間の関係で撮影することができませんでした。しかし、まだまだ冬は長いので、撮影できる機会はたくさんあるでしょう。
今冬はまだ「ライラック」のみですが、こうしたシーンを撮影できたことはよかったと思います。やはり、雪煙を巻き上げて走行するシーンは「カムイ」・「ライラック」が北海道では一番ではないかと思います。2007年まで札幌~旭川間で運行された「スーパーホワイトアロー」が名前のとおり、「白い矢」になぞらえて石狩平野を駆け抜けていたからです。その印象が後に「スーパーカムイ」となり、現在の「カムイ」・「ライラック」になっても、管理者の中ではその印象が強く残っています。矢は785系そのもので、白いというのは雪煙を巻き上げながら走行するので、「白い矢」と名付けられました。
元々は781系の「ホワイトアロー」から始まっていますが、管理者はまだこの世に生まれていないので、確認したことがありません。
また、「カムイ」・「ライラック」はJR北海道のホームページの「列車ガイド」の中で、他の「スーパー北斗」などの特急列車とは異なり、高速列車として紹介されているため、そうした少しの表現の違いがさらに撮影意欲というか、ほぼ必ず条件さえ整えば、雪煙を巻き上げながら迫力ある走行シーンを撮影できるという錯覚を覚えます。
というこれらの理由から「ライラック」を撮影したわけですが、やはり凄い勢いで石狩平野を駆け抜けるため、迫力あるシーンを撮影することができました。
道央圏は厳冬期になると日中でも氷点下を記録する日が多いです。さらに「ライラック」は最高運転速度120km/hで走行するため、体感温度的にはどの程度の中を走行することになるのでしょうか?先週末あたりから気温も下がり、手袋なしでは手の間隔がなくなるぐらいの状態になります。我々人間と工業製品(鉄道車両)の違いはあるにしても、夏はときには気温30℃以上の中を、冬になるとときには気温-15℃以下の中を走行することになるので、いくら工業製品といえど、車両にかかる負荷を大きいはずです。これが本州方面と比較して車両の寿命を短くしている原因の1つとして考えられています。
それでも、北海道の場合はいかなる厳しい条件でも列車を運行させなければなりません。これが本州方面の暖地向けの車両だったらどうでしょう?全く役に立たず、スクラップ同然です。
789系0番台は、昨冬は789系1000番台によって代走する機会が比較的多くありました。夏季はそのようなことがほぼなくなるので、可能性として考えられるのは、冬期における道央圏の使用に合っていないことだと思います。道央圏転用に向けてさらなる耐寒・耐雪構造の強化が図られていますが、元々は積雪の比較的少ない道南方面と本州で使用されていた車両なので、道央圏の寒さや雪に対応しきれていない点もあるかもしれません。
今冬はまだ積雪が少ないので、昨冬と同様のトラブルが比較的多く見受けられるのであれば、何らかの対策は必要でしょう。
それにしても、およそ1年のブランクを経て2017年3月ダイヤ改正からそれまでの道内⇔本州の輸送から道央圏の輸送に大きく異動となったわけですが、走行機器系は特に改造することなく、789系1000番台と同等の走行性能が確保されており、改めて789系の高性能ぶりが目につきます。
789系が高性能というのは、速度種別をみても明らかです。速度種別は鉄道車両の性能を比較するうえでの一種の参考データになり得るものです。直線で上り勾配10‰における均衡速度(速度制限等を考慮しない場合の最高速度)を表します。789系は0番台と1000番台でそれぞれ異なりますが、前者がA75(速度換算175km/h)、後者がA60(速度換算160km/h)となっています。0番台については、交流電車はおろか、在来線の営業列車で使用される電車で一番よい数値であり、これは400系新幹線「つばさ」やE3系新幹線「こまち」の在来線区間における速度種別をも上回ります。日本一の特急電車と言っても過言ではないかもしれませんね。
残念ながら、その性能は減速運転によって全てを出し切ることはありませんが、電車にしても気動車にしても厳しい条件下で使用するにも関わらず、その性能は日本国内の鉄道車両の中でも平均的に高いレベルにあるということは言うまでもありません。その高性能とは引き換えに、利用が苦しい状況が続き、昨今非常に残念な雰囲気になっていますが、鉄道を利用することで、利用者自身は自動車同士の事故や人身事故のリスクをゼロにすることができます。特にそうしたリスクが増える冬季はJRは我々にとって強い味方になるでしょう。鉄道利用の促進は交通事故を減らせることにつながることは言うまでもありません。
最後になりますが、789系0番台は道央圏転用で来年3月で2年になります。しかし、青函圏で活躍していた頃を含め、初期車の登場は2002年であり、北海道の特急電車の引退の目安である30年の壁まで折り返し地点を過ぎた車両も出ています。2018年度から2021年度にかけて0番台の1次車と2次車の計30両で重要機器の取替が予定されており、今後も引き続き「ライラック」として札幌と旭川の都市間輸送を担うことでしょう。
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雪が降り積もったら、やはりこうした雪煙を巻き上げて走行する特急列車の走行シーンは圧巻です。今回は789系0番台による「ライラック」を撮影してみました。
他の特急列車の写真も掲載したかったところですが、時間の関係で撮影することができませんでした。しかし、まだまだ冬は長いので、撮影できる機会はたくさんあるでしょう。
今冬はまだ「ライラック」のみですが、こうしたシーンを撮影できたことはよかったと思います。やはり、雪煙を巻き上げて走行するシーンは「カムイ」・「ライラック」が北海道では一番ではないかと思います。2007年まで札幌~旭川間で運行された「スーパーホワイトアロー」が名前のとおり、「白い矢」になぞらえて石狩平野を駆け抜けていたからです。その印象が後に「スーパーカムイ」となり、現在の「カムイ」・「ライラック」になっても、管理者の中ではその印象が強く残っています。矢は785系そのもので、白いというのは雪煙を巻き上げながら走行するので、「白い矢」と名付けられました。
元々は781系の「ホワイトアロー」から始まっていますが、管理者はまだこの世に生まれていないので、確認したことがありません。
また、「カムイ」・「ライラック」はJR北海道のホームページの「列車ガイド」の中で、他の「スーパー北斗」などの特急列車とは異なり、高速列車として紹介されているため、そうした少しの表現の違いがさらに撮影意欲というか、ほぼ必ず条件さえ整えば、雪煙を巻き上げながら迫力ある走行シーンを撮影できるという錯覚を覚えます。
というこれらの理由から「ライラック」を撮影したわけですが、やはり凄い勢いで石狩平野を駆け抜けるため、迫力あるシーンを撮影することができました。
道央圏は厳冬期になると日中でも氷点下を記録する日が多いです。さらに「ライラック」は最高運転速度120km/hで走行するため、体感温度的にはどの程度の中を走行することになるのでしょうか?先週末あたりから気温も下がり、手袋なしでは手の間隔がなくなるぐらいの状態になります。我々人間と工業製品(鉄道車両)の違いはあるにしても、夏はときには気温30℃以上の中を、冬になるとときには気温-15℃以下の中を走行することになるので、いくら工業製品といえど、車両にかかる負荷を大きいはずです。これが本州方面と比較して車両の寿命を短くしている原因の1つとして考えられています。
それでも、北海道の場合はいかなる厳しい条件でも列車を運行させなければなりません。これが本州方面の暖地向けの車両だったらどうでしょう?全く役に立たず、スクラップ同然です。
789系0番台は、昨冬は789系1000番台によって代走する機会が比較的多くありました。夏季はそのようなことがほぼなくなるので、可能性として考えられるのは、冬期における道央圏の使用に合っていないことだと思います。道央圏転用に向けてさらなる耐寒・耐雪構造の強化が図られていますが、元々は積雪の比較的少ない道南方面と本州で使用されていた車両なので、道央圏の寒さや雪に対応しきれていない点もあるかもしれません。
今冬はまだ積雪が少ないので、昨冬と同様のトラブルが比較的多く見受けられるのであれば、何らかの対策は必要でしょう。
それにしても、およそ1年のブランクを経て2017年3月ダイヤ改正からそれまでの道内⇔本州の輸送から道央圏の輸送に大きく異動となったわけですが、走行機器系は特に改造することなく、789系1000番台と同等の走行性能が確保されており、改めて789系の高性能ぶりが目につきます。
789系が高性能というのは、速度種別をみても明らかです。速度種別は鉄道車両の性能を比較するうえでの一種の参考データになり得るものです。直線で上り勾配10‰における均衡速度(速度制限等を考慮しない場合の最高速度)を表します。789系は0番台と1000番台でそれぞれ異なりますが、前者がA75(速度換算175km/h)、後者がA60(速度換算160km/h)となっています。0番台については、交流電車はおろか、在来線の営業列車で使用される電車で一番よい数値であり、これは400系新幹線「つばさ」やE3系新幹線「こまち」の在来線区間における速度種別をも上回ります。日本一の特急電車と言っても過言ではないかもしれませんね。
残念ながら、その性能は減速運転によって全てを出し切ることはありませんが、電車にしても気動車にしても厳しい条件下で使用するにも関わらず、その性能は日本国内の鉄道車両の中でも平均的に高いレベルにあるということは言うまでもありません。その高性能とは引き換えに、利用が苦しい状況が続き、昨今非常に残念な雰囲気になっていますが、鉄道を利用することで、利用者自身は自動車同士の事故や人身事故のリスクをゼロにすることができます。特にそうしたリスクが増える冬季はJRは我々にとって強い味方になるでしょう。鉄道利用の促進は交通事故を減らせることにつながることは言うまでもありません。
最後になりますが、789系0番台は道央圏転用で来年3月で2年になります。しかし、青函圏で活躍していた頃を含め、初期車の登場は2002年であり、北海道の特急電車の引退の目安である30年の壁まで折り返し地点を過ぎた車両も出ています。2018年度から2021年度にかけて0番台の1次車と2次車の計30両で重要機器の取替が予定されており、今後も引き続き「ライラック」として札幌と旭川の都市間輸送を担うことでしょう。
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