2019年3月16日にダイヤ改正を実施
その他あれこれ - 2018年12月15日 (土)
JR北海道では、来年の3月16日(土)にダイヤ改正を実施します。

JR北海道のホームページのニュースリリースから確認することができます。今回も興味深いダイヤ改正になりそうです。
詳細は追々掲載するとして、今回は気になる内容をピックアップしていきます。
<北海道新幹線>
青函トンネル内における最高運転速度を現在の140km/hから160km/hに向上することで所要時間が短縮されます。現在上下合わせて3本設定されている最速達列車は東京~新函館北斗間が4時間02分から3時間58分となり、4分短縮されます。
4時間を切ることで利用客が空路よりも新幹線を利用する目安の圏内に入りますが、果たしてそれまでの常識が北海道で通用するのか気になるところです。言い方を変えれば、札幌~釧路間の最速達列車と同時刻で東京から新函館北斗まで到達することができるようになります。
このように言い換えれば、新幹線は凄い乗り物だということを少し理解していただけるでしょう。引き続きさらなる所要時間短縮を期待します。
<特急列車>
「札幌 - 函館」
新たに、キハ261系を今年度17両を投入したことに伴い、キハ281系で運行されている「スーパー北斗」5往復のうち、2往復を置き換えて9往復体制となります。また、特急「スーパー北斗23号」が千歳駅に停車するようになります。その代わりに、南千歳駅が通過となります。同駅を通過する特急列車は何年ぶりに設定されることでしょうか。
現在千歳駅に停車する特急列車は、札幌~東室蘭・室蘭間の「すずらん」6往復のみです。特急「スーパー北斗23号」が千歳駅に停車することで同駅で普通列車に接続し、同駅以降の新札幌までの長都~上野幌間の利用が新たに可能になります。
南千歳駅は、新千歳空港駅への乗り換えや室蘭・函館方面と帯広・釧路方面の乗り換え駅として重宝されています。特急「スーパー北斗23号」の運行時刻はこれらの機能を失う時間帯であり、周辺に民家もないため、逆に千歳駅に停車させた方が千歳市民にとっては利用がしやすくなります。また今回は見送られているようですが、特急「スーパー北斗2号」も同様の問題を抱えています。同駅で接続する列車はありません。よって千歳駅に停車駅を変更した方が千歳市民にとっては利用しやすくなりますね。
キハ261系は、新製車両を投入した成果がようやく表れた形です。その成果とは、車両を統一することで全体の保有数を減らすことです。これまで、代走用のキハ183系8両とキハ281系の運用が3運用ありましたが、前者は既に苗穂運転所(札ナホ)へ転出しており、今回新たにキハ281系の1運用も置き換えることになりました。今年度投入した17両の中に、函館運輸所(函ハコ)に所属となった先頭車を含むユニットは函館方と札幌方ともに1本ずつが予定されており、これら2つの機能を車両統一によるメリットを生かし、その両方をキハ261系によって置き換えることが可能になった形です。
これにより、キハ281系充当列車は上下合わせて10本から4本削減した6本となり、1運用1.5往復ずつの計2運用になります。1日に使用する車両数が21両から14両に減ったことでそれを予備や増結に回すのか、廃車にするかについては不明ですが、営業運転開始から24年が経過しており、老朽取替という意味では今後の動向が気になる状況になりつつあります。


「安全投資と修繕に関する5年間の計画」では、今年度に特急気動車17両の老朽取替が予定されています。形式こそ明記されていないものの、キハ183系、キハ281系、キハ283系の中から17両が今年度中に消えます。先日、苗穂駅前に苗穂運転所(札ナホ)に所属しているキハ183系7両が留置される姿が確認されるようになりました。この7両が老朽取替の対象とすると、残りは10両となります。6月で営業運転を終えたキロハ182形0番台5両と「キロ182-9」の6両も含めるのであれば、キハ183系だけで13両となり、残りは4両となります。
これら3形式の中で動向に変化があるのはキハ281系だけであり、運用削減によって余剰となった一部車両が廃車になる可能性があります。その廃車にする車両とは、いまだ現役で活躍しているキハ281系の試作車です。それとも、運用数を減らすことで走行距離を少なくすることもできます。これにより、延命措置も図ることができ、キハ281系は廃車も延命もいずれの可能性もあるということです。
ですが、来年3月のダイヤ改正で一部が置き換えられることや、函館方面から優先的にキハ261系を投入していく方針が示されていることから、いずれにしてもキハ281系は先は長くないでしょう。
最後に、今回のダイヤ改正でキハ261系の新たなデータが得られることにも注目です。それは、燃費が悪いと指摘されてきた同車の走行可能距離の目安が把握できることです。
2つの可能性があります。
1つ目は、キハ281系の運用をそのまま引き継ぐこと
2つ目は、キハ261系の運用を全て1.5往復化して2往復を置き換えること
いずれにしても、キハ261系が車体傾斜装置を使用しない状態で札幌~函館間を2往復できるのかどうかが判断できるようになります。折り返し時間確保という点で、後者の方が運用にゆとりがあり、採用される可能性が高そうですが、無給油状態で走行可能な距離をある程度判断することができるようになりますね。


「札幌 - 釧路」
特急「スーパーおおぞら4号」がトマム駅に停車拡大します。同列車は、冬季などの観光シーズンのみ臨時列車という措置をとってきましたが、通年停車とすることでトマム駅に全ての特急列車及び「スーパーおおぞら」が停車するようになります。また、上下合わせて3本の列車で追分駅と新夕張駅に停車拡大し、利便性の向上が図られます。来年4月1日で石勝線の夕張支線が廃止されることでその利便性にも一役買うでしょう。1往復については、「スーパーとかち」が運行されない時間帯をカバーする目的もありそうです。
ですが、千歳~新夕張間で利用の少ない普通列車を5本廃止にすることにより、夕張方面へJRでの移動手段がさらに難しくなります。将来的には、普通列車と川端駅、滝ノ上駅がともに廃止され、特急列車で追分~新得間が普通乗車券のみで乗車できる時代がやって来るかもしれませんね。

「駅」
根室本線:直別駅、尺別駅
花咲線:初田牛駅
これら3駅がダイヤ改正を機に廃止されます。
そのほか、石北本線や宗谷本線、「はこだてライナー」などの列車で変更が予定されており、それは追々紹介していきたいと思います。

管理者が一番気になっていた快速「エアポート」の増発については、今回のダイヤ改正では見送られています。車両は今年度に733系3000番台の6両編成×4本の計24両が既に投入されており、車両はもうスタンバイ完了です。
東京五輪開催前までに整備すればいい話なので、2020年3月ダイヤ改正時あたりが有力でしょうか。
車両はスタンバイが完了しても設備が整っていません。1つ目は、恵み野変電所の増強です。老朽取替が実施されるとともに、輸送力増強に対応すべく、設備強化が実施されるようです。
2つ目に、千歳線の新札幌~千歳間で閉そく区間の増設が実施されます。閉そく信号機の新設・移設を実施して閉そく区間を増やすことで運転間隔を短くします。例えば、新札幌駅から隣の上野幌駅まで信号機が現在3つ設置されていますが、これを4つに増やします。現在の上1閉そく信号機を移設し、新たに上2閉そく信号機を設けることで閉そく区間が増え、列車の増発に対応しやすくなります。しかし、線路容量を改善するには、普通列車の待避ポイントの増設が不可欠であり、これだけでは千歳線の線路容量問題の全ては解決しないでしょう。
時刻修正等は最小限にとどまり、キハ261系の置き換え等を含めなければ、全体的に小規模なダイヤ改正になりそうです。いずれ細かく記事にしていきたいと思います。
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JR北海道のホームページのニュースリリースから確認することができます。今回も興味深いダイヤ改正になりそうです。
詳細は追々掲載するとして、今回は気になる内容をピックアップしていきます。
<北海道新幹線>
青函トンネル内における最高運転速度を現在の140km/hから160km/hに向上することで所要時間が短縮されます。現在上下合わせて3本設定されている最速達列車は東京~新函館北斗間が4時間02分から3時間58分となり、4分短縮されます。
4時間を切ることで利用客が空路よりも新幹線を利用する目安の圏内に入りますが、果たしてそれまでの常識が北海道で通用するのか気になるところです。言い方を変えれば、札幌~釧路間の最速達列車と同時刻で東京から新函館北斗まで到達することができるようになります。
このように言い換えれば、新幹線は凄い乗り物だということを少し理解していただけるでしょう。引き続きさらなる所要時間短縮を期待します。
<特急列車>
「札幌 - 函館」
新たに、キハ261系を今年度17両を投入したことに伴い、キハ281系で運行されている「スーパー北斗」5往復のうち、2往復を置き換えて9往復体制となります。また、特急「スーパー北斗23号」が千歳駅に停車するようになります。その代わりに、南千歳駅が通過となります。同駅を通過する特急列車は何年ぶりに設定されることでしょうか。
現在千歳駅に停車する特急列車は、札幌~東室蘭・室蘭間の「すずらん」6往復のみです。特急「スーパー北斗23号」が千歳駅に停車することで同駅で普通列車に接続し、同駅以降の新札幌までの長都~上野幌間の利用が新たに可能になります。
南千歳駅は、新千歳空港駅への乗り換えや室蘭・函館方面と帯広・釧路方面の乗り換え駅として重宝されています。特急「スーパー北斗23号」の運行時刻はこれらの機能を失う時間帯であり、周辺に民家もないため、逆に千歳駅に停車させた方が千歳市民にとっては利用がしやすくなります。また今回は見送られているようですが、特急「スーパー北斗2号」も同様の問題を抱えています。同駅で接続する列車はありません。よって千歳駅に停車駅を変更した方が千歳市民にとっては利用しやすくなりますね。
キハ261系は、新製車両を投入した成果がようやく表れた形です。その成果とは、車両を統一することで全体の保有数を減らすことです。これまで、代走用のキハ183系8両とキハ281系の運用が3運用ありましたが、前者は既に苗穂運転所(札ナホ)へ転出しており、今回新たにキハ281系の1運用も置き換えることになりました。今年度投入した17両の中に、函館運輸所(函ハコ)に所属となった先頭車を含むユニットは函館方と札幌方ともに1本ずつが予定されており、これら2つの機能を車両統一によるメリットを生かし、その両方をキハ261系によって置き換えることが可能になった形です。
これにより、キハ281系充当列車は上下合わせて10本から4本削減した6本となり、1運用1.5往復ずつの計2運用になります。1日に使用する車両数が21両から14両に減ったことでそれを予備や増結に回すのか、廃車にするかについては不明ですが、営業運転開始から24年が経過しており、老朽取替という意味では今後の動向が気になる状況になりつつあります。


「安全投資と修繕に関する5年間の計画」では、今年度に特急気動車17両の老朽取替が予定されています。形式こそ明記されていないものの、キハ183系、キハ281系、キハ283系の中から17両が今年度中に消えます。先日、苗穂駅前に苗穂運転所(札ナホ)に所属しているキハ183系7両が留置される姿が確認されるようになりました。この7両が老朽取替の対象とすると、残りは10両となります。6月で営業運転を終えたキロハ182形0番台5両と「キロ182-9」の6両も含めるのであれば、キハ183系だけで13両となり、残りは4両となります。
これら3形式の中で動向に変化があるのはキハ281系だけであり、運用削減によって余剰となった一部車両が廃車になる可能性があります。その廃車にする車両とは、いまだ現役で活躍しているキハ281系の試作車です。それとも、運用数を減らすことで走行距離を少なくすることもできます。これにより、延命措置も図ることができ、キハ281系は廃車も延命もいずれの可能性もあるということです。
ですが、来年3月のダイヤ改正で一部が置き換えられることや、函館方面から優先的にキハ261系を投入していく方針が示されていることから、いずれにしてもキハ281系は先は長くないでしょう。
最後に、今回のダイヤ改正でキハ261系の新たなデータが得られることにも注目です。それは、燃費が悪いと指摘されてきた同車の走行可能距離の目安が把握できることです。
2つの可能性があります。
1つ目は、キハ281系の運用をそのまま引き継ぐこと
2つ目は、キハ261系の運用を全て1.5往復化して2往復を置き換えること
いずれにしても、キハ261系が車体傾斜装置を使用しない状態で札幌~函館間を2往復できるのかどうかが判断できるようになります。折り返し時間確保という点で、後者の方が運用にゆとりがあり、採用される可能性が高そうですが、無給油状態で走行可能な距離をある程度判断することができるようになりますね。


「札幌 - 釧路」
特急「スーパーおおぞら4号」がトマム駅に停車拡大します。同列車は、冬季などの観光シーズンのみ臨時列車という措置をとってきましたが、通年停車とすることでトマム駅に全ての特急列車及び「スーパーおおぞら」が停車するようになります。また、上下合わせて3本の列車で追分駅と新夕張駅に停車拡大し、利便性の向上が図られます。来年4月1日で石勝線の夕張支線が廃止されることでその利便性にも一役買うでしょう。1往復については、「スーパーとかち」が運行されない時間帯をカバーする目的もありそうです。
ですが、千歳~新夕張間で利用の少ない普通列車を5本廃止にすることにより、夕張方面へJRでの移動手段がさらに難しくなります。将来的には、普通列車と川端駅、滝ノ上駅がともに廃止され、特急列車で追分~新得間が普通乗車券のみで乗車できる時代がやって来るかもしれませんね。

「駅」
根室本線:直別駅、尺別駅
花咲線:初田牛駅
これら3駅がダイヤ改正を機に廃止されます。
そのほか、石北本線や宗谷本線、「はこだてライナー」などの列車で変更が予定されており、それは追々紹介していきたいと思います。

管理者が一番気になっていた快速「エアポート」の増発については、今回のダイヤ改正では見送られています。車両は今年度に733系3000番台の6両編成×4本の計24両が既に投入されており、車両はもうスタンバイ完了です。
東京五輪開催前までに整備すればいい話なので、2020年3月ダイヤ改正時あたりが有力でしょうか。
車両はスタンバイが完了しても設備が整っていません。1つ目は、恵み野変電所の増強です。老朽取替が実施されるとともに、輸送力増強に対応すべく、設備強化が実施されるようです。
2つ目に、千歳線の新札幌~千歳間で閉そく区間の増設が実施されます。閉そく信号機の新設・移設を実施して閉そく区間を増やすことで運転間隔を短くします。例えば、新札幌駅から隣の上野幌駅まで信号機が現在3つ設置されていますが、これを4つに増やします。現在の上1閉そく信号機を移設し、新たに上2閉そく信号機を設けることで閉そく区間が増え、列車の増発に対応しやすくなります。しかし、線路容量を改善するには、普通列車の待避ポイントの増設が不可欠であり、これだけでは千歳線の線路容量問題の全ては解決しないでしょう。
時刻修正等は最小限にとどまり、キハ261系の置き換え等を含めなければ、全体的に小規模なダイヤ改正になりそうです。いずれ細かく記事にしていきたいと思います。
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