【コラム】キハ183系の今後~置き換え対象の68両とは?
キハ183系 - 2018年12月21日 (金)
今回はキハ183系について取り上げていきましょう。
JR北海道の2015年1月の記者会見内容を覚えていますか?
その会見内容の一部として、キハ183系の今後について報道発表がされました。現存する68両をキハ261系に置き換えるというものです。
2015年1月時点で、まだ0番台などの初期車も残っていました。そこから特に老朽・劣化の激しい経年30年以上の約30両を優先的に更新していく方針でした。
正確には以下の34両です。


これら34両は、今年の6月でようやく全ての車両が現役を引退し、一部車両は安平町に保存が決まり、グリーン車の一部については現在廃車・解体されている車両があります。
全体で68両ということで残りも34両になります。ここで動向が注目されるのが重要機器取替工事施工に伴い、エンジンが換装された22両についてです。
今年の3月ダイヤ改正まで札幌~函館間で「北斗」で使用されていました。その後苗穂運転所(札ナホ)へ転出し、現在は札幌・旭川~網走間の「オホーツク」・「大雪」で使用されています。
これら22両の機関換装車については当面使用を継続し、初期車や機関換装を実施していない68両については、キハ261系に置き換える予定です。
では、残りの34両はどれが該当するか?
あくまで管理者の予想ですが、機関換装車22両とリゾート気動車や波動輸送用を除くと以下のとおりになりました。


とりあえず、これで合計68両になります。「オホーツク」・「大雪」で使用する一般車全てが該当してしまいます。ちなみに、車籍データは2018年4月現在のものです。
ですが、残存する車両がいつまで使用するのかについては明確な時期は示されていません。可能性としてはキハ261系が増備され次第、残存するキハ183系の機関未更新車は順次営業運転から撤退していくでしょう。

一足先にその中から引退の兆しが見える車両も出てきました。11月17日の苗穂駅移転開業直後に苗穂運転所に所属するキハ183系の一部車両が新しい駅舎ホームに並ぶように留置されるようになりました。
これらの車両は400番台(一部500番台)です。同車は500番台からの改造車であり、波動輸送用に出力を適正化・パワーダウンを図るとともに、最高運転速度が初期車と同じ110km/hに抑えられています。
今年の7月以降、「オホーツク」・「大雪」では、原則として120km/h対応車が使用されるようになり、400番台はそれ以降営業運転に入らなくなっています。このことから、今後引退・廃車の可能性があります。
しかし、これらマイナーチェンジ車34両を失うと、機関換装車22両だけでは定期営業運転は成り立たなくなります。無理やり成り立たせることは可能ですが、予備車両がなくなることで車両トラブルなどの緊急時には対応できなくなります。石北本線そのものが廃止になれば、そうした問題も解消しますが、夕張支線や正式に廃止が決まった札沼線の末端区間とは規模が異なりますから、不採算路線とはいえ、今後数年で廃止にできるような状況ではありません。これは昨今の不採算路線の整理の進ちょく状況を見ても明らかです。
最終的に機関換装車のみ生き残った際の活用方法は不明のままですが、500番台以降の車両も車齢30年を超える個体も出てきました。各種部品等が製造中止になり、車両を整備する現場ではメンテナンスに日々苦慮していることでしょう。引き続き、社員の流出(退職など)も発生しており、人材不足に陥っています。
そのためにも、老朽・劣化したキハ183系を早急にキハ261系に置き換え、少しでも現場の作業の改善・効率化を推進しなければなりませんが、函館方面に優先的にキハ261系を投入している現状では、置き換えまでにはまだ時間がかかりそうです。

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JR北海道の2015年1月の記者会見内容を覚えていますか?
その会見内容の一部として、キハ183系の今後について報道発表がされました。現存する68両をキハ261系に置き換えるというものです。
2015年1月時点で、まだ0番台などの初期車も残っていました。そこから特に老朽・劣化の激しい経年30年以上の約30両を優先的に更新していく方針でした。
正確には以下の34両です。
キハ183‐104 | キハ183‐211 | キハ183‐215 |
キハ183‐208 | キハ183‐212 | キハ183‐218 |
キハ183‐209 | キハ183‐213 | キハ183‐219 |
キハ183‐210 | キハ183‐214 | キハ183‐220 |
キロ182‐9 | キハ182‐16 | キハ182‐39 |
キロハ182‐2 | キハ182‐21 | キハ182‐40 |
キロハ182‐3 | キハ182‐22 | キハ182‐41 |
キロハ182‐4 | キハ182‐23 | キハ182‐42 |
キロハ182‐6 | キハ182‐29 | キハ182‐43 |
キロハ182‐10 | キハ182‐30 | キハ182‐44 |
キハ182‐3 | キハ182‐31 | キハ182‐45 |
キハ182‐11 | 計34両 | |


これら34両は、今年の6月でようやく全ての車両が現役を引退し、一部車両は安平町に保存が決まり、グリーン車の一部については現在廃車・解体されている車両があります。
全体で68両ということで残りも34両になります。ここで動向が注目されるのが重要機器取替工事施工に伴い、エンジンが換装された22両についてです。
今年の3月ダイヤ改正まで札幌~函館間で「北斗」で使用されていました。その後苗穂運転所(札ナホ)へ転出し、現在は札幌・旭川~網走間の「オホーツク」・「大雪」で使用されています。
これら22両の機関換装車については当面使用を継続し、初期車や機関換装を実施していない68両については、キハ261系に置き換える予定です。
では、残りの34両はどれが該当するか?
あくまで管理者の予想ですが、機関換装車22両とリゾート気動車や波動輸送用を除くと以下のとおりになりました。
キハ183‐405 | キハ183‐406 | キハ183‐503 |
キハ183‐504 | キハ183‐1501 | キハ183‐1502 |
キハ183‐1503 | キハ183‐1504 | キハ183‐1505 |
キハ183‐1506 | キハ183‐1507 | キハ183‐1551 |
キハ183-1552 | キハ183-1553 | キハ183-1554 |
キハ183-1555 | キハ183-1556 | キハ183-4558 |
キハ183-4559 | キロ182-504 | キロ182-505 |
キハ182-404 | キハ182‐405 | キハ182‐406 |
キハ182-413 | キハ182‐501 | キハ182‐502 |
キハ182-503 | キハ182‐507 | キハ182‐508 |
キハ182‐509 | キハ182‐510 | キハ182‐511 |
キハ182‐512 | 計34両 | |


とりあえず、これで合計68両になります。「オホーツク」・「大雪」で使用する一般車全てが該当してしまいます。ちなみに、車籍データは2018年4月現在のものです。
ですが、残存する車両がいつまで使用するのかについては明確な時期は示されていません。可能性としてはキハ261系が増備され次第、残存するキハ183系の機関未更新車は順次営業運転から撤退していくでしょう。

一足先にその中から引退の兆しが見える車両も出てきました。11月17日の苗穂駅移転開業直後に苗穂運転所に所属するキハ183系の一部車両が新しい駅舎ホームに並ぶように留置されるようになりました。
これらの車両は400番台(一部500番台)です。同車は500番台からの改造車であり、波動輸送用に出力を適正化・パワーダウンを図るとともに、最高運転速度が初期車と同じ110km/hに抑えられています。
今年の7月以降、「オホーツク」・「大雪」では、原則として120km/h対応車が使用されるようになり、400番台はそれ以降営業運転に入らなくなっています。このことから、今後引退・廃車の可能性があります。
しかし、これらマイナーチェンジ車34両を失うと、機関換装車22両だけでは定期営業運転は成り立たなくなります。無理やり成り立たせることは可能ですが、予備車両がなくなることで車両トラブルなどの緊急時には対応できなくなります。石北本線そのものが廃止になれば、そうした問題も解消しますが、夕張支線や正式に廃止が決まった札沼線の末端区間とは規模が異なりますから、不採算路線とはいえ、今後数年で廃止にできるような状況ではありません。これは昨今の不採算路線の整理の進ちょく状況を見ても明らかです。
最終的に機関換装車のみ生き残った際の活用方法は不明のままですが、500番台以降の車両も車齢30年を超える個体も出てきました。各種部品等が製造中止になり、車両を整備する現場ではメンテナンスに日々苦慮していることでしょう。引き続き、社員の流出(退職など)も発生しており、人材不足に陥っています。
そのためにも、老朽・劣化したキハ183系を早急にキハ261系に置き換え、少しでも現場の作業の改善・効率化を推進しなければなりませんが、函館方面に優先的にキハ261系を投入している現状では、置き換えまでにはまだ時間がかかりそうです。

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