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【コラム】キハ183系の今後~置き換え対象の68両とは?

今回はキハ183系について取り上げていきましょう。

JR北海道の2015年1月の記者会見内容を覚えていますか?

その会見内容の一部として、キハ183系の今後について報道発表がされました。現存する68両をキハ261系に置き換えるというものです。

2015年1月時点で、まだ0番台などの初期車も残っていました。そこから特に老朽・劣化の激しい経年30年以上の約30両を優先的に更新していく方針でした。

正確には以下の34両です。


キハ183‐104キハ183‐211キハ183‐215
キハ183‐208キハ183‐212キハ183‐218
キハ183‐209キハ183‐213キハ183‐219
キハ183‐210キハ183‐214キハ183‐220
キロ182‐9キハ182‐16キハ182‐39
キロハ182‐2キハ182‐21キハ182‐40
キロハ182‐3キハ182‐22キハ182‐41
キロハ182‐4キハ182‐23キハ182‐42
キロハ182‐6キハ182‐29キハ182‐43
キロハ182‐10キハ182‐30キハ182‐44
キハ182‐3キハ182‐31キハ182‐45
キハ182‐11計34両






これら34両は、今年の6月でようやく全ての車両が現役を引退し、一部車両は安平町に保存が決まり、グリーン車の一部については現在廃車・解体されている車両があります。

全体で68両ということで残りも34両になります。ここで動向が注目されるのが重要機器取替工事施工に伴い、エンジンが換装された22両についてです。

今年の3月ダイヤ改正まで札幌~函館間で「北斗」で使用されていました。その後苗穂運転所(札ナホ)へ転出し、現在は札幌・旭川~網走間の「オホーツク」・「大雪」で使用されています。

これら22両の機関換装車については当面使用を継続し、初期車や機関換装を実施していない68両については、キハ261系に置き換える予定です。

では、残りの34両はどれが該当するか?

あくまで管理者の予想ですが、機関換装車22両とリゾート気動車や波動輸送用を除くと以下のとおりになりました。


キハ183‐405キハ183‐406キハ183‐503
キハ183‐504キハ183‐1501キハ183‐1502
キハ183‐1503キハ183‐1504キハ183‐1505
キハ183‐1506キハ183‐1507キハ183‐1551
キハ183-1552キハ183-1553キハ183-1554
キハ183-1555キハ183-1556キハ183-4558
キハ183-4559キロ182-504キロ182-505
キハ182-404キハ182‐405キハ182‐406
キハ182-413キハ182‐501キハ182‐502
キハ182-503キハ182‐507キハ182‐508
キハ182‐509キハ182‐510キハ182‐511
キハ182‐512計34両






とりあえず、これで合計68両になります。「オホーツク」・「大雪」で使用する一般車全てが該当してしまいます。ちなみに、車籍データは2018年4月現在のものです。

ですが、残存する車両がいつまで使用するのかについては明確な時期は示されていません。可能性としてはキハ261系が増備され次第、残存するキハ183系の機関未更新車は順次営業運転から撤退していくでしょう。



一足先にその中から引退の兆しが見える車両も出てきました。11月17日の苗穂駅移転開業直後に苗穂運転所に所属するキハ183系の一部車両が新しい駅舎ホームに並ぶように留置されるようになりました。

これらの車両は400番台(一部500番台)です。同車は500番台からの改造車であり、波動輸送用に出力を適正化・パワーダウンを図るとともに、最高運転速度が初期車と同じ110km/hに抑えられています。

今年の7月以降、「オホーツク」・「大雪」では、原則として120km/h対応車が使用されるようになり、400番台はそれ以降営業運転に入らなくなっています。このことから、今後引退・廃車の可能性があります。

しかし、これらマイナーチェンジ車34両を失うと、機関換装車22両だけでは定期営業運転は成り立たなくなります。無理やり成り立たせることは可能ですが、予備車両がなくなることで車両トラブルなどの緊急時には対応できなくなります。石北本線そのものが廃止になれば、そうした問題も解消しますが、夕張支線や正式に廃止が決まった札沼線の末端区間とは規模が異なりますから、不採算路線とはいえ、今後数年で廃止にできるような状況ではありません。これは昨今の不採算路線の整理の進ちょく状況を見ても明らかです。

最終的に機関換装車のみ生き残った際の活用方法は不明のままですが、500番台以降の車両も車齢30年を超える個体も出てきました。各種部品等が製造中止になり、車両を整備する現場ではメンテナンスに日々苦慮していることでしょう。引き続き、社員の流出(退職など)も発生しており、人材不足に陥っています。

そのためにも、老朽・劣化したキハ183系を早急にキハ261系に置き換え、少しでも現場の作業の改善・効率化を推進しなければなりませんが、函館方面に優先的にキハ261系を投入している現状では、置き換えまでにはまだ時間がかかりそうです。













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コメント
8171:なかなか難しいですね by 旅人 on 2018/12/22 at 01:21:59 (コメント編集)

こんばんは
やはり、北斗の乗車率が急激に増えていることがなかなか他路線まで手が回らないのが実状でしょう。車内販売が超激混みで商売にならないみたいだし、中国からの観光客が一番の要因でしょう。
その為、130キロワット対応車かエンジン換装になったんでしょうね。それをオホーツクに回して時間稼ぎといった所でしょう。
車両数が足りないなら他のキハ183ー1500からも改造してもよかったのではないかと思いますが。元々の原版車両だし

8173:根本的に見ると・・・ by s-kamui on 2018/12/22 at 19:09:43

機関換装車は確かに新しいイメージは有るでしょうがもう30年も経過しアコモデーションの劣化も進み、あくまでもトラブル対策の為の換装と言えますしパワーダウンによって速度種別もPWL(パワーウェイトレシオ)も初期型スラント車に近付き使い勝手もあまり良いとは言えなくなりました。


果たしてJRは、それを加味していくことは有るのでしょうか??

8174:今後の置き換え対象車… by JR蝦夷 on 2018/12/23 at 16:50:49 (コメント編集)

お久しぶりです。現状残っている車両の中で今しばらくは…と思われるのがやはり機関換装済の22両でしょうか。183系68両の内、管理者様が表に上げられている既廃車済の34両のほか旭山動物園号の5両とお座敷車両のキハ182-6001の合わせて6両も廃車になっていますね。
何と言っても今後のJR北海道の考え方次第なのでしょうが、この先石北線および宗谷線の特急列車をどうするのかにかかっていると思います。
オホーツク・大雪・宗谷・サロベツの運行体系から運行本数が鍵を握ると思います。
グリーン車連結の要不要なども一つのキーポイントでしょうね。例えば261系1000番台の石北線導入までの間現状のままの運行体系や本数で考えると、キロ182-504と505を廃車にできなくなるでしょうし、機関換装車とも併結可能なキハ183-4558と4559も残しておきたい車両だと思います。
そう考えると、やはりこの先長くなく淘汰されると思うのが出力適正化を受け最高速度110km/hに押さえられたキハ182とキハ183の400番台、電源設備を持たないキハ183の500番台でしょうか。
その他キハ182の500番台やキハ183の1500番台については走行距離や車体やエンジンの程度の良くない車両が優先的に廃車対象となって行くものと考えます。
しかし、たとえ400番台や500番台の車両であっても、函館方面への山線経由の集約臨等には十分使えそうな気もするのですが…
最後にHET色に塗り替えられたキハ183-6001と6101の2両はどうなってしまうのでしょうか。
長々と書いたわりには残る車両はコレだ!という結論も出せずに申し訳ありませんでした。
長文失礼いたしました。

8175: by シニアパートナー on 2018/12/25 at 16:20:59 (コメント編集)

キハ183系の全体両数は90両で34両が廃車になったことで、残り56両(うち機関換装車22両)となっているのですね。

この56両を2022年度を最終年度として置き換えると認識しています。あと3年で56両更新となると、1年当り20両弱の製造予定にはなります。ただキハ261系の共通運用化を拡大し単純に56両の置き換えではなく、一部はキハ281系の更新にも利用されるのではないかと思います。

では結局キハ261系増備の最終年度はどこか?は、新幹線延伸後の道南地域におけるキハ261系(S北斗引退→新幹線連絡特急?)の設定具合によって変わってくることが考えられます。

8176: by 管理人 on 2018/12/25 at 17:55:16

>>「旅人」さん、コメントありがとうございます。

キハ261系は函館方面から優先的に投入していくそうです。キハ261系による「スーパー北斗」もかつての「スーパーおおぞら」のように通常期でも1両程度の増結は当たり前になっていますね。

元々は部品の生産中止でメンテナンスに苦慮していることが機関換装の理由です。「北斗」の一部車両だけ実施した理由は不明ですが、酷使されていたというのは含まれている可能性があります。

5か年計画では車両の修繕費用は国から支援を受けていますが、改造費用はまた別になると思います。機関換装を実施した方が延命は図られそうですが、そこまで資金を捻出できないのが現状ではないでしょうか。

8178: by 管理人 on 2018/12/25 at 18:11:21

>>「s-kamui」さん、コメントありがとうございます。

まずは安全第一で運行することが絶対条件です。どこを対策すべきかというと、やはり車両の心臓部であるエンジンを含めた機関関係です。

車齢30年を超えたからといって走行中に車体が真っ二つに裂けることはありません。道北方面は収益が乏しいことから、アコモデーション等は二の次、三の次になっていると思います。昨今の代走の改善やキハ183系ばかり転用している現状をみても、サービスや利便性が後回しになっていることは明らかです。

キハ183系を完全に廃止とするまで、使いまわしやサービスの低下は続くのではないでしょうか。現有の資産で列車を運行するには仕方ないですね。

8179: by 管理人 on 2018/12/25 at 18:20:47

>>「JR蝦夷」さん、コメントありがとうございます。

そもそも宗谷線特急や石北線特急は路線の存廃問題が背景にありますから、本数よりもまずは路線として存続するのか鍵を握ります。これらの路線が廃止されれば、後継車両も用意する必要はなくなり、キハ183系も早々と退くことができるでしょう。なので、路線の存廃問題を早く解決しないと、車両の必要数も異なってくるので、無駄な出費は避けられません。

キハ183系にもいろいろと種類があり、稼働している車両もあればしていない車両もあります。その中から、現状でもあまり稼働していない車両がまず淘汰対象となり、仰る400番台や500番台の先頭車あたりはその候補に上がります。

昨今確認している淘汰対象車両?も集約臨を含めた臨時列車用としてまだまだ活用できそうですが、臨時列車も500・1500番台以降の車両に統一されるようになり、集約臨についてはここ1・2年で運行機会が大幅に減っています。特急「スーパー北斗4号」の増結などで対応することが多くなりましたね。

ただし、単に廃車とするのではなく、使えそうな消耗が少ない部品については既存の車両の予備として重宝することで既存の車両の延命化も同時に図られると期待しています。臨時列車用については、当初から淘汰対象には含まれておらず、ニセコエクスプレスのような機器的な故障にならなければ、今後も引き続き活躍すると思います。

8180: by 管理人 on 2018/12/25 at 18:30:14

>>「シニアパートナー」さん、コメントありがとうございます。

2015年1月時点で90両あり、ここからまず0番台などの初期車34両を廃車としているので、残りは56両になります。その中で機関換装車が22両です。

そして56両の中からさらに34両が対象となり、これが臨時用を除いた機関未更新車のほぼ全てが含まれると思われます。

既存の56両について、56両そのままキハ261系で置き換えることは考えにくいです。キハ182形(中間車)が比較的多く在籍しており、投入段階で車両数を絞れると思います。また、将来的に宗谷本線と石北本線は残るかわからないので、早く存廃問題に決着をつけなければなりません。この動向によって製造数も変わってきますね。

また、新幹線札幌延伸後のことも見据えて車両の増備計画を現段階でしておかなければなりません。若干過剰になったとしても、キハ261系0番台や1000番台の初期車の置き換えとしても期待できそうです。

8480:キロ182-9が解体線へ by 龍 on 2019/04/20 at 22:11:59 (コメント編集)

2019年4月19日に苗穂工場の解体線へ移動しているのが確認されました。他のキハ183系も、何両かはおそらく2018年度内に廃車(車籍抹消)となっていると思われ、順次解体されていくでしょう。

8485: by 管理人 on 2019/04/22 at 02:02:24

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

週末確認し、最新の記事で掲載させていただきました。

ほかにもキロハが2両留置されていたはずです。こちらも近々解体されそうですね。

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