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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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千歳線・南千歳駅(H14)

今回は南千歳駅について取り上げます。



南千歳駅は、鉄道ファンでも訪れる機会が少ないのではないでしょうか。2007年10月ダイヤ改正時から導入している駅ナンバリングはH14です。駅ホームの末端部分のアングルもよくなく、周辺には「千歳アウトレットモール・レラ」ぐらいしかありません。



周辺は民家もないですが、2018年3月ダイヤ改正現在、貨物列車を除いて全ての定期旅客列車が停車します。



南千歳駅の全景です。まずもって降りて駅舎を撮影する人間は少ないでしょう。

このアングルから・・・



左側を撮影したのが4枚目の写真で、



右側を撮影したのが5枚目で、



真後ろを撮影したのが6枚目です。

千歳市内ですが、駅周辺に民家はなく、国道36号線が千歳市内及び、苫小牧方面に向かって伸びています。線路を挟んで逆側に「千歳アウトレットモール・レラ」、千歳線と石勝線の分岐点あたりに私立千歳科学技術大学が設置されています。

周辺に施設や民家が乏しい割には、全ての特急列車が停車します。不思議な駅です。

その理由は、各方面からの乗り換えの拠点駅としての機能を有しているからです。1枚目の写真のとおり、札幌方面(千歳)とは逆の方向へ3つのルートへそれぞれ分かれることになります。

・快速「エアポート」が向かう新千歳空港方面

・「スーパー北斗」・「すずらん」が向かう苫小牧方面(植苗)

・「スーパーおおぞら」・「スーパーとかち」が向かう追分方面


乗り継ぎとしては、

(1)苫小牧方面から新千歳空港へ

(2)追分方面から新千歳空港へ

(3)苫小牧・追分方面からやってきた特急列車から新札幌駅までの途中の各駅へ

(4)苫小牧方面から追分方面へ

(5)追分方面から苫小牧方面へ

(6)新千歳空港から苫小牧方面へ

(7)新千歳空港から追分方面へ

(8)新札幌駅から南千歳駅までの途中の各駅から特急列車で追分・苫小牧方面へ


これら8つの機能を有することにより、乗り換えの拠点駅として重宝されています。なので周辺にほぼ何もない南千歳駅といえど、全ての定期旅客列車が停車するわけです。今はなき減速・減便前の札幌~函館間の最速達列車、特急「スーパー北斗15号」も停車していました。それぐらい重要な駅として扱われています。

しかし、千歳市在住の方にとっては、隣の千歳駅に特急列車を停車させた方が利便性が向上することは言うまでもありません。逆に千歳駅に特急列車を停車させて南千歳駅を通過とした場合、例えば、上述の乗り継ぎ例8つのうち6つについてルートを引き返すことになりますから、千歳駅~南千歳駅間で運賃計算が新たに生じてしまいます。かつて新千歳空港・札幌~旭川間を結んだ「スーパーカムイ/エアポート」では、重複する札幌~白石間は特例扱いとして運賃計算を行っていました。その手間を省くために南千歳駅がその役割を担います。

南千歳駅の昨今の話題といえば、来年3月に実施されるダイヤ改正で、特急「スーパー北斗23号」が同駅を通過するようになります。その代わりに、隣の千歳駅に停車するようになります。南千歳駅で旅客列車で通過扱いの列車が発生するのは何年ぶりでしょうか?

理由は、上述の乗り換えの8つの条件にどれも当てはまらないからです。上述のとおり、南千歳駅は周辺は民家や施設もあまりないため、あくまで各方面からの乗り換えとしての機能に重点を置いています。その中で、特急「スーパー北斗23号」は23時07分に到着しますが、この時間帯は追分方面の列車、新千歳空港へ向かう列車、新札幌駅までの途中の各駅に停車する普通列車などは全て終了しており、且つ千歳市中心部から離れているため不便であり、駅前にタクシーも常時待機しているわけではないので、もはや南千歳駅に停車する理由はありません。そこで、隣の千歳駅に停車駅を変更することで千歳市内のホテルに宿泊する方、千歳市在住の方は特急「スーパー北斗23号」が新たに利用可能な選択肢に入るようになり、そして同列車は千歳駅で札幌方面の普通列車に接続が図られることで新札幌駅までの途中の各駅までの利用も新たに可能になります。

現在は普通列車から特急列車までどの定期旅客列車が停車する大拠点駅ですが、機能が乗り継ぎにほぼ特化している以上、各方面の列車が乏しい早朝や深夜については、その機能が失われ、そのあたりの普通列車しか停車しない駅と何ら変わらなくなります。



また、過去の記事で管理者も指摘しましたが、今回の南千歳駅通過の件について、特急「スーパー北斗2号」も上述の8つの条件に全て当てはまらないことから、停車駅を南千歳駅から千歳駅に変更すべきだと思っています。

7枚目の写真は新千歳空港駅改札前コンコースにある乗換案内ですが、函館方面は唯一特急「スーパー北斗2号」のみ記載されていません。その時間帯はまだ新千歳空港駅からも札幌方面に向けて始発列車も出ていないためです。千歳市内から同列車に乗車するためには、南千歳駅までタクシーまたは自家用車での送迎か、北海道中央バスで空港市内線に乗車すれば、6時02分に南千歳駅前に到着することができます。一応アクセスは確保されているようですが、それでも不便ですね。

しかし、こちらは早い時間帯にも関わらず、札幌駅や新札幌駅からの利用が多く見受けられます。特にこの時期は札幌駅から中国人観光客の利用が多いです。なので、なぜ特急「スーパー北斗23号」だけそのような措置がとられたかというと、利用の改善という目的もあったのではないでしょうか。同列車については、設定する時間帯が時間帯なため、平日・週末問わず空気輸送のことが多々あります。かといって新函館北斗駅での新幹線との接続の関係や車両繰りの関係から輸送改善が難しい列車です。来年3月のダイヤ改正による改善によって少しでも利用が増えることを期待しましょう。


このように、中には駅周辺はローカル駅とほぼ変わらないにも関わらず、特急列車が全て停車する主要駅も存在します。今回は鉄道車両の紹介はしていませんが、こうしてみると、公共交通の事情は奥が深いものがありますね。












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コメント
8181: by ナナッシー on 2018/12/25 at 20:56:26

こんばんは
南千歳駅を通過する列車が設定されたのは1997年以来で、札幌方面では始めてだと思われます。
1994年から1997年まではスーパー北斗2号が通過していました。
スーパー北斗辺りは1日1往復ぐらい停車駅を南千歳、苫小牧、東室蘭、新函館北斗に絞っても良いかも知れません。

スーパー北斗2号の場合、後続にスーパー北斗4号があるのでさほど問題が無いのですが、スーパー北斗23号は後続の特急が無いので今回千歳駅停車に変更したものと思われます。

そもそも千歳線の始発が特急列車というのも問題です。
特急オホーツク2号や特急ライラック2号など地方の路線ならありですが、流石スーパー北斗2号の前に普通列車が無いのはよろしく無いかと。
せめて札幌5時40分発新千歳空港行き普通列車があれば良いと思います。札幌〜新千歳空港まで約50分程度で走破ができ、なおかつ新千歳空港の営業時間が6時20分からなので、空港利用客の利便性が向上すると思いますが。

8182:全特急列車千歳駅停車化もあり? by バターロール on 2018/12/26 at 02:27:33

札幌~南千歳環間の特急列車の平均所要時分を列車ごとに調べてみました。以下の通りです

上り
北斗29.5分
すずらん31.5分
おおぞら31.5分
とかち31.2分

エアポート33分

下り
北斗32.0分
すずらん34分
おおぞら32.1分
とかち32.6分

エアポート34分


調べてみてわかったことは快速エアポートより前を走る列車は30分を切る列車がありましたがほとんどの列車が30分を少し超える結果でした。中にはほぼエアポートと変わらないのもありました。またネットにある千歳線のダイヤグラムを見てみましたがスジがエアポートとほぼ同じ傾きで同区間はかなりスジを寝かせている印象を持ちました。実際に乗ったことが少ないのでわかりかねますが同区間はそこまで速度を出していないのかなと思います。その分千歳駅に停車分のロスは取り返せる余裕があると思います。エアポート恵庭駅停車化の時みたいに最高速度を上げてやり過ごす必要はありません。したがって千歳駅に停車してもそこまで所要時分は変わらないと予想します。千歳駅に停車してくれたら千歳線の普通列車との乗り換えが便利になってくれるのでぜひとも検討してもらいたいです

8183:昔は by 旅人 on 2018/12/26 at 09:21:19 (コメント編集)

こんにちは
昔はこの駅が千歳空港駅で、旧千歳空港ターミナルもこの付近にありました。
なので、今は寂しい駅となってしまいました。ホームが広いのは当時の名残りです。今後、新千歳空港駅かは直接、石勝線や苫小牧方面に繋がる工場が完成したらこの駅も廃止となり、今のルートは貨物専用化するでしょう。現状だと石勝線特急が遅れると乗り換え都合でエアポートなど待たされるので、この工事はいいと思います

8184: by 道南出身の北大生 on 2018/12/26 at 13:08:37

 こんにちは。南千歳からは新日本海フェリー苫小牧東港行きのアクセスバスがここから出ているという理由で自分は結構利用する機会があります。
 他の方も既に言及されているかもしれませんが、南千歳と言うと快速エアポートの右側通行が特徴です。道南・道東・道央のジャンクションとしての機能を、最小限の駅設備で実現するためのアイデアとして有名ですね。他にも京急の蒲田、南海の泉佐野のように空港アクセスが絡む乗り換え駅では空港利用客の利便性を可能な限り確保する工夫がされていることがあります。
 隣接する千歳も南千歳も2面4線の駅と規模は同じですが、前者が市内の中心駅としての役割、後者が4方向の結節点としての役割と良くも悪くも(?)棲み分けされていますが、もしも新千歳空港の大規模改修が実現される場合、南千歳の結節点の機能は弱くなる(或いは無くなる)ことは予想できるので、そうなった場合の今後の立ち位置が気になりますね。
 千歳科学技術大学が公立化される方向で話が進んでいるらしいので、もしかしたらこれから遠方からの通学生や受験生が増加して駅の注目度も上がっていくかもしれません。

8185:新千歳空港駅も by s-kamui on 2018/12/27 at 06:44:51

リニューアル完了して雰囲気よくなりましたね。是非行ってみたいものです。

8186: by 管理人 on 2018/12/27 at 11:05:28

>>「ナナッシー」さん、コメントありがとうございます。

快速「ミッドナイト」は97年以降は通過していませんでしたっけ?特急だと最速達だった頃の特急「スーパー北斗2号」以来だと思います。

利便性を拡大するのであれば、特急「スーパー北斗2号」が南千歳駅に到着する前に普通列車を設定して逃げ切るダイヤとした方がよいです。

南千歳駅は苫小牧方面への待避施設としての利用は配線の関係でできなかったはずです。万が一、特急「スーパー北斗2号」から逃げ切る普通列車を設定するのであれば、新千歳空港行きにせざるを得ないでしょう。先行して普通列車を設定してしまうと、駅の営業時間を拡大せざるを得ない駅も出てくるかもしれませんね。

いずれにしても、特急「スーパー北斗2号」を千歳駅に停車変更した方が利便性は拡大すると思いますよ。6時半前は南千歳駅は乗り換え拠点駅としての機能は有していないですね。

8187: by 管理人 on 2018/12/27 at 11:51:32

>>「バターロール」さん、コメントありがとうございます。

減速・減便以前は札幌~南千歳間は最速で26分でした。千歳駅にも停車する「すずらん」も28分で結んでいましたね。

同区間は近年余裕時分が設けられています。理由は長距離を走る特急列車で遅延が発生してしまった場合、特急や快速優先としまうダイヤでは、普通列車にも遅れが発生しやすくなり、結果的に後続の列車が詰まってそれが他の列車にも徐々に拡大していく悪循環が生まれます。

減速運転以降は北広島駅といった待避が多く実施されている駅以外での待避は極力避けている傾向があります。結果的に特急列車は所要時分が延びていますが、多少の遅れは挽回・調整しやすいダイヤになっています。普通列車を所定のダイヤで走らせることで他の列車への遅延の肥大化を極力抑制しています。

いずれ紹介したいと思いますが、千歳市は北海道で一番若者のいる市です。将来的には隣接する苫小牧市とともに、北海道の中核都市を担うでしょう。そのためにも、千歳駅に将来的な特急停車は必要と考えます。それと引き換えに、利用の少ない地方の駅の停車を見直し、所要時分の増大を抑制する方針も検討してもらいたいですね。

8188: by 管理人 on 2018/12/27 at 11:56:14

>>「旅人」さん、コメントありがとうございます。

新千歳空港駅開業までは千歳空港駅として機能し、空港までの連絡橋がありましたね。現在は途中で切られていると思います。目の前の国道36号線の千歳市内方面へ向かうバス停への連絡橋としての機能だけだと思います。

今後新千歳空港駅の規模拡大案があるようですね。そうなれば、新千歳空港駅で南千歳駅の機能も図られることになります。ルートがどのように変更されるのか詳細は不明ですが、現在の南千歳駅のルートも多少被るのであれば、信号場などの施設として活用するのもいいかもしれませんね。

いずれにしても、新千歳空港の規模拡大化によって不要になるのは言うまでもありません。

8189: by 管理人 on 2018/12/27 at 12:04:27

>>「道南出身の北大生」さん、コメントありがとうございます。

新千歳空港の機能拡大案があり、それに伴って千歳線のルート変更も計画されているようですね。

仰るとおり、現在は千歳市内に千歳駅と南千歳駅という規模の大きいターミナルを2つ有しながら、前者は市内アクセス、後者は道内各地からのアクセス拠点(ジャンクション機能)として棲み分けられています。

新千歳空港駅規模拡大とともに、アクセス拠点も同駅に集約してしまえば、現在の南千歳駅は不要になります。千歳アウトレットモール・レラや千歳科学技術大学のアクセスが問題になりますが、千歳駅からそこまで離れている位置でもないため、アクセスバス等を出せば問題ないと思います。むしろ後者は設置の仕方によっては最寄り駅になる可能性もありますね。

後者は数年後に公立化されているような話題が数年前に報道されました。おそらく学生の数は増えるでしょう。何らかの形で同大学と新しい空港駅設置に伴い、連携する形で学生が関わるようにすると面白い空港施設が誕生するかもしれませんね。若者の発想はすぐに話題になり、永遠と消滅・尽きることはありませんよ。

8190: by 管理人 on 2018/12/27 at 12:08:00

>>「s-kamui」さん、コメントありがとうございます。

先日行ってきましたよ。暗いイメージだったのが明るくなり、改札口前が全体的に白の配色に変わったので、質感が向上した雰囲気でした。高級感が出ていますね。

北海道の空の玄関口なので、駅そのものの規模がもっと大きくてもいいと思います。通路の幅は引き続きそのままなので、このあたりは将来的な規模拡大案実現時に大きく改修してほしいと思います。

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