【代走レポート】1月7日の上りの特急「宗谷」をキハ183系一般車で代走
代走・編成変更 - 2019年01月11日 (金)
新年に入っても代走運転は実施されます。
閲覧する方と新年(2019年)には代走がなくなってほしい等のやりとりをしていましたが、それが新年早々6日目で実現せずに呆気なく終わりました。
1月7日の上りの特急「宗谷」をキハ183系一般車で代走しました。

札幌駅に到着直後の上りの特急「宗谷」です。最終的には25分遅れで到着しました。
2番線には室蘭からやってきたキハ143形気動車が停車中で、特急「宗谷」到着と同時に苗穂運転所(札ナホ)へ向けて引き上げていきました。

遅延を含めるとだいたい5時間半もの間、最後尾の車両は巻き上がる雪煙に常時当たりながら走行してきたことでしょう。最後尾の先頭部分はこの有り様で、見ているこちらにも寒気が伝わってきます。

今回の代走も5両編成で運行され、ハイデッカーグリーン車も連結されていました。

前回の代走をお伝えした際に誤りがあり、前回と今回の代走は1号車が指定席で増結1号車がグリーン席として設定されていました。繁忙期増結としてお伝えしましたが、正しくは所定の1号車が合造グリーン車構造のため、単に2号車以降を所定の編成に合わせるための措置でした。申し訳ありません。
編成は以下のとおりでした。
<稚内⇔札幌・旭川>
上記の5両編成でした。
稚内方先頭車「キハ183-1554」は、年末は臨時「北斗88号」の函館方先頭車として使用されました。このように場所や列車を限定せずに使用できることがキハ183系の強みであり、今後の北海道の特急気動車に求められるものです。現存する車両でも車齢30年を超える車両が出てきましたが、こうした車両繰りの自由度は最新のキハ261系はもちろん、振り子式車両にもありませんね。
「キハ182-510」は、前回の代走にも使用されていた車両です。
今回確認した代走編成は、1月6日の特急「サロベツ3号」から営業運転に入ったようです。同日の特急「サロベツ4号」まで所定のキハ261系が使用されていたはずですが、なぜ代走になったのかについて不明です。おそらく、恒例の車両不具合と思われ、車輪に基準値を超える傷ができ、運行することができなくなった等の理由が有力ではないでしょうか?
代走運転は7日で終わり、翌8日の下りの特急「宗谷」から所定のキハ261系に戻ったようです。
いつも同じような話題になってしまうので、今回は違う内容で話題を展開していきましょう。
北海道は広大な土地です。札幌から各方面へ向けて特急列車が運行しているものの、それは大移動のほかなりません。その区間を往復するのがやっとのレベルです。
札幌~稚内間の営業キロは396.2kmです。「宗谷」は国内最長距離を走行する気動車特急だったと記憶しています。それから、西日本の「スーパーおき」、「オホーツク」の順番だったと思います。
では、この営業キロを日本の首都東京から東海道本線を使ったら、一体どこまで走っていることになるのでしょうか?
時刻表で調べてみると、札幌~稚内間は東京からだいたい岐阜県の岐阜駅まで走っていることになります。管理者は東海道本線に乗ったことがないので雰囲気はイマイチわかりませんが、札幌から稚内までの距離は片道だけでも過酷だということを考えると、東京から岐阜へ在来線で行くのも相当な距離感を感じることでしょう。
ここで運用は終わらないので、旭川へ引き返します。営業キロでおよそ260kmです。東京方面へ引き返すとすると、静岡県富士市の東田子の浦駅付近まで戻ります。
さらにそこから、稚内に戻ることになるので、再び岐阜駅へ向けて1日目の運用を終えるというイメージです。
2日目は、まず富士市の東田子の浦駅付近まで行き、岐阜駅まで一旦引き返し、そこから東京に戻るというイメージです。あくまで営業キロ換算ですが、「宗谷」・「サロベツ」の1回分の運用がこれで終わります。
ちなみに、東京から東海道本線を使って西に走り続けた場合、「宗谷」・「サロベツ」の1日の総走行距離が営業キロ換算でおよそ916kmですから、これは1日で広島県の廿日市市の宮島口駅あたりまで走行する計算です。
それを、ときには車齢30年を超える車両を使い、ときには外気温-20℃近くなる条件下を走行します。間違いなく車両の老朽・劣化を早める原因になりますよね。しかしながら、それでも20分程度の遅れで不具合を起こさずに札幌まで戻ってくるキハ183系が素晴らしいですね。
このように他の都道府県をまたぐことはないですが、北海道の広さを甘く見てはいけません。都市間の移動が大移動になります。
本数が少ないとはいえ、1日にそれだけ走る特急用の車両が全14両しかありません。直線距離にして東京と広島はもの凄い距離です。見方を変えると、改めて北海道の鉄道の過酷さを知ることができますね。
また、この営業キロの総走行距離を上回るのが、北海道の気動車特急ではキハ283系による「スーパーおおぞら」とキハ281系による「スーパー北斗」です。前者は営業キロ換算で1日の総走行距離がおよそ1,045kmになります。後者は一部の運用でいまだに1日に札幌と函館を2往復する運用があり、これは総走行距離1,272kmに達します。
前者は東海道本線をひたすら西に進む場合、山口県宇部市の厚東(ことう)駅、後者は山陽本線も全て走破し、熊本県玉名郡の鹿児島本線木葉駅あたりまで走行することになります。
電車特急でも「スーパー北斗」2往復に1日の総走行距離が接近する運用もあります。789系0番台の「ライラック」は、札幌と旭川を9回行き来する運用が1つだけあり、これは総走行距離およそ1,231kmになります。鹿児島本線の南瀬高駅付近まで1日に走っていることになりますね。
各旅客鉄道会社で営業キロの計算方法が異なるかもしれませんが、「営業キロ」という1つの目安で距離を計算すると、北海道の特急列車はとんでもない距離を1日で走行していることになりますね。
これは面白いので、いずれ別の記事で紹介したいですね。
話題が逸れてしまいましたが、それだけ北海道の特急列車は過酷な運用を日々こなしているわけです。一年で外気温が30℃になるときもあれば、-20℃になるときもあります。それは車体の老朽・劣化を早める原因の1つになりますよね。
今回の代走にしても、営業キロ換算で1日に総走行距離が1,000kmを超える運用はまだまだなくならないと思いますが、厳冬期における高速走行などは車両の老朽・劣化を早める要因の1つとして既に答えを出しているわけですから、予備車両を増やすなり、運用を増やすなどして一車両の老朽・劣化を少しでも緩和する策が引き続き必要です。
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閲覧する方と新年(2019年)には代走がなくなってほしい等のやりとりをしていましたが、それが新年早々6日目で実現せずに呆気なく終わりました。
1月7日の上りの特急「宗谷」をキハ183系一般車で代走しました。

札幌駅に到着直後の上りの特急「宗谷」です。最終的には25分遅れで到着しました。
2番線には室蘭からやってきたキハ143形気動車が停車中で、特急「宗谷」到着と同時に苗穂運転所(札ナホ)へ向けて引き上げていきました。

遅延を含めるとだいたい5時間半もの間、最後尾の車両は巻き上がる雪煙に常時当たりながら走行してきたことでしょう。最後尾の先頭部分はこの有り様で、見ているこちらにも寒気が伝わってきます。

今回の代走も5両編成で運行され、ハイデッカーグリーン車も連結されていました。

前回の代走をお伝えした際に誤りがあり、前回と今回の代走は1号車が指定席で増結1号車がグリーン席として設定されていました。繁忙期増結としてお伝えしましたが、正しくは所定の1号車が合造グリーン車構造のため、単に2号車以降を所定の編成に合わせるための措置でした。申し訳ありません。
編成は以下のとおりでした。
<稚内⇔札幌・旭川>
キハ183-1554 | キロ182-505 | キハ182-502 | キハ182-510 | キハ183-1552 |
上記の5両編成でした。
稚内方先頭車「キハ183-1554」は、年末は臨時「北斗88号」の函館方先頭車として使用されました。このように場所や列車を限定せずに使用できることがキハ183系の強みであり、今後の北海道の特急気動車に求められるものです。現存する車両でも車齢30年を超える車両が出てきましたが、こうした車両繰りの自由度は最新のキハ261系はもちろん、振り子式車両にもありませんね。
「キハ182-510」は、前回の代走にも使用されていた車両です。
今回確認した代走編成は、1月6日の特急「サロベツ3号」から営業運転に入ったようです。同日の特急「サロベツ4号」まで所定のキハ261系が使用されていたはずですが、なぜ代走になったのかについて不明です。おそらく、恒例の車両不具合と思われ、車輪に基準値を超える傷ができ、運行することができなくなった等の理由が有力ではないでしょうか?
代走運転は7日で終わり、翌8日の下りの特急「宗谷」から所定のキハ261系に戻ったようです。
いつも同じような話題になってしまうので、今回は違う内容で話題を展開していきましょう。
北海道は広大な土地です。札幌から各方面へ向けて特急列車が運行しているものの、それは大移動のほかなりません。その区間を往復するのがやっとのレベルです。
札幌~稚内間の営業キロは396.2kmです。「宗谷」は国内最長距離を走行する気動車特急だったと記憶しています。それから、西日本の「スーパーおき」、「オホーツク」の順番だったと思います。
では、この営業キロを日本の首都東京から東海道本線を使ったら、一体どこまで走っていることになるのでしょうか?
時刻表で調べてみると、札幌~稚内間は東京からだいたい岐阜県の岐阜駅まで走っていることになります。管理者は東海道本線に乗ったことがないので雰囲気はイマイチわかりませんが、札幌から稚内までの距離は片道だけでも過酷だということを考えると、東京から岐阜へ在来線で行くのも相当な距離感を感じることでしょう。
ここで運用は終わらないので、旭川へ引き返します。営業キロでおよそ260kmです。東京方面へ引き返すとすると、静岡県富士市の東田子の浦駅付近まで戻ります。
さらにそこから、稚内に戻ることになるので、再び岐阜駅へ向けて1日目の運用を終えるというイメージです。
2日目は、まず富士市の東田子の浦駅付近まで行き、岐阜駅まで一旦引き返し、そこから東京に戻るというイメージです。あくまで営業キロ換算ですが、「宗谷」・「サロベツ」の1回分の運用がこれで終わります。
ちなみに、東京から東海道本線を使って西に走り続けた場合、「宗谷」・「サロベツ」の1日の総走行距離が営業キロ換算でおよそ916kmですから、これは1日で広島県の廿日市市の宮島口駅あたりまで走行する計算です。
それを、ときには車齢30年を超える車両を使い、ときには外気温-20℃近くなる条件下を走行します。間違いなく車両の老朽・劣化を早める原因になりますよね。しかしながら、それでも20分程度の遅れで不具合を起こさずに札幌まで戻ってくるキハ183系が素晴らしいですね。
このように他の都道府県をまたぐことはないですが、北海道の広さを甘く見てはいけません。都市間の移動が大移動になります。
本数が少ないとはいえ、1日にそれだけ走る特急用の車両が全14両しかありません。直線距離にして東京と広島はもの凄い距離です。見方を変えると、改めて北海道の鉄道の過酷さを知ることができますね。
また、この営業キロの総走行距離を上回るのが、北海道の気動車特急ではキハ283系による「スーパーおおぞら」とキハ281系による「スーパー北斗」です。前者は営業キロ換算で1日の総走行距離がおよそ1,045kmになります。後者は一部の運用でいまだに1日に札幌と函館を2往復する運用があり、これは総走行距離1,272kmに達します。
前者は東海道本線をひたすら西に進む場合、山口県宇部市の厚東(ことう)駅、後者は山陽本線も全て走破し、熊本県玉名郡の鹿児島本線木葉駅あたりまで走行することになります。
電車特急でも「スーパー北斗」2往復に1日の総走行距離が接近する運用もあります。789系0番台の「ライラック」は、札幌と旭川を9回行き来する運用が1つだけあり、これは総走行距離およそ1,231kmになります。鹿児島本線の南瀬高駅付近まで1日に走っていることになりますね。
各旅客鉄道会社で営業キロの計算方法が異なるかもしれませんが、「営業キロ」という1つの目安で距離を計算すると、北海道の特急列車はとんでもない距離を1日で走行していることになりますね。
これは面白いので、いずれ別の記事で紹介したいですね。
話題が逸れてしまいましたが、それだけ北海道の特急列車は過酷な運用を日々こなしているわけです。一年で外気温が30℃になるときもあれば、-20℃になるときもあります。それは車体の老朽・劣化を早める原因の1つになりますよね。
今回の代走にしても、営業キロ換算で1日に総走行距離が1,000kmを超える運用はまだまだなくならないと思いますが、厳冬期における高速走行などは車両の老朽・劣化を早める要因の1つとして既に答えを出しているわけですから、予備車両を増やすなり、運用を増やすなどして一車両の老朽・劣化を少しでも緩和する策が引き続き必要です。
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