【2019年3月16日ダイヤ改正レポート③】4時間切りを達成する北海道新幹線「はやぶさ」
その他あれこれ - 2019年03月12日 (火)
北海道新幹線も僅かながら所要時分が短縮します。
現在は最速の「はやぶさ」が東京~新函館北斗間を4時間02分で結びます。最大4分短縮しますから、開業当初の目標だった4時間の壁が開業から3年を経て達成されることになります。

所要時分が短縮される背景として、青函トンネル内での最高運転速度が現在は140km/hですが、160km/hに引き上げることで東京⇔新函館北斗間を結ぶ「はやぶさ」の所要時間が短縮されます。最速達列車については、現行の4時間02分から3時間58分へと4分短縮されます。
新ダイヤは以下のとおりです。
【新函館北斗➡新青森・盛岡・仙台・東京】
【東京・仙台・盛岡・新青森➡新函館北斗】
上記の通りとなります。
赤字が東京~新函館北斗間の最速「はやぶさ」、黄色枠で囲った列車がH5系充当列車です。
北海道新幹線開業前から課題とされてきた「4時間の壁」が3月のダイヤ改正で最速達列車のみ越えることになります。
「4時間の壁」とは、鉄道が航空路線に比べて優位に立つようになるあくまで基準です。東海道新幹線を例にすると、4時間以内で結ぶことができる東京⇔岡山間は新幹線が優位に立ち、東京⇔広島間では新幹線と航空機が拮抗し、東京⇔博多間になれば、航空機のシェアが多くなります。
このことから、北海道新幹線開業時も函館まで4時間の壁がを越えることを目標とされてきました。
しかし、ダイヤ上で余裕を持たせることや、青函トンネル内は在来線の貨物列車共用となることから、新幹線が高速ですれ違うと風圧でコンテナが崩れてしまう危険性があったことから、最高運転速度は「スーパー白鳥」時代と同じ140km/hに抑えられたままでした。こうした背景から、これまで開業から3年もの間、目標としてきた「4時間の壁」を越えることができませんでした。
開業から3年を経て青函トンネル内の速度を向上させることで「4時間の壁」をぶち破ることになります。
「4時間の壁」を越える列車があるとはいえ、たった4分短縮しただけで利用がそれまでよりも多く見込めるとは限りません。4時間の壁を越える列車は最速達列車の3本だけで、それ以外の東京⇔新函館北斗間を結ぶ「はやぶさ」については、4時間の壁を引き続き越えられません。3時間台の列車が設けられるとはいえ、その効果はほとんどないと管理者は予想しています。
見方を変えると、新幹線の速達効果が凄いということが理解していただけるかもしれません。例えば、以前記載したとおり・・・
・札幌~釧路間と同一の所要時間で東京から新函館北斗まで移動できる
・「オホーツク」に乗って札幌から北見に行くよりも東京から新函館北斗までの方が早く移動できる
・一部の「スーパー北斗」と所要時分がほとんど変わらずに東京から新函館北斗まで移動できる
道内の特急列車は減速運転で所要時分が多くなってしまいましたが、札幌から函館や釧路と同じぐらいの移動時間で東京から函館の付近まで到達できてしまいます。
北海道新幹線は北海道と本州を結ぶ交通手段として完成された交通手段ではありません。まだまだ残された課題がたくさんあります。それが速度向上であったり、札幌までの延伸、そして航空機の代替手段としての役割です。
特に航空機は道内は新千歳空港が閉鎖されたり、離着陸ができない状況になってしまえば、ほぼ道内と本州を結ぶルートが断たれてしまいます。速度向上はすぐに望めなくても、道内と本州を結ぶ主要ルートの1つとして特に航空機の運行に支障が出た際に重宝されるよう、札幌延伸まで何らかの改善策が必要と感じています。それが臨時列車の増発なのか、新函館北斗駅までの輸送手段確保なのか、管理者は現時点で答えを見出せません。
いきなり新函館北斗駅まで320km/hで運行しろ、とは言いません。安全性を検証・確保しつつ、未来へ向けて少しでも所要時分の短縮を図り、新幹線がより便利な乗り物・交通手段になることを期待しています。
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現在は最速の「はやぶさ」が東京~新函館北斗間を4時間02分で結びます。最大4分短縮しますから、開業当初の目標だった4時間の壁が開業から3年を経て達成されることになります。

所要時分が短縮される背景として、青函トンネル内での最高運転速度が現在は140km/hですが、160km/hに引き上げることで東京⇔新函館北斗間を結ぶ「はやぶさ」の所要時間が短縮されます。最速達列車については、現行の4時間02分から3時間58分へと4分短縮されます。
新ダイヤは以下のとおりです。
【新函館北斗➡新青森・盛岡・仙台・東京】
列車名 | 運行時刻 |
はやぶさ10号 | 新函館北斗(6:39発)➡東京(11:04着) |
はやぶさ12号 | 新函館北斗(7:38発)➡東京(12:04着) |
はやぶさ16号 | 新函館北斗(9:35発)➡東京(14:04着) |
はやぶさ18号 | 新函館北斗(10:53発)➡東京(15:04着) |
はやぶさ22号 | 新函館北斗(12:48発)➡東京(17:04着) |
はやぶさ24号 | 新函館北斗(13:39発)➡東京(18:04着) |
はやぶさ26号 | 新函館北斗(14:48発)➡東京(19:04着) |
はやぶさ30号 | 新函館北斗(16:20発)➡東京(20:32着) |
はやぶさ34号 | 新函館北斗(17:25発)➡東京(21:23着) |
はやぶさ38号 | 新函館北斗(18:40発)➡東京(23:04着) |
はやぶさ96号 | 新函館北斗(19:41発)➡仙台(23:01着) |
はやて98号 | 新函館北斗(20:43発)➡盛岡(22:48着) |
はやて100号 | 新函館北斗(21:57発)➡新青森(22:59着) |
【東京・仙台・盛岡・新青森➡新函館北斗】
列車名 | 運行時刻 |
はやて91号 | 新青森(6:32発)➡新函館北斗(7:34着) |
はやて93号 | 盛岡(6:54発)➡新函館北斗(8:58着) |
はやぶさ95号 | 仙台(6:40発)➡新函館北斗(10:01着) |
はやぶさ1号 | 東京(6:32発)➡新函館北斗(10:53着) |
はやぶさ5号 | 東京(8:20発)➡新函館北斗(12:18着) |
はやぶさ11号 | 東京(9:36発)➡新函館北斗(13:34着) |
はやぶさ13号 | 東京(10:20発)➡新函館北斗(14:33着) |
はやぶさ19号 | 東京(12:20発)➡新函館北斗(16:30着) |
はやぶさ21号 | 東京(13:20発)➡新函館北斗(17:47着) |
はやぶさ23号 | 東京(14:20発)➡新函館北斗(18:28着) |
はやぶさ25号 | 東京(15:20発)➡新函館北斗(19:47着) |
はやぶさ29号 | 東京(17:20発)➡新函館北斗(21:44着) |
はやぶさ33号 | 東京(19:20発)➡新函館北斗(23:29着) |
上記の通りとなります。
赤字が東京~新函館北斗間の最速「はやぶさ」、黄色枠で囲った列車がH5系充当列車です。
北海道新幹線開業前から課題とされてきた「4時間の壁」が3月のダイヤ改正で最速達列車のみ越えることになります。
「4時間の壁」とは、鉄道が航空路線に比べて優位に立つようになるあくまで基準です。東海道新幹線を例にすると、4時間以内で結ぶことができる東京⇔岡山間は新幹線が優位に立ち、東京⇔広島間では新幹線と航空機が拮抗し、東京⇔博多間になれば、航空機のシェアが多くなります。
このことから、北海道新幹線開業時も函館まで4時間の壁がを越えることを目標とされてきました。
しかし、ダイヤ上で余裕を持たせることや、青函トンネル内は在来線の貨物列車共用となることから、新幹線が高速ですれ違うと風圧でコンテナが崩れてしまう危険性があったことから、最高運転速度は「スーパー白鳥」時代と同じ140km/hに抑えられたままでした。こうした背景から、これまで開業から3年もの間、目標としてきた「4時間の壁」を越えることができませんでした。
開業から3年を経て青函トンネル内の速度を向上させることで「4時間の壁」をぶち破ることになります。
「4時間の壁」を越える列車があるとはいえ、たった4分短縮しただけで利用がそれまでよりも多く見込めるとは限りません。4時間の壁を越える列車は最速達列車の3本だけで、それ以外の東京⇔新函館北斗間を結ぶ「はやぶさ」については、4時間の壁を引き続き越えられません。3時間台の列車が設けられるとはいえ、その効果はほとんどないと管理者は予想しています。
見方を変えると、新幹線の速達効果が凄いということが理解していただけるかもしれません。例えば、以前記載したとおり・・・
・札幌~釧路間と同一の所要時間で東京から新函館北斗まで移動できる
・「オホーツク」に乗って札幌から北見に行くよりも東京から新函館北斗までの方が早く移動できる
・一部の「スーパー北斗」と所要時分がほとんど変わらずに東京から新函館北斗まで移動できる
道内の特急列車は減速運転で所要時分が多くなってしまいましたが、札幌から函館や釧路と同じぐらいの移動時間で東京から函館の付近まで到達できてしまいます。
北海道新幹線は北海道と本州を結ぶ交通手段として完成された交通手段ではありません。まだまだ残された課題がたくさんあります。それが速度向上であったり、札幌までの延伸、そして航空機の代替手段としての役割です。
特に航空機は道内は新千歳空港が閉鎖されたり、離着陸ができない状況になってしまえば、ほぼ道内と本州を結ぶルートが断たれてしまいます。速度向上はすぐに望めなくても、道内と本州を結ぶ主要ルートの1つとして特に航空機の運行に支障が出た際に重宝されるよう、札幌延伸まで何らかの改善策が必要と感じています。それが臨時列車の増発なのか、新函館北斗駅までの輸送手段確保なのか、管理者は現時点で答えを見出せません。
いきなり新函館北斗駅まで320km/hで運行しろ、とは言いません。安全性を検証・確保しつつ、未来へ向けて少しでも所要時分の短縮を図り、新幹線がより便利な乗り物・交通手段になることを期待しています。
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