【コラム】789系0番台増結ユニットの今後は?
785・789系 - 2019年03月22日 (金)
789系0番台が道央圏に転用し、札幌~旭川間で「ライラック」として営業運転を開始してから2年が経過しました。
2年が経過し、問題点も浮上してきました。その1つが冬季における車両故障です。重要機器取替工事も控えているようなので、そこで問題が解決できるのか気になるところです。


一方、「スーパー白鳥」の増結用として重宝された増結ユニットは、基本編成が道央圏に転用された後も、しばらくそのまま函館の五稜郭車両所に留置されたままでしたが、昨年8月に苗穂工場に入場し、何ら改造等実施されないまま同工場敷地内に留置されています。入場から半年以上経過した今も何ら動きはありません。


3枚目と4枚目の写真は先月末の様子です。苗穂工場敷地内の一画に留置されており、何ら動きはありません。
実際に除籍されたのか不明ですが、除籍するのであれば、「スーパー白鳥」運行終了から今日までの間に解体作業が実施されちえるはずです。解体されずに残っているということは、何らかの形で活用する方針であることが予想されます。
少なくとも、基本編成が道央圏で引き続き使用している以上、部品取りとしての役目は少なからず残されています。また、機器の共通点が多いキハ261系に使用できる部品も一部あることでしょう。このように、通常使用している車両に万が一何らかの緊急事態が発生した場合の代替が部品取りとしての役目は残されています。

また、この車両の動向も気になります。
このブルーシートに覆われている車両は「モハ784-501」です。廃車・解体された785系NE-1編成のuシート車として使用されていた車両です。
解体された他の4両同様、2017年4月30日付で除籍されています。NE-1編成からNE-5編成の5編成は、NE-1編成を除いてuシート車を含めて全て解体されましたが、当該車両だけは唯一の生き残りになります。
除籍したにも関わらず、解体されなかったことに気になっていたところですが、過去にいただいた情報によると、ブルーシートに覆われる前に緑色のガムテープのようなものが車体側面に貼られていたようで、そのテープに「生かし車両 解体禁止」と書かれていたようです。何らかの用途があると思われ、それ以来動向が気になっている次第です。
昨年8月に増結ユニットが苗穂工場入りした際は、この生き残った「モハ784-501」とともに転用改造を実施し、789系1000番台と同様に「カムイ」・「すずらん」での活用を予想していました。しかし実際は何の動きもなく、増結ユニットが苗穂に運ばれてから半年以上が経過しました。事業計画などにも転用改造等を実施する予定は記されていないので、現時点では単に用途不明のまま留置されているだけになっています。
しかし実際、一度除籍した車両を再び復活させる事例はあるのでしょうか?
実際に調べてみると、ここ数年でもそうした事例がありましたね。JR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」です。
改造車種は同じJR四国のキハ47形気動車で、2011年に除籍になったものを2014年に内外装を大幅に改造したうえで観光列車として再出発しました。こうした車籍復活事例は、特に四国の「伊予灘ものがたり」のように自社で過去に廃車にした車両を自社で復活させる事例というのはあまりないのではないでしょうか?他にも伊豆急行かどこかの車両であったような気がしますが、詳しくないので割愛します。
例えば、蒸気機関車であれば静態保存された後、車籍復活になった例はあります。しかし、気動車を自社で復活させた例はあまりないはずです。ほかにも、JRから私鉄、私鉄から私鉄といった車両の譲渡例はありますが、いずれも自社で車籍を復活または再度活用するといった事例としては該当しません。
この「モハ784-501」も既存のuシート車の部品取り用としての役目で残してあるだけかもしれませんが、自社内で車籍を復活させている事例は上述のようにあります。また、「ライラック」は冬季に車両故障が相次ぎ、その代わりに789系1000番台が代走に回るとなると、今度は1000番台も車両繰りが厳しくなってしまいます。なので、少なからずこれらの車両を組み合わせて転用改造し、「カムイ」・「すずらん」として使用することは車両繰り上必ず利点になるはずです。改造費用が捻出できない等の理由も考えられますが、活用されなくなった789系0番台の増結ユニットなどとともに、定期営業運転復活に向けて動き出すことを少なからず期待したいと思います。
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2年が経過し、問題点も浮上してきました。その1つが冬季における車両故障です。重要機器取替工事も控えているようなので、そこで問題が解決できるのか気になるところです。


一方、「スーパー白鳥」の増結用として重宝された増結ユニットは、基本編成が道央圏に転用された後も、しばらくそのまま函館の五稜郭車両所に留置されたままでしたが、昨年8月に苗穂工場に入場し、何ら改造等実施されないまま同工場敷地内に留置されています。入場から半年以上経過した今も何ら動きはありません。


3枚目と4枚目の写真は先月末の様子です。苗穂工場敷地内の一画に留置されており、何ら動きはありません。
実際に除籍されたのか不明ですが、除籍するのであれば、「スーパー白鳥」運行終了から今日までの間に解体作業が実施されちえるはずです。解体されずに残っているということは、何らかの形で活用する方針であることが予想されます。
少なくとも、基本編成が道央圏で引き続き使用している以上、部品取りとしての役目は少なからず残されています。また、機器の共通点が多いキハ261系に使用できる部品も一部あることでしょう。このように、通常使用している車両に万が一何らかの緊急事態が発生した場合の代替が部品取りとしての役目は残されています。

また、この車両の動向も気になります。
このブルーシートに覆われている車両は「モハ784-501」です。廃車・解体された785系NE-1編成のuシート車として使用されていた車両です。
解体された他の4両同様、2017年4月30日付で除籍されています。NE-1編成からNE-5編成の5編成は、NE-1編成を除いてuシート車を含めて全て解体されましたが、当該車両だけは唯一の生き残りになります。
除籍したにも関わらず、解体されなかったことに気になっていたところですが、過去にいただいた情報によると、ブルーシートに覆われる前に緑色のガムテープのようなものが車体側面に貼られていたようで、そのテープに「生かし車両 解体禁止」と書かれていたようです。何らかの用途があると思われ、それ以来動向が気になっている次第です。
昨年8月に増結ユニットが苗穂工場入りした際は、この生き残った「モハ784-501」とともに転用改造を実施し、789系1000番台と同様に「カムイ」・「すずらん」での活用を予想していました。しかし実際は何の動きもなく、増結ユニットが苗穂に運ばれてから半年以上が経過しました。事業計画などにも転用改造等を実施する予定は記されていないので、現時点では単に用途不明のまま留置されているだけになっています。
しかし実際、一度除籍した車両を再び復活させる事例はあるのでしょうか?
実際に調べてみると、ここ数年でもそうした事例がありましたね。JR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」です。
改造車種は同じJR四国のキハ47形気動車で、2011年に除籍になったものを2014年に内外装を大幅に改造したうえで観光列車として再出発しました。こうした車籍復活事例は、特に四国の「伊予灘ものがたり」のように自社で過去に廃車にした車両を自社で復活させる事例というのはあまりないのではないでしょうか?他にも伊豆急行かどこかの車両であったような気がしますが、詳しくないので割愛します。
例えば、蒸気機関車であれば静態保存された後、車籍復活になった例はあります。しかし、気動車を自社で復活させた例はあまりないはずです。ほかにも、JRから私鉄、私鉄から私鉄といった車両の譲渡例はありますが、いずれも自社で車籍を復活または再度活用するといった事例としては該当しません。
この「モハ784-501」も既存のuシート車の部品取り用としての役目で残してあるだけかもしれませんが、自社内で車籍を復活させている事例は上述のようにあります。また、「ライラック」は冬季に車両故障が相次ぎ、その代わりに789系1000番台が代走に回るとなると、今度は1000番台も車両繰りが厳しくなってしまいます。なので、少なからずこれらの車両を組み合わせて転用改造し、「カムイ」・「すずらん」として使用することは車両繰り上必ず利点になるはずです。改造費用が捻出できない等の理由も考えられますが、活用されなくなった789系0番台の増結ユニットなどとともに、定期営業運転復活に向けて動き出すことを少なからず期待したいと思います。
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