1日の普通列車が5本に減らされた石勝線・追分~新夕張間
その他あれこれ - 2019年04月16日 (火)
3月のダイヤ改正では、札幌~釧路間の「スーパーおおぞら」3本が新たに追分駅と新夕張駅に停車拡大し、利便性向上を図りました。
一方、これと代替する形で追分~新夕張間で運行されていた普通列車10本のうち、5本の運転を取り止め、同区間では普通列車が1日上下合わせて5本のみの運転となりました。
同区間における普通列車の減便はまず、2016年3月ダイヤ改正時に実施されました。理由はJR北海道の主力気動車であるキハ40形気動車の老朽・劣化に伴い、使用可能な範囲でダイヤ設定を行うための措置でした。これにより、同ダイヤ改正を機に道内で気動車で運行する普通列車を79本減便しました。
石勝線については、千歳~夕張間で25本中8本の見直しを実施しました。同ダイヤ改正以降、今回取り上げる追分~新夕張間については、上下合わせて15本から10本に減便しました。しばらくこの状態が維持されていましたが、夕張支線の廃止に伴う運行区間縮小と一部時間帯で特急列車の停車拡大による代替措置としてさらに上下合わせて5本の運転を取り止め、同区間における普通列車の本数は上下合わせて5本にまで減らされました。
わずか3年の間に一気に10本の列車が減らされたことになります。
これに代わり、夕張市が求めていた千歳方面へのアクセスを引き続き確保すべく、3月16日(土)のダイヤ改正当日から南千歳~新夕張間を特急列車を利用する場合に限り、普通運賃だけで特急列車の普通車自由席に乗車できる特例制度「特急券代用証」が発行されています。
先日、普通列車5本しか設定されていない滝ノ上駅に行ってきました。

同駅と隣の川端駅では、新夕張方面に向かう下りが2本、千歳方面に向かう上りが3本の合わせて5本しか停車しなくなりました。おそらく早朝に、苫小牧運転所(札トマ)から新夕張駅に向けて回送列車が設定されているはずです。それでも上下合わせて6本のキハ40形気動車が行き来するだけになりました。

滝ノ上駅に到着した新夕張行き普通列車です。撮影したのは同駅11時46分発の2627Dで、滝ノ上駅から新夕張駅へ向かう始発列車です。詳しく調べていませんが、日本一始発列車が遅い列車は全国の何という駅なのでしょうか?12時前に始発列車が設定されている滝ノ上駅もけっこう上位にランクインされているのではないでしょうか?
確認した日は週末ということもあり、利用客の姿がありました。たった1人乗車しただけでしたが、日常の足として鉄道を必要としている方なのでしょう。
ちょうど路線バスがない区間ということもあり、自家用車がなければ移動手段は鉄道しかありません。今回確認した2627Dは新夕張駅で1時間以上もの折り返し時間が確保されています。同列車に乗車すれば、新夕張駅前にある道の駅「夕張メロード」で買い物をし、帰りの列車に乗車することが可能です。本数は少ないですが、日常の足として川端駅や滝ノ上駅の利用者に対して少なからず配慮がみられます。

滝ノ上駅を発車していきました。次の列車は6時間29分後にやってきます。それが新夕張方面へ向かう最終列車になります。
夕張支線廃止間際に確認したところ、次の列車とは運用が異なっていると思われ、次の列車はこれとは違うキハ40形気動車がやってくるはずです。



4枚目の写真のみ隣の川端駅で撮影していますが、特急列車は「スーパーおおぞら」が12本、「スーパーとかち」が10本行き来します。追分~新夕張間も特急列車の方が本数が多いです。
同区間の今後については不明ですが、ダイヤ上で確認する限りでは、普通列車の本数が極限まで減らされた状態です。このまま川端駅や滝ノ上駅周辺で過疎化が進めば、これらの駅は不要になり、普通列車は昨今以上に必要価値が下がるでしょう。
また、将来的に南千歳~追分間の普通列車についても気になるところです。しかし、追分~新夕張間を含めて千歳市内へ通勤・通学する場合は、どうしても特急列車で全て代替するには無理があり、引き続き普通列車を設定する必要があります。普通列車の本数的にも、また使用するキハ40形気動車の老朽・劣化を考慮した場合、南千歳~新夕張間を特急列車のみで輸送体系を成り立たせる方法も合理化によって可能な範囲ですが、早朝の上り列車については特急列車のみで代替することができないため、引き続き少なからず普通列車の必要性がありそうです。
北海道では不採算路線やその不採算路線を中心に使用するローカル気動車の老朽化の問題と直面しています。北海道の鉄道の将来が不安定な昨今、できる限り記録としてあらゆる鉄道風景写真を残しておきたいですね。
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一方、これと代替する形で追分~新夕張間で運行されていた普通列車10本のうち、5本の運転を取り止め、同区間では普通列車が1日上下合わせて5本のみの運転となりました。
同区間における普通列車の減便はまず、2016年3月ダイヤ改正時に実施されました。理由はJR北海道の主力気動車であるキハ40形気動車の老朽・劣化に伴い、使用可能な範囲でダイヤ設定を行うための措置でした。これにより、同ダイヤ改正を機に道内で気動車で運行する普通列車を79本減便しました。
石勝線については、千歳~夕張間で25本中8本の見直しを実施しました。同ダイヤ改正以降、今回取り上げる追分~新夕張間については、上下合わせて15本から10本に減便しました。しばらくこの状態が維持されていましたが、夕張支線の廃止に伴う運行区間縮小と一部時間帯で特急列車の停車拡大による代替措置としてさらに上下合わせて5本の運転を取り止め、同区間における普通列車の本数は上下合わせて5本にまで減らされました。
わずか3年の間に一気に10本の列車が減らされたことになります。
これに代わり、夕張市が求めていた千歳方面へのアクセスを引き続き確保すべく、3月16日(土)のダイヤ改正当日から南千歳~新夕張間を特急列車を利用する場合に限り、普通運賃だけで特急列車の普通車自由席に乗車できる特例制度「特急券代用証」が発行されています。
先日、普通列車5本しか設定されていない滝ノ上駅に行ってきました。

同駅と隣の川端駅では、新夕張方面に向かう下りが2本、千歳方面に向かう上りが3本の合わせて5本しか停車しなくなりました。おそらく早朝に、苫小牧運転所(札トマ)から新夕張駅に向けて回送列車が設定されているはずです。それでも上下合わせて6本のキハ40形気動車が行き来するだけになりました。

滝ノ上駅に到着した新夕張行き普通列車です。撮影したのは同駅11時46分発の2627Dで、滝ノ上駅から新夕張駅へ向かう始発列車です。詳しく調べていませんが、日本一始発列車が遅い列車は全国の何という駅なのでしょうか?12時前に始発列車が設定されている滝ノ上駅もけっこう上位にランクインされているのではないでしょうか?
確認した日は週末ということもあり、利用客の姿がありました。たった1人乗車しただけでしたが、日常の足として鉄道を必要としている方なのでしょう。
ちょうど路線バスがない区間ということもあり、自家用車がなければ移動手段は鉄道しかありません。今回確認した2627Dは新夕張駅で1時間以上もの折り返し時間が確保されています。同列車に乗車すれば、新夕張駅前にある道の駅「夕張メロード」で買い物をし、帰りの列車に乗車することが可能です。本数は少ないですが、日常の足として川端駅や滝ノ上駅の利用者に対して少なからず配慮がみられます。

滝ノ上駅を発車していきました。次の列車は6時間29分後にやってきます。それが新夕張方面へ向かう最終列車になります。
夕張支線廃止間際に確認したところ、次の列車とは運用が異なっていると思われ、次の列車はこれとは違うキハ40形気動車がやってくるはずです。



4枚目の写真のみ隣の川端駅で撮影していますが、特急列車は「スーパーおおぞら」が12本、「スーパーとかち」が10本行き来します。追分~新夕張間も特急列車の方が本数が多いです。
同区間の今後については不明ですが、ダイヤ上で確認する限りでは、普通列車の本数が極限まで減らされた状態です。このまま川端駅や滝ノ上駅周辺で過疎化が進めば、これらの駅は不要になり、普通列車は昨今以上に必要価値が下がるでしょう。
また、将来的に南千歳~追分間の普通列車についても気になるところです。しかし、追分~新夕張間を含めて千歳市内へ通勤・通学する場合は、どうしても特急列車で全て代替するには無理があり、引き続き普通列車を設定する必要があります。普通列車の本数的にも、また使用するキハ40形気動車の老朽・劣化を考慮した場合、南千歳~新夕張間を特急列車のみで輸送体系を成り立たせる方法も合理化によって可能な範囲ですが、早朝の上り列車については特急列車のみで代替することができないため、引き続き少なからず普通列車の必要性がありそうです。
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