苗穂工場に長らく留置されている721系F-12編成と今後の展望
近郊形電車 - 2019年12月18日 (水)
苗穂工場に長らく留置されている721系があります。


1年以上にわたって写真のように、苗穂工場の片すみに3両編成1本が留置されています。編成を確認すると0番台のF-12編成のようです。


先日、苗穂工場に行った際もまだ同じ場所に留置されていました。
留置されている理由は定かでありませんが、写真でよくよく確認すると、「クモハ721-12」の前照灯の周りの部分が何やら黄色いテープ?袋?のようなもので囲っています。
長らく営業運転に入っていないことから、廃車になった可能性も考えたものの、依然として廃車になる車両としてはパンタグラフが撤去されていなかったり、方向幕や行先表示器もそのままの状態を維持しています。また、今年4月1日時点では引き続き札幌運転所(札サウ)配置になっており、廃車にはなっていないようです。
なぜそこまで廃車にこだわるのかというと、昨年度まで実施していた「安全投資と修繕に関する5年間の計画」の内容です。


当該計画によると、過去に当ブログでも紹介しましたが、721系24両の老朽取替を2018年度(今年3月まで)に完了予定としていました。
この老朽取替の24両のうち、該当車両として有力なのが、721系のうち1988年から製造されている最初期グループの1次車です。車齢30年以上が経過しているにも関わらず、機器更新も実施されておらず、登場時からサイリスタ位相制御車のままです。
実際に2018年度で廃車になった車両もなく、今年は車両の解体も実施されませんでした。最新の動向はわかりませんが、おそらく、初期車も全編成が現役で稼働していることでしょう。

そして、先日紹介した今年の4月に発表された「安全計画2023」では、2022年度から快速「エアポート」用の車両の老朽取替に着手する見込みで、数年後には快速「エアポート」はロングシートの733系に揃えられる見込みです。半年の間で計画が大きく変更しています。3両編成24両の老朽取替から、快速「エアポート」用の6両固定編成への老朽取替に変更されています。
ですが、実際に6両固定編成をそのまま置き換えることについてはまだまだ疑問が残り、初期の車両でもVVVFインバータ制御へ更新され、2003年に登場した8次車が含まれている編成があります。また、6両編成で運行される普通列車の数も増えてきており、来年3月のダイヤ改正では、夕通勤時間帯において6両編成で運行する普通列車をさらに増やす方針です。よって、車両繰りを考えれば3両編成を残すべきですが、昨今の札幌圏の普通列車において6両編成化が増えてきていることから、6両固定編成を残してもさほど運用に大きな影響は出ないと予想しています。
721系は車体はステンレス車体なので写真のように、1年以上放置されていてもあまり目立った劣化はありませんが、初期車を中心に客室内の床を中心に劣化が見られる編成が出てきていることは事実です。加えて、車齢30年ともなると、各種部品が生産中止になり、車両メンテナンスに苦慮していくる時期にも差しかかるでしょう。JR北海道では人手が足りず、即戦力になる人材を必要としている状況の中で、数多くの車両や構造が複雑でメンテナンス体制が苦慮するような車両を維持するのではなく、車種をある程度絞ることで即戦力になり得る人材でも、すぐに対応をしやすくする体制が必要であり、次第にそれが整いつつあります。
よって、2022年度以降、快速「エアポート」の運用から撤退する721系の6両固定編成の玉突きで老朽化した3両編成を置き換えると予想していますが、果たしてどうなるかはまだわかりません。
ですが、711系が引退した今、札幌圏で使用する最も古い近郊形車両は721系です。なので、次に普通列車用の車両で動向に変化が生じる場合、721系にも動向に変化が生じる可能性が大きいということは言うまでもありません。




確実に日々の記録が大事になってくる日が近づいています。
今年度をもって区間快速「いしかりライナー」は廃止になります。まずは同列車を中心に記録していき、3両編成を2つ組んだ6両編成や若い編成番号の車両を中心に今後数年かけて記録しておけばいいのではないでしょうか?
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1年以上にわたって写真のように、苗穂工場の片すみに3両編成1本が留置されています。編成を確認すると0番台のF-12編成のようです。


先日、苗穂工場に行った際もまだ同じ場所に留置されていました。
留置されている理由は定かでありませんが、写真でよくよく確認すると、「クモハ721-12」の前照灯の周りの部分が何やら黄色いテープ?袋?のようなもので囲っています。
長らく営業運転に入っていないことから、廃車になった可能性も考えたものの、依然として廃車になる車両としてはパンタグラフが撤去されていなかったり、方向幕や行先表示器もそのままの状態を維持しています。また、今年4月1日時点では引き続き札幌運転所(札サウ)配置になっており、廃車にはなっていないようです。
なぜそこまで廃車にこだわるのかというと、昨年度まで実施していた「安全投資と修繕に関する5年間の計画」の内容です。


当該計画によると、過去に当ブログでも紹介しましたが、721系24両の老朽取替を2018年度(今年3月まで)に完了予定としていました。
この老朽取替の24両のうち、該当車両として有力なのが、721系のうち1988年から製造されている最初期グループの1次車です。車齢30年以上が経過しているにも関わらず、機器更新も実施されておらず、登場時からサイリスタ位相制御車のままです。
実際に2018年度で廃車になった車両もなく、今年は車両の解体も実施されませんでした。最新の動向はわかりませんが、おそらく、初期車も全編成が現役で稼働していることでしょう。

そして、先日紹介した今年の4月に発表された「安全計画2023」では、2022年度から快速「エアポート」用の車両の老朽取替に着手する見込みで、数年後には快速「エアポート」はロングシートの733系に揃えられる見込みです。半年の間で計画が大きく変更しています。3両編成24両の老朽取替から、快速「エアポート」用の6両固定編成への老朽取替に変更されています。
ですが、実際に6両固定編成をそのまま置き換えることについてはまだまだ疑問が残り、初期の車両でもVVVFインバータ制御へ更新され、2003年に登場した8次車が含まれている編成があります。また、6両編成で運行される普通列車の数も増えてきており、来年3月のダイヤ改正では、夕通勤時間帯において6両編成で運行する普通列車をさらに増やす方針です。よって、車両繰りを考えれば3両編成を残すべきですが、昨今の札幌圏の普通列車において6両編成化が増えてきていることから、6両固定編成を残してもさほど運用に大きな影響は出ないと予想しています。
721系は車体はステンレス車体なので写真のように、1年以上放置されていてもあまり目立った劣化はありませんが、初期車を中心に客室内の床を中心に劣化が見られる編成が出てきていることは事実です。加えて、車齢30年ともなると、各種部品が生産中止になり、車両メンテナンスに苦慮していくる時期にも差しかかるでしょう。JR北海道では人手が足りず、即戦力になる人材を必要としている状況の中で、数多くの車両や構造が複雑でメンテナンス体制が苦慮するような車両を維持するのではなく、車種をある程度絞ることで即戦力になり得る人材でも、すぐに対応をしやすくする体制が必要であり、次第にそれが整いつつあります。
よって、2022年度以降、快速「エアポート」の運用から撤退する721系の6両固定編成の玉突きで老朽化した3両編成を置き換えると予想していますが、果たしてどうなるかはまだわかりません。
ですが、711系が引退した今、札幌圏で使用する最も古い近郊形車両は721系です。なので、次に普通列車用の車両で動向に変化が生じる場合、721系にも動向に変化が生じる可能性が大きいということは言うまでもありません。




確実に日々の記録が大事になってくる日が近づいています。
今年度をもって区間快速「いしかりライナー」は廃止になります。まずは同列車を中心に記録していき、3両編成を2つ組んだ6両編成や若い編成番号の車両を中心に今後数年かけて記録しておけばいいのではないでしょうか?
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