既存車の転属次第で動向が左右される日高本線用キハ40形350番台
気動車 - 2020年02月25日 (火)
今回はキハ40形350番台を紹介します。

苫小牧運転所(札トマ)所属で、現在は8両が在籍しています。2015年まで日高本線で主に使用されていましたが、高波による土砂流出により、現在は同所所属のほかのキハ40形気動車等と共通で使用されています。
なので、1枚目の写真のように、岩見沢方面に顔を出したり・・・

追分駅にも顔を出したり・・・

昨年3月末で廃止された夕張支線にも入線していました。特に末期の3両編成には、ほぼ必ず1両連結されていましたね。

車両の検査を苗穂工場で実施するため、回送列車に連結されて札幌にもやってきます。
写真は以前紹介した新旧の並びです。実は、直接置き換えられることはないですが、既存車の転配によって350番台で廃車が発生する可能性があります。


写真は昨年の6月上旬に撮影しました。
実は昨年に苗穂工場と五稜郭車両所でそれぞれ1両ずつ廃車・解体を実施しています。元々10両在籍していましたが、現時点で2両を失ったので8両が在籍していることになります。
元々日高本線には小型で低コストなキハ130形気動車が分割民営化後に登場しましたが、塩害による車体の腐食や踏切事故で運転士が重傷を負った背景から、早々に廃車されました。後継となるのはキハ40形気動車で、キハ130形気動車時代のダイヤに合わせるために機関換装で出力増強を図り、所々塩害対策を実施していたはずです。
管理者も以前まで、北海道では急こう配区間もあり、キハ40形気動車では冬季は積雪によって単独走行が困難な場合等、出力不足によって運用に制約が生まれる場合がありました。H100形を投入した際に既存車を転配しやすいように、こうした機関換装及び出力を増強した車両は引き続き活躍するものと思われていましたが、残念ながら、そうした車両も一部で廃車が出始めています。





H100形はまだまだ増備している最中であり、しばらく既存の気動車と両方を使用していくことになります。H100形はとりあえず、老朽化したキハ40形気動車の置き換えのために製造されますから、まずは老朽・劣化の著しいキハ40形気動車から置き換えていくことになります。
JR北海道では、後の長期使用を想定して延命化を図った1700番台というグループが存在します。機関・変速機の換装、その他付随する機器の交換、客室の床材の張り替え等、その改造は大規模なものです。臨時列車としても使われる北海道の恵みシリーズの4両や、山紫水明号は1700番台からの改造です。決して安価ではない改造費用をかけて大規模にリニューアルしたわけですから、こうした臨時列車用に改造するあたり、引き続き長期的な使用を見込んでいることが容易に把握できます。一般車についても、引き続き活躍が続けられるでしょう。
H100形の新製で、苗穂運転所(札ナホ)に所属するキハ40形気動車やキハ150形気動車は、既存の両数は不要になります。170番台やキハ150形気動車の計12両については、ダイヤ改正以降も残存するでしょう。ただし、苗穂運転所に必ずしも残す必要はなく、全道にはまだまだ老朽化したキハ40形気動車がありますから、玉突きという形で置き換えていく可能性もあるでしょう。
日高色の350番台の一部で廃車が発生しているのであれば、例えば苫小牧運転所に苗穂運転所の余剰車を転配する可能性もあります。0番台と100番台で一部仕様は異なりますが、例えばキハ150形気動車で極力揃えることで運用はもちろん、車種統一による車両メンテナンス体制の強化を図ることができます。これは旭川運転所(旭アサ)へ転属した際も同じようなことが言えます。
旭川方面については、過去に苗穂車?のキハ150形気動車を貸し出していた時期がありますから、こちらも車両の必要性はあるとみています。
日高本線の一部区間では、今も存廃問題に揺れていますが、現実には、同線で使用していた専用の車両が老朽化で将来的に使用することが難しい状況になりつつあります。専用の外装をまとい、海沿いを走る列車としてよく似合っていると思いますが、これまでの使用方法では、運用に制約が生まれてしまい、やはり所属する苫小牧運転所管轄の全運用エリアで共通で使用する方が車両運用の効率化が図られることは言うまでもありません。
たとえ日高本線が全線での営業運転を再開したとしても、経営難に陥っているJR北海道の現状では、350番台のような専用の外装をまとった車両を新たに設けることは難しいでしょう。
存廃問題に揺れている日高本線の沿線住民も、こうした事実まで知らない方はおそらく多いはずです。不通区間とともに、同線で使用する専用の車両もそろそろ限界にきています。こうしてみると、日高本線の未来は本当に暗いです。
ダイヤ改正以降になってみないとH100形の新製投入に伴う車両の動きが把握できませんが、既存車についても何らかの形で老朽・劣化の激しいキハ40形気動車を置き換えていくはずです。札沼線の末端区間で使用する400番台も同区間が廃止されれば、ほぼお役御免ですから、今年はキハ40形気動車で廃車になる車両が多くなるかもしれませんね。
↓ブログランキングにご協力お願いします↓

にほんブログ村

人気ブログランキング

苫小牧運転所(札トマ)所属で、現在は8両が在籍しています。2015年まで日高本線で主に使用されていましたが、高波による土砂流出により、現在は同所所属のほかのキハ40形気動車等と共通で使用されています。
なので、1枚目の写真のように、岩見沢方面に顔を出したり・・・

追分駅にも顔を出したり・・・

昨年3月末で廃止された夕張支線にも入線していました。特に末期の3両編成には、ほぼ必ず1両連結されていましたね。

車両の検査を苗穂工場で実施するため、回送列車に連結されて札幌にもやってきます。
写真は以前紹介した新旧の並びです。実は、直接置き換えられることはないですが、既存車の転配によって350番台で廃車が発生する可能性があります。


写真は昨年の6月上旬に撮影しました。
実は昨年に苗穂工場と五稜郭車両所でそれぞれ1両ずつ廃車・解体を実施しています。元々10両在籍していましたが、現時点で2両を失ったので8両が在籍していることになります。
元々日高本線には小型で低コストなキハ130形気動車が分割民営化後に登場しましたが、塩害による車体の腐食や踏切事故で運転士が重傷を負った背景から、早々に廃車されました。後継となるのはキハ40形気動車で、キハ130形気動車時代のダイヤに合わせるために機関換装で出力増強を図り、所々塩害対策を実施していたはずです。
管理者も以前まで、北海道では急こう配区間もあり、キハ40形気動車では冬季は積雪によって単独走行が困難な場合等、出力不足によって運用に制約が生まれる場合がありました。H100形を投入した際に既存車を転配しやすいように、こうした機関換装及び出力を増強した車両は引き続き活躍するものと思われていましたが、残念ながら、そうした車両も一部で廃車が出始めています。





H100形はまだまだ増備している最中であり、しばらく既存の気動車と両方を使用していくことになります。H100形はとりあえず、老朽化したキハ40形気動車の置き換えのために製造されますから、まずは老朽・劣化の著しいキハ40形気動車から置き換えていくことになります。
JR北海道では、後の長期使用を想定して延命化を図った1700番台というグループが存在します。機関・変速機の換装、その他付随する機器の交換、客室の床材の張り替え等、その改造は大規模なものです。臨時列車としても使われる北海道の恵みシリーズの4両や、山紫水明号は1700番台からの改造です。決して安価ではない改造費用をかけて大規模にリニューアルしたわけですから、こうした臨時列車用に改造するあたり、引き続き長期的な使用を見込んでいることが容易に把握できます。一般車についても、引き続き活躍が続けられるでしょう。
H100形の新製で、苗穂運転所(札ナホ)に所属するキハ40形気動車やキハ150形気動車は、既存の両数は不要になります。170番台やキハ150形気動車の計12両については、ダイヤ改正以降も残存するでしょう。ただし、苗穂運転所に必ずしも残す必要はなく、全道にはまだまだ老朽化したキハ40形気動車がありますから、玉突きという形で置き換えていく可能性もあるでしょう。
日高色の350番台の一部で廃車が発生しているのであれば、例えば苫小牧運転所に苗穂運転所の余剰車を転配する可能性もあります。0番台と100番台で一部仕様は異なりますが、例えばキハ150形気動車で極力揃えることで運用はもちろん、車種統一による車両メンテナンス体制の強化を図ることができます。これは旭川運転所(旭アサ)へ転属した際も同じようなことが言えます。
旭川方面については、過去に苗穂車?のキハ150形気動車を貸し出していた時期がありますから、こちらも車両の必要性はあるとみています。
日高本線の一部区間では、今も存廃問題に揺れていますが、現実には、同線で使用していた専用の車両が老朽化で将来的に使用することが難しい状況になりつつあります。専用の外装をまとい、海沿いを走る列車としてよく似合っていると思いますが、これまでの使用方法では、運用に制約が生まれてしまい、やはり所属する苫小牧運転所管轄の全運用エリアで共通で使用する方が車両運用の効率化が図られることは言うまでもありません。
たとえ日高本線が全線での営業運転を再開したとしても、経営難に陥っているJR北海道の現状では、350番台のような専用の外装をまとった車両を新たに設けることは難しいでしょう。
存廃問題に揺れている日高本線の沿線住民も、こうした事実まで知らない方はおそらく多いはずです。不通区間とともに、同線で使用する専用の車両もそろそろ限界にきています。こうしてみると、日高本線の未来は本当に暗いです。
ダイヤ改正以降になってみないとH100形の新製投入に伴う車両の動きが把握できませんが、既存車についても何らかの形で老朽・劣化の激しいキハ40形気動車を置き換えていくはずです。札沼線の末端区間で使用する400番台も同区間が廃止されれば、ほぼお役御免ですから、今年はキハ40形気動車で廃車になる車両が多くなるかもしれませんね。
↓ブログランキングにご協力お願いします↓

にほんブログ村

人気ブログランキング

- 関連記事
-
-
タラコ色の「キハ40‐777」 2020/03/05
-
既存車の転属次第で動向が左右される日高本線用キハ40形350番台 2020/02/25
-
H100形(DECMO・デクモ)の小樽方面試運転 2020/02/24
-