【2020年3月14日(土)ダイヤ改正レポートその3】指定席が2両になる「すずらん」
その他あれこれ - 2020年02月26日 (水)
札幌~東室蘭・室蘭間で運行される特急「すずらん」。


車両は785系と789系1000番台が使用されます。共通で運用されるため、車両は連日固定されているわけではありません。
そんな「すずらん」も3月のダイヤ改正で変化があります。
まずは運行時刻を現行ダイヤと比較していきましょう。
<<現行ダイヤ>>
【札幌➡東室蘭・室蘭】
【室蘭・東室蘭~札幌】
<<3月14日以降>>
【札幌➡東室蘭・室蘭】
【室蘭・東室蘭~札幌】
【編成】
<<現行>>
<<ダイヤ改正以降>>
上記のとおりとなります。
ダイヤ改正以降は、ほかの特急列車同様、快速「エアポート」大増発に伴う時刻修正が実施されます。
最速達列車は、札幌~東室蘭間は特急「すずらん2号」の1時間28分、札幌~室蘭間は特急「すずらん6号」の1時間42分です。※印の列車については、札幌~東室蘭間の所要時間を記載しています。
こちらも全体的に所要時分が延びており、札幌と室蘭が2時間弱で結ばれ、こちらもさらに遠のくような印象です。何度か乗車したことがありますが、比較的余裕のあるダイヤが組まれています。


そして、ダイヤ改正以降、指定席が4号車uシートの1両から、3号車と4号車uシートの2両へ拡大されます。既に停車駅等では掲示物等で案内が開始されました。
3号車と4号車で座席の形状が異なることや、3号車の全席にパソコン用コンセントが設置されないことから、同じ指定席で格差が生じてしまうようです。
指定席拡大の具体的な理由は定かでありませんが、ダイヤ改正資料では指定席を拡大する記載が2020年4月24日から民族共生象徴空間・ウポポイの開業の欄に合わせて記載されていることから、おそらく、同施設開業に伴う指定席需要拡大に向けた措置と思われます。
そして・・・


今年でデビューから30年を迎える785系について、ダイヤ改正の度に去就が注目されています。今回のダイヤ改正については、指定席拡大措置を実施するにあたり、従来とは対応が異なってくることから、その去就が例年に比べて注目されていました。ですが引き続き、札幌~東室蘭・室蘭間で789系1000番台とともに使用されるようです。
785系の残る5両編成×2本を廃車にしてしまうと、789系1000番台だけでは、既存の運行体系を維持し続けるには車両繰りが難しくなります。
同車は5両編成×6本が在籍しています。1日に「すずらん」で2本、「カムイ」で3本使用します。予備は常時1本になり、検査等で1本が入れない状況になれば、予備車両がゼロになり、連日全ての編成が稼働しなければならなくなります。故障が少ないとはいえ、予備車両なしの状態で連日運行することはリスクがあります。
仮に2010年で衝突事故を起こして廃車にした5両編成×1本が事故を起こさずに仮に現役だったら、785系の残る2本も廃車になっていたでしょう。わざわざ車齢30年弱の車両を残しておく必要もなく、予備車両も十分確保されていますからね。
昨今の不安要素としては、「ライラック」で使用する789系0番台が、冬季に非常に弱いという点です。冬季に車両不具合を起こしやすく、789系1000番台の救済を受けなければならない状況にあります。そのために、冬季は代走に備えて何らかの形で多くの編成が必要になります。仮に0番台が故障とは無縁の車両であれば、予備を最大2編成確保している0番台を代走車両としても活用でき、785系が必ずしも必要な状況ではなくなります。
果たして、いつまで活躍が続けられるのでしょうか?デビューから30年が経過しているので、老朽・劣化と向き合う時期になっていることは言うまでもありませんが、後継車両はなく、そのまま廃車にすれば、既存の運行体系が窮地に立たされます。まるで後継者不足に悩まされている昨今の日本社会そのものに見えます。
置き換え計画が発表されていないので、30年経過した車両ですが、しばらく活躍は続きそうです。ですが、車齢を考えると日頃から記録しておいた方がよさそうですね。
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車両は785系と789系1000番台が使用されます。共通で運用されるため、車両は連日固定されているわけではありません。
そんな「すずらん」も3月のダイヤ改正で変化があります。
まずは運行時刻を現行ダイヤと比較していきましょう。
<<現行ダイヤ>>
【札幌➡東室蘭・室蘭】
列車名 | 運行時刻 | 所要時間 |
特急「すずらん2号」 | 札幌(7:30発)➡東室蘭(8:59着) | 1時間29分※ |
特急「すずらん4号」 | 札幌(11:24発)➡室蘭(13:11着) | 1時間47分 |
特急「すずらん6号」 | 札幌(13:55発)➡室蘭(15:36着) | 1時間41分 |
特急「すずらん8号」 | 札幌(16:02発)➡室蘭(17:49着) | 1時間47分 |
特急「すずらん10号」 | 札幌(18:54発)➡室蘭(20:37着) | 1時間43分 |
特急「すずらん12号」 | 札幌(22:00発)➡室蘭(23:46着) | 1時間46分 |
【室蘭・東室蘭~札幌】
列車名 | 運行時刻 | 所要時間 |
特急「すずらん1号」 | 室蘭(5:27発)➡札幌(7:14着) | 1時間47分 |
特急「すずらん3号」 | 室蘭(6:56発)➡札幌(8:38着) | 1時間42分 |
特急「すずらん5号」 | 東室蘭(9:23発)➡札幌(11:01着) | 1時間38分※ |
特急「すずらん7号」 | 室蘭(13:48発)➡札幌(15:34着) | 1時間46分 |
特急「すずらん9号」 | 室蘭(16:26発)➡札幌(18:11着) | 1時間45分 |
特急「すずらん11号」 | 室蘭(18:12発)➡札幌(19:55着) | 1時間43分 |
<<3月14日以降>>
【札幌➡東室蘭・室蘭】
列車名 | 運行時刻 | 所要時間 |
特急「すずらん2号」 | 札幌(7:30発)➡東室蘭(8:58着) | 1時間28分※(-1分) |
特急「すずらん4号」 | 札幌(11:21発)➡室蘭(13:05着) | 1時間44分(-3分) |
特急「すずらん6号」 | 札幌(13:56発)➡室蘭(15:38着) | 1時間42分(+2分) |
特急「すずらん8号」 | 札幌(16:03発)➡室蘭(17:49着) | 1時間46分 |
特急「すずらん10号」 | 札幌(18:46発)➡室蘭(20:30着) | 1時間44分(+1分) |
特急「すずらん12号」 | 札幌(22:00発)➡室蘭(23:44着) | 1時間44分(-2分) |
【室蘭・東室蘭~札幌】
列車名 | 運行時刻 | 所要時間 |
特急「すずらん1号」 | 室蘭(5:25発)➡札幌(7:13着) | 1時間48分(+1分) |
特急「すずらん3号」 | 室蘭(6:56発)➡札幌(8:38着) | 1時間44分(+2分) |
特急「すずらん5号」 | 東室蘭(9:23発)➡札幌(11:01着) | 1時間32分※(-6分) |
特急「すずらん7号」 | 室蘭(13:48発)➡札幌(15:34着) | 1時間50分(+4分) |
特急「すずらん9号」 | 室蘭(16:26発)➡札幌(18:11着) | 1時間46分(+1分) |
特急「すずらん11号」 | 室蘭(18:12発)➡札幌(19:55着) | 1時間52分(+9分) |
【編成】
<<現行>>
1号車:自由席 | 2号車:自由席 | 3号車:自由席 | 4号車:uシート | 5号車:自由席 |
<<ダイヤ改正以降>>
1号車:自由席 | 2号車:自由席 | 3号車:指定席 | 4号車:uシート | 5号車:自由席 |
上記のとおりとなります。
ダイヤ改正以降は、ほかの特急列車同様、快速「エアポート」大増発に伴う時刻修正が実施されます。
最速達列車は、札幌~東室蘭間は特急「すずらん2号」の1時間28分、札幌~室蘭間は特急「すずらん6号」の1時間42分です。※印の列車については、札幌~東室蘭間の所要時間を記載しています。
こちらも全体的に所要時分が延びており、札幌と室蘭が2時間弱で結ばれ、こちらもさらに遠のくような印象です。何度か乗車したことがありますが、比較的余裕のあるダイヤが組まれています。


そして、ダイヤ改正以降、指定席が4号車uシートの1両から、3号車と4号車uシートの2両へ拡大されます。既に停車駅等では掲示物等で案内が開始されました。
3号車と4号車で座席の形状が異なることや、3号車の全席にパソコン用コンセントが設置されないことから、同じ指定席で格差が生じてしまうようです。
指定席拡大の具体的な理由は定かでありませんが、ダイヤ改正資料では指定席を拡大する記載が2020年4月24日から民族共生象徴空間・ウポポイの開業の欄に合わせて記載されていることから、おそらく、同施設開業に伴う指定席需要拡大に向けた措置と思われます。
そして・・・


今年でデビューから30年を迎える785系について、ダイヤ改正の度に去就が注目されています。今回のダイヤ改正については、指定席拡大措置を実施するにあたり、従来とは対応が異なってくることから、その去就が例年に比べて注目されていました。ですが引き続き、札幌~東室蘭・室蘭間で789系1000番台とともに使用されるようです。
785系の残る5両編成×2本を廃車にしてしまうと、789系1000番台だけでは、既存の運行体系を維持し続けるには車両繰りが難しくなります。
同車は5両編成×6本が在籍しています。1日に「すずらん」で2本、「カムイ」で3本使用します。予備は常時1本になり、検査等で1本が入れない状況になれば、予備車両がゼロになり、連日全ての編成が稼働しなければならなくなります。故障が少ないとはいえ、予備車両なしの状態で連日運行することはリスクがあります。
仮に2010年で衝突事故を起こして廃車にした5両編成×1本が事故を起こさずに仮に現役だったら、785系の残る2本も廃車になっていたでしょう。わざわざ車齢30年弱の車両を残しておく必要もなく、予備車両も十分確保されていますからね。
昨今の不安要素としては、「ライラック」で使用する789系0番台が、冬季に非常に弱いという点です。冬季に車両不具合を起こしやすく、789系1000番台の救済を受けなければならない状況にあります。そのために、冬季は代走に備えて何らかの形で多くの編成が必要になります。仮に0番台が故障とは無縁の車両であれば、予備を最大2編成確保している0番台を代走車両としても活用でき、785系が必ずしも必要な状況ではなくなります。
果たして、いつまで活躍が続けられるのでしょうか?デビューから30年が経過しているので、老朽・劣化と向き合う時期になっていることは言うまでもありませんが、後継車両はなく、そのまま廃車にすれば、既存の運行体系が窮地に立たされます。まるで後継者不足に悩まされている昨今の日本社会そのものに見えます。
置き換え計画が発表されていないので、30年経過した車両ですが、しばらく活躍は続きそうです。ですが、車齢を考えると日頃から記録しておいた方がよさそうですね。
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