【2020年3月14日(土)ダイヤ改正レポートその5】函館本線山線のワンマン列車にH100形を投入
その他あれこれ - 2020年03月06日 (金)
3月ダイヤ改正以降、函館本線の山線(小樽~長万部)のワンマン列車は全てH100形に置き換えられます。

今年度から量産車を投入し、所属先となる苗穂運転所(札ナホ)から小樽方面や旭川方面へ繰り返し試運転を実施してきました。ようやく3月ダイヤ改正を機に試運転を終え、営業列車として投入されます。
道内第一弾が函館本線山線(小樽~長万部)です。運用の関係で札幌駅から小樽方面へ向かう始発の然別行き普通列車についても、同車での運転となります。
山線に投入される理由として、1つ目に急こう配路線であることです。特に冬季の積雪時はキハ40形気動車は出力不足に陥ります。原因は積雪時は雪を押す力も必要になるからです。比較的標高が高い山線では、積雪量も多く、勾配が続く路線のため、出力が低い車両は遅延などの影響が出やすいです。そのため、冬季を中心にキハ150形気動車が登板することがありました。
そこで、H100形では2軸駆動とし、モーターの制御や増粘着剤噴射装置の採用で急こう配での落葉や積雪時における対策が実施されています。これで勾配が連続する山線でも難なく使用することができるようになります。加えて、安定した車両繰りが可能になるでしょう。
また、小樽・倶知安・ニセコ方面は訪日外国人の利用も多いです。特に冬季はニセコ方面へウィンタースポーツで観光客が賑わうでしょう。そのため、多言語放送や表示器を搭載するH100形が同線での使用に選ばれたと思われます。
山線向けの投入数は量産先行車を含めて15両です。ワンマン運転を実施する全ての列車を置き換えます。これにより、苗穂運転所に所属している既存の気動車にも変化があると思われ、既存の気動車の転配によって延命化を実施していないキハ40形気動車を淘汰など、車両の老朽取替を実施していくことでしょう。
ダイヤを確認すると、多少の時刻修正はありますが、新車が投入されるからといって、所要時分の短縮はあまり見受けられません。元々キハ40形気動車と同等の性能で走行が可能なことは発表されていますから、上記のようなあくまで利便性向上を主としており、従来よりも目的地まで快適に移動することができるでしょう。
走行性能については、まだまだ未知数の部分が多いのも事実です。エンジンは発電用としてモーターを介して走行します。これまでの液体式気動車とは異なり、常にフラットなトルクを維持しながら加速するため、変速ショックもなく、それに伴うタイムラグもないはずです。数値上はあまり良いことは書かれていませんが、日産自動車で既に似たような技術「e-POWER」があり、排気量が少ない割に、強力なモーターによって力強い走りを披露してくれます。加速時の様子を確認していると、従来の気動車から自重は重くなっていますが、力強く発車していくので、走行性能には影響はない印象です。


閲覧者の方々からコメントをいただきましたが、先に投入された量産先行車と異なる点は、側面のラインにH100のロゴの有無です。量産先行車はありますが、今年度から製造されている量産車についてはそのロゴがありません。現時点ではそれ以外についての変更点は確認できません。もしかすると、車内の配色が異なったりと、営業運転開始後に何か発見できるかもしれませんね。
次に、札幌駅待機中に撮影した車内の様子を少し紹介します。



新車なので、当然清潔感溢れる明るい車内になっております。車内の配色は733系と似ており、優先席もオレンジの配色とすることで差別化し、乗降扉は萌黄色が採用され、733系のインテリアとはまた違った演出がされています。利便性向上のためにトイレを拡大する等を実施した結果、座席数が少ない印象がありました。これは仕方ないですね。
また、窓が大きいです。JR東海のキハ85系ワイドビュー車両やニセコエクスプレスほどではありませんが、窓が大きいだけでなく、その高さも低いので、従来の気動車よりも景色が堪能しやすいのではないかと期待しています。

山線でダイヤ改正後も引き続き活躍を続けるのはキハ201系です。札幌方面へ(から)直通列車や深夜の小樽発倶知安行きの1本に引き続き充当されるでしょう。
また、H100形とキハ201系投入を機に変更される点は、小樽~長万部間の各駅において、利用客自身で乗降扉付近にあるボタンを押して乗り降りする方式に変わります。利用する際は注意してくださいね。

先日も紹介しましたが、新しい山線コンビです。これにより、小樽~長万部間で運行する定期旅客列車は全てJR化以降に登場した車両で運行されることになり、キハ40形気動車を含め、既存のワンマン気動車が使用されていた古くさい印象は払拭されます。山線では大自然に囲まれ、羊蹄山を背景にした鉄道写真も魅力の1つです。投入後は春夏秋冬の様子を記録しに撮影者が一旦増えそうですね。
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今年度から量産車を投入し、所属先となる苗穂運転所(札ナホ)から小樽方面や旭川方面へ繰り返し試運転を実施してきました。ようやく3月ダイヤ改正を機に試運転を終え、営業列車として投入されます。
道内第一弾が函館本線山線(小樽~長万部)です。運用の関係で札幌駅から小樽方面へ向かう始発の然別行き普通列車についても、同車での運転となります。
山線に投入される理由として、1つ目に急こう配路線であることです。特に冬季の積雪時はキハ40形気動車は出力不足に陥ります。原因は積雪時は雪を押す力も必要になるからです。比較的標高が高い山線では、積雪量も多く、勾配が続く路線のため、出力が低い車両は遅延などの影響が出やすいです。そのため、冬季を中心にキハ150形気動車が登板することがありました。
そこで、H100形では2軸駆動とし、モーターの制御や増粘着剤噴射装置の採用で急こう配での落葉や積雪時における対策が実施されています。これで勾配が連続する山線でも難なく使用することができるようになります。加えて、安定した車両繰りが可能になるでしょう。
また、小樽・倶知安・ニセコ方面は訪日外国人の利用も多いです。特に冬季はニセコ方面へウィンタースポーツで観光客が賑わうでしょう。そのため、多言語放送や表示器を搭載するH100形が同線での使用に選ばれたと思われます。
山線向けの投入数は量産先行車を含めて15両です。ワンマン運転を実施する全ての列車を置き換えます。これにより、苗穂運転所に所属している既存の気動車にも変化があると思われ、既存の気動車の転配によって延命化を実施していないキハ40形気動車を淘汰など、車両の老朽取替を実施していくことでしょう。
ダイヤを確認すると、多少の時刻修正はありますが、新車が投入されるからといって、所要時分の短縮はあまり見受けられません。元々キハ40形気動車と同等の性能で走行が可能なことは発表されていますから、上記のようなあくまで利便性向上を主としており、従来よりも目的地まで快適に移動することができるでしょう。
走行性能については、まだまだ未知数の部分が多いのも事実です。エンジンは発電用としてモーターを介して走行します。これまでの液体式気動車とは異なり、常にフラットなトルクを維持しながら加速するため、変速ショックもなく、それに伴うタイムラグもないはずです。数値上はあまり良いことは書かれていませんが、日産自動車で既に似たような技術「e-POWER」があり、排気量が少ない割に、強力なモーターによって力強い走りを披露してくれます。加速時の様子を確認していると、従来の気動車から自重は重くなっていますが、力強く発車していくので、走行性能には影響はない印象です。


閲覧者の方々からコメントをいただきましたが、先に投入された量産先行車と異なる点は、側面のラインにH100のロゴの有無です。量産先行車はありますが、今年度から製造されている量産車についてはそのロゴがありません。現時点ではそれ以外についての変更点は確認できません。もしかすると、車内の配色が異なったりと、営業運転開始後に何か発見できるかもしれませんね。
次に、札幌駅待機中に撮影した車内の様子を少し紹介します。



新車なので、当然清潔感溢れる明るい車内になっております。車内の配色は733系と似ており、優先席もオレンジの配色とすることで差別化し、乗降扉は萌黄色が採用され、733系のインテリアとはまた違った演出がされています。利便性向上のためにトイレを拡大する等を実施した結果、座席数が少ない印象がありました。これは仕方ないですね。
また、窓が大きいです。JR東海のキハ85系ワイドビュー車両やニセコエクスプレスほどではありませんが、窓が大きいだけでなく、その高さも低いので、従来の気動車よりも景色が堪能しやすいのではないかと期待しています。

山線でダイヤ改正後も引き続き活躍を続けるのはキハ201系です。札幌方面へ(から)直通列車や深夜の小樽発倶知安行きの1本に引き続き充当されるでしょう。
また、H100形とキハ201系投入を機に変更される点は、小樽~長万部間の各駅において、利用客自身で乗降扉付近にあるボタンを押して乗り降りする方式に変わります。利用する際は注意してくださいね。

先日も紹介しましたが、新しい山線コンビです。これにより、小樽~長万部間で運行する定期旅客列車は全てJR化以降に登場した車両で運行されることになり、キハ40形気動車を含め、既存のワンマン気動車が使用されていた古くさい印象は払拭されます。山線では大自然に囲まれ、羊蹄山を背景にした鉄道写真も魅力の1つです。投入後は春夏秋冬の様子を記録しに撮影者が一旦増えそうですね。
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