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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログを記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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【コラム】旭川駅特急乗継体系開始から3年~運用の制約と沿線自治体が望む札幌直通

3年前の3月4日のダイヤ改正は、道北方面の輸送が大きく変わったダイヤ改正でした。

それから3年。運行時刻を大きく変更することなく、3年間ほぼ同じダイヤで運行してきました。

2017年3月4日を機に、札幌~稚内間の特急列車は3往復設定されていましたが、そのうち2往復が旭川~稚内間の運転になりました。札幌~網走間の特急列車についても、4往復中2往復が旭川~網走間の運転となりました。

これら一部特急列車の運行区間縮小は、利用客の減少ではありません。苗穂運転所(札ナホ)に所属していたキハ183系の老朽・劣化でした。

当時、苗穂運転所にはまだキハ183系のうち、車齢の高い0番台が在籍しており、老朽・劣化状況が激しい状態でした。それは2016年4月のニュースリリースでも我々一般人に向けて公表されていますね。





この老朽・劣化によって車両数が確保できなくなりました。もちろん、車齢が低かったマイナーチェンジ版のキハ183系も一部で在籍していましたが、当時は0番台の車両数が多く、それらの車両を淘汰した場合、それまでの運用を全て受け持つことはできない状況でした。現に運行縮小前は老朽・劣化を起因する編成変更が相次ぎ、所定の運行でも全ての運用で所定の編成が組めなくなるほどの異常事態に陥りました。

そこで考え出されたのが、一部特急列車を旭川駅発着とすることで本数を確保しつつ、運用を減らす方法です。

網走方面にキハ183系を捻出しなければならないため、札幌~稚内間の特急を再編しました。3往復中2往復を旭川駅発着とし、名称を「サロベツ」としました。1往復は札幌駅発着のまま残され、「宗谷」になりました。車両は「宗谷」と「サロベツ」ともに「スーパー宗谷」として使用していたキハ261系0番台が充当されるようになります。

これによって、老朽・劣化の激しいキハ183系の一部を淘汰しつつ、札幌・旭川~網走間の特急用車両も一定数確保することが可能になりました。それでも、4往復中2往復が旭川駅発着となり、愛称も新たに「大雪」として運行されるようになります。





3枚目と4枚目の写真は旭川駅での乗継シーンです。旭川駅で接続を図る列車は10分程度で同一ホームで接続が図られます。原則3番線と4番線を使用しますが、ほかの列車の発着で混雑している夕方以降の「サロベツ」2本については、5番線・6番線での接続となります。

旭川駅発着列車の新設に伴い、札幌~旭川間については、電車特急による代替となりました。

789系0番台道央圏転用に伴い、「ライラック」として一部列車については、網走・稚内方面の特急列車との接続が図られるようになりました。これにより、2017年3月当時のダイヤ改正資料では電車特急を1往復増発する内容を大々的に告知していましたが、実際は「オホーツク」2往復と「スーパー宗谷」1往復、「サロベツ」1往復の計4往復分が減便になっているので、札幌~旭川間は実質3往復の減便となりました。

実際に網走・稚内方面との特急列車との接続のために新たに設けられた列車は、特急「ライラック25号」と特急「ライラック18号」の1往復のみで、それ以外の列車については、既存のダイヤを「ライラック」化して従来の「スーパーカムイ」との機能を集約した形になりました。5両編成から6両編成に増強されていますが、輸送力不足に陥っている様子はないため、これは網走・稚内方面から(へ)の利用も減少していることにほかなりません。

運用数を削減できたことで、全体的な車両の保有数も減らすことができ、且つ特急列車の本数も維持することができましたが、逆に運用数削減に伴い、設定時間帯を大きく変更せざるを得なくなったのも事実で、加えて、「ライラック」との接続も関係していることから、ダイヤ上・運行上の制約が生まれていることも事実です。

ダイヤ上・運行上の制約とは、運用数が限られているため、その分ダイヤを極限まで切り詰めて設定しなければなりません。その例として終着駅に到着しても折り返し時間が確保されない列車が多く、遅延が発生した場合は、折り返す列車にも遅延が生じてしまう場合もあります。さらに、稚内方面については、燃料の問題もあり、運用の途中で給油タイムを設けないといけなくなりました。これにより、どちらの運用も次の充当列車まで3時間以上時間が開く運用があり、特に稚内方面と札幌方面の最終特急列車については、運行時刻を繰り下げなくてはならなくなり、従来よりも利便性が悪いダイヤになってしまいました。

また、旭川駅発着列車について、札幌~旭川間は「ライラック」で代替している列車もあるので、運行時刻を変更しようにもすることができず、運行体系の再編から3年もの間、札幌~旭川間を含めて大きくダイヤを変更することはありませんでした。

さまざまな運行の制約を抱えながら、またそれが絡み合いながら完成したのが現行ダイヤです。簡単にダイヤの見直しはできないというのが実情です。

別に789系0番台を接続列車として重宝する必要はないのです。789系1000番台にもその機能を担うことができるかもしれません。例えば、編成の向きを変えたらどうでしょう?uシートをグリーン車にしたらどうでしょう?グリーン車ではなくても、グリーン車に代わるサービスを導入したらどうでしょう?

編成ごと方向転換したら実はキハ183系の「オホーツク」・「大雪」と似たような編成になります。編成まるごと方向転換してuシートを何らかの形でグリーン車を代替するようなサービスに変えてしまえば、新たに「大雪」の接続列車として機能することができるかもしれないのです。2編成だけ残っている785系についても同じです。

なぜこのような考えが出てくるかというと、789系0番台の冬季における故障が多いからです。冬季に故障が多くなるということはおそらく雪害による可能性が高く、そうなれば、雪が少ない道南方面で運行する「すずらん」に回し、「ライラック」は運用上の都合を含めて最低限の本数だけ運行すればよいと思います。ここで「ライラック」として機能を果たすべきは「サロベツ」との接続であり、おそらく編成が2本あれば十分足りるでしょう。

いろいろと考え方によっては改善策なんてたくさんあります。一方で沿線自治体では、やはり札幌直通の特急列車を望んでいるようです。先日も豊富町?幌延町?あたりでそのような要望がありましたね。

しかし、キハ261系を製造するには1両あたり3億円必要です。既存の編成に合わせると12億円必要です。とてもすぐにOKが出せるような金額ではありませんよね。

このように、接続改善を実施するよりも沿線自治体は札幌直通列車を望んでいるようです。宗谷本線では、既存のローカル駅の整理とともに、いまだに特急の札幌直通の要望が出ているのです。とても難しい問題です。



とりあえず、3年前の旭川駅発着の特急列車誕生とその事情、管理者なりの輸送改善方法、札幌直通を望む声をそれぞれ紹介しました。まだまだ北海道の鉄道における諸問題を全て解決するには、時間がかかりそうです。











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コメント
9227:役立たずな! by ピカチュウ親方 on 2020/03/29 at 00:34:04

やはり789系0番台のトラブルメーカーっぷりに問題が山積しますね。
以前も記しましたが、1000番台にグリーン席を設置すれば良かった感じですよね。

9231: by 管理人 on 2020/03/29 at 22:14:53

>>「ピカチュウ親方」さん、コメントありがとうございます。

1000番台の編成を方向転換してuシートをグリーン席にすれば、「大雪」との接続はできたと思いますよ。そうして徐々に0番台の運用を減らしていき、トラブルを少なくさせる方法が最良かと思います。

9236: by シニアパートナー on 2020/03/30 at 13:18:39 (コメント編集)

ディーゼル特急にグリーン席(車)があるから、電車特急にも必要だという固定観念?を捨てなければこの問題は解決しません。旭川以降の特急に接続する列車には、どの電車特急が充てられてもいいというように、列車ダイヤをフレキシブルに考えたほうがいいと思います。

更に小生は、以前から架線下ディーゼル車は出来るだけ避け、札幌-旭川間をディーゼル特急が平然と走るのではなく、電車特急をもっと効率的に活用するべきだと思っています。従って、大きな需要があれば別ですが、札幌直通化は全面的に取り止め、旭川で接続する方法に切り替えたほうが、運行コスト削減や車両運用効率化につながるのではないでしょうか。

9239: by 管理人 on 2020/03/30 at 23:37:54

>>「シニアパートナー」さん、コメントありがとうございます。

石北本線や宗谷本線の沿線自治体の意向を受け入れるとこうした運行体系になってしまいます。機嫌取りの結果がこのようになったと思います。仰るとおり、もっと効率よく可能性や選択肢を広げて運行すると、輸送効率はもっと良くなるはずです。

架線下を走るディーゼル特急という点では、札幌~函館間も同じです。単純に燃料代が余計にかかります。乗継の手間は生じますが、輸送コストを抑えるのであれば、架線下でのディーゼル車の運行は止めるべきです。

あとはその体制を整えないといけません。網走・稚内方面であれば、旭川運転所に車両を所属させないといけません。そのための人材育成等も必要になってくるので、色々と実現するには時間も人も必要になりそうです。

9241: by シニアパートナー on 2020/03/31 at 12:51:50 (コメント編集)

記事の趣旨から外れますが
札幌-函館間の架線下問題は「時すでに遅し」ですね。

たら・ればを許して頂ければ
札幌-函館間の電化は、以前コメントしたように国鉄時代か遅くても津軽海峡線開通と同時に完成させるべきでした。時代的に781系電車や785系電車となりますが、キハ281系ではない振り子電車による新形式が出たかも知れません。

北海道の電化は「飛び地電化」であり、一番効率の悪い形態です。電車特急に限らず、ローカル用の1M式電車も早い段階で出た可能性もありますし、ED76-500という北海道専用の電気機関車も長く活躍したと思います。例えば五稜郭まで来ているEH500が札幌貨物ターミナルにたたずむ光景を想像してみてください。

国鉄末期、負の遺産のため、あと少しのところで実現しなかったこの電化。個人的に一番残念な出来事です。

9245: by 管理人 on 2020/04/02 at 01:30:07

>>「シニアパートナー」さん、再度コメントありがとうございます。

今から電化するにしても、将来的に札幌~函館間の全線で特急が走らなくなる区間になり、一部は三セク化される予定です。長期的にみても新たに電化する必要はありません。仰るとおり、遅すぎです。

電化区間における在来線の三セク化は、気動車で運行されるようになった例もあります。肥薩おれんじ鉄道や道南いさりび鉄道がその例です。経費削減のために高価な交流電車の製造を避け、気動車で運行するようになった背景がありますね。

道南いさりび鉄道の場合、三セク前に長期使用を想定したキハ40形1700番台が使用されていた経緯もあり、コスト削減や後のイベント列車での活用を想定して既存車を譲り受ける方策をとったかもしれません。

いずれにしても、電車での運行は避けているので、たとえ以前から電化されていたとしても、将来的に長期使用が見込まれることは、過去の例からみても明らかだったと思います。

ですが、札幌~函館間の電化は貨物にとっては有利な条件ですよね。わざわざDF200を製造する必要もなかったはずです。

現在電化されている区間をみていると、国鉄時代から極端に利用が高かった路線や線区のみ電化していった印象があります。将来性などはあまり考慮されなかった時代だと思いますから、そうした判断は止む無しだったと思います。ですが、今思うとあまりにも勿体ない話ですよね。

9248:燃料の問題 by 苗穂住民 on 2020/04/02 at 20:34:18

 こんばんは。261系は北斗で2往復、おおぞらで1.5往復できているので、南稚内で給油できれば問題無いと思ったのですが、現在は給油できないのでしょうか。給油できないとして、走行環境のより厳しいおおぞらと同程度として走行の上限は1100km辺りに設定されているでしょうか。0番台なので、1000番台とは違うかもしれませんが。
 現行の宗谷特急の運用は制約が多い中で設定されたもののようですね。

9253: by 管理人 on 2020/04/06 at 01:09:07

>>「苗穂住民」さん、コメントありがとうございます。

朝は給油しているはずですよ。車両の検査を伴わない日中は南稚内に作業員が少ないのかもしれません。夜間を中心に作業員のシフトが組まれているとすれば、日中に給油作業を行うのは難しいと思います。

従来のダイヤに極力合わせないといけませんから、それを考えると、旭川で給油するしかないという考えなのでしょう。

おそらく、給油しなくても1日中走行することはできると思います。ただし、列車や走行区間に応じて燃料の残量を計算して運用を組んでいるはずです。例えば、地震が発生した等の緊急時においても、燃料を切らさずにしておく必要があります。稚内・網走方面になれば、閑散区間も多く、拠点となり得る場所も少なくなります。そうした際などは、燃料を多めに入れておく必要があります。北海道の冬季も万が一に備え、給油するペースを前倒しするのと同じです。

我々にはわからない事情があり、それがさらに制約を生んでいますね。

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