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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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年々見栄えが悪くなっていく岩見沢の711系保存車

昨年、711系の保存車を確認しに保存されている岩見沢市内の「大地のテラス」まで行ってきました。

その保存状態にあ然としたわけですが、果たしてそれから1年が経過した今年、一体どのようになっているのか再度確認してきました。

すると・・・













補修と車体の劣化でさらに大変なことになっていました。

赤電として親しまれたわけですが、もう外見は赤電ではありませんね。

どちらかというと、栗山方を向いている車両及び、車体側面の劣化がひどく、岩見沢市街地方を向いている先頭部分は劣化が少ないです。







窓枠やつなぎ目の箇所から錆びがひどく進行しています。

ちなみに・・・



補修中のようです。昨年も同じような貼り紙を見ました。

錆びを手作業で落としてグレーの錆止めを塗って乾いてから車体色を塗っていくという手間のかかる作業です。







実際にその様子を確認できます。塗装が濃い部分は、補修を実施したばかりの箇所だと思います。





それでも、全体的に錆びの進行が早く、補修作業が間に合っていない状態です。手間もかかり、作業する人間も時間がない中で実施しています。補修しても補修しても次から次へと車体が腐食していくので、作業が追いつかない状態になっていると推測します。

ここまで塗装の劣化がひどいと、おそらく冬季はブルーシート等も何も保護しないでそのまま放置されていると思います。昨年オープンした道の駅あびらD51ステーションのキハ183系とは全く対応が異なっています。冬季にブルーシートで保護するだけで塗装の劣化の進行を多少は防ぐことができるはずです。しない理由というのは何でしょう?冬季においても見物客が多いということが理由なのでしょうか?

改めて711系の保存について紹介していきましょう。

北海道鉄道観光資源研究会では、5年前の2015年3月25日から『みんなに愛された「赤い電車」を残そう!プロジェクト』を実施しました。

JRなどと交渉したところ、車両2両分を購入することが決まり、運搬に約500万円がかかる見通しでした。その約半分は同研究会のメンバーなどで負担することになりましたが、残りの約230万円(234万円)の目途が立たず、鉄道ファンなどに協力を求め、ネットを通じて資金調達を実施しまし、見事目標金額を達成し、2両の保存が決まりました。

クラウドファンディングで車両の保存が成功したのは、北海道ではこの711系のプロジェクトがまさに最初になります。

募集期間が21日間で同年4月14日がタイムリミットでした。キハ183系スラントノーズ車や現在実施されているニセコエクスプレスのクラウドファンディングに比べて日数が圧倒的に少ない中で始まりましたが、3日目にして早くも目標金額に達成し、最終的には412.9万円が集まりました。追加支援分については、車両の維持管理費に充てる予定としていました。

保存が達成された時点でのメンテナンス費用はおよそ180万円でした。しかし、711系は鋼製車体で、721系のようなステンレス製の車体に比べて車体の劣化速度が早いです。例えば北海道の場合、風雪や走行中(営業列車)に塗装面が傷つきます。そして割れた塗装面の隙間に入り込んだ細かい雪が水となり、やがて気温が下がることで凍結し、膨張することで塗装面破損という状況が起こります。現役の車両では、キハ40形気動車やキハ183系でもみられます。綺麗に保管、または車両を維持していくためには、その分手間も必要になります。

北海道では鉄道車両の保存そのものが難しい状況にあります。本州のように室内で保存することができる大規模な鉄道博物館のような施設はありません。なので、貴重な車両が引退しても、こうして保存する動きがなければ、呆気なく廃車・解体されてしまいます。711系もキハ183系スラントノーズ車も保存に向けて北海道鉄道観光資源研究会が動き出さなかったら、間違いなく後世に語り継がれることのないまま、これらの車両は完全に消滅していたことでしょう。同研究会の活動の功績に感謝する次第です。

一方、感謝の反面、少なからず赤電を保存するために支援してくれた方々が大勢います。その方々が果たしてこのような姿を望んでいたでしょうか??

補修中とはいえ、支援をした際は、誰もこんな姿を想像していなかったはずです。昨年お伝えした際はTwitterで保存状態が悪いことについて、「これなら保存する意味がない」などの書き込みがあり、投稿写真を見たユーザーは大変残念な気持ちになったことでしょう。せっかく支援した方々もこの状況をみると支援した意味がないと捉えられても仕方ありません。

こうした無惨な車両の姿をみていると、北海道で活躍した車両を何でも保存すべきとは思いません。保存車両が少なくてもメンテナンスが行き届く範囲で末永く美しく保ち続けた方が、保存車両に選ばれた車両自身も幸運であり、見物する我々にとっても嬉しいことであり、さらにはクラウドファンディング等で支援をした方々にとっては支援して本当に良かったと思ってもらえるでしょう。残念ながら、岩見沢に保存されている711系の姿をみていると、とてもそう思いません。本当に残念としか言いようがありません。

「車両を保存」することは、車両が引き渡されて設置場所に設置されて終わりではなく、地域のシンボル・財産として状態を維持し続けて初めて「保存」です。手が回らない・時間がない等の理由はわかりますが、車両を保存すると決めた以上、そこは責任を持って維持し続けなければなりません。

何ごとも中途半端はよくありません。今後も保存する車両が増えると思いますが、こうした無惨な保存車が増えるんどえあれば、管理者は車両の保存には絶対に反対です。北海道で鉄道車両をクラウドファンディングによって保存した第1号として、良い点も悪い点も含め、今後の車両の保存の在り方について考えさせられます。

今年は苗穂工場で眠っているニセコエクスプレスが、新天地へ向けて旅立つでしょう。しかし、1両まるごと保存に成功したことは良いものの、修繕・化粧直しを実施せずにそのまま保存され、車両の状態を維持するための車庫などは設けられないため、年数が経過するにつれ、711系のようになっていくのではないかと管理者は心配しています。

711系の無惨な姿を逆に良き例として、今後北海道において車両を保存する際は二度と同じことを繰り返してはなりません。手の届く範囲で車両を保存していきましょう。











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コメント
9268: by シニアパートナー on 2020/04/15 at 16:30:51 (コメント編集)

管理人様が保存の問題に対して記事をアップされた中で、小生は「責任を伴わない保存はやめてほしい。むしろ解体されるほうが自己の心の中に永遠に留まる」と申し上げてきました。究極的に責任を取れるのは、鉄道事業者(鉄道会社及び関連団体)しかないというのが小生の持論です。

クラウドファンディングで資金集めを行う手法は、いま新型コロナウイルス影響により経営危機にある飲食店への支援にも活用されようとしています。711系保存で使われた形態は寄付型のクラウドファンディングで、いわゆるネットによるカンパであり、JRから購入し保存場所に設置したら目的は完了します。集めた資金は既に目的のために費消したとして、提供者にとっては異議を申し立てにくい建付けになっています。保存後の管理は「岩見沢赤電保存会」が担っているようですね。

711系保存を主催した団体の代表者N氏は、「岩見沢赤電保存会」のメンバーなのですか?HPを見る限り、誰が代表者なのか何も分かりません。胡散臭いHPの典型です。
N氏は北海道の旅行業界の重鎮らしいですが、氏のような社会経験豊富でしかもいい大人が、保存後の管理を見通せないはずはありません。誰に委託しているのか分かりませんが、一言でいうと無責任極まりない。残念ながら711系が蘇る可能性は皆無でしょう。もはや鉄道工場に入場しないと抜本的な修繕はできません。

因みに今後法的責任を問う唯一の方法としては、この保存に関連して提供者への出資額に応じた特典があったかと思います。その特典が、車両の整備に手落ちがあることにより履行できなくなった場合、民法第563条に規定する契約不適合責任による損害賠償を求める余地はあると思います。

9270: by 沿岸ライン on 2020/04/15 at 21:35:17

冬季間にブルーシートをかけない理由について調べられましたか?ただ再塗装するのではなく、長持ちするよう手間をかけて作業をしていることはご存知ですか?
見栄えが悪いのは事実ですが、そのあたりをしっかり調査または取材されたうえで、それらを踏まえたコメントされることをおすすめいたします。

9271: by 管理人 on 2020/04/16 at 01:18:55

>>「シニアパートナー」さん、コメントありがとうございます。

保存すると決めた以上、その状態を維持していくことまで責任を負う必要があります。クラウドファンディング第1号の711系は、外装の様子をみている限りでは、状態を維持しているとは言い難いです。

修繕に時間を要することは理解できますが、修繕を少なくするように工夫することも必要です。記事中の補修中の貼り紙の写真のとおり、四季の風景の中で現役時代の姿を見ることができるようにしているため、車両全体を覆う屋根もなければ、ブルーシートで覆うこともありません。

保存してから5年が経過しますが、当初の予定よりも早く老朽・劣化が進行していると思います。やはり保存計画の見直しは必要で、例えば四季の風景を見ることができるようにしてある点にこだわる必要があるのか等、検討すべき点はたくさんあります。

管理者も修繕の大変さ等、色々とネットに書き込まれてしまいましたが、1年前から変わらず修繕中の紙が貼られていれば、それは疑問に思うことだって多々あります。この先永遠に修繕中の様子しか見られないのかと思うと、それは保存のあるべき姿ではないと思っています。

現時点で手が回っていない傾向があるので、そうなれば保存方法を変えていくしかありません。冬季にブルーシートで覆い、修繕をする時間や手間を極力短くするしかありません。毎年1回確認していますが、年々そうした方がよいと実感します。

今はまだ車両のことしか取り上げていませんが、今後はもっと赤電車の保存について主催者側を含めて深く詳しく調べてみる必要がありそうですね。

9272: by 管理人 on 2020/04/16 at 01:32:43

>>「沿岸ライン」さん、コメントありがとうございます。

実際に関係者から聞いたわけではありませんが、ブルーシートをかけない理由や、屋根で覆わない理由は、補修中の紙に記載しているとおり、四季の風景の中で現役時代の姿を見ることができるようにするためだと思います。

手間と時間がかかるのは理解していますが、逆に手間と時間をかけない方法で保存する選択肢もあってもいいはずです。必ずしも錆取りして錆止めを塗る必要もないです。逆に錆びの発生、車体の老朽・劣化を抑制するための措置を検討すべきだと思います。その方が現実的だと思います。

現状では、手が回らない、時間が足りない等の理由を抱え、老朽・劣化も当初の予定よりも早いペースで進行してると思います。保存方法を変える必要があることは言うまでもなく、四季の風景の中で現役時代の姿を見ることができるようにするという考え方にこだわる必要もないと思います。

しっかり調査をするということでしたら、なぜそうした選択肢が視野に入っていないかを調べることぐらいだと思います。

9319: by 南の虎 on 2020/04/25 at 22:48:48 (コメント編集)

保存しようという動きだけでも尊いボランティア精神なのに、その上手い下手で、しまいには法的責任(しかも的外れな条文)を持ち出すのは、あまりにも乱暴だな、という印象を抱きました。

しかし、朽ち果てさせるくらいなら、あっさり解体せよ、という意見には賛成です。
無責任に「保存しろ!」というマニアがおりますが、そういう人たちはお金を出さないでああしろこうしろというのが常です。こういう、口は出すが金は出さない意見は、無視して差し支えありません。

ニセコも、いつまでもつでしょうか?
北斗星は、もう先が見えているような気がします。

思い出は、鉄道博物館のようなものが成立しないのであれば、模型と映像で残しておけば十分ではないでしょうか。

9328: by 管理人 on 2020/04/26 at 21:04:23

>>「南の虎」さん、コメントありがとうございます。

北海道は鉄道博物館のような施設がないので、保存するにしても、まずは団体が声を上げて資金を集めて保存するしかありません。結果的に道内に車両が散らばりますので、車両を一気に見ることができません。

今回取り上げている711系にしても、しっかり保存しているようには見えないので、やはりお金を出して支援した方にとっては残念と言わざるを得ないです。何のために支援をしたのか、この状態ではわかりませんよね。

管理者としては、北海道の鉄道の聖地である苗穂にそうした鉄道博物館のようなものを設けて1箇所に集約して保存した方がいいと思います。その方が全ての車両を見物でき、しっぱりと手入れされると思うので、北海道の鉄道の歴史を残していく、語り継いでいくという点を重要視するのであれば、この方法しかないと思っています。

ニセコエクスプレスは移動時期が不明なものの、修繕費用は特にないので、同じ状態にならないか心配です。北斗星も時間があるときに一度見に行き、状態を確認してみたいですね。

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