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苗穂工場で解体が進むキハ183系

苗穂工場でキハ183系の解体が進んでいます。





見るも無残な姿になっていました。車内はほぼ全て撤去が完了し、その廃材が外に置かれている状態です。ニセコエクスプレスがその様子を横で眺めています。

当該車両は「キハ183-503」のようです。500番台の先頭車だけほかの先頭車と比べて特殊です。

キハ183系の中でも高出力のDML30HSJ形(550PS/2,000rpm)を搭載しています。それと引き換えに、給電能力を有する発電機関を搭載していません。既に全廃されているキハ184形0番台とコンビで使用されることが多かったグループです。

その相方が先に引退すると、給電能力を有しないキハ183形500番台は先頭車としての使用が難しくなります。晩年の様子をみていると、3両編成だと営業列車でも使われるものの、4両編成以上で編成を組む際は先頭車として使用されることはありませんでした。先頭車の電源機関には、自車を含めて4両分の給電能力を有しますが、さまざまな事情があるのでしょう。3両編成までしか営業列車としては使用されませんでした。

ほかにも、苗穂運転所(札ナホ)~札幌運転所(札サウ)間の車輪削正のための回送列車として使用されるのみにとどまり、それ以外は「オホーツク」・「大雪」用の増結用車両として使用され、2017年3月以前は特急「サロベツ」の増結車両としての使用がメインとなり、先頭車にも関わらず、そのほとんどが中間車として使用せざるを得ない状況になっていました。

高出力エンジンを搭載することで冬季の積雪時の運行には一役買いますが、それ以外では先頭車としても使用できないただのお荷物車両となり、「オホーツク」・「大雪」の編成変更が実施される2018年7月以降は営業列車としても使用されなくなりました。

こうした背景もあり、2017年3月ダイヤ改正まで先頭車不足に陥っていた苗穂運転所(札ナホ)所属のキハ183系において、先頭車を有するにも関わらず、先頭車として使用できない状況が続き、晩年は活躍する機会がほとんどありませんでした。

仮にこれらの車両に電源機関が搭載されていれば、キハ183系苗穂車は深刻な車両不足に陥っていなかったはずです。少々勿体ない車両でした。



まだまだ苗穂界隈には、役目を終えたキハ183系があります。3枚目の写真は苗穂駅前に長期にわたって置かれている4両です。

先頭の「キハ183-1504」は、ヘッドマークが取り外されており、今後営業列車として使用されない様子が伺えます。引き続き苗穂工場では、車両の解体が行われていくでしょう。

キハ183系の全廃の時期も確実に迫っていますね。











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コメント
9303:キハ183-500は解るにしても by 千葉日台 on 2020/04/20 at 21:21:24

183-1504とか、サロベツ崩れ(接客設備はそこそこ)で電源もある車両も廃車対象ですか。他のネットで見た話ですが、7550番台も離脱が発生しているという事です。これが本当であればJR北は183淘汰に動いているという事でしょうか。後1年ぐらいで北海道から183が消えるかも知れませんね。

9306: by 南の虎 on 2020/04/23 at 18:19:39

Nが廃車・・・残念ですね。
確かに電源エンジンがありませんが、4両までなら使えると思っていたので。
そもそも、設計思想として、電源エンジン方式というレガシーを引きずったのが失敗かな・・・と思います。
また、改造による番台区分が複雑になりすぎましたね。そのため、0番台より先に500番台が廃車になったりするという逆転現象も起きました。
ともあれ、廃車がNにまで本格的に及んできたので、もう183系もあと数年だろうなと思いますが、後継車両はどうするのでしょうね。
261系というのが順当なところでしょうが、石北線のために設備投資したいとは到底思えず・・・

9308: by 管理人 on 2020/04/24 at 01:10:07

>>「千葉日台」さん、コメントありがとうございます。

7550番台は苗穂運転所裏手にそれらしき車両が確認できるようです。機関換装車も6年程度で運用離脱とは思いもしませんでした。

車齢を考えると引退する時期は近いということは言うまでもありません。札幌運転所のキハ261系も運用に余裕がありますから、少しの増備で網走方面への投入は可能だと思います。コロナの影響で計画が繰り下げられるかもしれませんが、長くても2年ぐらいで引退するのではないでしょうか?

9311: by 管理人 on 2020/04/24 at 01:32:23

>>「南の虎」さん、コメントありがとうございます。

晩年の営業列車は3両編成までしか使用されていませんでした。不測の事態に備え、余裕を持たせているということなのでしょうか?4両分まで可能だったはずですが、詳細は不明です。

キハ183系の場合、使用列車や線区別に細かく改造し、番台区分も細かく設けました。そのため、車齢の若い車両も用途がなくなれば廃車という現象もみられ、それが後々車両不足を引き起こすきっかけにもなりました。

使用頻度は低いにしても、例えばハイデッカーグリーン車あたりは残すべきだったと思います。

キハ183系がなくなれば、後継車はキハ261系になります。現実的ではありませんが、路線が廃止されない限り、いずれ石北本線にもキハ261系が走るようになるはずですよ。

9312: by 龍 on 2020/04/24 at 03:37:47 (コメント編集)

キハ261系1000番台の7次車は、2018年度〜2022年度にかけて合計67両が増備される予定です。この67両にはキハ261系5000番台(合計10両)は含まれません。老朽取り替えの対象となるのはキハ183系、キハ281系、キハ283系(1次車・2次車)になります。

2018年度が2両編成×2本(ST-1114〜1115)、2両編成×2本(ST-1214〜1215)、9両(キハ260形1400番台:1401〜1409)の合計17両。2019年度が2両編成×3本(ST-1116〜1118)、2両編成×3本(ST-1216〜1218)、8両(キハ260形1300番台:1336〜1343)の合計20両なので、残りの3年間で合計30両を増備することになります。

2020年3月の改正では、先に特急「おおぞら」用のキハ283系(1次車・2次車)を置き換える形になりましたが、特急「北斗」は既に2022年度までに全てキハ261系に統一することが明言されています。また、特急「オホーツク」・「大雪」のキハ183系ももう限界でしょうから、なるべく早く淘汰したいはずです。となると、置き換え対象が短編成の列車が多く、車種の統一で予備車を各形式ごとに用意しなくてもよくなり、また繁忙期の増結も以前ほど積極的には行わないでしょうから、今後は先頭車を含む前後のユニットを中心に製造され、中間車であるキハ260形1300・1400番台はあまり製造されなくなりそうです。

キハ283系(3次車〜5次車)は今さら他の線区に転用するとも考えにくいので、特急「おおぞら」で限界まで使い切り、北海道新幹線の札幌延伸と同時に余剰になる函館運輸所のキハ261系を釧路運輸車両所に転属させて淘汰するものと考えられます。

9322: by on 2020/04/26 at 20:09:18

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

鉄道雑誌に今後の両数が既に出ていますが、増結用中間車は2両のみで、それ以外は先頭車を含むユニットがひたすら投入されるようですね。

配置場所はまだ不明ですが、キハ281系の置き換え計画やキハ183系の車齢を考慮すると、網走方面や函館方面から優先的に置き換えられていくことになりそうです。今年度の増備数は5000番台製造のため、少ないようですね。

いずれ「北斗」で大量に余剰車を生み出しますから、釧路方面や0番台の置き換えなどで活用していくことになると思います。

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