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五稜郭車両所でも実施していたキハ283系の解体

今年3月ダイヤ改正を機に営業運転を離脱した一部のキハ283系の一部が苗穂工場で解体されていたのはご存じかと思いますが、五稜郭車両所でも一部車両の解体が実施されていました。









本来であれば、今年のゴールデンウィーク期間中に確認しに行こうと思っていましたが、緊急事態宣言が出されていたので延期し、7月上旬に確認してきました。すると、一部車両の解体が続けられており、残り3両というところまで終わっていました。

キハ283系解体の前に、昨年ラストランを行ったクリスタルエクスプレスの「キサロハ182-5101」以外の3両が、同じく五稜郭車両所で解体されています。

近年は五稜郭車両所でも車両の解体が実施されるようになり、日高色のキハ40形気動車や785系300番台なども過去に現地で解体されるなど、注目を集めています。苗穂工場に比べて見物できる位置が近いので、五稜郭車両所の方が解体の状況がよく見渡せますね。

キハ283系も新しい車両かと思いきや、営業運転開始から早や23年。それにしても早すぎる廃車・解体でした。

何度も記載しましたが、長年の高速走行が車両を痛みつけたのです。

最高運転速度が110km/hに落とされましたが、それでも直線区間を走行している際のギクシャク感、突き上げ感は凄いです。振動が発生する許容範囲のレベルということで110km/hとしていますが、かなり揺れます。

理由は車体剛性不足です。

キハ283系は鉄道界におけるコーナリングマシン、レーシングカーです。池田以東で急曲線が続くため、高速で走行し、且つ乗り心地を考慮するためには重心を下げなければなりません。重心を下げるとなると、車重が増えれば、重心は上がってしまいます。

しかし、リンク式自己操舵台車やパワーオン制御、その他LEDなどの採用。部品数も多くなり、重くなる要因があちらこちらに。そのような状況下でも、場合によっては先に登場したキハ281系と同等の自重に抑え、札幌~釧路間でデビューしました。

しかし、部品数が多くなり、車両メンテナンスを実施するうえで欠点となり、且つ長年の高速走行ゆえ、特にカーブ通過時に車体に多くのストレスがかかり、それが昨今の減速理由につながっています。一部車両は早期の引退を余儀なくされました。

現在は2001年に増備された5次車を中心に、中~後期に製造された車両を中心に最後の活躍を続けています。

先に登場したキハ281系が、試作車ですらいまだ現役ということを踏まえると、キハ283系は相当酷使され続けてきたことが伺えます。このノウハウを生かした車両がデビューするはずだったキハ285系です。仮に当初の予定どおりそのままデビューしていたら、キハ283系の二の舞になっていたことは言うまでもありません。

高速化に大きく貢献できる反面、寿命という点では新幹線並みに早かったかもしれませんね。

キハ283系はダイヤ改正を機に、釧路運輸車両所(釧クシ)のみに在籍するようになり、充当列車も「おおぞら」3往復のみとなりました。札幌運転所(札サウ)に配置されていた頃は、臨時の「北斗」として函館方面にも引き続き乗り入れていましたが、おそらく今後は余程のことがない限り、函館方面への乗り入れ及び、臨時列車の充当は難しいでしょう。

一方、キハ261系による「おおぞら」で何らかのアクシデントがあった場合、代走・編成変更で登板する機会は今後出てくるでしょう。

紹介が遅くなってしまいましたが、五稜郭車両所で解体中のキハ283系の様子をお伝えしました。両数は少なくなってしまいましたが、今後はキハ183系やキハ281系の置き換えが先に実施されることが予想され、「おおぞら」としてしばらく活躍が続けられるのではないでしょうか?

今のうちから記録しておいた方がよさそうですね。











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コメント
9649:283の方が先に全廃しそう by 千葉日台 on 2020/08/20 at 22:18:22

283系は63両が製造され、トンネル事故や試作車の廃車で54両が昨年度まで活躍していましたが、今年度になって書類上で16両が廃車、廃車待ちも10両程度あれば、両数的には281系の27両と同程度。一方183系は未だ50両近くが現役です。

261系はおおぞらと北斗に仲良く投入となってダイヤ改正毎に1往復ずつ置き換えかと思います。


石北線系統への281や283の転用は無いと思います。乗務員の訓練やダイヤ作成のデータ取りなど手数がかかるからだと思います。


一つ言えることとして、数年内に北海道は261系の天下になっているという事です。

9650:283系 by ほのほの on 2020/08/20 at 23:24:07

283系の解体が進んでいますか・・・。先進的な車両ですが23年も経っていたんですね。しかし今見ても古さを感じさせない車両ですが、根室本線を高速で走ることを考えると内部疲労はひどいでしょうね。今夏十勝に帰省した際、スーパーおおぞらの中間に先頭車が入っていました。あと何年見られるか・・・。「おおぞら」になっても、283系に関しては「スーパーおおぞら」と呼ばせていただきたい。

9651:行先表示器未更新車は離脱済 by 苗穂住民 on 2020/08/21 at 19:02:36

 こんばんは。写真の左からキハ282-3004・104・3002のようですね。

 苗穂工場では8/21現在、解体線近くには西側からキハ282-2002、キハ283-8、日高線用キハ40が並んでいます。解体作業は8月上旬にキハ183-406の解体をした後、止まっているようです。キハ182-413が次の解体のようです。
 ダイヤ改正後も走っていた283系の行先表示器未更新車は6月下旬頃から見られなくなりました。鉄道ファン誌の車両配置表(2020.4.1現在)から、キハ283-5・7、キハ282-3・103・105・107・3003・102・2002が離脱し、283系は29両で運用されているようです。
 釧路運輸車両所にいると思われる離脱車も気になります。先日、釧路市消防本部が釧路運輸車両所で訓練を行っていますが、訓練車両にキハ283-7が使われていました。
 https://www.htb.co.jp/news/archives_8346.html
で見ることが出来ます。

9653: by 管理人 on 2020/08/23 at 00:01:49

>>「千葉日台」さん、コメントありがとうございます。

管理者は逆に、残ったキハ283系が最後に置き換えられると予想します。次はキハ183系とキハ281系が優先して置き換えられると思います。

置き換えられる側の車両が少なくなってきたので、次回増備分がどこに配置されるかで、置き換えられる車両が決まります。札幌運転所配置になれば、網走方面、函館運輸所配置になれば、キハ281系置き換え用です。キハ281系については、2022年度末?までの引退でしたよね。

振り子式車両の転用はないと思います。まず全国的に381系を除いてそうした例がありませんよね。石北本線でキハ261系が試運転を実施している以上、将来的にキハ261系に置き換えられる可能性が高そうです。

分割民営化後のキハ183系のような時代になるでしょうね。それも平成初頭でした。現在は令和初頭です。何か縁を感じますね。

9654: by 管理人 on 2020/08/23 at 00:04:53

>>「ほのほの」さん、コメントありがとうございます。

もう解体が終わってしまいましたけどね。

長年の高速走行が劣化を早めたと思います。管理者もいまだに記事作成時、「おおぞら」と打ち込むのに抵抗があります。キハ283系で釧路方面といえば、「スーパーおおぞら」なんですよね。たとえ4時間30分程度かかっても。

「おおぞら」となっても最速列車は「スーパーおおぞら」時代と変わりません。単に「スーパー」を取り外しただけです。名前は「おおぞら」になってしまいましたが、我々ファンの中ではいつまでも「スーパーおおぞら」ですよ。

9655: by 管理人 on 2020/08/23 at 00:11:13

>>「苗穂住民」さん、コメントありがとうございます。

先日釧路に行った際に、信号場や駅ですれ違うキハ283系や、釧路界隈で確認したキハ283系を確認してみても、旧LED車は連結されていませんでした。これまでは1両~2両は編成に連結していましたが、やっぱり見られなくなっているのですね。

最新の記事で釧路運輸車両所の裏手の様子の写真を掲載しました。おそらくその中に離脱車が含まれていると思われ、いかんせんダイヤ改正以降も現在の離脱車が一部で使用されていましたから、正式に何両残っているのかは不明です。いずれにしても最高で35両程度、少なくても30両前後で車両繰りを実施していると思います。

また、同じく消防による訓練も最新の記事で取り上げています。釧路から帰ってきた数日後に確認しました。ちょうど当該車両の写真を撮影していました。普段留置しない場所に留置されていたので不思議に思っていましたが、そのような訓練があるとは知らず、、、。でも貴重な訓練になったことは言うまでもありませんね。

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