1編成でおよそ20億円!!身の丈にあった観光列車キハ261系5000番台
キハ261系 - 2020年10月03日 (土)
時間が経過していくにつれ、新製されたばかりの多目的車両、キハ261系5000番台の内容が明らかになってきました。


今回は製造費用についてです。
キハ261系1000番台を1両製造するのに、およそ3億円かかります。そして、今回製造されたキハ261系5000番台は、それを上回る4億円で、1編成あたりの製造費用は20億円、2編成で40億円の製造費用がかかっています。
車体形状はほぼ同じですが、1号車をフリースペースとしたことで、公衆無線LANの設置、室内デザイン、レイアウトの変更や、シート生地、車内デザインなど、従来の1000番台と異なる点が多くあります。機関などの搭載機器については同一のものが搭載されていると思われます。
1両4億円といえば・・・

ちょうど隣に停車していました。キハ201系とほぼ同額の製造費用です。キハ285系試作車を除けば、おそらく営業列車で使用する気動車では製造費用が1番高価なのがキハ201系です。新幹線車両並みと言われています。
キハ283系で1両あたり2.2億円と言われています。あの高性能特急気動車よりもこれらの車両ははるかに高いです。
近年登場する気動車は、製造費用が本当に高いですよね。このペースだと、いずれ新幹線車両を製造するよりも高くなる日が来るのではないでしょうか?
それほど高価な車両なのだから、やはり末永く使用してほしいものです。ニセコエクスプレスやクリスタルエクスプレスのように、1年のうちに数回しか使われないようであれば、高額な製造費用を拠出して投入した意味がなくなってしまいます。ぜひとも長い活躍を期待したいです。
しかし、30年後も世の中が現在と同様に推移しているとは考えにくいです。昨今では新型コロナウィルスの影響で、今後世の中がどのように変化していくのか見えない状況です。必ず大きく変化することはあっても、それがどのように変化するのかはわかりません。
このキハ261系5000番台では、従来の1000番台に仕様をほぼ統一するという工夫もされています。その工夫とは、例えば、窓配置などを従来の1000番台と同様にしておくことで、転用も容易だということです。臨時用及び、多目的車両としての役割を終える場合、座席や小規模な改造で1000番台と同一仕様にすることが可能になっていると思われます。
実際に、フリースペースもグリーン車と同じ窓配置でなくてもいいわけです。それでもあえて、グリーン車と同じ窓配置にしたということは、多目的室や販売カウンターを設置する理由があったことに加え、万が一に備えて従来車への転用も可能になっている可能性もあるでしょう。
北海道では、車両を転用する場合、使用状況が大きく変わるため、少なからず余剰車を生み出してきました。そして、列車別・方面別に専用の改造を実施した結果、後々になって車両が使えなくなる場合も出てきました。そうした過去の反省点を踏まえた集大成がキハ261系5000番台です。
新しい観光列車が誕生したというのに、島田社長は会見で控えめで、「身の丈にあった観光列車」と言及されていたのが印象的でした。観光用の車両とはいえ、10月の臨時列車での使用後は、網走・函館・釧路・稚内の各方面で定期列車の代わりに使用された後、11月からほぼ2日に一度「宗谷」と「サロベツ」で使用されるようになります。
宗谷線特急は過去に12月中に車両故障が相次ぎ、定期運用が壊滅的になったこともありました。この対策も兼ねていると思われますが、ニセコエクスプレスやクリスタルエクスプレスのような遊休状態を極力なくし、多客臨の予定がないシーズンは定期列車の運行を補完する役割が与えられそうです。
営業運転開始が楽しみですね。
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今回は製造費用についてです。
キハ261系1000番台を1両製造するのに、およそ3億円かかります。そして、今回製造されたキハ261系5000番台は、それを上回る4億円で、1編成あたりの製造費用は20億円、2編成で40億円の製造費用がかかっています。
車体形状はほぼ同じですが、1号車をフリースペースとしたことで、公衆無線LANの設置、室内デザイン、レイアウトの変更や、シート生地、車内デザインなど、従来の1000番台と異なる点が多くあります。機関などの搭載機器については同一のものが搭載されていると思われます。
1両4億円といえば・・・

ちょうど隣に停車していました。キハ201系とほぼ同額の製造費用です。キハ285系試作車を除けば、おそらく営業列車で使用する気動車では製造費用が1番高価なのがキハ201系です。新幹線車両並みと言われています。
キハ283系で1両あたり2.2億円と言われています。あの高性能特急気動車よりもこれらの車両ははるかに高いです。
近年登場する気動車は、製造費用が本当に高いですよね。このペースだと、いずれ新幹線車両を製造するよりも高くなる日が来るのではないでしょうか?
それほど高価な車両なのだから、やはり末永く使用してほしいものです。ニセコエクスプレスやクリスタルエクスプレスのように、1年のうちに数回しか使われないようであれば、高額な製造費用を拠出して投入した意味がなくなってしまいます。ぜひとも長い活躍を期待したいです。
しかし、30年後も世の中が現在と同様に推移しているとは考えにくいです。昨今では新型コロナウィルスの影響で、今後世の中がどのように変化していくのか見えない状況です。必ず大きく変化することはあっても、それがどのように変化するのかはわかりません。
このキハ261系5000番台では、従来の1000番台に仕様をほぼ統一するという工夫もされています。その工夫とは、例えば、窓配置などを従来の1000番台と同様にしておくことで、転用も容易だということです。臨時用及び、多目的車両としての役割を終える場合、座席や小規模な改造で1000番台と同一仕様にすることが可能になっていると思われます。
実際に、フリースペースもグリーン車と同じ窓配置でなくてもいいわけです。それでもあえて、グリーン車と同じ窓配置にしたということは、多目的室や販売カウンターを設置する理由があったことに加え、万が一に備えて従来車への転用も可能になっている可能性もあるでしょう。
北海道では、車両を転用する場合、使用状況が大きく変わるため、少なからず余剰車を生み出してきました。そして、列車別・方面別に専用の改造を実施した結果、後々になって車両が使えなくなる場合も出てきました。そうした過去の反省点を踏まえた集大成がキハ261系5000番台です。
新しい観光列車が誕生したというのに、島田社長は会見で控えめで、「身の丈にあった観光列車」と言及されていたのが印象的でした。観光用の車両とはいえ、10月の臨時列車での使用後は、網走・函館・釧路・稚内の各方面で定期列車の代わりに使用された後、11月からほぼ2日に一度「宗谷」と「サロベツ」で使用されるようになります。
宗谷線特急は過去に12月中に車両故障が相次ぎ、定期運用が壊滅的になったこともありました。この対策も兼ねていると思われますが、ニセコエクスプレスやクリスタルエクスプレスのような遊休状態を極力なくし、多客臨の予定がないシーズンは定期列車の運行を補完する役割が与えられそうです。
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