今後の北海道の車両の新製・置き換え計画~キハ261系が石北本線へ投入されない??785系の置き換えは??721系はどうなるの??
その他あれこれ - 2020年12月16日 (水)
先日?安全報告書2020が発表され、その中で「JR北海道中期経営計画2023」の設備投資・修繕計画も合わせて発表されました。


その中でやはり気になるのは、今後の車両の動向だと思います。
記載内容は・・・
・2022年度までにキハ261系を新製し、キハ183系、キハ281系、キハ283系の老朽取替
・今年度まで多目的車両(キハ261系5000番台)の製造
・2022年度以降、721系(快速エアポート用)の老朽取替
・2021年度以降、キハ40形気動車の老朽取替
・789系、キハ261系0番台、731系等の車両サイクルに基づく重要機器取替
特に注目すべきが上記の5点だと思います。
ですが、項目ごとに色分けされています。環境報告書ではよくわからなかったのですが・・・

過去にJR北海道が発表した資料でありました。色分けは線区ごとに示されていると思われ、この路線・線区ごとの塗り分けで車両の置き換え計画や設備投資、修繕計画等が進められていくことになりそうです。
注目すべきは緑枠のキハ261系老朽取替についてであり、緑枠の対象は黒・緑・紫の線区が対象です。そう石北本線が黄色になっているので、もしかしたら・・・という可能性が出てきました。
では、多目的車両製造以外の4点について見ていきますか。
【2022年度までにキハ261系を新製し、キハ183系、キハ281系、キハ283系の老朽取替】
2015年にキハ261系1000番台が現行塗装に塗装変更された際、既に発表されていたことでした。現時点でキハ281系以外は徐々に置き換えが進み、3月のダイヤ改正では、キハ283系の一部を置き換え、札幌~釧路間の「おおぞら」3往復に投入されました。
非振り子式車両での置き換えということで、そのほかリンク式自己操舵台車等、釧路方面に特化した仕様のキハ283系の置き換えに伴い、所要時分増加が懸念されていましたが、キハ261系充当列車の最速は特急「おおぞら5号」の4時間01分で、キハ283系に劣らない速達性が確保されています。札幌~南千歳間で先行列車によるロスがあり、これを除いたら、同列車が一番速くなります。
現時点だと、残り30両が増備される計画です。増結用中間車が2両、それ以外は先頭車付きのユニットです。今年度は上記の多目的車両(キハ261系5000番台)の製造があり、1000番台の製造は最小限に抑えられるようですが、来年度以降は昨年度のようにまた引き続き増備される計画です。ただこれは、コロナ前の予定ですから、もしかしたら変更されているかもしれません。
増結用中間車を除けば、7編成分が投入されることになります。単純に現行の運用を置き換えるとすれば、キハ281系の「北斗」分2本、キハ283系の「おおぞら」2本が必要です。これで7編成中4編成分使用されることになります。残りは3編成分です。
札幌運転所(札サウ)では、最大9編成分でき、1日5運用あります。現状では余裕があります。しかし、「おおぞら」がキハ261系に統一された際は、その中から釧路へ転出するグループも出てくるでしょう。それを考えると、札幌と釧路で予備をそれぞれ確保しなければなりませんから、その3編成分を札幌と釧路へ分配する形となるのでは?と予想しています。
それを考慮すると、網走方面投入分がなくなってしまいます。


10月にキハ261系5000番台が石北本線に入線し、特急「オホーツク1号」と特急「大雪4号」に充当しましたが、ヘッドマークと行先表示はステッカーで対応しました。ステッカーで対応するあたり、ヘッドマークや行先表示が用意されていないことは言うまでもありませんから、これは今後も石北本線での使用を考慮していないと言わざるを得ません。
設備を除けば、5000番台は1000番台の7次車と同等の設備・装備を有しているはずですから、はまなす編成が対応していなければ、今後増備される1000番台や既存の1000番台も用意されていない可能性が高そうです。幕式ヘッドマークも「オホーツク」や「大雪」は見たことないですよね。


石北本線に入線予定がないような記載がされていますが、一方で、キハ183系の老朽取替が着手されることは間違いなさそうです。一体石北特急はどうなってしまうのでしょうか???

札幌~函館間の「北斗」については、2022年度までにキハ261系に統一する計画があり、それは最新の計画でも変わらないようです。来春のダイヤ見直しにより、特急「北斗23号」と特急「北斗24号」の運転取り止めが決まっています。運用に余裕が生まれることから、キハ281系の置き換えについてはそう難しくなさそうです。

3月のダイヤ改正で一部が残り、最後の活躍が続くキハ283系。こちらも置き換えに関しては、難なく実施することができそうです。
【2022年度以降、721系(快速エアポート用)の老朽取替】
これも以前から計画されており、快速「エアポート」用の721系6両固定編成の老朽取替が2022年度以降実施される計画です。当初は、3両編成の初期車を置き換える計画でしたが、途中から快速「エアポート」用編成の置き換えに変更されています。130km/h運転を実施していたことから、老朽・劣化が進んでいるのかもしれません。
置き換えについて、5100・5200番台といった8次車中心の編成まで置き換えるのか、当初から6両編成を組む3100・3200番台のみ置き換えるのかは不明です。老朽取替に際し、733系3000番台の新製予定もなく、現時点では不明な点が多いです。
昨今は新型コロナウィルスの影響で快速「エアポート」の利用そのものが落ち込んでいますが、コロナ禍以前は転換クロスシートなどの構造で、733系3000番台と比較してスペースが確保されない等の問題もありました。ロングシートになって不便になった点は否めませんが、スーツケースを持ち歩く利用者が増えた近年では、721系の構造上の問題は否めませんでした。

具体的な置き換え計画については不明ですが、そろそろ記録しておいた方がいい時期に差しかかっていることは言うまでもありません。
【2021年度以降、キハ40形気動車の老朽取替】
来春のダイヤ見直しで後継となるH100形が宗谷本線と室蘭本線に大量投入されます。石北本線では一部の列車が置き換えられます。黄色枠で囲ってありますから、今後は根室本線の滝川~富良野(東鹿越)間、日高本線の苫小牧~鵡川間、石北本線全線、釧網本線全線などで置き換えが活発になるかもしれません。
ですが、函館地区や帯広・釧路エリアは単独で維持可能な路線に指定されていたり、北海道高速鉄道開発(株)関連の線区だったり、将来的に第三セクター化される路線という関係で各々色分けされているので一概には言えませんが、輸送効率化を図るためには、車両の統一は不可欠です。来春の時点では混在している状況が続きますから、さらなるH100形の増備で車両を置き換えていき、廃車や転配を進め、苫小牧エリアや旭川エリアを中心にさらなる輸送効率化が図られると予想しています。


【789系、キハ261系0番台、731系等の車両サイクルに基づく重要機器取替】
既存の車両について、重要機器取替工事が引き続き施行されます。789系については、「ライラック」用の0番台で既に6両編成×2本が施行済みです。対象は30両ということで、2010年度に増備された6両編成1本を除く5本に対して施行されることになりそうです。
施行車は、前照灯の一部がLEDに変わっていたり、内装もシート生地が789系1000番台と同様のものとなっています。座席については、ひじ掛けの部分に引き続き灰皿を有していることから、生地のみ交換した形となるでしょう。
キハ261系0番台も重要機器取替工事が進み、残るは札幌方ユニット2両だけになりました。こちらは行先表示がLEDになり、前照灯もLEDに交換されるといった小変更が見られます。
731系も重要機器取替工事が進み、管理者が把握している限りでは、大半の731系で施行が完了していると思います。相棒のキハ201系のように、前照灯の一部がLEDになった等の変化はありませんが、機器更新によって電動車の加速音が733系などに似たタイプとなっています。



ということで、今後の車両の動向について紹介してきました。
でも、気になる車両もまだありますよね。


785系です。
今年で車齢は30年です。デビュー当初から基本編成として活躍していた5本については、2017年3月で営業運転から撤退し、廃車・解体されました。現在残っている5両編成×2本は、2002年まで付属編成として活躍していた車両です。それを2本くっつけてuシート車を組み込んで5両編成としました。残した理由は、付属編成時代に活躍した際からの累計走行距離が基本編成よりも少なかったことから、引き続き活躍していると耳にしています。
北海道の特急電車は先の781系でも30年弱の活躍でした。先に廃車となった785系も27年の活躍だったので、現役続投となれば、記録を更新することになります。老朽取替計画が明記されておらず、使用列車の「すずらん」の減便も予定されていないので、引き続き活躍することになりそうです。
ほかにも、733系ベースのワンマン運転対応の2両編成の電車なども計画にあったはずですが、直近では投入計画はなさそうです。
今後数年でまたさらに北海道の鉄道は大きく変わりそうです。引退する車両も多く含まれており、今のうちに早めに記録しておいた方がよさそうですね。
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その中でやはり気になるのは、今後の車両の動向だと思います。
記載内容は・・・
・2022年度までにキハ261系を新製し、キハ183系、キハ281系、キハ283系の老朽取替
・今年度まで多目的車両(キハ261系5000番台)の製造
・2022年度以降、721系(快速エアポート用)の老朽取替
・2021年度以降、キハ40形気動車の老朽取替
・789系、キハ261系0番台、731系等の車両サイクルに基づく重要機器取替
特に注目すべきが上記の5点だと思います。
ですが、項目ごとに色分けされています。環境報告書ではよくわからなかったのですが・・・

過去にJR北海道が発表した資料でありました。色分けは線区ごとに示されていると思われ、この路線・線区ごとの塗り分けで車両の置き換え計画や設備投資、修繕計画等が進められていくことになりそうです。
注目すべきは緑枠のキハ261系老朽取替についてであり、緑枠の対象は黒・緑・紫の線区が対象です。そう石北本線が黄色になっているので、もしかしたら・・・という可能性が出てきました。
では、多目的車両製造以外の4点について見ていきますか。
【2022年度までにキハ261系を新製し、キハ183系、キハ281系、キハ283系の老朽取替】
2015年にキハ261系1000番台が現行塗装に塗装変更された際、既に発表されていたことでした。現時点でキハ281系以外は徐々に置き換えが進み、3月のダイヤ改正では、キハ283系の一部を置き換え、札幌~釧路間の「おおぞら」3往復に投入されました。
非振り子式車両での置き換えということで、そのほかリンク式自己操舵台車等、釧路方面に特化した仕様のキハ283系の置き換えに伴い、所要時分増加が懸念されていましたが、キハ261系充当列車の最速は特急「おおぞら5号」の4時間01分で、キハ283系に劣らない速達性が確保されています。札幌~南千歳間で先行列車によるロスがあり、これを除いたら、同列車が一番速くなります。
現時点だと、残り30両が増備される計画です。増結用中間車が2両、それ以外は先頭車付きのユニットです。今年度は上記の多目的車両(キハ261系5000番台)の製造があり、1000番台の製造は最小限に抑えられるようですが、来年度以降は昨年度のようにまた引き続き増備される計画です。ただこれは、コロナ前の予定ですから、もしかしたら変更されているかもしれません。
増結用中間車を除けば、7編成分が投入されることになります。単純に現行の運用を置き換えるとすれば、キハ281系の「北斗」分2本、キハ283系の「おおぞら」2本が必要です。これで7編成中4編成分使用されることになります。残りは3編成分です。
札幌運転所(札サウ)では、最大9編成分でき、1日5運用あります。現状では余裕があります。しかし、「おおぞら」がキハ261系に統一された際は、その中から釧路へ転出するグループも出てくるでしょう。それを考えると、札幌と釧路で予備をそれぞれ確保しなければなりませんから、その3編成分を札幌と釧路へ分配する形となるのでは?と予想しています。
それを考慮すると、網走方面投入分がなくなってしまいます。


10月にキハ261系5000番台が石北本線に入線し、特急「オホーツク1号」と特急「大雪4号」に充当しましたが、ヘッドマークと行先表示はステッカーで対応しました。ステッカーで対応するあたり、ヘッドマークや行先表示が用意されていないことは言うまでもありませんから、これは今後も石北本線での使用を考慮していないと言わざるを得ません。
設備を除けば、5000番台は1000番台の7次車と同等の設備・装備を有しているはずですから、はまなす編成が対応していなければ、今後増備される1000番台や既存の1000番台も用意されていない可能性が高そうです。幕式ヘッドマークも「オホーツク」や「大雪」は見たことないですよね。


石北本線に入線予定がないような記載がされていますが、一方で、キハ183系の老朽取替が着手されることは間違いなさそうです。一体石北特急はどうなってしまうのでしょうか???

札幌~函館間の「北斗」については、2022年度までにキハ261系に統一する計画があり、それは最新の計画でも変わらないようです。来春のダイヤ見直しにより、特急「北斗23号」と特急「北斗24号」の運転取り止めが決まっています。運用に余裕が生まれることから、キハ281系の置き換えについてはそう難しくなさそうです。

3月のダイヤ改正で一部が残り、最後の活躍が続くキハ283系。こちらも置き換えに関しては、難なく実施することができそうです。
【2022年度以降、721系(快速エアポート用)の老朽取替】
これも以前から計画されており、快速「エアポート」用の721系6両固定編成の老朽取替が2022年度以降実施される計画です。当初は、3両編成の初期車を置き換える計画でしたが、途中から快速「エアポート」用編成の置き換えに変更されています。130km/h運転を実施していたことから、老朽・劣化が進んでいるのかもしれません。
置き換えについて、5100・5200番台といった8次車中心の編成まで置き換えるのか、当初から6両編成を組む3100・3200番台のみ置き換えるのかは不明です。老朽取替に際し、733系3000番台の新製予定もなく、現時点では不明な点が多いです。
昨今は新型コロナウィルスの影響で快速「エアポート」の利用そのものが落ち込んでいますが、コロナ禍以前は転換クロスシートなどの構造で、733系3000番台と比較してスペースが確保されない等の問題もありました。ロングシートになって不便になった点は否めませんが、スーツケースを持ち歩く利用者が増えた近年では、721系の構造上の問題は否めませんでした。

具体的な置き換え計画については不明ですが、そろそろ記録しておいた方がいい時期に差しかかっていることは言うまでもありません。
【2021年度以降、キハ40形気動車の老朽取替】
来春のダイヤ見直しで後継となるH100形が宗谷本線と室蘭本線に大量投入されます。石北本線では一部の列車が置き換えられます。黄色枠で囲ってありますから、今後は根室本線の滝川~富良野(東鹿越)間、日高本線の苫小牧~鵡川間、石北本線全線、釧網本線全線などで置き換えが活発になるかもしれません。
ですが、函館地区や帯広・釧路エリアは単独で維持可能な路線に指定されていたり、北海道高速鉄道開発(株)関連の線区だったり、将来的に第三セクター化される路線という関係で各々色分けされているので一概には言えませんが、輸送効率化を図るためには、車両の統一は不可欠です。来春の時点では混在している状況が続きますから、さらなるH100形の増備で車両を置き換えていき、廃車や転配を進め、苫小牧エリアや旭川エリアを中心にさらなる輸送効率化が図られると予想しています。


【789系、キハ261系0番台、731系等の車両サイクルに基づく重要機器取替】
既存の車両について、重要機器取替工事が引き続き施行されます。789系については、「ライラック」用の0番台で既に6両編成×2本が施行済みです。対象は30両ということで、2010年度に増備された6両編成1本を除く5本に対して施行されることになりそうです。
施行車は、前照灯の一部がLEDに変わっていたり、内装もシート生地が789系1000番台と同様のものとなっています。座席については、ひじ掛けの部分に引き続き灰皿を有していることから、生地のみ交換した形となるでしょう。
キハ261系0番台も重要機器取替工事が進み、残るは札幌方ユニット2両だけになりました。こちらは行先表示がLEDになり、前照灯もLEDに交換されるといった小変更が見られます。
731系も重要機器取替工事が進み、管理者が把握している限りでは、大半の731系で施行が完了していると思います。相棒のキハ201系のように、前照灯の一部がLEDになった等の変化はありませんが、機器更新によって電動車の加速音が733系などに似たタイプとなっています。



ということで、今後の車両の動向について紹介してきました。
でも、気になる車両もまだありますよね。


785系です。
今年で車齢は30年です。デビュー当初から基本編成として活躍していた5本については、2017年3月で営業運転から撤退し、廃車・解体されました。現在残っている5両編成×2本は、2002年まで付属編成として活躍していた車両です。それを2本くっつけてuシート車を組み込んで5両編成としました。残した理由は、付属編成時代に活躍した際からの累計走行距離が基本編成よりも少なかったことから、引き続き活躍していると耳にしています。
北海道の特急電車は先の781系でも30年弱の活躍でした。先に廃車となった785系も27年の活躍だったので、現役続投となれば、記録を更新することになります。老朽取替計画が明記されておらず、使用列車の「すずらん」の減便も予定されていないので、引き続き活躍することになりそうです。
ほかにも、733系ベースのワンマン運転対応の2両編成の電車なども計画にあったはずですが、直近では投入計画はなさそうです。
今後数年でまたさらに北海道の鉄道は大きく変わりそうです。引退する車両も多く含まれており、今のうちに早めに記録しておいた方がよさそうですね。
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