クリスマスシーズンに走ったSL
臨時列車 - 2020年12月25日 (金)
北海道では、かつてクリスマスシーズンに運行していたSLがありました。

その1つが「SLはこだてクリスマスファンタジー号」です。函館~大沼公園間を運行していました。
写真は本当の最終日。6年前の運転を最後に廃止されてしまいました。

札幌から到着したキハ281系の特急「スーパー北斗8号」とともに。当時の「スーパー北斗」は札幌~函館間を3時間半程度で結んでいました。現在なら最速達の部類です。キハ261系が営業運転に入るまでは減速運転が施行されていたとはいえ、今となっては速く感じるダイヤでした。

クリスマスらしく、SLにイルミネーションもつけられ、これは牽引機は同じといえど、「SL冬の湿原号」では見られない光景でした。
ところで、北海道でSLは釧網本線のSL冬の湿原号しか設定されなくなりました。人手不足や車両メンテナンス体制を向上させるために運行数を減らしました。加えて、当時の新型ATS(DN)の車両側への搭載が困難という理由もありました。困難ではありませんが、搭載するには多額の費用がかかるために断念した形です。
ATSは車上装置と地上装置があります。札幌圏などで使用している最新タイプのATS-DNは、従来のATS-SNと互換性があり、ATS-DNの車上装置を搭載した車両がATS-SNの地上装置が設置された区間を走行することは可能ですが、逆に、ATS-SNの車上装置しか搭載していない車両については、ATS-DNの地上装置に更新された区間を走行することはできません。
かつて、「SLニセコ号」や「SL函館大沼号」といったSL列車が運行されていましたが、それらは運行区間の一部で地上設備がATS-DNに更新されてしまいました。上記のとおり、ATS-SNしか車上設備を搭載していないSLは、更新された区間を走行することができません。よって、運行終了を余儀なくされたのです。
一方、運行本数の少ない地方交通線になれば、地上設備がATS-SNのまま運行している路線や区間が現存します。釧網本線では、全区間で地上設備がATS-SNのままであり、SL列車が縮小した中で唯一存続することができたようです。
なので、今後SLに重大な欠陥が見つかり、修繕に多額の費用がかかる場合や、地上設備のATSが更新された場合は釧網本線でもSLを運行することができなくなります。JR北海道でも、人材不足という問題を抱えながら技術継承等の意味を含め、SLを走らせ続けています。
今日も1300億円あまりの支援が表明されたばかりです。その状況下で維持費がかかるSLが運行されること自体、奇跡に近いです。
とりあえず、今年度の「SL冬の湿原号」の運行は決まっています。来年度以降はわかりません。いつ運行が取り止められてもおかしくないのです。
稼働し続ける限り、釧網本線まで足を運びたいですね。
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その1つが「SLはこだてクリスマスファンタジー号」です。函館~大沼公園間を運行していました。
写真は本当の最終日。6年前の運転を最後に廃止されてしまいました。

札幌から到着したキハ281系の特急「スーパー北斗8号」とともに。当時の「スーパー北斗」は札幌~函館間を3時間半程度で結んでいました。現在なら最速達の部類です。キハ261系が営業運転に入るまでは減速運転が施行されていたとはいえ、今となっては速く感じるダイヤでした。

クリスマスらしく、SLにイルミネーションもつけられ、これは牽引機は同じといえど、「SL冬の湿原号」では見られない光景でした。
ところで、北海道でSLは釧網本線のSL冬の湿原号しか設定されなくなりました。人手不足や車両メンテナンス体制を向上させるために運行数を減らしました。加えて、当時の新型ATS(DN)の車両側への搭載が困難という理由もありました。困難ではありませんが、搭載するには多額の費用がかかるために断念した形です。
ATSは車上装置と地上装置があります。札幌圏などで使用している最新タイプのATS-DNは、従来のATS-SNと互換性があり、ATS-DNの車上装置を搭載した車両がATS-SNの地上装置が設置された区間を走行することは可能ですが、逆に、ATS-SNの車上装置しか搭載していない車両については、ATS-DNの地上装置に更新された区間を走行することはできません。
かつて、「SLニセコ号」や「SL函館大沼号」といったSL列車が運行されていましたが、それらは運行区間の一部で地上設備がATS-DNに更新されてしまいました。上記のとおり、ATS-SNしか車上設備を搭載していないSLは、更新された区間を走行することができません。よって、運行終了を余儀なくされたのです。
一方、運行本数の少ない地方交通線になれば、地上設備がATS-SNのまま運行している路線や区間が現存します。釧網本線では、全区間で地上設備がATS-SNのままであり、SL列車が縮小した中で唯一存続することができたようです。
なので、今後SLに重大な欠陥が見つかり、修繕に多額の費用がかかる場合や、地上設備のATSが更新された場合は釧網本線でもSLを運行することができなくなります。JR北海道でも、人材不足という問題を抱えながら技術継承等の意味を含め、SLを走らせ続けています。
今日も1300億円あまりの支援が表明されたばかりです。その状況下で維持費がかかるSLが運行されること自体、奇跡に近いです。
とりあえず、今年度の「SL冬の湿原号」の運行は決まっています。来年度以降はわかりません。いつ運行が取り止められてもおかしくないのです。
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