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北海道新幹線が青函トンネル区間で210km/h運転実施中

年末年始の12月31日から1月4日まで、北海道新幹線の一部の列車で青函トンネル区間で従来の160km/h運転から210km/h運転へ速度を引き上げて運行しています。




都合により、12月31日の新函館北斗駅到着の7本については、高速運転は取り止めになったようです。

2016年3月の開業時は在来線時代と変わらない140km/h運転でしたが、2019年3月から160km/hに引き上げられ、今回試験的に210km/h運転まで引き上げられました。

これに伴い、運行時刻も若干変更されています。







210km/h運転を実施するのは7往復の計14本です。所要時間を3分短縮しています。新函館北斗駅に到着する列車については、木古内駅と新函館北斗駅発着時刻が3分短縮され、逆に新函館北斗駅を出発する列車については、発車時刻を3分繰り下げて対応します。





新幹線の発着時刻変更に伴い、函館~新函館北斗間の「はこだてライナー」も最大3分の時刻変更が生じているので注意が必要です。


でも不思議な感覚ですよね。最高運転速度を200km/hオーバーにしても所要時間はたった3分短縮するだけです。200km/hオーバーで走るのだから、もっと早くなるという先入観を持ってしまいがちですが、そこまで思ったほど所要時間の短縮には至らないようです。

管理者としては、青函トンネル区間は、やはり最低でも260km/h運転は必要だと思います。たとえそれが実現したとしても、短縮時分は今回の速度向上運転と比較して4~5分程度に収まるのではないかとみています。なので、青函トンネル区間の速度向上を実現したとしても、おそらく開業時と比べて最大15分弱程度の短縮に留まります。

一方で青函トンネル区間は常時湿度が高く、トンネル内は最大12‰の勾配も続き、鉄道車両にとっても酷な環境下を走行します。最高運転速度を向上させても良いですが、その分車両の寿命を縮めてしまうことになります。

これらを踏まえ、車両の寿命を短くする一方で所要時分短縮効果を考えると、青函トンネル区間のみの速度向上というのはあまり意味がないというのが正直なところです。このあたりは「スーパーおおぞら」や「スーパーとかち」の130km/h運転時代とよく似ています。

本気で時間短縮を検討するのであれば、青函トンネル区間だけでなく、新函館北斗~盛岡間についてもさらなる速度向上を視野に入れていかなければなりません。

いろいろと課題もある新幹線ですが、例えば、北海道胆振東部地震で新千歳空港が閉鎖に追い込まれた際などは、新幹線が道内と本州を結ぶ移動手段として重要な役割を果たし、稀に冬季などで悪天候で航空機に欠航が発生した場合も「北斗」と新幹線を使って航空機の代替手段として重宝する利用客も多くいます。昨今では新型コロナウィルスの影響で航空機の運行本数が減らされている中、新幹線は概ね通常運転を実施しているので、そうした緊急時の移動手段として重要な役割を果たしていると言えます。

ただ、いずれにしても所要時間短縮は今後の必須項目なので、青函トンネル区間のみならず、新函館北斗~盛岡間全体で速度向上を実施する等の対応が必要です。










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コメント
9986: by ハナ on 2021/01/03 at 02:55:20 (コメント編集)

僅か数分の短縮が効果を生むか。正直難しいですね。
コレが東海道新幹線だと宣伝効果が大きいと思えるのが不思議です。
北関東と道南の移動手段であれば航空機と対抗できますが需要が少ないですよね。
コレも東海道新幹線だと人口希薄地帯が少ないので移動手段としても確立している証ですね。
いかんせん東北新幹線は北に向かって人口密度が低くなるのがネック。新幹線はビジネス利用の継続で収益が保たれると思います。人が少ないと経済も動きにくいですからね。

9987: by カラムーチョ on 2021/01/03 at 10:39:06

盛岡から新函館までずっとトンネルで退屈なんで、この区間こそぶっ飛ばして目的地に早く到達するのが望ましいです。

前のしきしまの記事でE257踊り子とサフィール踊り子を評価してますが、あんなの両方駄作でした。
サフィール踊り子のプレミアムグリーン席は???てな感想です。車内探訪サイトSonic Rail Gardenのブログで確認できます。E257系はあずさ時代の座席の方が良くてなぜあんな硬いシートに交換されたのがよくわかりません。E353系あずさの普通席はとても快適です。

9990:時短効果が小さいのは by パキラ on 2021/01/03 at 17:39:55 (コメント編集)

明けましておめでとうございます。
所要時間短縮が3分にとどまるのは、共用区間の青函トンネル以外の部分が140km/hのままなのも大きいです。明かり区間+短いトンネルでの速度向上(特に貨物列車とのすれ違い)は長大トンネルとは別の課題があるのかもしれません。
盛岡~新青森と新函館北斗~札幌はそれぞれJR東日本、JR北海道から320km/h化の計画が既に上がっており、やはり札幌延伸までの課題は低速運転区間の解消、緩和かと思いますが、おっしゃる通り青函トンネル内の特殊な条件での車両、設備への負担との兼ね合いでどこまでやれるかですね。

9991: by 管理人 on 2021/01/04 at 00:52:29

>>「ハナ」さん、コメントありがとうございます。

東海道新幹線は数分の時間短縮でも盛り上がりますよね。不思議です。

東海道・山陽新幹線は一定の間隔で巨大都市があるので利用はある程度確保できますが、東北新幹線は仙台と盛岡ぐらいでしょうか?新青森駅や新函館北斗駅などの拠点はあるものの、中心部から離れています。

北海道新幹線が開業しても大きな経済効果は生みませんでした。新函館北斗駅から数年で撤退したテナントもあります。そもそも北東北と道南の人の往来は多いわけではないので、当たり前といったら当たり前です。

札幌まで延伸したら、新幹線の利点は現状よりも生かされます。札幌~新函館北斗間の「北斗」の代替便や札幌~盛岡間など、都市間輸送をメインとした列車も展開してほしいです。自由席がほしいです。やっぱり高いと思います。もっと安くしないと、、、。

9992: by 管理人 on 2021/01/04 at 01:05:32

>>「カラムーチョ」さん、コメントありがとうございます。

トンネルだらけで退屈ですが、北海道新幹線区間は特に貨物の風圧の関係があるので、速度出せないのが現状です。盛岡以北は360km/h運転ぐらいやってほしいですよね。

例のサイト見ましたよ。サフィールのプレミアムグリーン席はあまり見たことがなかったのですが、実際に確認してみると、見ただけでけっこう固そうですよね。最近はどの列車に乗ってもシートが固いです。もう少しクッション性のあるシートにしてくれると嬉しいんですけどね。

外装こそ一新したもののE257系2000番台は内装はほぼそのままで、例えばトイレのドアもそのまま流用した感じで傷まみれで、とても外装とは異なる劣化具合がTwitterで流れていましたよ。これは北海道の「ライラック」にも当てはまりますが、使える車両だからといって、何もかもそのままというのはちょっと、、、というのはあります。

E353系は管理者も好きな車両です。一度乗ってみたいです。

9994: by 管理人 on 2021/01/04 at 01:46:28

>>「パキラ」さん、コメントありがとうございます。

今年もよろしくお願いします。

共用区間の運転速度抑制の影響は大きいですよね。青函トンネル区間のみならず、共用区間を含めて最高運転速度を向上させないと大きな時間短縮効果は生まないと思います。

札幌まで320km/h運転を実施すれば万歳でしょう。しかし、車両の耐性で未知な点もあり、それは高湿の条件で高速運転をした場合の車両への負荷、そして冬季における車両への負荷です。

N700系が10年程度で廃車されていますから、これら厳しい条件を加味すると、それよりも寿命が短くなる可能性もあります。東海道・山陽新幹線のように東北・北海道新幹線は一定の間隔で巨大都市があるわけではないので、北上するにつれて利用は少なくなります。新車を投入するにも4億円程度かかりますから、コストとの兼ね合い・バランスが取れなくなると思います。そのあたりを今後どうするか気になりますね。

9995:ホント・・。 by 天寧 on 2021/01/04 at 13:02:55 (コメント編集)

こんにちは。
〈サフィール踊り子〉プレミアムグリーン車とE257系〈踊り子〉普通車に乗りまたけどカラムーチョ様の言われている通りガッカリでした。
プレミアムでは先頭車先頭席をゲットして前面展望を楽しみましたが、ただそれだけ。座席は大したことのない、むしろあまり座り心地の良くない外見だけデラックスなもの、東京~伊豆急下田間5,200円はぼったくりですね。デビュー当時の283系〈スーパーおおぞら〉のグリーン車の方がはるかにマシ。
E257系2000番台も座席にいまや標準装備ともいえる枕も付いておらず、しかも電源を付けたため窓側の肘掛付近に余裕がなくなり、コンセントが脚に当たる位置にあるなどホント残念。
関東近郊のリゾート地を目指す特急列車の車両としては大したことないというのが実際に乗った感想です。
〈サフィール〉はもう二度と乗らないかも・・。
新型コロナ次第ですが、あとは185系のお別れ乗車が待っています。
テーマと関係のないコメントで失礼しました。

9999: by 管理人 on 2021/01/04 at 22:34:05

>>「天寧」さん、コメントありがとうございます。

座席の形状は豪華そうですよね。座席が固そうなのは、ネット上の写真でも伝わってきますよ。外装はなかなかカッコ良さそうなんですけどね。

転用して投入するあたり、リゾート地へのアクセス列車とはいえ、東日本もさほど力を入れていないような雰囲気もあります。列車でもリゾート気分を味わいたいのであれば、サフィールに乗ればいいという考えなのかもしれません。

乗車して感動した等の意見はあまり聞かないので、そこそこイイ列車なのかなぁ~という感じでした。教えていただき、ありがとうございます。

10146:JR貨物が目指す貨物新幹線とは? by 龍 on 2021/01/28 at 22:32:29 (コメント編集)

2021年1月8日、JR貨物が「JR貨物グループ長期ビジョン2030」を発表しました。その中に、「取組方針 新技術の導入」と題して「物流イノベーションや既存鉄道インフラの有効活用(人流・物流の一体化による鉄道事業の持続性向上)として貨物新幹線の検討を推進。」という一文が盛り込まれています。

これまで新幹線の営業運転は旅客列車のみで、一部列車で実施されている貨客混載を除けば貨物列車が運転されたことはありません。過去にも何度か新幹線による貨物列車の運転が検討されたことはありますが、最高速度や制動距離などの問題から新幹線で旅客列車と貨物列車を混在させるダイヤを組むことは困難だとされ、見送られてきました。

今回のJR貨物の発表がどのような意味を持つのか。実現するとしたらどのような輸送形態になるのか。続報を待ちたいところです。

10153: by 管理人 on 2021/01/30 at 00:36:50

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

貨物と新幹線の組み合わせは難しいですよね。

重量増えれば、重心が高くなることにつながりますし、荷物を積むために車両の寸法を大きくすると空気の抵抗が悪くなったり、高速走行時の安定性の問題に影響してきます。

そして仰るとおり、重量増えると制動距離が伸びる原因になりますから、今のところ難しいことばかりなんですよね。しかも貨物となれば、広大なヤードが必要です。現状では雑誌などの書籍を運ぶのが手一杯かと思います。

実現するとしてもこの先10年程度はかかると思います。車両の構想もできていない以上、発表事項は現時点でほぼゼロスタートですね。

ですが、期待できることもたくさんあるので、続報を待ちたいと思います。

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