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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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駅前はほぼスラム化されていた旧尺別駅

今回は予約投稿記事です。

先日音別駅を紹介しました。そういえばと思い、2年前に廃止された尺別駅や直別駅の様子をお伝えしていなかったので紹介しますね。



浦幌町と白糠町の間にありますが、住所は音別と同じく釧路市になります。いわゆる県境のような場所になり、国道38号線沿いも直別駅前や尺別駅前以外は集落はほとんどありません。

歴史は大正時代にまで遡り、北日本鉱業が、尺別炭礦運炭軌道向け分岐線(車扱貨物積込線)設置予定地点に、1919年(大正8年)7月13日付で信号所設置を願い出たことにより貨物駅として開設され、その後旅客を扱うようになりました。

なので、北海道の鉄道の典型的な例である産業とともに発展した駅の1つだったと思います。

その後、尺別炭鉱1970年に閉山となり、2019年3月に廃駅となりました。

ちなみに最後まで使用された2代目駅舎は1953年完成で、改築等を経て廃止まで半世紀以上にわたって使用されたようです。昨年の今時期も旧駅舎はまだ解体されずに残っていました。保線作業などで使われていると予想します。







駅構内の様子です。交換設備を有していることから、現在は尺別信号場として機能しています。特急列車同士の交換は現在実施されていないはずで、貨物列車や普通列車の交換で使用されていると思います。

駅ホームは相対式2面2線の地上駅でした。駅舎の直別方(浦幌方面)に貨物ホームと引き込み線などを有していたようです。





駅ノートにもいっぱい書き込まれていましたよ。

話題は逸れますが、たまにTwitterのアカウント名で記入する方もいます。管理者は内容よりも実際にどのような字の書き方をするのかを駅ノートでチェックします。

理由は高校時代。当時の担任は嫌いで管理者は全く言うことを聞きませんでしたが、ほぼ唯一残っている言葉が、「どんなに人間がクソでも、字だけ綺麗に書いておけば何とかなる」というのがとても印象に残っています。

字を綺麗に書くだけなら、どんなに馬鹿でもアホでもできますからね。

そこから管理者も、人に見せる書き物をする際は字を綺麗に書くように心がけています。その言葉は正しくて、実際に救われたことも何度かありましたよ。

人として嫌いでしたが、言っていることは全て筋が通っていたんですよね。


でも、駅ノートをパラパラとめくった限りでは、「おおっ!!」という輝く字はなかったかな。例えば、どんなに綺麗な女性やかわいい女性がいても字が汚かったら管理者は幻滅してしまいます。これはないな、、、って感じになります。

多少のクセはあるにしても、管理者としては身だしなみとほぼ同じようなものと捉えます。今まで見てきた限りだと、字か極端に汚い人は、普段の生活でもいい加減な部分があったりするんですよね。

皆さんも意識してみてください。特に育ち盛りのファミリー世代の方はそれを子どもが真似する場合もあるので、日頃から気をつける必要はあると思いますよ。


話題は戻りますが、炭鉱閉山前は1日に2000人を超える乗降があったようですが、晩年は1日の平均乗車人員は1.0でした。ゼロではないにしても、バスなどで代替可能なレベルにまで落ち込んでいました。


そして、駅舎やホームは主要駅並みに立派ですが、、、















実は駅前は廃屋が立ち並び、ほぼスラム化されているような状況です。管理者が確認した限りだと、現在も住居として使われている家は1軒または2軒しかなく、将来的に消滅集落になる可能性もありそうです。

実は、10年以上前に「スーパーおおぞら」に乗車中、この異様な光景を目にしていたことを鮮明に覚えています。駅があったので駅名標を確認したら、「しゃくべつ」と記載されていたのです。それがずっと頭から離れませんでした。人がいるの???って感じでずっと不思議に思っていた駅だったのです。

元々は駅前のみならず、駅からずっと山の方へ道道361号尺別停車場線があり、内陸へ8キロほど入ったあたりに数千人が暮らしていたとされる大きな市街地があったようです。しかし、炭鉱の閉山とともに消滅し、現在は街があった面影が少し確認できる程度になっているようです。郵便局が廃止されるレベルですから、炭鉱の閉山で極端な過疎化を招いてしまったようです。

周辺は数年に一度のヒグマの出没エリアです。尺別停車場線を進むと、かつての市街地の奥が山になっています。おそらくそこから縄張り争いに敗れたクマが出没しているのでしょう。根室本線を横切り、海沿いを歩くヒグマの姿が確認されることもあるようです。



廃屋が立ち並ぶ尺別駅前ですが、実は2010年夏に公開された「ハナミズキ」の紗枝の実家として撮影に使用されたオープンセットが保存されています。


ということで、旧尺別駅の様子をお伝えしました。おそらく、バス路線もないので、鉄道という公共交通を失った現在、周辺を訪問するには車しかないと思います。廃止時は音別~尺別間を歩いている方もいましたが、基本的にはやめた方がいいんじゃないかな。

廃墟巡りなど、気になる方は訪問してみてくださいね。











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コメント
10082:嗚呼、尺別駅。 by 天寧 on 2021/01/15 at 14:33:07 (コメント編集)

こんにちは。
私は尺別駅で乗降したことはないのですが、1988年9月に乗っていた22普通列車と特急が交換して写真を撮った思い出があります。
1994年4月にはクルマで訪れました。その頃から駅前は廃屋だらけで驚いたものですが、到着した釧路行きの普通列車に尺別から乗る女性がいてびっくりしました。
この当時は駅舎正面に、綺麗なハマナスの絵が描かれていてJRも洒落たことをするなと感心したものですが、廃止間近にはなくなっていたみたいですね。
尺別炭鉱廃止の頃に来てみたかったですが、私、1歳だったのでムリですね。極めて残念です。

10088: by 管理人 on 2021/01/15 at 22:57:16

>>「天寧」さん、コメントありがとうございます。

過去に尺別に住んでいて鉄道を利用していたという方からコメントをもらったことがありますよ。昔は利用者はそれなりにいたようです。

郵便局も廃局になるぐらいですから、尺別はいずれ無人地帯になると思います。訪れようにも今は車でないと無理です。

話題は逸れますが、駅前に郵便ポストがありますが、それはちゃんと定時で未だにやってくるみたいですよ。

海が近いので津波などを考慮したら、人が離れていくというのは筋かもしれません。駅にも海抜の表示があったので万が一の際は危険なエリアになると思います。何メートルだったかは忘れました。

10090: by ハナ on 2021/01/15 at 23:43:24 (コメント編集)

廃駅後にデマンドで音別からバスが尺別地区に乗り入れてる筈です。本数は少ないけどアシの確保をしなくてはならない何かがあるのでしょう。同様に羽帯も廃駅後に清水町がコミュニティバスを走らせてますね。
乗り継ぎできれば某バス旅の番組が成り立ちそうです。

10098: by 管理人 on 2021/01/19 at 00:37:11

>>「ハナ」さん、コメントありがとうございます。

実はそうした情報が得られなかったんですよ。住宅も1つ2つしかもうなかったので、直接デマンドバスの内容を伝えているだけで、我々一般人には浸透していないのかもしれません。

2015年の夏に洞爺湖から羅臼までの放送回がありましたが、帯広→陸別→北見→釧路のルートで大きく迂回していたと思います。途中のチェックポイントで納沙布岬があったので、迂回せざるを得ませんでした。

根室本線ルートだと、帯広から豊頃か浦幌あたりまでしかなかったはずです。そこから少なくとも音別あたりまで徒歩で行かなくてはなりませんから、どう考えても無理です。それだけ無人地帯なのです。大変ですよね。

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