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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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『毛織の☆北紡!』3月ダイヤ改正前に廃止された宗谷本線・北星駅(W50)

今回は予約投稿記事です。

3月ダイヤ改正を前に廃止された宗谷本線の北星駅(W50)について紹介します。





北星駅は何といっても「毛織の☆北紡」と書かれた広告があるのが印象的でした。

前回紹介した下士別駅などと同時期に設置されました。しかし、北星駅は小規模な駅にも関わらず、当初から旅客駅として設置された珍しい駅です。設置当初は周囲は農家が多かったのかもしれませんね。



待合室は木造で列車の本数や利用者を考えると立派すぎるぐらいです。



駅前の道路から少し駅舎やホームが入り込んだ場所にあります。豪雪地帯なので除雪も大変そうです。利用がゼロの日もこうして除雪を実施しなければなりません。それが凄く手間でお金もかかっているのです。



駅周辺は農家が数軒あるだけでそれ以外は何もありません。駅前は通路を除いて夏は緑が広がる場所のようです。駅前の農家も自家用車があれば鉄道を利用する必要もありません。まして、本数も少ないので不便でした。もはや旅客駅として残しておく必要はなかったのです。



ホーム全景です。1面1線の棒線駅でした。周辺は本当に何もありませんよ。

晩年は北星駅を通る普通列車は4往復ありましたが、旭川方面の最終列車だけ同駅を通過していました。それでも1日の普通列車自体が4往復しかないのですから、それだけ名寄以北になれば人口希薄地帯であり、列車の本数も極端に少なくなります。

名寄方の隣の駅は日進駅になっていますが、2006年までは智東駅でした。臨時駅で駅周辺に民家がなく、冬季は道路そのものが除雪もされずに封鎖してしまうため、列車も全て通過していました。それでも、冬季以外でも停車列車は2往復だけという、いわゆる秘境駅でした。

元々は周辺で林業が盛んで、切り出した木材の積み出し駅として活用されていたそうです。北星駅を含めて、周辺は本当に人口が少ないエリアでした。

およそ30年前の1992年の時点で1日の乗降客数は0を記録しており、晩年の乗降人員調査でも平均0.2人で「1名以下」となっていました。もはや旅客駅としての機能は失われていたと思います。

稚内方は智恵文駅です。宗谷本線の名寄以北で普通列車しか停車しない駅では数少ない戦力外通告を受けていない駅です。距離もさほど離れておらず、地図上では、北星駅は智恵文駅前を通らなければたどり着くことができず、このあたりも廃止の理由の1つだったりするかもしれませんね。

こうした駅を訪れる度に、どうして今まで残しておいたのか不思議で仕方ありません。それだけローカル輸送の整理を後回しにしてきたのだと思います。

廃駅紹介は次回以降もまだまだ続きますよ。











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コメント
10396: by 90年代を知りすぎた男 on 2021/04/09 at 00:02:38

アメリカとカナダの鉄道との衰退の仕方と似ていますね。最近、近距離輸送に関してはコロラド州のデンバーとオンタリオ州のオタワは近距離鉄道路線が整備されてきています。

北海道の札幌?函館?苫小牧?旭川?倶知安あたりが海外勢に注目されれば路線建設の話は出てくると思われます。

この駅、夜行の利尻の車窓から確認したことがありますが、待合室の灯りが写真に収めたくなるくらいきれいで大雪の中に佇む不思議な小屋でした。

10405: by 管理人 on 2021/04/10 at 00:14:43

>>「90年代を知りすぎた男」さん、コメントありがとうございます。

宗谷本線もサハリンとつなぐみたいな話は前々からありますよね。あとは国防のために稚内は維持していかなければいけないとか。

海外の観光目的ではなく、そうした点を含めて鉄路が注目されると国策で鉄路も守り抜いてくれる、あるいは維持してくれると思っているんですけどね。いかんせん難しいです。

夜行列車運行時にも灯りがついているとは、凄い経費をかけて維持しているんですね。他のローカル駅も多分そうでしょう。そりゃあ、お金がかかってどうしようもないです。戦力外を打診されても無理ありませんね。

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