町の顔を潰しているJR北海道
その他あれこれ - 2021年07月02日 (金)
以前、北海道の某ローカル駅でこのような看板を見つけました。

『いい表情(かお)してる人も、駅も~大切にしましょう。駅は町の顔です』と書かれていました。
今の状況では、そのようなことはありませんよね。むしろ町の顔を潰しています。今年3月のダイヤ改正でも18駅廃止となり、18駅が自治体による管理に移行しました。後者については、事実上JR北海道から不要と判断された駅に等しいものですから、町の顔を36個も潰したことになります。
落書きなどで看板そのものは劣化しています。なので、ここ数年で設置されたものではないでしょう。この考え方がまだ通用していた遅くても1990年代までに設置されたと予想します。
実際に利用僅少の影響でローカル駅の整理を進めており、JR北海道はコレを真逆のことを進めています。もちろんこうした看板があるわけですから、自治体側としてはその駅廃止を進めるJR北海道に対して対抗要件にもなり得るわけです。
言ってしまえば、こうした余計なことはするべきではありません。
おそらく、看板設置当時は好景気で何でもイケイケ状態。高金利で経営安定基金も将来的に安泰とみられていた時期だったかもしれません。たとえ景気が後退しても札幌と道内各地へ高速化を進めることで、こうしたローカル輸送をもカバーできるような体制とみていたのでしょう。
しかし実際は、低金利が続いて経営安定基金も減り続け、人口が減り始め、高速道路も延伸してマイカー需要は増加して・・・と、それをカバーできなくなっていきました。そこで、人件費ややってはならない安全投資を徐々に削り始めましたよね。
以前から利用が極端に少ないローカル駅というのはあったはずです。しかし、経営が徐々に苦しくなっていく中で、ローカル駅の整理を怠ってきました。その背景としては、国鉄時代、あるいは一部はJR化後になりますが、路線廃止を進めた国鉄の政策とは違うという示しをつけたかったのか、あるいは沿線自治体との間で何らかの約束や契約が結ばれていたのか、島田修社長も「第二の国鉄にしない」と過去に雑誌のインタビューで言及していますから、少なからずそうした国鉄とは違うという風潮のもとで生まれたのかもしれません。
ほかにも自治体に入る税収という問題もありますが、いずれにしても、北海道では駅の廃止や路線の廃止が思うように進みません。今回取り上げたこの看板の存在が駅を廃止しにくい理由の1つになると思います。
今後JR北海道では、1日あたりの利用が3名未満の駅については、廃止の方向で進めていくようです。それでも、存続を希望するのであれば、今回のダイヤ改正の18駅のように自治体管理への移行を検討するようです。小さな駅でも冬季の除雪費用はバカにはできず、年間数百万円計上する駅もあります。
今のところ、来春のダイヤ改正で廃止打診の駅は報道されていませんが、おそらく、戦力外通告を受ける駅は出てくるはずです。今後の発表を待ちたいと思います。
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『いい表情(かお)してる人も、駅も~大切にしましょう。駅は町の顔です』と書かれていました。
今の状況では、そのようなことはありませんよね。むしろ町の顔を潰しています。今年3月のダイヤ改正でも18駅廃止となり、18駅が自治体による管理に移行しました。後者については、事実上JR北海道から不要と判断された駅に等しいものですから、町の顔を36個も潰したことになります。
落書きなどで看板そのものは劣化しています。なので、ここ数年で設置されたものではないでしょう。この考え方がまだ通用していた遅くても1990年代までに設置されたと予想します。
実際に利用僅少の影響でローカル駅の整理を進めており、JR北海道はコレを真逆のことを進めています。もちろんこうした看板があるわけですから、自治体側としてはその駅廃止を進めるJR北海道に対して対抗要件にもなり得るわけです。
言ってしまえば、こうした余計なことはするべきではありません。
おそらく、看板設置当時は好景気で何でもイケイケ状態。高金利で経営安定基金も将来的に安泰とみられていた時期だったかもしれません。たとえ景気が後退しても札幌と道内各地へ高速化を進めることで、こうしたローカル輸送をもカバーできるような体制とみていたのでしょう。
しかし実際は、低金利が続いて経営安定基金も減り続け、人口が減り始め、高速道路も延伸してマイカー需要は増加して・・・と、それをカバーできなくなっていきました。そこで、人件費ややってはならない安全投資を徐々に削り始めましたよね。
以前から利用が極端に少ないローカル駅というのはあったはずです。しかし、経営が徐々に苦しくなっていく中で、ローカル駅の整理を怠ってきました。その背景としては、国鉄時代、あるいは一部はJR化後になりますが、路線廃止を進めた国鉄の政策とは違うという示しをつけたかったのか、あるいは沿線自治体との間で何らかの約束や契約が結ばれていたのか、島田修社長も「第二の国鉄にしない」と過去に雑誌のインタビューで言及していますから、少なからずそうした国鉄とは違うという風潮のもとで生まれたのかもしれません。
ほかにも自治体に入る税収という問題もありますが、いずれにしても、北海道では駅の廃止や路線の廃止が思うように進みません。今回取り上げたこの看板の存在が駅を廃止しにくい理由の1つになると思います。
今後JR北海道では、1日あたりの利用が3名未満の駅については、廃止の方向で進めていくようです。それでも、存続を希望するのであれば、今回のダイヤ改正の18駅のように自治体管理への移行を検討するようです。小さな駅でも冬季の除雪費用はバカにはできず、年間数百万円計上する駅もあります。
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