保留車扱いでもない苗穂工場の789系0番台付属編成
785・789系 - 2021年07月06日 (火)
本来であれば、車両の製造費用についてもう1つ記事を掲載する予定でしたが、資料作成で大きくミスをしてしまい、修正にやる気が起きず、別記事に差し替えようと思います。
それを昨夜のうちに更新しようと思っていましたが、寝落ちしてしまい、久々の朝更新です。コメントは本日の夜以降に還していきます。申し訳ありません。
2016年3月ダイヤ改正を前に営業運転を終了し、苗穂工場に留置され続けている789系0番台の付属編成。

昨今も変化がありません。
最新の資料によると、保留車扱いにもなっていません。ですが、用途がないことや、パンタグラフも撤去されていること、片方の先頭車のように先頭部のドアがなくなり、おそらく部品取りで使用されていることから、実質保留車みたいなものですよね。
2002年の新千歳空港新規乗り入れ及び、組み替えで余剰となった785系のうちの旧NE-105編成(後のNE-303編成)を思い出します。
ズームして拡大してみたら・・・

塞がれていた板の一部が取り外され、車内がむき出しの状態になっていました。前回確認した際はちゃんと塞がれていたはずなんですけどね。
特急「ライラック」で使用される基本編成と付属編成でまた異なってくると思いますが、789系0番台の1両あたりの製造費用は2億6000万円です。電車特急としては高額で、同じ交流タイプの特急車両の883系や885系が1両あたり2億前後です。こちらは振り子式車両で部品数も多いはず。一方の789系は耐寒・耐雪構造を有しているとはいえ、かなり高額な車両であることがわかります。ほぼ同時期に製造されたキハ261系0番台よりも高額です。
元々は青函トンネルを高速で走行するために生まれた車両です。一時は781系を転用する計画もありましたが、781系の老朽化の問題もあり、新形式の車両が用意されることになりました。
振り子式ではないため、カーブには弱いですが、常時高湿かつ騒音の大きい環境の青函トンネルを走行するため、車体は板厚を増して防音防湿が図られ、客用扉などの気密性が強化されています。そして、青函トンネル内は12 ‰の勾配が続くことから、編成中の電動車の比率を高くして列車全体の出力を確保し、上りの勾配でも最高速度140 km/h走行を可能としています。
また、青函トンネル内を走行するにあたり、故障対策も万全で、電動車が故障してしまった際でも限流値増スイッチを扱うことで15‰勾配で起動可能な構成となっています。
このあたりが高額になる要因だと思われます。
高額にも関わらず、用途がなくなって製造費用で10.4億円分の車両が放置され続ける。これは勿体ないですよね。
かといって、何らかの形で転用されるわけでもなく、今後も専ら部品取りとしての役目を果たしていくだけになるでしょう。付属編成同士を繋ぎ合わせて、uシートを新製すれば、5両編成として特急「すずらん」や特急「カムイ」として使用することも可能です。しかし、付属編成だった以上、特殊な構造が災いして転用することを難しくしている場合もあります。
最近の例だと、E257系0番台の付属編成は、積んでいる機器の関係から転用ができずに廃車になったようです。別に転用することが可能だったとしても、2両編成をどのように使うのでしょうか?いずれにしても転用が難しかったことは言うまでもありません。
最近は付属編成そのものを製造することが少なくなりました。最近ではE353系ぐらいでしょうか?271系も付属編成とは紹介されていませんが、付属編成のようなものですよね。
しかし、付属編成や専ら増結に使用される車両はこれまでの経緯をみると、大きく転用される場合や利用変動が著しい場合は運用から退いてしまう傾向が多く、基本編成よりも活躍の幅が狭く、長期的に活躍できなかったりします。場合によっては製造コストもバカにできませんから、こうした増結用の車両や付属編成というのは、徐々に少なくなっていくでしょう。
苗穂工場に留置され続ける789系0番台の付属編成。果たして、今後どうなってしまうのでしょうか?
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それを昨夜のうちに更新しようと思っていましたが、寝落ちしてしまい、久々の朝更新です。コメントは本日の夜以降に還していきます。申し訳ありません。
2016年3月ダイヤ改正を前に営業運転を終了し、苗穂工場に留置され続けている789系0番台の付属編成。

昨今も変化がありません。
最新の資料によると、保留車扱いにもなっていません。ですが、用途がないことや、パンタグラフも撤去されていること、片方の先頭車のように先頭部のドアがなくなり、おそらく部品取りで使用されていることから、実質保留車みたいなものですよね。
2002年の新千歳空港新規乗り入れ及び、組み替えで余剰となった785系のうちの旧NE-105編成(後のNE-303編成)を思い出します。
ズームして拡大してみたら・・・

塞がれていた板の一部が取り外され、車内がむき出しの状態になっていました。前回確認した際はちゃんと塞がれていたはずなんですけどね。
特急「ライラック」で使用される基本編成と付属編成でまた異なってくると思いますが、789系0番台の1両あたりの製造費用は2億6000万円です。電車特急としては高額で、同じ交流タイプの特急車両の883系や885系が1両あたり2億前後です。こちらは振り子式車両で部品数も多いはず。一方の789系は耐寒・耐雪構造を有しているとはいえ、かなり高額な車両であることがわかります。ほぼ同時期に製造されたキハ261系0番台よりも高額です。
元々は青函トンネルを高速で走行するために生まれた車両です。一時は781系を転用する計画もありましたが、781系の老朽化の問題もあり、新形式の車両が用意されることになりました。
振り子式ではないため、カーブには弱いですが、常時高湿かつ騒音の大きい環境の青函トンネルを走行するため、車体は板厚を増して防音防湿が図られ、客用扉などの気密性が強化されています。そして、青函トンネル内は12 ‰の勾配が続くことから、編成中の電動車の比率を高くして列車全体の出力を確保し、上りの勾配でも最高速度140 km/h走行を可能としています。
また、青函トンネル内を走行するにあたり、故障対策も万全で、電動車が故障してしまった際でも限流値増スイッチを扱うことで15‰勾配で起動可能な構成となっています。
このあたりが高額になる要因だと思われます。
高額にも関わらず、用途がなくなって製造費用で10.4億円分の車両が放置され続ける。これは勿体ないですよね。
かといって、何らかの形で転用されるわけでもなく、今後も専ら部品取りとしての役目を果たしていくだけになるでしょう。付属編成同士を繋ぎ合わせて、uシートを新製すれば、5両編成として特急「すずらん」や特急「カムイ」として使用することも可能です。しかし、付属編成だった以上、特殊な構造が災いして転用することを難しくしている場合もあります。
最近の例だと、E257系0番台の付属編成は、積んでいる機器の関係から転用ができずに廃車になったようです。別に転用することが可能だったとしても、2両編成をどのように使うのでしょうか?いずれにしても転用が難しかったことは言うまでもありません。
最近は付属編成そのものを製造することが少なくなりました。最近ではE353系ぐらいでしょうか?271系も付属編成とは紹介されていませんが、付属編成のようなものですよね。
しかし、付属編成や専ら増結に使用される車両はこれまでの経緯をみると、大きく転用される場合や利用変動が著しい場合は運用から退いてしまう傾向が多く、基本編成よりも活躍の幅が狭く、長期的に活躍できなかったりします。場合によっては製造コストもバカにできませんから、こうした増結用の車両や付属編成というのは、徐々に少なくなっていくでしょう。
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