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北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

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【コラム】新幹線1両と値段が同等の車両も!!JR北海道の車両の製造費用比較

今回は車両1両あたりの製造費用の比較についてです。

先日、北海道の鉄道車両の1両あたりの製造費用について一部お伝えしました。本来であれば、もっと早い段階で記事を掲載すべきでした。申し訳ありません。

今回は他の鉄道車両と比べてどうか?ということで、製造費用をグラフ化してみました。

実は北海道の鉄道車両って、車両によっては新幹線と同等、またはそれ以上の場合もあるのです。



写真を拡大して閲覧していただきたいですが、最近の新幹線車両と管理者が把握している新幹線車両とJR北海道の車両を左から安い順に混ぜて製造費用をグラフ化してみました。

こうしてみると、北海道の鉄道車両って、1両当たりの値段が高額なんです。もちろん、他の鉄道会社にも高額な車両もありますが、在来線の車両が新幹線の車両の製造費を上回る、そんな時代です。

比較的に電車よりも気動車の方が高い、そんな雰囲気があります。かつて北海道で特急気動車といえば、キハ281系やキハ283系は主に富士重工製で1両あたりの車両価格がおよそ2億強でした。コストダウンを図ったキハ261系0番台で2億弱でした。

一方で、キハ201系は振り子式でもない、特急用でもなく、遮音材も削減できるにも関わらず、1両あたり4億円でした。高額な車両のため、その後増備されなかった経緯があります。量産車で初めて車体傾斜装置を採用したこと、731系(電車)との動力協調運転を可能にしたことなど、そうした部分で製造費用が高くなった可能性があるでしょう。

最新のキハ261系1000番台では、1両あたり3億円です。同0番台では2億弱で製造費用が抑えているにも関わらず、どこで高額になっているのでしょうか?

エクステリアデザインが大きく変更されているとはいえ、789系0番台の外観にキハ261系のパーツを取り付けたようなものです。自動車でもそうですが、中でもエンジンは高額です。キハ281系やキハ283系よりも高性能なエンジン、そして変速機を有していますから、このあたりで高額になるのは理解できます。しかし、0番台ではむしろ製造費が落ちているんです。

それ以外だと、安全対策の強化が上げられます。キハ261系1000番台では、従来の特急気動車に比べて故障が少なく、それは整備を行うJR北海道の現場でも一定の評価が得られているとのことです。北海道という一年を通じて厳しい条件下で使用しなければならず、そのいかなる条件下でも同じ性能を引き出せるようにするということであれば、あらゆる機器の性能を向上させたり、二重化させないといけません。

そういった理由であれば、振り子式でもない車体傾斜装置も今は搭載していないキハ261系1000番台がキハ283系のような振り子式で部品数も多い高性能車両よりも高額というのは納得ですよね。

ちなみに、所定の特急用でキハ261系1000番台の製造費の上をゆくのがJR四国の2700系です。報道で3.5億円と公表されています。こちらは振り子式車両であり、営業用の気動車としては珍しく変速2段を有する高性能変速機、全て先頭車であり、自重も50t弱を有しているので、安全対策も強化されていることでしょう。高額である要素がたくさん盛り込まれています。

ちなみに、中間車と先頭車だと先頭車の方が製造費は高いようです。これは昔からJR北海道が嫌う点であり、721系8次車も中間車しか製造しなかった理由がここにあると言われています。キハ261系1000番台も長大編成を組むことが想定されていたとはいえ、増結車は中間車のみ用意するなど、先頭車を最低限とする方針は昔とあまり変わっていないようです。

そして、その2700系よりも高いのが多目的車両のキハ261系5000番台やキハ201系で、さらにその上をゆくのが、あくまで試作車であり、既に廃車・解体されましたが、次世代特急気動車のキハ285系でした。

あくまで開発費用込みですが、25億円の莫大な費用がかかりました。落成してまもなく開発が中止されました。試作車は3両編成だったので、単純に3で割ると1両あたりおよそ8.3億円になります。E7系/W7系の3両分です。

グラフには記載していませんが、北海道のローカル気動車H100形も試作車で製造費が1両あたりおよそ2億円でした。やはり、北海道の鉄道車両って高いんですよね。

いつからこのように高額になったのかは不明です。しかし、製造が完全に自社でなくなった際から車両の製造費について高額だということが公表されるようになりましたね。

逆に、キハ261系1000番台は技術力向上の目的も含め、初期の3次車までは苗穂工場でノックダウン生産という方式をとりました。ノックダウン生産方式とは、車体構体と台車を川崎重工から購入し、搭載機器や内装などの艤装作業を苗穂工場で実施するというものです。自社での作業が多くなる分、もちろん製造コストも抑えられるわけで、製造費用が高額という理由から、ノックダウン生産方式を採用したのかもしれません。

2011年にキハ283系6両が事故廃車となりました。代替として4次車6両が製造されましたが、ここから新潟トランシスによるノックダウン生産となり、苗穂工場担当ではなくなります。5次車と6次車は6次車の8両を除いて引き続き新潟トランシスによるノックダウン生産方式となり、7次車で完全に川崎重工で艤装作業まで実施されるようになりました。


先日、酷寒地である等の理由で製造費用が高くなるようなコメントいただきましたが、上述のとおり、それならなぜ四国の2700系の方が製造費用が高いのか?ということです。振り子式車両のため、高コストになり得る要素がたくさんありますが、逆にキハ261系の場合も先頭部の鋼製の塊(げんこつスタイル)を有しており、とてもそれはイコールとなるとは言い難いです。かつてキハ183系でも初期車とN183系以降の車両で先頭部の形状が違いますが、製造コストは初期車よりも低いということは耳にしています。


こうして考えていくと、鉄道車両の製造費用は奥が深いというか、不明な点が多いに尽きます。話題は逸れますが、現在は軽自動車もハイトワゴン系でハイグレードで諸経費コミコミで200万円を簡単に超える時代です。高額な理由はプラットフォームにお金がかかっていたりとか、安全装備の充実などが上げられますが、鉄道車両も安全装備の充実や、運転士保護など、安全運行上必要な設備を整えることで、高額になってしまうのでしょう。

鉄道車両にもディーゼルエレクトリック方式やハイブリッドなど、さまざまな車両が登場してきました。自動車もハイブリッドカーになれば、通常のガソリン車よりも高額になるケースがほとんどで、やはり鉄道車両も自動車と同様に年々高額になってきているようです。

北海道の場合、国から莫大な支援を得て、どうにか鉄道を運行することができています。その支援は、不採算路線を維持するために使用するのではなく、あくまで既存設備の修繕や車両の老朽取替用として使用します。我々の税金が鉄道車両という形で生まれ変わっているんですね。

今後も鉄道車両の製造費は電車、気動車問わず軒並み上昇していくことでしょう。さらに北海道の場合は特殊な耐寒・耐雪構造が要求され、さらに高額になることが予想されます。経営をひっ迫しているにも関わらず、在来線の鉄道車両の製造費は新幹線並み。

北海道の鉄道経営は本当に大変です。









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コメント
10681: by 匿名希望 on 2021/08/09 at 22:20:15

ちなみに、北海道に投入された鉄道車両で1両あたりの製造費用が一番安かったのは何系(形)なんでしょう?

10687: by 管理人 on 2021/08/14 at 00:11:50

>>「匿名希望」さん、コメントありがとうございます。

製造費が公表されていない車両もあるので、それはわからないです。

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