旭川駅新駅舎グランドオープン10周年記念で実施された車両展示会
その他あれこれ - 2021年12月02日 (木)
今年で旭川駅の現駅舎になってから10年を迎えました。グランドオープン10周年記念イベントの1つとして、旭川駅で車両展示会が開催されました。
今回は11月23日に旭川駅で実施された車両展示会の様子についてです。




まずは、昨年登場した「キハ40-1747」(宗谷線急気動車ふう塗装)です。同車に急行「宗谷」時代のヘッドマークが装着されました。サボは不明ですが、おそらく現役だった頃のものが装着されたのではないでしょうか?
現行のキハ40形気動車はタイフォンカバーレス仕様になり、電子ホーンが設置されるようになりました。所々差異はありますが、当時の様子が極力再現されていたと思います。
急行「宗谷」は2000年3月まで運行されました。宗谷本線の旭川~名寄間の高速化事業とともに、優等列車を全て特急に格上げし、キハ261系0番台を新たに投入しました。
愛称は「スーパー宗谷」となり、従来の所要時間5時間52分~5時間55分から最速4時間58分へと大幅な時間短縮を実現しました。旭川~名寄間の高速化事業や新型車両による最高運転速度引き上げによる効果が大きかったです。



キハ54形500番台も展示されていました。同車は「キハ40-1747」(宗谷線急気動車ふう塗装)の後部に連結され、急行「礼文」のヘッドマークが装着されました。
急行「礼文」は2000年3月まで活躍した宗谷本線の優等列車ですが、急行「宗谷」とは違い、こちらの運行区間は旭川~稚内間でした。現在は普通列車としての使用がメインですが、宗谷本線で急行列車として走っていた頃は、急行「宗谷」や急行「サロベツ」に比べて所要時間が短かったのです。
その恩恵として、急行「礼文」だけ現在は全ての特急列車が停車する和寒駅が通過となっていました。また、急行「宗谷」や急行「サロベツ」は、名寄駅で増解結作業があったため、停車時間が急行「礼文」と比較して長かったのです。そのため、急行「礼文」が比較的所要時間が短かったのです。
面白いのは、夜行列車の急行「利尻」を除いて、当時の昼行の3往復は、現在とは運行体制が真逆なのです。所要時間や設定時刻に大幅な変更はあるものの、札幌へ(から)直通しない急行「礼文」の時間帯は、現在は札幌へ(から)直通する特急「宗谷」に、札幌へ(から)直通していた急行「礼文」、急行「サロベツ」の時間帯は、現在は札幌へ(から)直通しない特急「サロベツ」になっています。
元々2000年3月から2017年3月まで、宗谷本線の特急列車は全て札幌駅発着になっていました。急行「礼文」については、特急「スーパー宗谷」2往復化に伴って置き換えられ、優等列車の名称として当時唯一廃止された列車でもありました。
今回展示されたのは「キハ54-529」。国鉄分割民営化直前に北海道では、キハ54形500番台が29両投入されましたが、そのうちの527~529は急行仕様とされ、0系新幹線の廃車発成品である転換クロスシートを装備しました。しかし、窓割は普通列車用と同じなので、窓と座席の位置が合わない事象が生じました。識別のため、客室窓上に赤帯が追加されているのが特徴です。
急行「礼文」運用終了後は、特別快速「きたみ」などで主に使用されていたようですが、現在は同列車を含めて、ほかのキハ54形と共通で使用されています。


最後はこれからの時期に大活躍するラッセル車。「DE15-2511」でした。
宗谷本線や石北本線では、冬季はこのラッセル車が活躍します。しかし先日後継機キヤ291形ラッセル気動車が発表され、今冬から石北本線に導入し、除雪状況の確認を実施する予定です。
ですが、製作するのは1両で、全ての現行のラッセル車を置き換えることは難しいでしょう。宗谷本線については明記されていないので、今冬は従来車が引き続き除雪を担うことになりそうです。
夏季はDE10形のように車両の牽引に充当することができ、冬季はラッセルヘッドを装着して除雪車に変身します。新型のキヤ291形については、除雪装置が固定されているということから、DE15形のように汎用性は高くなさそうです。
北海道のDE15形は老朽化が進行しており、近年の話題では、冬季の「流氷ノロッコ号」の廃止が上げられます。DE15形の老朽化が激しく、その影響で他のDE15形を捻出せざるを得なくなりました。そこで同列車の運転を取り止め、除雪車に充当させ、流氷観光列車は新たに「流氷物語号」としました。
同時に客車の老朽・劣化を抑える目的もあったと思いますが、既存車両の老朽化で大型のラッセル車は車両繰りに苦慮している状況です。
北海道ではいつまで活躍するのかわかりませんが、年々注目度は高まってきており、いつ廃止されてもおかしくない状況です。ですが、後継機も1両しか登場しないことから、まだしばらくは活躍が見込めると管理者はみています。
ということで、旭川駅の展示会の様子をお伝えしました。当日は大勢の見物客で賑わっていましたが、1時間も展示時間が設けられていると、最後の方は見物客もまばらで、ゆっくりと撮影することができました。その間にH100形や先日紹介した劣化が酷いキハ183系の様子なども確認できてよかったです。
運転所公開イベントまでとはいきませんが、こうした鉄道イベントが徐々に復活してきました。またこうしたイベントがあると嬉しいです。ありがとうございました。
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今回は11月23日に旭川駅で実施された車両展示会の様子についてです。




まずは、昨年登場した「キハ40-1747」(宗谷線急気動車ふう塗装)です。同車に急行「宗谷」時代のヘッドマークが装着されました。サボは不明ですが、おそらく現役だった頃のものが装着されたのではないでしょうか?
現行のキハ40形気動車はタイフォンカバーレス仕様になり、電子ホーンが設置されるようになりました。所々差異はありますが、当時の様子が極力再現されていたと思います。
急行「宗谷」は2000年3月まで運行されました。宗谷本線の旭川~名寄間の高速化事業とともに、優等列車を全て特急に格上げし、キハ261系0番台を新たに投入しました。
愛称は「スーパー宗谷」となり、従来の所要時間5時間52分~5時間55分から最速4時間58分へと大幅な時間短縮を実現しました。旭川~名寄間の高速化事業や新型車両による最高運転速度引き上げによる効果が大きかったです。



キハ54形500番台も展示されていました。同車は「キハ40-1747」(宗谷線急気動車ふう塗装)の後部に連結され、急行「礼文」のヘッドマークが装着されました。
急行「礼文」は2000年3月まで活躍した宗谷本線の優等列車ですが、急行「宗谷」とは違い、こちらの運行区間は旭川~稚内間でした。現在は普通列車としての使用がメインですが、宗谷本線で急行列車として走っていた頃は、急行「宗谷」や急行「サロベツ」に比べて所要時間が短かったのです。
その恩恵として、急行「礼文」だけ現在は全ての特急列車が停車する和寒駅が通過となっていました。また、急行「宗谷」や急行「サロベツ」は、名寄駅で増解結作業があったため、停車時間が急行「礼文」と比較して長かったのです。そのため、急行「礼文」が比較的所要時間が短かったのです。
面白いのは、夜行列車の急行「利尻」を除いて、当時の昼行の3往復は、現在とは運行体制が真逆なのです。所要時間や設定時刻に大幅な変更はあるものの、札幌へ(から)直通しない急行「礼文」の時間帯は、現在は札幌へ(から)直通する特急「宗谷」に、札幌へ(から)直通していた急行「礼文」、急行「サロベツ」の時間帯は、現在は札幌へ(から)直通しない特急「サロベツ」になっています。
元々2000年3月から2017年3月まで、宗谷本線の特急列車は全て札幌駅発着になっていました。急行「礼文」については、特急「スーパー宗谷」2往復化に伴って置き換えられ、優等列車の名称として当時唯一廃止された列車でもありました。
今回展示されたのは「キハ54-529」。国鉄分割民営化直前に北海道では、キハ54形500番台が29両投入されましたが、そのうちの527~529は急行仕様とされ、0系新幹線の廃車発成品である転換クロスシートを装備しました。しかし、窓割は普通列車用と同じなので、窓と座席の位置が合わない事象が生じました。識別のため、客室窓上に赤帯が追加されているのが特徴です。
急行「礼文」運用終了後は、特別快速「きたみ」などで主に使用されていたようですが、現在は同列車を含めて、ほかのキハ54形と共通で使用されています。


最後はこれからの時期に大活躍するラッセル車。「DE15-2511」でした。
宗谷本線や石北本線では、冬季はこのラッセル車が活躍します。しかし先日後継機キヤ291形ラッセル気動車が発表され、今冬から石北本線に導入し、除雪状況の確認を実施する予定です。
ですが、製作するのは1両で、全ての現行のラッセル車を置き換えることは難しいでしょう。宗谷本線については明記されていないので、今冬は従来車が引き続き除雪を担うことになりそうです。
夏季はDE10形のように車両の牽引に充当することができ、冬季はラッセルヘッドを装着して除雪車に変身します。新型のキヤ291形については、除雪装置が固定されているということから、DE15形のように汎用性は高くなさそうです。
北海道のDE15形は老朽化が進行しており、近年の話題では、冬季の「流氷ノロッコ号」の廃止が上げられます。DE15形の老朽化が激しく、その影響で他のDE15形を捻出せざるを得なくなりました。そこで同列車の運転を取り止め、除雪車に充当させ、流氷観光列車は新たに「流氷物語号」としました。
同時に客車の老朽・劣化を抑える目的もあったと思いますが、既存車両の老朽化で大型のラッセル車は車両繰りに苦慮している状況です。
北海道ではいつまで活躍するのかわかりませんが、年々注目度は高まってきており、いつ廃止されてもおかしくない状況です。ですが、後継機も1両しか登場しないことから、まだしばらくは活躍が見込めると管理者はみています。
ということで、旭川駅の展示会の様子をお伝えしました。当日は大勢の見物客で賑わっていましたが、1時間も展示時間が設けられていると、最後の方は見物客もまばらで、ゆっくりと撮影することができました。その間にH100形や先日紹介した劣化が酷いキハ183系の様子なども確認できてよかったです。
運転所公開イベントまでとはいきませんが、こうした鉄道イベントが徐々に復活してきました。またこうしたイベントがあると嬉しいです。ありがとうございました。
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