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ラッセル車もスタンバイ完了!!

札幌圏ではまた雪が融けてしまいましたが、一応ラッセル車のスタンバイは完了しています。





写真を撮影したのはいずれも12月に入ってからですよ。札幌も12月上旬は雪がない光景が当たり前になりつつあります。ここ数年はホントに雪がありませんよ。

いずれも苗穂運転所(札ナホ)に待機していた機体です。管理者は1枚目の黄色いラッセルを「ロイヤルラッセル」、2枚目のノロッコ号の牽引機のものは「ノロッコラッセル」と呼んでいます。

ラッセル車はDE15形ディーゼル機関車になりますが、冬季はラッセルヘッドを装着して除雪車に、夏季はラッセルヘッドを外してDE10形ディーゼル機関車のように使用できる汎用性の高い機体です。これらの機体も夏季はロイヤルエクスプレスや富良野・美瑛ノロッコ号として活躍していました。

機体の色が変わってもラッセルヘッドは原色のままで、その変化を楽しむというか奥が深いところだと思います。中には機体も原色でないと嫌だという方もいるかもしれません。

また、ラッセルヘッドの形状も2種類あり、1枚目と2枚目については、おそらく複線形で進行方向左側に向けて雪を掻き分ける方式ですが・・・



先日旭川駅で展示された機体は単線形で進行方向の両側に雪を掻き分ける方式です。人気なのは圧倒的に単線形で、宗谷ラッセルの撮影報告をSNSで確認していると、複線形になるだけで落胆している方もいますよ。

番台区分によって単線形か複線形か異なるようです。管理者からすれば、ラッセルを撮影できるだけでも有難いことなんですけどね。

12月や3月は雪がない状態でもラッセル車は設定された時刻に合わせて稼働させています。住宅街の除雪のように、ドカッと雪が降って除雪が必要なレベルになってから出動するのではなく、事前に運行する期間をある程度決めておいて、積雪が確認されずラッセル車が全く必要のない状況でも万が一に備えて走らせているのです。なので、ただただ燃料代を無駄にしているときもあるのです。

このあたりが北海道の大変なところで、こうしたところで余計な経費がかかってしまいます。上記のように、雪が降ってから対応しては遅く、まして定期列車の合間を縫ってラッセル車を稼働させたり、回送するわけにはいかないのです。事前にちゃんとスジがあるのです。

苗穂運転所(札ナホ)では、毎年3機ぐらい常駐していたはずです。主に函館本線の山線で稼働させますが、回送は午後から始まり、小樽駅へ回送後、そこから一旦小樽築港駅で夜まで待機して山線入りをするようなダイヤが組まれていたと思います。完全に深夜に除雪するダイヤだったはずで、ネット上で写真もあまり出回っていないはず。

北海道でラッセル車といえば、宗谷本線か石北本線での撮影がメインになると思います。


先日後継機キヤ291形ラッセル気動車が発表され、今冬から石北本線に導入し、除雪状況の確認を実施する予定です。

ですが、製作するのは1両で、全ての現行のラッセル車を置き換えることは難しいです。宗谷本線については明記されていないので、今冬は従来車が引き続き除雪を担うことになりそうです。

現役のDE15形は、夏季はDE10形のように車両の牽引に充当することができ、冬季はラッセルヘッドを装着して除雪車に変身します。新型のキヤ291形については、除雪装置が固定されているということから、夏季はDF200形ディーゼル機関車のような活躍はできず、DE15形のように汎用性は高くなさそうです。

北海道のDE15形は老朽化が進行しており、近年の話題では、冬季の「流氷ノロッコ号」の廃止が上げられます。DE15形の老朽化が激しく、その影響で他のDE15形を捻出せざるを得なくなりました。そこで同列車の運転を取り止め、除雪車に充当させ、流氷観光列車を新たに「流氷物語号」としました。

車齢を考えると、北海道という過酷な状況下で活躍しているのが奇跡のようなもので、いつ全廃になってもおかしくありません。国鉄分割民営化時は36両継承されましたが、現在はその1/3にまで数を減らしてしまいました。

メンテナンスに苦慮している状況だと思いますが、後継機の準備が整っていないので、まだしばらく北海道で活躍が見込めると思います。


いつかはこうした停車しているラッセル車を撮影するのではなく、宗谷ラッセルや石北ラッセル等、実際に雪を飛ばしているシーンを撮影してみたいですね。











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コメント
10963: by 龍 on 2021/12/09 at 01:19:10 (コメント編集)

2021年4月1日時点で、JR北海道が所有しているDE15形ディーゼル機関車は12両(1509・1533・1534・1535・1542・1543・1545・1546・2511・2514・2515・2521)。全て旭川運転所に所属していますが、冬季は旭川運転所に8両、苗穂運転所に3両、岩見沢運転所に1両がそれぞれ常駐し、各線区の除雪を行います。2021年度は函館本線(長万部〜小樽〜札幌〜旭川間)、宗谷本線(旭川〜南稚内間)、石北本線(新旭川〜北見間)の除雪作業をDE15形を使用して行う計画になっています。

新たに導入されるキヤ291形気動車は、新潟トランシスで落成したキヤ291-1が2021年1月22日付で旭川運転所に新製配置され、以降宗谷本線や石北本線で試運転を実施する姿が確認されていました。プレスリリースでの正式発表が11月10日、旭川運転所での報道公開が12月6日でした。

鉄道車両を運転するには、動力車操縦士免許を取得する必要があります。電車・電気機関車用の電気車免許、気動車・ディーゼル機関車用の内燃車免許などがそうです。しかし、機関車と電車・気動車では講習内容が異なるため、例えば同じ内燃車免許でも気動車とディーゼル機関車では実質的に必要な資格が異なります。当然、気動車の運転資格しか持っていない場合はディーゼル機関車の運転はできません。こうした事態を考慮すると、気動車で置き換えた方が得策ということになります。JR西日本が除雪用気動車のキヤ143形を導入したのも、「除雪用機関車の老朽化に加えて、機関車を運転できる職員の多くが高齢化し、技能の伝承も困難になってきたため、他の電車や気動車と同様の操作体系を持つ除雪車両が望ましい」という理由でした。

10969: by 管理人 on 2021/12/12 at 12:58:58

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

DE15形は分割民営化時から1/3程度まで数を減らしているはずです。路線廃止による余剰や老朽化の影響があると思います。

免許の話は昔少しだけ聞いたことがあります。あくまで電車と気動車で違うということだけでした。これを考えると、気動車とした方が技能の伝承という点においても、複数の資格を保有しなくても済むことや、電化路線における車種統一を図れる点から有利ですよね。特に後者は室蘭本線のキハ143形などが該当します。

ただ、ノロッコ号など、今後も長期的に使用される列車もあります。除雪時と比べて操作は一部異なるものの、動かす点においては、双方使用時はほとんど変わらないはずです。なので、気動車として統一してしまうことは、逆に従来の機関操縦士が少なくなり、伝承にも影響してくることを考えると心配なこともあります。

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