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時間が止まったままの789系0番台付属編成

本日2度目の更新です。

2016年3月の北海道新幹線開業直前まで函館~新青森間の特急「スーパー白鳥」の増結用として使用された789系0番台の付属編成。

5年が経過した今も活用されないまま苗穂工場に留置される日々が続いています。







鉄道技術館公開日には間近で確認することができます。それにしても、「クハ789-301」の姿が酷い。

貫通扉は外され、板とガムテープで車内に入れないよう補強してあります。貫通扉はおそらく部品取りとして特急「ライラック」か、特急「北斗」などのキハ261系1000番台に活用されたことでしょう。

形状が同じのはずで、気動車のキハ261系1000番台にも装着できるはずです。

このように、保留車にはなっていないようですが、完全な部品取り車両になっています。パンタグラフも取り外されて自走不能に。専ら部品取り用として解体されないまま放置されています。





2両編成×2本を有しますが、そのうちのもう片方「クハ789-302」では、わかりづらいながらも実は車体が塗装されているんです。以前から当ブログで789系0番台の様子をお伝えしてきましたが、見方によって「モハ788-302」と外装の色が異なっていたのです。ようやく間近で確認できました。

実は、数年前にこれらの車両がまだ五稜郭車両所で留置されていた際、試験塗装で北海道新幹線のH5系に模した塗装で置かれているところを目撃した情報があり、その際に同車が活用されてその後復元する際に上塗りで元に戻したようにしてあると管理者は予想しています。

実際にどういった目的で実施されたのかは不明ですが、過去に苗穂工場でも711系がシルバー一色に塗装されたりと、稀にそうした不思議なことが実施されるのです。ぜひとも間近で見物してみたいものですが、なかなかそう上手くタイミングは合いませんよね。

この付属編成の活用というのは難しく、日本全国に目を向けた場合、基本編成と付属編成という理由で運命が分かれたのがE257系0番台だと思います。

「あずさ」・「かいじ」から「踊り子」に転用されたわけですが、転用されたのは長い基本編成のみで、付属編成については転用されずに廃車になりました。コメントで教えてもらったところ、外観の形状は同じでも、引き通しや積んでいるコンピューターの関係等から転用ができなかったというのが理由のようですが、789系についても同様の理由で転用が難しかったのかもしれません。

管理者としては非常に勿体ないと思います。この「勿体ない」にも見方があると思いますが、鉄道車両の場合、減価償却は電車で13年だったはずです。付属編成の製造年は2005年あたりのはずですから、資産価値としてはもはやゼロなのです。ただ、活用方法によっては利益を生み出せますから、そこを資産価値ゼロという理由で留置されても仕方がないと判断するか、資産価値ゼロでもまだまだ活用できて利益を生めるかもしれないという見方をするか、それは人それぞれだと思います。

管理者は後者の見方です。

こう考えると、2018年にこれら付属編成は函館から苗穂に異動してきたわけですが、資産価値がゼロになった時点で苗穂工場に置かれるようになったのも納得がいきます。



北海道で付属編成の転用例の良き例が785系です。現役車両は2編成ともに付属編成を2本組み合わせてuシートを組み込んだ無理やりな編成です。基本編成と定員数は異なり、uシート車もパンタグラフの有無など、別に車両を用意しなければならない手間は生じますが、それでも上手く有効活用できた例でもありました。

話の筋は通りませんが、苗穂工場の技術力が転用を可能にしたのかもしれません。

現役の編成は付属編成時代の走行距離が少なかったことで残存するに至りました。あとどの程度活躍するのか不明ですが、置き換え計画はないので、しばらく現役続投になると予想しています。



785系の付属編成を5両編成化にして上手く転用するにしても、やはり2両編成×1本は余剰となってしまいました。およそ8年部品取りとして放置されて見事に復活したのがNE-303編成(旧NE-105編成)です。

「スーパー白鳥」の増結用として再活用されることになり、青函トンネル区間で140km/h運転を実施することから、それに合わせた大規模な改造が実施されました。こちらは北海道新幹線開業前に営業運転を終了し、その後活用されることなく、785系の中で先に廃車となりました。

これも苗穂工場の魔改造技術の力だと思っていますが、こちらは減価償却期間終了後の転用改造でした。資産価値ゼロだからといって活用しないという考え方ではなくて、当時はあるべきものは何でも有効活用するという風潮みたいなものがまだありましたね。


ということで、789系0番台の付属編成についてお伝えしました。今週土曜日は鉄道技術館の一般開放の日なので、写真の位置にまだ置かれていれば見物することができるはずです。見物してみたい方は行ってみてくださいね。










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コメント
10966:E257系。 by 天寧 on 2021/12/10 at 14:40:02 (コメント編集)

こんにちは。
実は今日、E257系踊り子に乗って伊豆急下田から東京へ帰ってきたところです。座席の布地は張り替えていますが、あずさ・かいじ時代とほとんど変わらない接客設備を残念に思います。でも今までの踊り子がひどすぎたのでまあ良しとしましょう(ちなみに往路はサフィール)。
E257の付属編成はたった2両でしたしJR北海道であれば番台区分で中間車の形式に組み入れられるはずの簡易運転台車が堂々と「クモハ」を名乗っていたり、会社ごとの温度差が目立っていましたが、結局待遇はどこも似たようなものなんですね。
そもそもE257に付属編成が必要だったのは大糸線乗り入れのためだったのであり、今は臨時を除いて一往復しか乗り入れていませんから意味がなさそうに思えましたが、E353系では富士回遊で生かされましたね。
789系付属編成はもう乗客を乗せて走ることはないでしょう。私もスーパー白鳥は何度も乗りましたが、ついに一度も付属編成には乗る機会を得ず…。その代わり785系NE-303は一度だけあります。かなり貴重な体験だったと自負しております。

10972: by 管理人 on 2021/12/12 at 13:24:39

>>「天寧」さん、コメントありがとうございます。

付属編成は活用方法が難しいですよね。当初の投入目的だけで、転用するとなると難しいケースが多々あります。253系なんかも付属編成から廃車が始まっていたと思います。

257系は外装を整えただけで内装は従来とほぼ変わらず、荷だなの張り替えも実施していないような声も聞きます。サフィールは管理者は外装は好きですが、座席が固すぎるという意見もあり、乗車した方からはあまり評判が良くないんですよね。

「あずさ」も昔はスーパーあずさを含めて南小谷まで数往復乗り入れていた記憶がありますが、ここ数年は1往復だけになりました。E353系ではもちろん長期使用を想定して付属編成も用意したと思いますが、これも将来的に不安になります。

789系の付属編成は生かされる可能性は少なく、785系のNE-303編成が先に廃車になっているので、部品取りという役目で残っているようなものです。後者については、内装はリニューアルしていたものの、客室とデッキと仕切扉の形状が登場当時のまま生かされた車両で、管理者も乗車した際に懐かしく感じました。来たときはやはり嬉しかったですよ。

11456:列車名は廃止されても…… by 龍 on 2022/05/11 at 00:49:19 (コメント編集)

JR北海道が2016年3月26日から北海道新幹線と海峡線で運用している列車運行管理用のコンピュータシステム「北海道新幹線総合システム」。その通称はCYGNUS(シグナス、Computer system for signal control and useful maintenance of Hokkaido Shinkansenの略)といいます。英語で「白鳥座」を意味する言葉であり、言うまでもなく特急「白鳥」・「スーパー白鳥」を元にした命名です。在来線特急としては新幹線に役目を譲り廃止されましたが、「白鳥」の名前は今もなおJR北海道の中に生き続け、本州と北海道を結ぶ鉄道を支えています。

11461: by 管理人 on 2022/05/12 at 22:47:21

>>龍さん、コメントありがとうございます。

「白鳥」という名称は何か特別な存在なのでしょうか?元々は大阪と青森を結んだ長距離特急列車の愛称でしたよね。

そこまで名前を大事にしているということは、札幌延伸時に、短距離の区間列車として「白鳥」の名称が新幹線で復活する可能性もあるということでしょうか?

特急「北斗」の本数を見れば、札幌延伸後も1時間に1本が妥当だと思いますが、割安な自由席主体の各停タイプの区間列車もほしいです。名称は「北斗」でも「白鳥」でも良いので、何らかの形で利用しやすいようにしてほしいと思います。

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