fc2ブログ

プロフィール

管理人

Author:管理人
北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

<公式Facebook>


<公式Twitter>


<公式Instagram>

Amazon.co.jp(鉄道雑誌その他)

RSS

徐々に完成してきた「名寄高校駅」

本日2度目の更新です。しかも今回も駅の話題です。最近駅の話題ばかりで申し訳ありません。

JR北海道では、利用が極端に少ないローカル駅の廃止を進めていますが、一方で廃止以外の駅の話題も来春のダイヤ改正のポイントの1つです。

先日、JR北海道のニュースリリースから来春のダイヤ改正についての内容が発表されました。ここ数年、ローカル駅の廃止が相次いでいますが、来春のダイヤ改正では、新駅設置や移転、駅名変更などが一部で実施される珍しい改正です。

今回はその中でも、移転される「名寄高校駅」についてです。先日道北方面に行ってきたので見てきました。









4枚目の写真の学校が名寄高校です。駅名のとおり、ホントに名寄高校の目の前に駅舎が移転されます。

現在は・・・





東風連駅として、名寄市街の外れにあります。現在は普通列車8本しか停車しておらず、朝・夕を中心に列車が停車する以外は、普通列車でさえも通過してしまう駅となっています。周囲は特にありません。

平日の乗車人員平均は23人程度とされています。おそらく、利用のほとんどが名寄高校へ通学している学生だと思われますが、現在の東風連駅だと距離があり、しかも周辺は建造物が少ないため、冬季で吹雪や風の強い日などは大変です。

その東風連駅を、名寄方へ1.5km市街地寄りに移転し、ホームの長さは50m、幅約2m、1面1線の地上駅で移転・設置準備が進められています。ホームは稚内方面に向かって左側、雨や雪を防ぐために庇(ひさし)の設置が予定されています。

先日確認した限りでは、庇はまだ確認できなかったので、これから設置されることでしょう。

移転に伴い、名寄高校駅は名寄市の駅となる予定で、今年3月ダイヤ改正で一部の旅客駅が対象になった自治体管理に移行するようです。

移転後について、現在の東風連駅では、名寄・稚内方面4本、旭川方面4本しか停車しませんが、移転後の名寄高校駅では、特急列車を除いて、快速列車・普通列車の全てが停車し、名寄・稚内方面12本、旭川方面12本の計24本が停車するようになります。一応移転という形ですが、内容を見れば、新駅設置に近いものがあります。

これらは全て名寄市の意向を反映させたものだと思います。名寄市が管理する駅ですから、JR北海道は列車の運行だけを実施していればよいです。

移転に際して1千万円を超える費用がかかっています。名寄高校の生徒数は令和元年4月のデータで355人です。この年の2年生だけ生徒数が130人オーバーで、1年生と3年生は100人前後になっています。2017年度には生徒定員が1学年160人から、1学級分減の120人に変更になりました。但し、令和元年度における2年生の生徒数がこれを上回っている点については不明です。

同校は周辺エリアからすれば、規模の大きい高校です。但し、全道の人口で比較した場合、道北エリアは全体の5%程度のはずですから、間違いなく少子高齢化の影響を受けて生徒数は少なくなっているはずです。

以前東風連駅を取り上げた際に教えていただきましたが、名寄産業高校が合併されるというコメントをいただき、その後今年9月に北海道教育委員会が「公立高等学校配置計画」(令和4年度(2022年度)~令和6年度(2024年度))を発表し、名寄高校と再編統合し、名寄高校の校舎を使用した新設校を設置することが決定しました。

再編統合される理由については明記されていませんでしたが、生徒数の減少がその理由の1つである可能性は高いです。自治体もあらゆる支援や補助で通学の利便向上の対応をするものの、やはりそれだけでは根本的な対策には結びつきません。今回の名寄高校駅移転・設置もその一環ですが、将来的に再編統合するとはいえ、この先生徒数が維持できるのかは全くの未知数で、もしかしたら数十年後には名寄高校駅前も東風連駅エリアのようになっているのかもしれないのです。今は学生のためとはいえ、将来性が全くわからないのです。

バスの本数を増便したりする対応の方が将来的にも融通が利きます。それでも鉄道にこだわった理由は、士別方面からの生徒数を増やしたいという思惑もあるのかもしれませんね。

ということで、名寄高校駅設置前の様子と、名寄高校について簡単に触れてみました。もしかしたら内容に誤りがあるかもしれないので、その場合はコメントにて教えていただければ幸いです。










↓ブログランキングにご協力お願いします↓


にほんブログ村


人気ブログランキング

鉄道コム
関連記事
トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント
10990: by ハナ on 2021/12/21 at 00:14:42 (コメント編集)

地方では高校存続のために近隣からの通学代補助やジャージや制服の補助が当たり前の様にあります。しかしながらそれらは税金が原資であります。卒業後に地元に就職し長く残ってくれなければ意味がない様な気がします。
そのためには魅力ある就職先や進学先の確保の方が有効的だと思います。

10993: by 管理人 on 2021/12/22 at 00:11:34

>>「ハナ」さん、コメントありがとうございます。

地元の人間だけでなく、外部から入ってくる方策を考えないと人口増は望めません。北海道に魅力を感じて移住してくる方や地域おこし協力隊ぐらいしか望めませんよね。

基幹産業といえば農業、酪農が主だと思いますが、金銭的な問題でやはり難しく、新規参入もノウハウや一般人が初めから農地買えなかったりと難しい面もあります。

仰るとおり、これらの問題を改善するとともに、魅力ある就職先や進学先の確保は重要で、これを解決しない限り、北海道の地方というのは衰退の一途をたどることになります。

▼このエントリーにコメントを残す