fc2ブログ

プロフィール

管理人

Author:管理人
北海道の鉄道の内容を中心に自身の知識も含めながらブログの記事を日々更新しています。札幌市在住のため、主に札幌圏を走行する列車についての話題です。

<公式Facebook>


<公式Twitter>


<公式Instagram>

Amazon.co.jp(鉄道雑誌その他)

RSS

存続か!?廃止か!?揺れる函館本線山線(小樽~長万部間)

北海道の鉄路でまた1つ存廃問題に立たされている路線があります。











それは、函館本線の小樽~長万部間。山線の名称で親しまれ、特急列車は現在室蘭本線回りで運行していますが、かつては札幌と函館を結ぶ主要ルートでした。

H100形置き換え前の写真、且つ倶知安駅ホーム移転工事前の写真を含めてしまい申し訳ありませんが、勾配があり、大自然の中に囲まれた路線のため、春夏秋冬車窓を楽しめ、尚且つ天気が良ければ鉄道写真も楽しめます。

やはり何といっても、羊蹄山の付近を走行するので、列車と一緒に撮影できた際は嬉しいものです。羊蹄山が全て見える快晴の日は1年でも限られてくると思いますが、その日にバッティングした際は嬉しいものですよ。





使用する車両は、H100形とキハ201系です。かつてはキハ40形気動車やキハ150形気動車も使用されていましたが、いずれもH100形に置き換えられています。キハ201系は朝・夕または夜の1日2往復の運転です。そのうちの1往復は札幌直通の快速「ニセコライナー」です。

存廃問題が浮上している理由は、2030年度末に予定されている北海道新幹線の札幌延伸。新函館北斗から札幌までのルートは、長万部までは現在のルートに並行し、そこから倶知安・小樽経由で札幌へ到達します。現在の主要ルートである室蘭本線からは大きく外れ、そのうち昨今存廃問題に上がっているのが、小樽~長万部間です。

北海道新幹線のルートをこのようにした理由は、最短の建設ルートであることと、20数年に一度噴火があるとされる有珠山を避けるためです。前回の噴火は2000年で、札幌~函館間の特急は、通常ルートでの運行ができなくなり、札幌側では「臨時特急」として東室蘭や本輪西までの運転となりました。そこで、かつての主要ルートであった函館本線の山線を使用して、臨時の「北斗」を迂回運転させて対応させました。

もし、現在の室蘭本線と並行して新幹線を建設すれば、苫小牧や室蘭といった規模の大きい都市を経由し、利用はる程度見込めるものの、札幌までの距離が長くなってしまうことで時間を要してしまうことや、有珠山が噴火した際に運休やそれに伴う施設への影響が懸念されます。

また、長万部駅から接続する特急を設定すれば、一部列車を除いて東室蘭駅まで1時間弱、苫小牧駅まで1時間半程度で結ぶことができ、新函館北斗~長万部間が新幹線で速達化されたことを考慮すれば、乗り換えが生じるようになったとしても大幅な時間短縮は見込め、利便性が向上することは言うまでもありません。


話題が逸れてしまいましたが、昨今小樽~長万部間について、存続するのか廃止になるのか大きく揺れており、道では今年度中に方針を決める方針で、沿線自治体は鉄道を存続するか、バス転換するか大きな決断を迫られています。

小樽~長万部間については、並行在来線になることで北海道新幹線が開業すれば、現在のJR北海道から経営分離されることが既に決まっています。実はJR北海道としても山線などを含めた将来的な並行在来線への扱いは特殊で、2016年度に路線・区間別
にJR北海道が単独で維持することが可能か否かが発表された際、小樽~長万部間については、単独で維持可能としました。長万部~函館間については、特急「北斗」や「はこだてライナー」が運行されていることもあって、単独で維持する方針というのはわかりますが、特急列車の設定もない、営業係数も悪い小樽~長万部間が単独で維持可能というのは異例の措置だったと思います。

おそらく、北海道新幹線が札幌まで延伸すれば、三セク化によって確実に手放せることから、沿線自治体との協議も最小限で済む等の理由もあり、こうした措置がとられたのだと思いますが、やはり経営分離されるとなると、主に沿線の自治体の体力だけでは維持が難しく、存廃問題が浮上してしまいます。

沿線自治体の現時点での反応は以下のとおりです。


・バス転換を容認:長万部町、倶知安町、共和町、仁木町

・鉄道維持希望:余市町

・保留:小樽市、黒松内町、蘭越町、ニセコ町




基本的には、JRから経営分離されると、第三セクターが運営する鉄道路線となり、出資は主に沿線自治体になります。現段階で第三セクター鉄道として存続した場合、北海道による単年度収支予測(2040年度)は、23億5000万円の赤字で、全区間バス転換した場合でも1億円の赤字、小樽~余市間のみを鉄道として残して第三セクター化した場合でも6億円の赤字としています。

札幌~小樽間については、新幹線開業後もJR北海道の路線のまま存続します。北海道新幹線は新小樽駅(仮称)を設置する計画で、在来線とは違う場所に新幹線の駅が設けられます。

自治体別の反応をみると、やはり新幹線の駅が設けられる長万部町と倶知安町はバス転換容認としています。長万部町については、町の広報誌にも利用の少ない一部の駅についても存続を希望するような記載は、記憶にある限りではありませんでした。町としても山線が存続しようが、室蘭本線や函館本線における町内の駅が存続しようとあまり重要視している雰囲気はなく、札幌や函館、または本州方面からの利用に舵を取りたい様子が伺えます。

倶知安町にも同様のことが言え、新幹線の駅を高架として建設し、町の東西の分断を避けて、駅前の再開発や国道へのアクセス改善などを実施したいのでしょう。


一方、まだまだ協議が必要だとして結論を保留としているのが、小樽市、黒松内町、蘭越町、ニセコ町です。小樽市には新小樽駅(仮称)が設置される計画ですが、函館本線山線のうち、塩谷駅と蘭島駅は小樽市内であり、小樽~余市間においては、2018年度の1日1キロあたりの利用者数(輸送密度)が2144人であり、この数字は帯広~釧路間や旭川~名寄間よりも高いです。これら区間は特急や後者については快速列車も運行しているにも関わらず、小樽~余市間の方が輸送密度が高いのです。

ここで仮にJR路線として存続するのであれば、小樽~余市間で存廃問題が浮上し、帯広~釧路間や旭川~名寄間ではそれがないと矛盾が生じてしまいますが、今回の場合は数字が良いにも関わらず経営分離してしまうという特殊な条件です。JR路線であれば、数字的にも存続しなければ示しがつきません。

黒松内町、蘭越町、ニセコ町は山線が廃止されると、比較的大きな打撃を受けると思います。利用者は決して多くはありませんが、早朝は蘭越から札幌へ向けて直通列車が設定されており、これら自治体はいずれも新幹線はスルーします。結論を保留とするのはやむを得ないでしょう。


そして、唯一鉄道路線の存続を希望しているのが余市町です。あくまで、全区間を残すという意味合いではなく、小樽~余市間の存続と思われますが、上記のとおり、通勤・通学利用が多く、早朝では、報道の写真を確認すると、キハ201系による3両編成がほぼほぼ満席になるような乗車率のようです。蘭島駅や塩谷駅からも乗車することを踏まえると、不採算路線の一部であるとはいえ、無視することはできない区間です。

小樽から倶知安まで行かない、例えば然別で折り返す列車もそのほとんどが余市までの利用で、倶知安方面直通列車もやはり余市までの利用が多いです。余市から倶知安方面へ向かう利用者は少ないです。反対も同様です。あくまで小樽~余市間の利用が多いです。

小樽駅から余市方面のバスは出ていますが、それでもなお鉄道利用も一定数確保している状況であり、仮に小樽~余市間もバス転換となり、本数を増やす方針であっても、果たして路線バスだけで対応できるものなのか気になります。

管理者が度々ブログで記載しているとおり、鉄道は大量輸送をして威力を発揮する公共交通です。不採算路線の一部区間であるとはいえ、一応その条件は満たしています。利用が多いとはいえ、結局赤字になることは変わりありませんから、それを小樽市と余市町が主体となって運営できるかどうかです。


あとは来年秋頃開業予定の西九州新幹線開業に伴う並行在来線のように、上下分離方式で鉄道施設と運行を別々に分けてもよいのです。今のところ、三セク化するか否か、あるいは残すか残さないかで白黒つけるような傾向が見られるので、もっと多角的にさまざまな方法を検討してほしいと思います。

そこがゴールではなくて、あくまでも利用者主体で考え、利便性を損ねることなく、最良の方法で将来に向けて解決できればと思います。










↓ブログランキングにご協力お願いします↓


にほんブログ村


人気ブログランキング

鉄道コム
関連記事
トラックバック
トラックバック送信先 :
コメント
11008:余市は本気だが・・・! by ピカチュウ親方 on 2021/12/31 at 02:31:49

余市はかなり本気みたいですね。
でもやはり、お金の問題が付いて回るのよねぇ。
輸送密度が高いと言っても通学利用が大半であり、少子化が進む昨今、今は必要だが将来的には厳しくなりますよね。
個人的にはバス転換で良いと思いますがねぇ。

11009: by ナナッシー on 2021/12/31 at 17:41:34

こんばんは
北海道新聞社のことですからあえて利用者数を多く見せかけて印象操作でもしている可能性が高いです。
それはさておき、北海道新幹線が札幌まで延伸したタイミングでキハ201系はお役御免となり、H100での運行がメインになると思います。
H100は現在15両苗穂運転所に所属していますが、倶知安までの運行であれば現在とほぼ変わらない運用数で賄えますが、余市までの場合明らかに余剰車が出てきます。
H100よりも安い気動車制作する案も出ていますが、保守及び修繕など苗穂工場(苗穂運転所)に委託するのであればJR側が難色を示す可能性も否定できません。
車種を統一することでメンテナンスの効率化を図るJRの考え方に真っ向から否定します。

小樽〜余市間は同じ区間に中央バスがライバルとして挙げられますが、こちらは概ね20分に1本の割合で運行しています。

ちなみに給油作業ですが、函館本線(山線)では長万部駅と苗穂運転所の二箇所しかできないため、存続する場合、余市駅構内もしくは倶知安駅構内に給油設備も新設しなければなりません。

11012: by 管理人 on 2022/01/08 at 00:21:01

>>「ピカチュウ親方」さん、コメントありがとうございます。

今年もよろしくお願いします。

小樽~余市間であれば、鉄道存続してもいいですが、三セク化されれば負担が増えます。やはり解決策はお金なんですよね。

大半が通学や通勤利用で日中の利用は決して多くはありません。朝・夕を中心に鉄道とし、日中はバスにするにしても、鉄道も走らせないと収益を生みませんから、時間帯限定で残したとしても同じ赤字になります。

将来的に少子化が進めば鉄道が完全に不必要レベルになる可能性もあります。九州のように20年?は維持して、それが経過したらまた検討するような方針でもよいと思います。北海道の場合だったら最高で10年程度のスパンで区切った方がいいでしょう。

なかなか難しい問題です。

返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。

なかなか難しい問題です。

11013: by 管理人 on 2022/01/08 at 00:30:29

>>「ナナッシー」さん、コメントありがとうございます。

今年もよろしくお願いします。

札幌まで新幹線が延伸すると、山線直通のために新製されたキハ201系はお役御免になるか、電化区間で細々と活躍し続けると思います。それでも短命であることは言うまでもなく、キハ261系0番台置き換えが見えてきた頃には引退するでしょう。

運行本数を増やして、予備車両を現在よりも減らしてコスト削減を図る案があるようです。三セク化されても車両はH100形になり、北海道から有償譲渡という形になり、整備はJR北海道に委託という方法がとられると思います。

三セク鉄道になれば、車両については、車庫を有する倶知安が拠点になるはずです。倶知安に給油設備を新たに設ける方法しかなく、わざわざ苗穂に夜間滞泊を含めた運用等が組まれる可能性は少ないと思います。

おそらくその点については、まだ議論されていないと思われ、存続するなら今後取り上げるべき問題です。給油場所によって運用も左右されそうな気がします。

返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。

11022:DF200形は山線を走行できない by 龍 on 2022/01/13 at 20:23:58 (コメント編集)

2021年12月27日に開催された「北海道新幹線並行在来線対策協議会」の後志ブロックの第11回会合で、JR貨物の見解が明らかにされました。

・災害時における代替ルートの確保として、鉄路やトラックなど選択肢が多い方が良いが、災害時における代替ルートとして函館線長万部〜小樽間を活用することは現状では課題が多い。
・2000年の有珠山噴火の際に貨車を牽引したDD51形は既に北海道では運用されておらず、本州に在籍している車両は一部仕様が異なるため、そのままでは転用できない。現在運用されているDF200形はDD51形よりも大型であり、線路を所有するJR北海道から「DF200形では走行できない区間が複数箇所ある」と確認している。
・同ルートにおけるDF200形の走行に関しては、詳細な技術検討、それに伴う改良工事、その費用負担のあり方などの課題があることが想定されている。これらの課題を解決したのちに「鉄道事業の申請・許可」や「線路使用契約」が可能となる。
・JR貨物としては、災害時には貨物列車が通常運行している区間において折り返し運転と代行トラック等の組み合わせによって、代替輸送ルートを構築することを優先的に検討している。

以上が、JR貨物の函館本線長万部〜小樽間についての見解です。災害時の代替輸送に関しては、おそらくこの区間に限定した話ではないと考えられます。重量の問題でDF200形が入線できる線区が限られているため、そもそも別ルートによる迂回運転を実施できないのです。

DF200形は今後、新型の電気式ディーゼル機関車による老朽取り換えが行われる予定になっていますが、その新型機関車がこの点を想定した設計になっているとは考えにくいです。そうなると地上の線路・路盤を改良しなければ機関車を走らせることができません。線路を所有している会社はJR貨物ではないので、線路を所有している会社が線路の改良とその保線レベルの維持に関する費用も人員も負担しなければならなくなります。それなら、別ルートで貨物列車を迂回させるよりトラックで代替輸送した方がいい、となるのは必然ですよね。

11027: by 管理人 on 2022/01/16 at 23:58:29

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

内容をネット記事で先日確認しました。DF200の使用が現時点では難しいことが上げられていました。

おそらく、同機が使用できない路線はほかにもあるはずです。パッと見、釧網本線や花咲線あたりも難しいと思います。

難しい理由は主に地上設備側で線路の改良等が必要ですが、線路を保有するのはJR北海道です。ここで迂回または代替ルートとして山線を残すにしても、莫大な改良費用が必要となり、仰るとおり、鉄道事業の申請・許可等が必要になります。

しかしこれが難しいので最寄の集積場所まで鉄道を使って、そこからトラック輸送に切り替えるという判断に当然なります。

流れ的には、小樽~余市間は存続するような雰囲気です。余市~長万部間は残らないでしょう。

返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。

11182:函館線(山線)の廃止について by 長内 on 2022/03/05 at 16:49:52 (コメント編集)

私はバス転換してもいいと思いますがただこの路線だけは特別だと思います!なぜならば室蘭線が災害等で不通になった場合函館、札幌間の物資輸送が途絶えてしまい住民の生活に支障が出たきます!営業路線のみを廃止するという方式にして休線あるいは災害時の緊急路線という形で残すべきだと思います!迂回路線は必要だと思います!費用の関係上管理等も困難な場合は国に買い取ってもらい国が管理したらどうでしょうか!これはJRとかの問題ではなく日本の国土の問題だと思いますけど!

11190: by 管理人 on 2022/03/05 at 23:48:39

>>「長内」さん、コメントありがとうございます。

2000年に有珠山が噴火した際にまさに室蘭本線が災害で不通になりました。函館本線山線を使って特急「北斗」の迂回運転等を実施していました。問題に上げられている物資輸送ですが、貨物列車は運行されていたものの、全体の1割~2割程度に過ぎず、当時の時点で海上輸送などに切り替えて対応していました。多少の遅れは出ますが、大きな混乱もありませんでした。

それを考えると、やはり残す理由というのが薄れてしまいます。

国が買い取る方式は、維持費は税金で賄うことになります。関係のない道民以外の方からの税金も山線に投資するのです。それをやるんだったら、もっとよりよい日本のために税金を使うべきです。

▼このエントリーにコメントを残す