冬の函館本線山線
その他あれこれ - 2022年02月01日 (火)
冬の函館本線山線。撮影は昨年の11月中旬。山線はすっかり雪景色でした。





H100形に置き換えられて初めて撮影メインで行きました。1年前にも行きましたが、ニセコエクスプレスがメインで行ったところ、残念ながら車庫内で保管されていて見れなかったんですけどね。
運よく羊蹄山も見えて、とりあえず行ってよかったです。
次回は春先に行ってみたいと思います。雪融けで平地は木々が緑色に染まりつつありますが、羊蹄山ではまだまだ雪が残っており、1年で一番羊蹄山と鉄道の写真を楽しめる時期だと思います。
そんな函館本線山線も、先日記事で掲載したとおり、存廃問題に揺れています。北海道新幹線が札幌まで延伸すると小樽~長万部間は並行在来線となって沿線自治体が中心となる第三セクターに経営分離される計画ですが、現時点で赤字は必須であり、厳しい経営状況が続く見込みです。そのため、在来線として存続せずに廃止する案も浮上しています。
前回まではバス転換を容認したのが長万部町、倶知安町、共和町、仁木町の4町でしたが、新たに存廃問題を保留としていたニセコ町と黒松内町がバス転換を支持しました。これで方針未定としているのは、小樽市と蘭越町だけになりました。30年鉄道を維持し続けた場合、道の試算で864億円超えの赤字が生じるということで、バス転換はやむを得ないと判断したようです。ニセコ町議会では異論も出なかったということです。
この函館本線というのは、確かに赤字路線なのです。にも関わらず、JR北海道の対応も例外であり、単独で維持することが可能な路線としています。
理由としては、将来的に札幌まで新幹線が到達した場合、並行在来線として確実に手放すことができる区間であり、将来的に沿線自治体が維持・負担してくれることを見越して残しているようなものです。そのため、本来であれば単独で維持することが困難な路線・線区に指定されるはずですが、JR北海道が単独で維持可能な路線の扱いになっています。
加えて、冬季はキハ40形のパワー不足の問題も長年にわたって生じていたことから、赤字路線でもH100形が投入されているわけです。
過去にコメントをいただいていますが、残すべきという意見も当然あります。理由は、2000年に噴火した有珠山が今後も定期的に噴火するため、迂回ルートとして残しておく必要があるというものです。有珠山が噴火してしまえば、室蘭本線は使えなくなり、前回噴火した際は函館本線山線を使って札幌と道南方面を結んでいました。貨物列車も山線を経由していました。
今後は有珠山噴火を見越して建設されている北海道新幹線が札幌まで結ばれるので、人の移動については問題ありませんが、問題は物資輸送はどうするか?ということです。残すべき意見でココが重点に置かれています。
しかし、貨物列車が設定されていたとはいえ、当時山線で輸送された物資は全体の1割から2割程度で、それ以外はそのほとんどが船を使って輸送されていたようです。時間は生じるようになりますが、その1割あって2割程度のために、果たして山線を残しておく必要があるのでしょうか?
また、JR貨物からも、現在貨物列車の牽引機として使用しているDF200形ディーゼル機関車は、函館本線山線に入線することができないと発表しており、仮に残したとしても牽引機がなければ意味ありません。例えば、JR北海道からDE15形ディーゼル機関車を借りるという形で運行することもできますが、貨車を繋げられる両数も最大で10両までということで、物資輸送に大きく貢献するとは言い難く、物資輸送のために残す案は現時点では難しいと結論せざるを得ません。
山線を残すにしても、莫大な赤字を抱えることは必須であり、それが沿線自治体の体力で維持できるレベルではありません。沿線自治体のうち、9市町のうち6町が既にバス転換を支持しており、こちらも時間の問題だと思います。
ただ、先日バス転換の方向で動き出した根室本線の富良野~新得間とは異なり、仮に廃止が決まったとしてもすぐに廃止になることはないでしょう。JR北海道も単独で維持可能な路線に指定しており、沿線自治体が不要と判断し、新幹線延伸開業までにバス転換を推進するような動きがなければ、おそらく札幌延伸までは残すと思います。
本を読みながら、車窓も楽しみながら移動できるので、山線は面白いです。将来的な存続が危ぶまれていますが、春夏秋冬で景色を楽しめるので、皆さんも機会があればぜひ利用してみてくださいね。
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H100形に置き換えられて初めて撮影メインで行きました。1年前にも行きましたが、ニセコエクスプレスがメインで行ったところ、残念ながら車庫内で保管されていて見れなかったんですけどね。
運よく羊蹄山も見えて、とりあえず行ってよかったです。
次回は春先に行ってみたいと思います。雪融けで平地は木々が緑色に染まりつつありますが、羊蹄山ではまだまだ雪が残っており、1年で一番羊蹄山と鉄道の写真を楽しめる時期だと思います。
そんな函館本線山線も、先日記事で掲載したとおり、存廃問題に揺れています。北海道新幹線が札幌まで延伸すると小樽~長万部間は並行在来線となって沿線自治体が中心となる第三セクターに経営分離される計画ですが、現時点で赤字は必須であり、厳しい経営状況が続く見込みです。そのため、在来線として存続せずに廃止する案も浮上しています。
前回まではバス転換を容認したのが長万部町、倶知安町、共和町、仁木町の4町でしたが、新たに存廃問題を保留としていたニセコ町と黒松内町がバス転換を支持しました。これで方針未定としているのは、小樽市と蘭越町だけになりました。30年鉄道を維持し続けた場合、道の試算で864億円超えの赤字が生じるということで、バス転換はやむを得ないと判断したようです。ニセコ町議会では異論も出なかったということです。
この函館本線というのは、確かに赤字路線なのです。にも関わらず、JR北海道の対応も例外であり、単独で維持することが可能な路線としています。
理由としては、将来的に札幌まで新幹線が到達した場合、並行在来線として確実に手放すことができる区間であり、将来的に沿線自治体が維持・負担してくれることを見越して残しているようなものです。そのため、本来であれば単独で維持することが困難な路線・線区に指定されるはずですが、JR北海道が単独で維持可能な路線の扱いになっています。
加えて、冬季はキハ40形のパワー不足の問題も長年にわたって生じていたことから、赤字路線でもH100形が投入されているわけです。
過去にコメントをいただいていますが、残すべきという意見も当然あります。理由は、2000年に噴火した有珠山が今後も定期的に噴火するため、迂回ルートとして残しておく必要があるというものです。有珠山が噴火してしまえば、室蘭本線は使えなくなり、前回噴火した際は函館本線山線を使って札幌と道南方面を結んでいました。貨物列車も山線を経由していました。
今後は有珠山噴火を見越して建設されている北海道新幹線が札幌まで結ばれるので、人の移動については問題ありませんが、問題は物資輸送はどうするか?ということです。残すべき意見でココが重点に置かれています。
しかし、貨物列車が設定されていたとはいえ、当時山線で輸送された物資は全体の1割から2割程度で、それ以外はそのほとんどが船を使って輸送されていたようです。時間は生じるようになりますが、その1割あって2割程度のために、果たして山線を残しておく必要があるのでしょうか?
また、JR貨物からも、現在貨物列車の牽引機として使用しているDF200形ディーゼル機関車は、函館本線山線に入線することができないと発表しており、仮に残したとしても牽引機がなければ意味ありません。例えば、JR北海道からDE15形ディーゼル機関車を借りるという形で運行することもできますが、貨車を繋げられる両数も最大で10両までということで、物資輸送に大きく貢献するとは言い難く、物資輸送のために残す案は現時点では難しいと結論せざるを得ません。
山線を残すにしても、莫大な赤字を抱えることは必須であり、それが沿線自治体の体力で維持できるレベルではありません。沿線自治体のうち、9市町のうち6町が既にバス転換を支持しており、こちらも時間の問題だと思います。
ただ、先日バス転換の方向で動き出した根室本線の富良野~新得間とは異なり、仮に廃止が決まったとしてもすぐに廃止になることはないでしょう。JR北海道も単独で維持可能な路線に指定しており、沿線自治体が不要と判断し、新幹線延伸開業までにバス転換を推進するような動きがなければ、おそらく札幌延伸までは残すと思います。
本を読みながら、車窓も楽しみながら移動できるので、山線は面白いです。将来的な存続が危ぶまれていますが、春夏秋冬で景色を楽しめるので、皆さんも機会があればぜひ利用してみてくださいね。
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