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函館本線の長万部~余市間がバス転換へ~早ければ札幌延伸前に廃止も

先日、根室本線の富良野~新得間がバス転換で話が進められている内容をお伝えしましたが、また1つバス転換が進む路線があるようです。

それは・・・



函館本線の通称”山線”。そのうち、長万部~余市間(120.3km)を廃止し、バス転換が決まりました。

昨年末の時点では、態度を保留とした自治体もあり、山線の今後について結論が出ませんでした。小樽~長万部間は北海道新幹線の並行在来線区間にあたり、札幌まで延伸すると、沿線自治体を中心とした第三セクター鉄道への移管が決まっていました。しかし、30年鉄道を維持し続けた場合、道の試算で864億円超えの赤字が生じるということで、沿線9市町は三セク化以前に、鉄路を維持できるか否かで決断を迫られていました。

結果、今回廃止が決まった長万部~余市間については、蘭越町が最後まで態度を保留していましたが、最終的に存続を断念し、バス転換をする形で廃止が決まりました。

今回、小樽~余市間が含まれていませんが、小樽市については、住民説明会を実施していないという理由で引き続き態度を保留としていますが、バス転換を軸に検討を進めるようです。これで、鉄道を維持する姿勢を示しているのは余市町だけになりました。

新幹線開業により、在来線が廃止される例は、1997年の信越本線の横川~軽井沢間に次いで2例目となります。基本的にはこうして新幹線への引き継ぎが整った際に並行在来線が廃止となったり、JRから経営分離されて大きな変更を余儀なくされるものですが、函館本線山線については、新幹線開業前に廃止し、バス転換する方向でも検討しているようです。

理由は、倶知安町などでは新幹線関連工事に伴い、駅前の再開発が予定されています。北海道新幹線関連で在来線の対応で大きく変更を余儀なくされているのが倶知安駅で、駅ホームが移設され、新たに通路が設けられた関係で1線が行き止まりとなり、同駅で列車の交換ができなくなりました。従来の在来線ホームの場所には新幹線の高架が新たに設けられます。ここで在来線の設備があると工事の支障になってしまい、駅前の再開発の進ちょくに影響が出る場合があります。

そのため、廃止時期を北海道新幹線の札幌延伸時に合わせるのではなく、前倒し検討を行っているのです。前倒しされれば、この函館本線山線が開業前に在来線を廃止する初めての例になると思います。

また、今回の長万部~余市間の廃止は、JR北海道が単独で維持可能な路線から初めて廃止される路線・線区にもなります。2016年末にJR北海道が全道の鉄道路線において、JR北海道が単独で維持することができる路線とできない路線を、いわゆる仕分をして我々一般人に公表しました。

そこから今日まで一部路線が廃止されてバス転換が実施されましたが、それでも単独で維持することができない路線はまだあり、多くの課題を残しています。そのような中で、昨年度第2四半期(4月~9月)の小樽~長万部間の営業係数は管理費を含めて1,224となっており、道内だと宗谷本線の名寄~稚内間並みに赤字の路線です。しかし、こちらが単独で維持困難な路線に指定されているのに対し、小樽~長万部間は単独で維持可能な路線にしているのです。

理由は上記のとおり、新幹線が札幌まで延伸すると、JRが採算が合わないと判断した場合、経営分離を実施することができます。維持している際は赤字ですが、将来的に沿線自治体と存廃問題に触れずに確実に手放すことができ、当時批判に晒されていたJR北海道としてはとてもオイシイ話だったはずです。

また、最終的に沿線自治体が路線を何とかするだろうという責任転嫁的なところもあったのかもしれません。そうした理由で、数字的には単独で維持不可な区間を、単独可能とし、山岳路線ということもあり、非力なキハ40形を置き換えるべく、最新のH100形がいち早く投入された路線でもありました。

ですが、今年度になって話が急展開し、いきなり路線廃止ということで決定しました。小樽~余市間については不明ですが、小樽市がバス転換へ向けて動き出すのであれば、余市町の立場はかなり厳しくなり、一気にバス転換へ進む流れになると思います。

函館本線の山線について、特に今回廃止が決まった長万部~余市間では、長万部町と倶知安町が早期にバス転換の立場を表明していたことが大きかったと思います。双方の自治体ともに新幹線の駅が設けられます。特に長万部町については、同町の広報誌において、一部の利用者の少ない在来線の駅について、存続について後ろ向きな姿勢であり、新幹線の駅が設置されるとなれば、やはり新幹線を軸として交通体系に転換したい意思が見え、要は札幌と函館、室蘭へのアクセスが確保されれば、それ以外についてはあまり深く考えていない様子でした。それはそれでJR北海道としても経費削減に貢献するので、選択と集中という意味では、長万部町の判断は理にかなったものです。

また、先日の根室本線の富良野~新得間でもありましたが、やはり国と道から明確な回答が得られたことも大きいでしょう。JR北海道は国から莫大な支援を受けていますが、先日の根室本線の例を挙げると、国からは富良野~新得間のような不採算路線への支援は盛り込まれませんでした。また、道からは存続に向けた支援は実施せず、「新しい交通体系の確立に向けた支援を行う」とされ、こちらも鉄道路線の支援はせず、どちらかというと、鉄道路線廃止後の交通体系確立に向けたサポートを実施するという回答でした。

函館本線山線が第三セクター化されれば、超大赤字路線になることは必須であり、現時点の状況で国や道からも支援が得ることが難しい以上、もちろん将来的に支援が得られることは難しいと判断せざるを得ず、長万部~余市間についてはまずバス転換が決まりました。

明確な廃止時期は不明ですが、上記のとおり、新幹線が札幌に延伸する前に廃止される可能性もあり、このあたりは今後煮詰められることでしょう。

山線に投入されたH100形は他線区転用などで融通が利いても、倶知安駅新ホームもせっかく新たに設けられたのに数年で使われなくなる可能性もあり勿体ないです。また、キハ201系も重要機器取替工事を施工したばかりなのに、早くも活躍の場が奪われようとしています。同車に関しては後継車も必要ありませんが、寿命までどう使っていくつもりでしょう?不運な鉄道車両の仲間入りを果たしてしまいそうです。










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コメント
11085: by さっぽろこころのふるさと on 2022/02/05 at 11:45:16 (コメント編集)

思っていたよりも話が早く進みましたね
H100の転用先は今後の宗谷、石北、富良野、釧網の議論次第とは思います。
廃止までは通常廃止届を出してから1年後、廃止後の代替交通計画出す事を考えても、廃止は早くて2024年以降とは思いますが、倶知安駅前の整備方法は大きく変わるので早めに結論を出しそうですね。
その頃には201系の車齢が30年くらいになるので転用も難しそうですね

11086: by ハナ on 2022/02/05 at 21:44:10 (コメント編集)

倶知安やニセコ町がリゾート地を抱えながら案外と見切りを付けたのは意外でした。それだけ鉄道利用の割合が少なく現実的なバスを選んだのでしょう。
今まで揉めた自治体は鉄路を残す理由に明確な理由や鉄道の優位性を訴えなく時間だけがズルズルと伸ばしていた現実でした。
余市や小樽の動向が今後の焦点です。
非電化として残すのも難しいし電化するだけの余裕も無く結果的に廃止の方向になりそう。

11087: by 若潮 on 2022/02/06 at 14:06:56 (コメント編集)

こんにちは。
深名線が廃止される際、名寄市などから「深名線の廃止は仕方ないが、代わりに宗谷線に特急を走らせてほしい。特急が走った線区で線路がなくなった例はない (当時。横軽を除く) 。」という声が出て、後に実際に特急が走りました。
しかし富良野~新得も今回も、かつて特急が走っており、今回に至っては黒松内・ニセコ・倶知安・余市が停車駅でした。九州では肥薩線が不通なうえにJR九州が復旧に難色を示しており、「特急が走った線路だから安泰」とは言えなくなりました。肥薩線と同じくかつて特急おおよどが走った吉都線は九州で赤字額ワーストでいつ廃線になってもおかしくないですし。。。

11089: by 管理人 on 2022/02/08 at 00:13:44

>>「さっぽろこころのふるさと」さん、コメントありがとうございます。

やはり、国と道が先の富良野~新得間で鉄道への支援はしないと明確に回答を出したことが後の存廃問題にも影響したと思います。従来は回答は曖昧で責任転嫁のような形で一向に進みませんでした。

石北は特急が運行しており、富良野線もノロッコ号を運行しており、釧網本線は湿原号の運行を継続する方針とした以上、これら3つの路線については、存廃問題は難しいです。

これまで廃止してきた路線や線区は、観光列車の設定もなければ、利用も乏しいローカル線で、どちらかというと廃止に持っていきやすかったですよね。

2025年度廃止?という話も聞きました。これから小樽~余市間の存廃問題、バス転換区間のバスの台数、運転士の確保等があり、これらの見込みがつけば早い段階で廃止になるでしょう。もう新幹線札幌到達前にはなくなりそうな雰囲気ですよね。

返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。

11090: by 管理人 on 2022/02/08 at 00:21:00

>>「ハナ」さん、コメントありがとうございます。

在来線残したからといって、観光振興などに大きく貢献するわけではないです。この時期はスキーシーズンですが、場所も離れており、どちらかというと昨今は各々で移動できるレンタカー需要の方があると思います。

かつてスキーエクスプレスや夏季にヌプリ号やワッカ号も運行していましたが、いずれにしても人気があったとはいえず、状況をみても自治体が在来線を欲する理由もありませんでした。

廃止という結論に持っていきやすくなった理由は、先日の富良野~新得間のように、国や道から鉄道路線への支援はしないという明確な回答が得られたことが大きいと思います。今までは自助努力と称して曖昧に責任転嫁してきただけですからね。

今後の状況をみても、小樽市もバス転換に前向きのようで、余市町の立場が苦しくなります。最終的にはバス転換で解決するのではないでしょうか?

返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。

11091: by 管理人 on 2022/02/08 at 00:51:21

>>「若潮」さん、コメントありがとうございます。

こんばんは。

そういう言葉は当時は通用したのかもしれませんが、今はもう通用しませんよね。特急格上げは、運賃値上げ等の理由もあったのかもしれません。

九州は観光列車をバンバン走らせて、西九州新幹線開業と明るい話題ばかりに見えますが、不採算路線との対応差、温度差は明確に出ていますよね。肥薩線なんかは線路を新たに敷設するレベルで費用がかかるそうで、長期不通となれば、県が動いてくれなければ、北海道のような運命を辿るでしょう。

今は特急列車が走っているからといって安泰ではありません。北海道だと天北線は廃止まで急行は残った数少ない例ですが、かつてのメインルートで札幌と稚内を結ぶ点では宗谷本線経由と変わらなかったことなど、特殊な理由もあるのです。コロナ禍ということもあり、今後は見てみぬふりをしていた不採算路線にようやくメスが入ると思います。

11137: by 南の虎 on 2022/02/22 at 09:43:18

長万部~余市が廃止確定したことは残念ですが順当な結論だったと思います。

これまで、JR北海道がだまって維持し続けていましたが、何事も、適正な負担者が適正な負担をできるかどうかがポイントです。
いくら「観光が…」「地域振興が…」といっても、鉄道利用者が増えなければJR北海道には関係ありません。このあたり、沿線自治体はずっと勘違いしてきたと思います。

こういう場合「適正な負担者」という問題が発生します。「観光が」「地域が」というならば、JRにマネタイズされる仕組みを整えるべきでした。自治体は、逆に、道路整備に力を入れてきました。鉄道からすればライバルを増やされているわけですから、ますます存在感はなくなります。

全道的に、というより全国的な交通政策として、そういう方向でやってきたのに、JRだけが負担者として負担をさせられてきたのです。

JR北海道が平成27年に全路線の輸送密度等を公表してもう厳しいと発表したことは、全国で同じようなあいまいさで漫然と赤字を垂れ流し続けてきた(そのつけは間接的に税金の無駄遣いという形ではねかえってくる)鉄道の今後をはっきりさせた点で大きな功績だと思います。

その最大のポイントは「自治体が負担するとするならば」という問題意識を植え付けたことが大きいです。いままでは赤字を出そうと誰ふく風でした。無関係でした。だから自治体も「残せ」としか言わなかった。いざ自分たちの具体的な負担金額が見えると、とたんに「廃止しましょう」と言い出したのには笑いました。いかにいままでJRに赤字を押し付けてきたかということです。

道新はこうした鉄道廃止へのながれを否定するかのような論調が続いていますが、これまでが、上記のように、JRに負担を押し付けていただけで、それが自治体に転嫁されたとたんに廃止と言い出しているのだから、いかに交通政策における負担者が歪だったかという問題に目を向けるべきなのです。道新の批判の矛先はおかしいと思います。

個人的には、このまま、ローカル線の多くを廃止し、主要亜幹線についてはどこかによる適切な負担ないし上下分離を行って維持し、JRの経営体力を温存することが必要だと思います。


11144: by 管理人 on 2022/02/26 at 00:58:02

>>「南の虎」さん、コメントありがとうございます。

鉄道の使命は大量輸送です。北海道のローカル線では大半がこの役目を終えているので、廃止は妥当な判断です。その後は適正な交通体系にしていくべきなのです。

観光だから・・・などと言ったところで効果はなく、それはもうJRが細かく数字を出してくれています。数字は嘘をつきません。ただ沿線自治体がゴネているだけなのです。

勘違いしている自治体が多くて、「鉄道があっての地域」ではないんです。「地域があっての鉄道」なんです。地域が衰退すれば、鉄道も要りません。地域の交通網を道路優先しているのであれば、鉄道は要りません。

道路整備の進展とともに、インバウンドでレンタカー需要も増えました。これにより、レンタカー各社からも格安プランも出て、加えてエコカーが急速に普及したことで移動費が安く抑えられました。自動車の発展というのも理由の1つだと思います。

安く移動できる手段を選択するのは当たり前ですから、当然鉄道は衰退していくのです。昨今みたいにガソリンが高騰すれば、鉄道の方が安くなる場合もありますよね。

これまでは、鉄道は運営会社が全てを負担してきました。不採算路線ということはここ数年でなくてもわかっていたことなので、早々とこの問題に取り組む必要がありました。その点ではJR北海道にも過失があります。

時代の変化とともに、体制は変えていかなければなりません。未だに北海道では実現していませんが、上下分離方式は鉄道を維持していくための有効な手段です。ぜひとも普及してほしいところです。北海道の場合はお金がないから無理ですよね。

11293:余市〜小樽間も廃止へ by 龍 on 2022/03/25 at 03:11:40 (コメント編集)

予想通り、というべきでしょうか。小樽市が函館本線の余市〜小樽間についてバス転換を容認する方針を固め、存続を主張していた余市町も条件付きでの容認を視野に検討すると報じられました。2022年3月26日に開催される北海道(道庁)・小樽市・余市町の3者協議で最終調整に入り、これで長万部〜小樽間(通称・山線)は完全に廃止となります。

函館本線は余市駅・蘭島駅・小樽駅周辺で国道5号と並走しており、北海道中央バス・ニセコバスの停留所またはバスターミナル(余市駅前/余市駅前十字街・蘭島・小樽駅前〈北海道中央バス小樽ターミナル〉)がそれぞれの駅に隣接しています。これらのバス停には経由する路線バスと都市間高速バス(高速よいち号・高速ニセコ号・高速いわない号・高速しゃこたん号)が全便停車(いずれも乗車・降車両方取り扱い)するので、「道路が渋滞して大幅に遅延する」「バスで運びきれないほどの乗客で混雑する」ような事態が起きなければ問題ないでしょう。

塩谷駅は国道5号の塩谷バス停から約1.5km離れていますが、郵便局・駐在所・飲食店・コンビニ・小学校・海水浴場といった集落の主要施設は国道側にあり、駅付近には住宅地がある他は後志自動車道の小樽塩谷ICが設置されているくらいです。塩谷バス停は路線バスのみの停車ですが、小樽駅前で鉄道や高速バスに乗り換えることができるので、こちらも函館本線の廃止で利便性が大きく損なわれるようなことにはならないと思います。

11301: by 管理人 on 2022/03/27 at 01:06:54

>>「龍」さん、コメントありがとうございます。

結果は既にわかりきっていたことです。小樽市の破綻レベルの財政状況をみても存続は難しかったと言わざるを得ません。

また、小樽市は新小樽駅(仮称)が設けられることで、ホンネはそちらに力を注ぎたいはずです。

代替バスについて、仰るとおり、渋滞しなければ大きな問題はないはずです。塩谷駅は逆にJRの駅が住宅街側・山側に設置されていて不便です。必要な施設や公営住宅などは国道側にあるので、逆にバス利用の方が有利な場合もあります。

あとはバス転換に向けて、乗務員の確保や車両の確保で目処がついたら山線が廃止になると思います。倶知安駅前の駅前再開発もあり、新幹線延伸開業前になくなりそうですね。

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