除雪を支援を提案してもJR北海道から断られる現状
輸送障害 - 2022年02月11日 (金)
今回の記事で、一連の輸送障害の記事は最後にする予定です。
今回はあまり文章による鉄道ニュースや報道では取り扱われていない件について。
JR北海道の対応の遅さが指摘されるような報道が多く流れつつあります。加えて、道なども自衛隊を派遣要請すべきや、JRへの対応不足などいろいろと言われていますが、対応しおうにも対応できな事情があったようです。
これはネットニュースなどでは記載されていなかったことですが、北海道の報道機関から北海道知事の記者会見内容が動画で配信されており、JR北海道についても言及していました。
道によると、JR北海道に対して協力・支援という形で、例えば大変な除雪作業において道職員を派遣するという提案をしたところ、JR北海道からそれは断られてしまったようです。
理由は、線路内の除雪は一定の知識や安全教育が必要とのこと。JR北海道の安全報告書にはあまり細かいことまで記載されていませんが、同じ北海道の鉄道会社「道南いさりび鉄道」の安全報告書では、この理由の部分について詳しく触れられています。
まず、冬期に入る前に本社社員及びパートナー社員に対して安全手順と触車事故防止及び労働災害事故防止等の過去の事故事例を参考に教育を実施します。おそらくこれは例年除雪を実施し、ベテランの作業員でも同じ教育を毎年受けるのでしょう。
また、過去の他の鉄道会社の事象などを検証し、基本作業への再指導、駅構内巡回を行い、作業の把握と指導、駅構内の管理、要注意除雪箇所の指導により、脱線防止等に努めています。
内容を記載していけば多岐にわたりますが、要は、こうした教育・訓練を受けなければ除雪作業はできないような仕組みになっています。会見内容を聞いた際には、駅ホームだけでも・・・と思った管理者ですが、それも難しいようです。
なので、今回のような緊急時だからといって、闇雲に除雪作業員を増やして対応することはできないのです。結局その緊急時までに教育・訓練を受けた社員でしか(パートナー含む)除雪作業が実施できないのです。
今回の場合、7日に1100人を動員して除雪作業を実施しました。それらの作業員の方々は教育・訓練を冬期に入る前にあらかじめ受けて除雪作業を実施しているのです。
もちろん、冬季でも旅客駅などで除雪作業員の募集はしていますから、募集があればその都度この教育・訓練を実施するのでしょう。
こういう見えない壁みたいなものがあるので、例えば今回のような事態になったとしても、いくらJR北海道は冬季の輸送改善を実施したとしても、今回のような輸送障害は避けられないことになります。もちろん、対応にも限度がありますが、いつまでも同じような問題で足止めを喰らっていいわけではありません。
全ては事前の判断で決まり、今回も途中の駅で列車が立ち往生しなければ、おそらくもっと早い段階で運転再開になっていたはずです。こうしてみると、やはり事前の判断で今後が左右されると言わざるを得ないです。対応を改善するにしても、やはり難しいでしょう。
最後に明日2月12日(土)の運転についてです。
【JR北海道の明日2月12日(土)の特急列車の運行計画】
・札幌・旭川~網走間 特急オホーツク/特急大雪
→通常運転
・札幌・旭川~稚内間 特急宗谷/特急サロベツ
→通常運転
・札幌~旭川間 特急カムイ/特急ライラック
→5号、9号、29号、2号、8号、12号、18号、28号、42号運休
・札幌~函館間 特急北斗
→特急北斗6号、特急北斗19号運休
・札幌~東室蘭間 特急すずらん
→通常運転
・札幌~帯広・釧路間 特急おおぞら/特急とかち
→特急おおぞら1号、特急おおぞら2号運休
また、明日の札幌圏は、本数を減らして運行している函館本線、千歳線、学園都市線において、通常の9割程度の本数で運転します。尚、運転平常化は2月14日(月)からを予定しています。
徐々に平常運転に戻りつつあるJR北海道。来週明けからは通常どおりになりそうです。
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今回はあまり文章による鉄道ニュースや報道では取り扱われていない件について。
JR北海道の対応の遅さが指摘されるような報道が多く流れつつあります。加えて、道なども自衛隊を派遣要請すべきや、JRへの対応不足などいろいろと言われていますが、対応しおうにも対応できな事情があったようです。
これはネットニュースなどでは記載されていなかったことですが、北海道の報道機関から北海道知事の記者会見内容が動画で配信されており、JR北海道についても言及していました。
道によると、JR北海道に対して協力・支援という形で、例えば大変な除雪作業において道職員を派遣するという提案をしたところ、JR北海道からそれは断られてしまったようです。
理由は、線路内の除雪は一定の知識や安全教育が必要とのこと。JR北海道の安全報告書にはあまり細かいことまで記載されていませんが、同じ北海道の鉄道会社「道南いさりび鉄道」の安全報告書では、この理由の部分について詳しく触れられています。
まず、冬期に入る前に本社社員及びパートナー社員に対して安全手順と触車事故防止及び労働災害事故防止等の過去の事故事例を参考に教育を実施します。おそらくこれは例年除雪を実施し、ベテランの作業員でも同じ教育を毎年受けるのでしょう。
また、過去の他の鉄道会社の事象などを検証し、基本作業への再指導、駅構内巡回を行い、作業の把握と指導、駅構内の管理、要注意除雪箇所の指導により、脱線防止等に努めています。
内容を記載していけば多岐にわたりますが、要は、こうした教育・訓練を受けなければ除雪作業はできないような仕組みになっています。会見内容を聞いた際には、駅ホームだけでも・・・と思った管理者ですが、それも難しいようです。
なので、今回のような緊急時だからといって、闇雲に除雪作業員を増やして対応することはできないのです。結局その緊急時までに教育・訓練を受けた社員でしか(パートナー含む)除雪作業が実施できないのです。
今回の場合、7日に1100人を動員して除雪作業を実施しました。それらの作業員の方々は教育・訓練を冬期に入る前にあらかじめ受けて除雪作業を実施しているのです。
もちろん、冬季でも旅客駅などで除雪作業員の募集はしていますから、募集があればその都度この教育・訓練を実施するのでしょう。
こういう見えない壁みたいなものがあるので、例えば今回のような事態になったとしても、いくらJR北海道は冬季の輸送改善を実施したとしても、今回のような輸送障害は避けられないことになります。もちろん、対応にも限度がありますが、いつまでも同じような問題で足止めを喰らっていいわけではありません。
全ては事前の判断で決まり、今回も途中の駅で列車が立ち往生しなければ、おそらくもっと早い段階で運転再開になっていたはずです。こうしてみると、やはり事前の判断で今後が左右されると言わざるを得ないです。対応を改善するにしても、やはり難しいでしょう。
最後に明日2月12日(土)の運転についてです。
【JR北海道の明日2月12日(土)の特急列車の運行計画】
・札幌・旭川~網走間 特急オホーツク/特急大雪
→通常運転
・札幌・旭川~稚内間 特急宗谷/特急サロベツ
→通常運転
・札幌~旭川間 特急カムイ/特急ライラック
→5号、9号、29号、2号、8号、12号、18号、28号、42号運休
・札幌~函館間 特急北斗
→特急北斗6号、特急北斗19号運休
・札幌~東室蘭間 特急すずらん
→通常運転
・札幌~帯広・釧路間 特急おおぞら/特急とかち
→特急おおぞら1号、特急おおぞら2号運休
また、明日の札幌圏は、本数を減らして運行している函館本線、千歳線、学園都市線において、通常の9割程度の本数で運転します。尚、運転平常化は2月14日(月)からを予定しています。
徐々に平常運転に戻りつつあるJR北海道。来週明けからは通常どおりになりそうです。
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