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不採算路線にも投入されるH100形(DECMO)

以前、北海道のローカル気動車の主役になりつつあるH100形の今後について以下の記事で紹介させていただきました。

参考記事:「JR北海道グループ中期経営計画2023」からみる今後の車両の老朽取替・新製計画




参考URLの記事とともに、上記の「JR北海道グループの中期経営計画2023」について取り上げましたが、これ以降に一度更新されており・・・



最新のものがコチラ。

運輸・車両部門の黄色枠のキハ40形気動車の老朽取替について、「H100形気動車新製」の記載が追加されています。

黄色枠は「黄線区」といって、要はJR北海道が単独で維持可能な路線・線区と北海道新幹線関連で並行在来線に指定される区間を除いた単独で維持することができない路線・線区を示します。たくさんありますが、石北本線や室蘭本線の苫小牧~岩見沢間などが該当します。

今回のダイヤ改正から、石北本線の旭川~上川間のうち、北見峠を越えない旭川口の普通列車全てがH100形に置き換わりました。まさに記載内容が反映されています。

当初は不採算路線については、JR北海道は莫大な支援を受けているものの、国からの支援の対象から除外されていました。主に、キハ261系1000番台やH100形の新製、設備の維持・修繕に充てられ、不採算路線については、JR北海道の財布から引き続き拠出していました。

なので、不採算路線への車両の老朽取替について、H100形を投入した路線・線区から拠出された既存の気動車を使って置き換える計画だったと思います。その動きは既に確認されており、例えば室蘭本線では、日高本線の大半が不通になったことで日高本線用のキハ40形350番台が室蘭本線の全域や石勝線で活躍していましたが、H100形が投入されると、350番台は引退となり、室蘭本線で使用していたキハ150形などが今度は全面的にそれをカバーする役割に。日高本線については、専用車がなくなって延命化されたキハ40形1700番台に置き換えられました。

H100形の黄線区への投入は、財政支援継続によるものが大きいでしょう。また、既存の気動車も全て車齢が20年を超えており、キハ40形もまだまだ残り、国鉄分割民営化前に製造されたキハ54形もあります。そして、新しそうに見えるキハ150形も車齢20年を超え、一部車両は非冷房車です。非冷房車は元々道南方面向けに投入されたとはいえ、今のご時世で非冷房車というのは、輸送サービスを欠く1つの原因になり、今後鉄道輸送を継続していくうえで難しくなっていきます。

こうした背景もあり、黄線区にも投入されることになったと推測します。

今後H100形が投入を予想する路線や線区は、室蘭本線の苫小牧~岩見沢間、石勝線、石北本線、釧網本線、花咲線、宗谷本線の名寄以北、富良野線、根室本線の滝川~富良野間については、順次置き換えられていくと思います。逆に今年度の事業計画でも記載していたように、廃止の方向に持っていく留萌本線などは、そのまま既存の気動車で終わらせると思います。

また、函館エリアなどの道南方面では、将来的に新幹線が札幌まで到達した際に経営分離されることから、H100形などの投入は見送り、キハ150形などの既存の気動車で置き換えを進めるのではないかという予想を、先日コメントにてやりとりさせていただきました。

いずれにしても、将来的に北海道のローカル気動車は全てH100形になるでしょう。

今年度から観光用の車両も登場する予定です。ラベンダー編成のようにJR北海道に無償貸与という形で使用していくことになります。

ハイペースで勢力を拡大しているH100形。今後の活躍にも期待です。










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コメント
11345: by かいおう on 2022/04/04 at 12:08:30

やはりh100形はめちゃくゃ速いですね。
根室本線で3月から運転を始めましたが、釧路駅を出て白糠駅付近までのストレート区間では時速90㎞~100㎞出してるみたいです。

キハ40だと90㎞オーバーなんて考えられませんから、これは速いと思いました。
1日の利用者が1人以下の駅が現在15駅以上、3人以下の駅は40駅以上あり、これらの駅はできる限り廃止して都市間をh100形に100㎞近いスピードで走行してもらい、普通列車も都市間輸送に使ってもらうというのも抜本的な改革にはなりませんが、収益を少しでもよくする手なのかなと思いました。
(現在の地方の人口構造、車の普及状況からして本当の抜本改革は不可能ですが。。)

11347:経営分離の路線に転籍するH100系もいると思います。 by 千葉日台 on 2022/04/04 at 20:48:12

キハ54系は今年36歳、北海道新幹線開業時には44歳です。さすがにそれまで残すことは難しいでしょう。

キハ150系も新幹線開業時には37歳です。第3セクターとは言えこれを充当するのはあんまりでしょう。そこでH100系も何両かは新会社にプレゼントされるでしょう。

キハ40はダイヤ改正の度に削減、キハ54は留萌線の他に函館本線の長万部から小樽間に配転、キハ150の冷房車はいさりび鉄道に転籍するという予想ですが、どうでしょうか。

11348: by ナナッシー on 2022/04/04 at 21:32:02

こんばんは
今年度H100の投入が考えられるのは、函館運輸所もしくは旭川運転所のどちらかです。
函館運輸所に投入された場合は、そのままキハ40(函館〜長万部)置き換えて終わりになります。
旭川運転所に投入された場合は、上川〜網走〜緑のキハ40置き換えになると思われます。

ただし、ワンマン電車(733系2000番代? or 新形式 723系?)が苫小牧運転所に投入された場合、キハ143置き換えとH100の運用見直しで函館方面まで運用もしくは函館運輸所に転属する可能性も有り得そうです。

ちなみにH100系は1両2.7億円(343億÷127両)で、733系は1両辺り約1.83億円になります。2両(クモハ+クハ)ですので3.7億円程度になります。
(733系はエアポート編成=6両固定編成で約11億円)

また、北海道と国でそれぞれ12億円の支援金(合計24億)でH100系8両購入することになっています。
こちらは車内の内装が観光列車用に施すみたいです。キハ261系5000番代のように北海道高速鉄道開発が所有することになります。

11363: by 管理人 on 2022/04/08 at 00:40:48

>>「かいおう」さん、コメントありがとうございます。

今までの性能から比べると雲泥の差ですよね。H100形は特別速くはないですが、加速は一定でスムーズだし、変速ショックもありません。それも凄く速いと錯覚させる理由の1つだと思います。

90オーバーは出す区間は北海道でも少ないはずです。それは今度ぜひ堪能したいです。

宗谷本線なんかは駅の大量廃止によって大幅な所要時分短縮を果たしました。利用の僅少な駅をどんどん廃止にしていき、普通列車も有利な条件とすると、鉄道も多少は見直されるのかもしれませんよね。

11365: by 管理人 on 2022/04/08 at 01:07:25

>>「千葉日台」さん、コメントありがとうございます。

三セクにH100形の何両かは譲渡されると思います。キハ150形なんかは最終的に道南方面に集約されると管理者も予想しています。いさりび鉄道がH100形投入よりもキハ150形などの中古車でしばらく乗り切ると思います。

気になるのがキハ54形で、車齢は高いものの、機器更新や台車交換は実施しています。それに、2エンジン搭載、車体がメンテナンスに有利なステンレス製ということもあって重宝されています。

ステンレス製は重宝される傾向にありますよね。四国のキハ54形やキハ185系も未だに現役車両です。使用条件は異なりますが、中期経営計画にも置き換え計画について明記されていなかったことから、今後数年で廃車にはしないと思います。

まずはヨンマルの置き換えが最優先事項で、キハ54もキハ150もそれ以降になりそうですね。

11366: by 管理人 on 2022/04/08 at 01:27:08

>>「ナナッシー」さん、コメントありがとうございます。

旭川配置になった場合、上川〜網走〜緑間に投入するのであれば、キハ40形のみならず、キハ54形も一緒に置き換えなければ、車両の送り込みや返却を実施するうえで難しくなると思います。実施するのであれば今回の根室本線のように一気に投入しなければ置き換えは難しそうです。

一般車は2024年度までに16両?投入のはずですから、これはキハ150形の両数とだいたい同じなので、富良野線は置き換えられるかと思います。いずれにしても、どこに投入されるか楽しみです。

車両の製造費用ありがとうございます。今年度は80億円計上していますから、車両の機器更新費用を含めてどんな内訳なのか気になります。

11477: by 龍 on 2022/05/21 at 01:31:16 (コメント編集)

2021年度をもって、キハ40形はとうとう700番台が全滅しました。苗穂の300・330・400番台は車籍こそ残っているものの営業運転にはほぼ入っておらず、マヤ35形の牽引・推進や苗穂での構内入換作業くらいです。実質稼働しているのは1700番台のみで、その中からも離脱・廃車となる車両が出ています。

2022年度増備のH100形は、現在製造されている車両は旭川運転所の配置となるようです。所属するキハ40形1700番台が4月1日の時点で30両と、他の車両基地と比べてもダントツで多いので、まあ妥当と言えるでしょうね。

11492: by 管理人 on 2022/05/25 at 22:38:13

>>龍さん、コメントありがとうございます。

旭川配置となれば、置き換えが一気に加速するでしょう。石北本線、根室本線の富良野前後、函館本線、富良野線あたりは視野に入ってくると思います。

一部1700番台の復刻カラー車も釧路から旭川へ転出していたはずです。確か今回一部で復刻カラー車で廃車になっていたはずですから、来春でとうとう消滅の流れでしょうか?

コロナで外出を控えているので、様子を見に行きたいのに、行けなくて残念です。

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