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785系の隠れているもう1つの顔

一部は廃車・解体されたものの、2編成計10両が残る785系。





2017年3月ダイヤ改正から、札幌〜東室蘭・室蘭間の特急「すずらん」のみで使用されています。現在は旭川方面への定期運用はありません。

1990年から営業運転を開始し、今年で32年になります。北海道では781系や785系の一部がこれまで活躍していましたが、いずれも車齢30年を前に引退しています。現在使用している785系は、今となっては北海道の特急電車で最も使用年数が長いのです。15年前に引退した古そうに見えた781系よりも使用年数が長いのです。



残存している785系の特徴といえば、何といってもこの中間車。

現在使用している5両編成×2本は、元々2両編成の付属・増結用編成として登場したもので、それを2つずつ連結し、uシート車を組み込んで5両としました。

なので、必然的に先頭車なのに中間に連結せざるを得ない車両も発生します。当初は先頭車然とした姿でスカートも装着し、そのままの状態で使用されていましたが、後にスカートの撤去はもちろん、前照灯や運転台、乗務員扉が溶接で埋め込まれ、先頭車としての機能を失い、完全に中間車として使用されることになりました。

改造に伴い、車番等の変更は実施されていません。

最近になってそのうちの1本、NE–501編成が苗穂工場に入場したことで、編成が分解されて元先頭車の様子を確認することができます。





前面は完全に溶接で埋め込まれてはおらず、先頭車だったかつての名残りが残っています。新千歳空港直通前後から装着され始めた運転席窓上の着雪除去作業軽減目的の導風器の未装着の姿で、どこか懐かしくも感じます。

今回はTwitterで確認した限りでは、重要部検査に伴う入場のようです。廃車などの目的ではありません。

これら2編成が引き続き活躍している理由は、2002年3月のダイヤ改正まで付属・増結用編成として使用されており、1日に使用する列車が限られていました。そのため、従来から基本編成として活躍していた編成よりも走行距離が少ないため、廃車・解体されずに残ったのです。

先日コメントをいただき、現在の使用ペースで走行距離を試算した場合、2029年あたりで先に廃車・解体されたNE-1編成~NE-5編成と同程度の走行距離になるようです。

その頃には車齢が40年近くに達しますが、室蘭方面という北海道でも比較的温暖で気候条件的に厳しくないことや、2005年から大規模な機器更新・リニューアルを実施していることで、問題ないという見方もあるようです。しばらくは置き換え計画もないので、引き続き特急「すずらん」で使用されていくことになるでしょう。











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コメント
11506: by ナナッシー on 2022/05/27 at 21:39:17

こんばんは
785系NE-501の全般検査は2018年7月に実施しています。785系は48ヶ月もしくは60万キロで重要部検査があるので、今回の出場がおそらく最後になると思います。
一方でNE-502編成は2020年3月に全般検査を実施しています。おそらく最後まで残るのはNE-502になるかも知れません。

車齢30年以上の割には目立った故障などがほとんどない785系ですが、これからもほそぼそと活躍することでしょう。

11508: by 管理人 on 2022/05/30 at 22:20:04

>>ナナッシーさん、コメントありがとうございます。

詳しい情報をありがとうございます。

全般検査では、前回が最後ということは伺っていました。ということは、あともって4年前後ということでしょうか?その後が気になりますが、一方のNE–502編成にまだ数年余裕がありそうなので、これで新幹線延伸開業まで持たせる感じでしょうか?

その頃になれば、789系0番台の初期車の置き換え時期にも差し掛かっていると思います。同時に置き換えて、札幌〜旭川間を新型車両での運転を軸とし、789系1000番台は「すずらん」と札幌〜旭川間の一部特急列車になるのかもしれませんね。

11512: by 龍 on 2022/05/31 at 05:16:55 (コメント編集)

今となっては懐かしい話ですが、JR北海道では一時期、青函連絡特急の「はつかり」→「(スーパー)白鳥」を除く北海道内完結の特急列車について、特急とL特急を明確に区別していました。具体的には、グリーン車を連結する指定席主体の列車(自由席が少ない)で、気動車による長距離の運行なのが特急。グリーン車を連結しない自由席主体の列車(指定席は「uシート」の1両のみ)で、電車による短距離の運行なのがL特急でした。L特急については、「ライラック」→「スーパーホワイトアロー」→「スーパーカムイ」が快速「エアポート」との直通運転を行っていたという事情もありました。

しかし、2016年3月26日に「(スーパー)白鳥」が北海道新幹線に置き換えられ、「スーパーカムイ」と「エアポート」の直通運転が廃止。さらに2017年3月4日からはL特急の呼称も廃止になり、785系を置き換える形で札幌駅〜旭川駅間の特急がグリーン車を連結した「ライラック」(「スーパー白鳥」から転用された789系0番台)とグリーン車を連結しない「カムイ」(789系1000番台)に再編されました。2020年3月14日からは「すずらん」の3号車が指定席となり、指定席が「uシート」の1両のみという法則も崩れました。

785系・789系に代わる次世代の特急形電車がどのような仕様になるのかは未定ですが、グリーン車の有無は別にしても普通車は指定席主体もしくは全車指定席に移行してもおかしくはないのかなと。「uシート」の縛りがなくなり、自由席主体にする意味も薄いですし。

11519: by 管理人 on 2022/06/03 at 23:00:06

>>龍さん、コメントありがとうございます。

昔は北海道では特急とL特急に違いが明確に分けられていました。あと、停車駅が特急に比べて比較的多かったのもL特急の特徴でした。

しかし、時代の流れとともに、車両の転用などでこの法則が崩れていきました。一番の理由は789系0番台の道央圏転用で、対等の特急「カムイ」でL特急との違いがあ生じてはおかしいことと、これに伴って同じ車両を使用する特急「すずらん」についても、同様の措置としないと違和感があります。こうしてみると、ドミノ式で特急とせざるを得なかった事情が伺えます。

他社の様子をみると、特急は全車指定席とするなど、自由席が縮小傾向にあります。管理者としては値上げは勘弁してもらいたいところですが、収益を確保しなければならないJR北海道にとっては、Sきっぷの廃止、やがては列車の全指定席化もあり得る話ですよね。

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