【コラム】北海道で必要な特急気動車の真の姿
コラム - 2022年07月26日 (火)
更新が数日空いてしまい、申し訳ありませんでした。本日からまた更新していきます。よろしくお願いします。
昨今駅のポスターを見ると・・・

管理者も好きな四国の2700系のポスターを目にします。写真は手前がグリーン車なので、「南風」でしょうか?「あしずり」でしょうか?カッコイイですよね!
一度は乗ってみたい2700系。こちらもモンスター級の気動車であり、変速2段というのを体感してみたいのです。ただ、変速段が多くなっても、直結段に切り替わる速度はほぼキハ261系と同じで、変速2段も1段から2段に切り替わった際に過給機がかかってから思いっきりグワッと加速するような感じで、若干のタイムラグがあり、動画などを確認していると、その恩恵が3秒ぐらいしかないのです。
自重が重く、キハ261系よりも1両あたりの出力は低いですが、変速2段という興味をそそられる特急気動車であり、もしかすると、振り子式特急気動車で純ガソリン車というか、電動化されない最後の車両なのかな、と思ったりもしています。
一度乗ってみたかった列車が特急「しまんと10号」。今年3月ダイヤ改正まであった列車です。今となっては数少ない土佐くろしお鉄道に乗り入れる「しまんと」であり、宿毛から一気に高松まで直通していました。2700系を使用する列車での中でも速い方でした。
「しまんと」の減便でダイヤ変更及び運行体系の変更が生じ、高知駅を境に「あしずり」と「しまんと」に分離されてしまいました。しかも特急「しまんと8号」として時刻が繰り上げられてしまったので、高知駅での接続もありません。
Youtubeで唯一動画が上げられていたので、それを見て楽しむことにしますよ。
本題に入りますが、振り子式はともかくとして、実は北海道でも2700系のような特急気動車が今後必要なのです。今後というより、現段階から既に必要なのです。
2700系の特徴としては、中間車が存在しません。写真を見てもわかるとおり、4両編成にするにしても全て先頭車を連ねています。なので、最短2両編成で列車の運行を可能にしています。

JR北海道では、キハ261系1000番台が2700系のようなポジションですが、2両1ユニット構造を採用しており、営業運転に際し、最短でも4両編成までしか短くすることができないのです。
キハ261系1000番台といえば、2007年から「スーパーとかち」に投入されました。当時の車両の置き換え計画としては、振り子式車両の置き換えをキハ285系が、キハ183系の置き換えをキハ261系へと置き換えへと役割分担されていたのです。
「スーパーとかち」のデビュー当時は所定5両編成で、キハ183系の置き換え用としても、長大編成は組めるにしても、通常期における所定の編成は4両編成や5両編成が大半であり、長い編成での運行は可能ながら、9両編成や10両編成などはあまり想定されていなかったのでしょう。
貫通構造を採用していながら、先頭車が中間に連結されることはなく、準備工事に留められ、その後の増備で中間車を大量に製造し、長大編成での運行を可能としました。しかし、高速道路の延伸や人口減少による利用の減少によって、それが裏目となり、ハイシーズンを除けば、中間車が大量に余剰となっている状況なのです。
一方四国の2700系は、昔ながらの1両単位で車両を増解結でき、線区や方面別に応じて2両編成などに短くしたり、5両編成などに長くしたりすることが可能なのです。
確かに、先頭車ばかりを製造しており、先頭車は中間車よりも製造コストが高くなります。JR北海道の場合、そのコスト増を嫌って、例えば721系の最終増備車は知恵を振り絞って編成を組み替えて中間車だけを製造した経緯があります。キハ261系1000番台も同様の傾向があり、定員数の増加なども考慮した結果、先頭車は必要最低限にし、増結対応は中間車で実施する策がとられました。
昨今の利用状況からすれば、キハ261系1000番台の最短である4両編成でも、輸送過剰傾向がみられる列車もあり、地方の人口減少や、高速道路の延伸、それに伴う移動手段の多様化によって、今後JR北海道では、さらに利用が落ち込むことが予想されます。
キハ261系1000番台の場合、最短で4両編成を組まざるを得ず、先頭車はグリーン車でもあるため、利用が極端に落ち込んでいても、必然的にグリーン車は連結せざるを得ません。長距離輸送を想定した編成の構成がここに来て大きな影響を与えているのです。
対して、四国の2700系の方はグリーン車の利用が落ち込めば、写真の一番手前の車の連結を取りやめればよく、1両単位で増解結できる分、今後の人口減少時代においては理にかなっています。
将来的に、札幌〜函館間の特急「北斗」は、北海道新幹線札幌延伸によって廃止されるでしょう。キハ261系1000番台にとって、コロナ禍でもハイシーズンになれば長大編成を組む列車ですが、これが廃止されると、大量の中間車が余剰になります。
かといって、転用に使用されるであろう道北特急や、引き続き残るであろう「とかち」・「おおぞら」も閑散期は4両編成で運行するという状態であり、北海道新幹線が札幌まで延伸した際は、ますます2700系のような車両が適しています。こんな理想論だけ追い続けても無駄ですが、人口減少時代に突入している今、もはやキハ261系1000番台は、北海道では対応できず、今後後継車を出すとすれば、2700系のような1両単位で編成を組む車両が適しているのです。
キハ261系1000番台は、先日まで長きにわたって製造され続けた車両です。登場時期によって、あと20年、30年使う車両もあります。その頃の北海道の鉄道はどうなっているのでしょう?キハ261系がある意味で使えない車両になっていないことを祈るしかないですね。
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昨今駅のポスターを見ると・・・

管理者も好きな四国の2700系のポスターを目にします。写真は手前がグリーン車なので、「南風」でしょうか?「あしずり」でしょうか?カッコイイですよね!
一度は乗ってみたい2700系。こちらもモンスター級の気動車であり、変速2段というのを体感してみたいのです。ただ、変速段が多くなっても、直結段に切り替わる速度はほぼキハ261系と同じで、変速2段も1段から2段に切り替わった際に過給機がかかってから思いっきりグワッと加速するような感じで、若干のタイムラグがあり、動画などを確認していると、その恩恵が3秒ぐらいしかないのです。
自重が重く、キハ261系よりも1両あたりの出力は低いですが、変速2段という興味をそそられる特急気動車であり、もしかすると、振り子式特急気動車で純ガソリン車というか、電動化されない最後の車両なのかな、と思ったりもしています。
一度乗ってみたかった列車が特急「しまんと10号」。今年3月ダイヤ改正まであった列車です。今となっては数少ない土佐くろしお鉄道に乗り入れる「しまんと」であり、宿毛から一気に高松まで直通していました。2700系を使用する列車での中でも速い方でした。
「しまんと」の減便でダイヤ変更及び運行体系の変更が生じ、高知駅を境に「あしずり」と「しまんと」に分離されてしまいました。しかも特急「しまんと8号」として時刻が繰り上げられてしまったので、高知駅での接続もありません。
Youtubeで唯一動画が上げられていたので、それを見て楽しむことにしますよ。
本題に入りますが、振り子式はともかくとして、実は北海道でも2700系のような特急気動車が今後必要なのです。今後というより、現段階から既に必要なのです。
2700系の特徴としては、中間車が存在しません。写真を見てもわかるとおり、4両編成にするにしても全て先頭車を連ねています。なので、最短2両編成で列車の運行を可能にしています。

JR北海道では、キハ261系1000番台が2700系のようなポジションですが、2両1ユニット構造を採用しており、営業運転に際し、最短でも4両編成までしか短くすることができないのです。
キハ261系1000番台といえば、2007年から「スーパーとかち」に投入されました。当時の車両の置き換え計画としては、振り子式車両の置き換えをキハ285系が、キハ183系の置き換えをキハ261系へと置き換えへと役割分担されていたのです。
「スーパーとかち」のデビュー当時は所定5両編成で、キハ183系の置き換え用としても、長大編成は組めるにしても、通常期における所定の編成は4両編成や5両編成が大半であり、長い編成での運行は可能ながら、9両編成や10両編成などはあまり想定されていなかったのでしょう。
貫通構造を採用していながら、先頭車が中間に連結されることはなく、準備工事に留められ、その後の増備で中間車を大量に製造し、長大編成での運行を可能としました。しかし、高速道路の延伸や人口減少による利用の減少によって、それが裏目となり、ハイシーズンを除けば、中間車が大量に余剰となっている状況なのです。
一方四国の2700系は、昔ながらの1両単位で車両を増解結でき、線区や方面別に応じて2両編成などに短くしたり、5両編成などに長くしたりすることが可能なのです。
確かに、先頭車ばかりを製造しており、先頭車は中間車よりも製造コストが高くなります。JR北海道の場合、そのコスト増を嫌って、例えば721系の最終増備車は知恵を振り絞って編成を組み替えて中間車だけを製造した経緯があります。キハ261系1000番台も同様の傾向があり、定員数の増加なども考慮した結果、先頭車は必要最低限にし、増結対応は中間車で実施する策がとられました。
昨今の利用状況からすれば、キハ261系1000番台の最短である4両編成でも、輸送過剰傾向がみられる列車もあり、地方の人口減少や、高速道路の延伸、それに伴う移動手段の多様化によって、今後JR北海道では、さらに利用が落ち込むことが予想されます。
キハ261系1000番台の場合、最短で4両編成を組まざるを得ず、先頭車はグリーン車でもあるため、利用が極端に落ち込んでいても、必然的にグリーン車は連結せざるを得ません。長距離輸送を想定した編成の構成がここに来て大きな影響を与えているのです。
対して、四国の2700系の方はグリーン車の利用が落ち込めば、写真の一番手前の車の連結を取りやめればよく、1両単位で増解結できる分、今後の人口減少時代においては理にかなっています。
将来的に、札幌〜函館間の特急「北斗」は、北海道新幹線札幌延伸によって廃止されるでしょう。キハ261系1000番台にとって、コロナ禍でもハイシーズンになれば長大編成を組む列車ですが、これが廃止されると、大量の中間車が余剰になります。
かといって、転用に使用されるであろう道北特急や、引き続き残るであろう「とかち」・「おおぞら」も閑散期は4両編成で運行するという状態であり、北海道新幹線が札幌まで延伸した際は、ますます2700系のような車両が適しています。こんな理想論だけ追い続けても無駄ですが、人口減少時代に突入している今、もはやキハ261系1000番台は、北海道では対応できず、今後後継車を出すとすれば、2700系のような1両単位で編成を組む車両が適しているのです。
キハ261系1000番台は、先日まで長きにわたって製造され続けた車両です。登場時期によって、あと20年、30年使う車両もあります。その頃の北海道の鉄道はどうなっているのでしょう?キハ261系がある意味で使えない車両になっていないことを祈るしかないですね。
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